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第1缶
3ー1歓迎と行く先
しおりを挟む「さて食事の前にこの子らを洗わなきゃならんのぉ」
洗う・・・?あ、あぁ湯浴みのことか。
ヒョイと2匹を抱え込み揚々と脱衣場へと向かう。
ガラッとスライド式のドアを開け嬉しそうに脱衣した老人の後をついて浴場へと入る。
言葉を失うほど立派な作りの木材で出来た浴槽から高級感のある匂いが漂ってくる。
「さすがは節子じゃ!湯を張ってあるわい。」
鼻歌混じりの上機嫌で椅子に座り、管状の何かを持ち謎めいた物を捻ったら雨のような湯が出始めた光景に自身の目を疑った。
あれはなんだ!?魔道具なのか!?
いゃ、あんな物から魔力などは感じない。
しかし、目の前で奇天烈な事が起きているのは事実。
この世界では普通なのか!?
そしてアルフォンスに関してはフシャーと唸りつつもクルクルとその場で回転している始末だ。
その姿に老人は和み、私は呆れ顔で見ていた。
いや、私も目をカッと開けてみたがバカほどではないし
魔王時代でも他種族の技術に何度か驚かされた事もあるので、そこまでには至らない。
しかし、あの管物とあの泡立つ液体には衝撃が走ったが、どうやらアレで身体を洗うようで魔術なんて無いのだから腑に落ちる。
「さてと、君らも洗おうとするかのぉ」
そそくさと老人は私を抱え洗い始めた。
正直、初めは少し抵抗感があったが、老人の気持ちよく洗う姿を見てたので気にならない。
シャーと綺麗に洗い終えた。
「あれ!?ま、魔王様が・・・小さくなってる!?」
ん?どういう事だ?アルフォンスがこちらを見て驚愕の表情をしている。
「さてと、次は小さい方かいのぉ」
老人の声にビクッとし後退りをするアルフォンス・・・どうしたのだ?
意外と気持ちよかったのに・・・
「~ん?どうしたんじゃ?もしかしてお前さん湯が苦手・・・かいのぉ?」
「ま、魔王様!な、なんでへいきなんですか!?み、水ですよ!?」
ニャニャーと私と老人に訴えるが・・・
?
ん?
まて、そうか。
そういえば・・・智将アルフォンスは火を司る魔族で水が苦手だった
が、しかしアルフォンスよ。
この屋敷に入るには身体を浄めなければ先に進む事が出来ない。
すまない、我慢をしてくれ!そして少し臭う。
「う、そ、そこまで仰るならが、我慢します」
と半ベソな顔をして震えている
「すまんのぉ、綺麗にしないといかんからのぉ」
ニャニャと小さな抵抗も虚しく綺麗にされてゆくアルフォンス
・・・ん?あーそういうことか、私の姿を見て小さいと驚くわけか。
湯に濡れ変わり果てたアルフォンスに微笑した。
そして、無事に身体を綺麗にして私くらいの入れ物に湯を入れられ
ふぅ~
私はそれの中で寛いでいる。
一方バカは綺麗に敷き詰められた石床の上に転がり遊び呆けている。
・・・ったく
一時はどうなるかと思ったが、なんだかんだでなんとか無事生きながらえたという事だろうか。
しかも、まぁ偶然か運命か分からないが、この老人をこのまま利用さえしていればこの先食う物も困りはしないだろう・・・
ん?そうだ。
貴族の食事だとそれなりの豪華な食事も期待できるではないか!
「さて、そろそろ出ようとするかのぉ」
入る際と同様でガラッと開けて浴槽から老人と共に出る。
衣類が置かれた場所にはふわふわっとした布があり、老人はその布を慣れたように身体の隅々まで拭き取っていく。
続いて私らも同様に老人の手によって拭かれた。
そしてまたしても奇妙な形をした何かを取り出して今度は風が吹き出している。
コォーという音にもだが、この奇妙な形から風が吹き出したのが衝撃的だった。
アルフォンスに関しては放心状態でピクリともしなかった。
まぁ私は心地の良い風で凄く気持ちよくもう少し当たっていても良かったと思う。
さて、老人の着替えも終わったのでいざ、食事処へ
行こうか!
と言っても老人の後をついていくだけなのだが・・・。
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