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王都学園 見学編
第41話 家族との会話、学園の話題
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朝食を楽しみながら、父が「ディナトス辺境伯領から王都まではそこそこ距離があるからな」と念押しする。
僕は「ば、ばぶ……」と反射的に呻く。
エレノアが「リウス、馬車酔いとか平気かしら?」と心配してくれる。
僕は「へいき」と答える。
「そういえば、エレノアは7歳のときにエリシオン学園へ入学して、最初は少しだけ寮暮らしだったのよね? あとで転移魔法石を使うようになったけど。」
「うん、寮生活も懐かしいなあ。リウスにはどうしてあげる? 7歳になったら私みたいに寮に入るのもいいけど、辺境伯家の場合、転移石で通学する選択肢もあるし……。」
「まあ、リウスの希望を聞きながら決めればいい。まだ3年あるしな! ははは!」
そうやって和やかに語らう。
僕は既に“悪役貴族ルート”を回避したいのでできるだけ学園でのコミュニケーションを円滑に済ませたいが、寮に入ればイベントが増えるかもしれない。
一方、自宅通いだと家族のサポートを受けやすい……と一長一短だ。
いずれにせよ、まだ4歳だから急に決めることはないのだけど。
この一件があるからこそ今日の見学が楽しみでもあり、不安でもある。
そうして朝食中、なんだか、父グストと母クラリスが微妙に距離感が近い。
父が「今日の旅は楽しみだな、クラリス」と嬉しそうに言い、母が「あなた、あまり張り切りすぎないで」と優しく返す。
結婚してから長いはずなのに、やけに仲が良さそうに見えるのが微笑ましい。
「もう、お父さまとお母さまったら……リウスの前でイチャイチャしちゃって」
エレノアが呆れ半分、微笑ましさ半分で言うと、父が「ははは、いいじゃないか! 家族円満が一番だろう?」と大笑い。
僕も「そでちゅー」と笑い混じりに食事を続ける。
こういう平和な朝が永遠に続けばいいのに……と思う反面、破滅フラグはいつ何時襲ってくるか分からない。
油断ならない世界だ。
「リウス、食事はもういいかしら? お腹いっぱいなら、出発の準備をするわよ。」
「はいでちゅ」
やがて朝食が一段落し、エレノアが僕の口周りをナプキンで拭き、「ほら、きれいになった!」と微笑む。
フェルはお腹いっぱいになったらしく、ぺろぺろと口元を舐めながら「わんわん!」と尻尾を振る。
僕らはそのまま椅子を降り、玄関ホールへ向かう。
玄関ホールは広く、いつもどおり使用人やメイドが行き来していた。
メイド長のリリアが「辺境伯さま、お荷物はすでに馬車に積み込みました」と報告し、父グストが「うむ、ご苦労」と頷く。
エレノアは「あっ、リウスのお着替えセットは忘れないでよね」と念押しし、母が「もちろんよ。少し長い旅だし、万一服を汚しても大丈夫なように余分に持っていくわ」と答えていた。
僕は首に掛けた光の首飾りを少し指で撫でる。
これは森の精霊・ティリアから譲り受けた大切な護りで、魔力や精霊の力がこもっているらしい。
母が「リウス、その首飾り本当にお気に入りなのね?」と苦笑するが、僕は「ん……だいじ」とうまく言葉にならないまま話す。
「わんわんっ!」
フェルは馬車を見ると自分も乗れるとわかっていて、嬉しそうに跳ねている。
尻尾をブンブン振り、まるで「早く乗ろう!」とせかしてくる。
使用人たちも「フェル様用のスペースを確保しましたよ」と慣れた様子。
僕は「よし、いきゅ!」と声を上げ、そのままフェルの背を軽く叩く。
すると彼は嬉しそうに鼻先をこちらに擦りつけ、「わん!」と一鳴き。
僕は思わず「もふ……」と頬を埋めたくなるけれど、それは乗ってからにしよう。
「では皆の者、留守を頼むぞ。そう長い旅じゃないが、もし何かあれば王都まで連絡せよ」
「はい、辺境伯さま! お気をつけて行ってらっしゃいませ!」
こうしてバタバタと見送られながら、僕たち家族はディナトス邸を後にする。
馬車へ乗り込む際、母が僕を先に抱っこして乗せ、父がエレノアを手招きし、フェルが最後に悠々と跳び乗る。
扉が閉まり、御者が「では出発します!」と合図し、馬車がゴトリと動き始めた。
馬車は屋敷を出て、まずは舗装された私道をしばらく走る。
外には緑豊かな牧場や森が広がり、夏の陽射しがややまぶしいくらい。
サラサラと風が入ってきて、僕は少し眠そうになりながら窓の外を眺める。
「今日は時間あるし、せっかくだから途中で城塞都市の見物もしていくかもしれん。リウスにはいろいろ見せてやりたいしな!」
どこか誇らしげな口ぶり。
辺境伯領の内部には、小規模から中規模の街や城塞都市が点在していて、父はその管理者でもある。
母クラリスも同意して「そうね、急いでも仕方ないし、学園の見学は夕方以降に到着しても問題ないわよね?」と微笑む。
「リウスもいろんな景色を見た方が刺激になるでしょうし。王都まで一直線より、寄り道の方が面白いよね!」
「たのちみ!」
思わずその場でフェルにスリスリしたくなる。
フェルも窓際で外気をくんくん嗅いで「わん……」と心地良さげ。
こうして家族全員がのんびり旅するのは久しぶりな気がする。
僕は「ば、ばぶ……」と反射的に呻く。
エレノアが「リウス、馬車酔いとか平気かしら?」と心配してくれる。
僕は「へいき」と答える。
「そういえば、エレノアは7歳のときにエリシオン学園へ入学して、最初は少しだけ寮暮らしだったのよね? あとで転移魔法石を使うようになったけど。」
「うん、寮生活も懐かしいなあ。リウスにはどうしてあげる? 7歳になったら私みたいに寮に入るのもいいけど、辺境伯家の場合、転移石で通学する選択肢もあるし……。」
「まあ、リウスの希望を聞きながら決めればいい。まだ3年あるしな! ははは!」
そうやって和やかに語らう。
僕は既に“悪役貴族ルート”を回避したいのでできるだけ学園でのコミュニケーションを円滑に済ませたいが、寮に入ればイベントが増えるかもしれない。
一方、自宅通いだと家族のサポートを受けやすい……と一長一短だ。
いずれにせよ、まだ4歳だから急に決めることはないのだけど。
この一件があるからこそ今日の見学が楽しみでもあり、不安でもある。
そうして朝食中、なんだか、父グストと母クラリスが微妙に距離感が近い。
父が「今日の旅は楽しみだな、クラリス」と嬉しそうに言い、母が「あなた、あまり張り切りすぎないで」と優しく返す。
結婚してから長いはずなのに、やけに仲が良さそうに見えるのが微笑ましい。
「もう、お父さまとお母さまったら……リウスの前でイチャイチャしちゃって」
エレノアが呆れ半分、微笑ましさ半分で言うと、父が「ははは、いいじゃないか! 家族円満が一番だろう?」と大笑い。
僕も「そでちゅー」と笑い混じりに食事を続ける。
こういう平和な朝が永遠に続けばいいのに……と思う反面、破滅フラグはいつ何時襲ってくるか分からない。
油断ならない世界だ。
「リウス、食事はもういいかしら? お腹いっぱいなら、出発の準備をするわよ。」
「はいでちゅ」
やがて朝食が一段落し、エレノアが僕の口周りをナプキンで拭き、「ほら、きれいになった!」と微笑む。
フェルはお腹いっぱいになったらしく、ぺろぺろと口元を舐めながら「わんわん!」と尻尾を振る。
僕らはそのまま椅子を降り、玄関ホールへ向かう。
玄関ホールは広く、いつもどおり使用人やメイドが行き来していた。
メイド長のリリアが「辺境伯さま、お荷物はすでに馬車に積み込みました」と報告し、父グストが「うむ、ご苦労」と頷く。
エレノアは「あっ、リウスのお着替えセットは忘れないでよね」と念押しし、母が「もちろんよ。少し長い旅だし、万一服を汚しても大丈夫なように余分に持っていくわ」と答えていた。
僕は首に掛けた光の首飾りを少し指で撫でる。
これは森の精霊・ティリアから譲り受けた大切な護りで、魔力や精霊の力がこもっているらしい。
母が「リウス、その首飾り本当にお気に入りなのね?」と苦笑するが、僕は「ん……だいじ」とうまく言葉にならないまま話す。
「わんわんっ!」
フェルは馬車を見ると自分も乗れるとわかっていて、嬉しそうに跳ねている。
尻尾をブンブン振り、まるで「早く乗ろう!」とせかしてくる。
使用人たちも「フェル様用のスペースを確保しましたよ」と慣れた様子。
僕は「よし、いきゅ!」と声を上げ、そのままフェルの背を軽く叩く。
すると彼は嬉しそうに鼻先をこちらに擦りつけ、「わん!」と一鳴き。
僕は思わず「もふ……」と頬を埋めたくなるけれど、それは乗ってからにしよう。
「では皆の者、留守を頼むぞ。そう長い旅じゃないが、もし何かあれば王都まで連絡せよ」
「はい、辺境伯さま! お気をつけて行ってらっしゃいませ!」
こうしてバタバタと見送られながら、僕たち家族はディナトス邸を後にする。
馬車へ乗り込む際、母が僕を先に抱っこして乗せ、父がエレノアを手招きし、フェルが最後に悠々と跳び乗る。
扉が閉まり、御者が「では出発します!」と合図し、馬車がゴトリと動き始めた。
馬車は屋敷を出て、まずは舗装された私道をしばらく走る。
外には緑豊かな牧場や森が広がり、夏の陽射しがややまぶしいくらい。
サラサラと風が入ってきて、僕は少し眠そうになりながら窓の外を眺める。
「今日は時間あるし、せっかくだから途中で城塞都市の見物もしていくかもしれん。リウスにはいろいろ見せてやりたいしな!」
どこか誇らしげな口ぶり。
辺境伯領の内部には、小規模から中規模の街や城塞都市が点在していて、父はその管理者でもある。
母クラリスも同意して「そうね、急いでも仕方ないし、学園の見学は夕方以降に到着しても問題ないわよね?」と微笑む。
「リウスもいろんな景色を見た方が刺激になるでしょうし。王都まで一直線より、寄り道の方が面白いよね!」
「たのちみ!」
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フェルも窓際で外気をくんくん嗅いで「わん……」と心地良さげ。
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