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4.冒険者パーティーに参加
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私は憂鬱な気持ちより、助かる事を喜ぶようにした。
「おぉぉぉぉい」
[おぉぉぉぉい]
返事の声がすぐ近くになってきた。そして、白菜の群生地に出た。そこには、女性3人の冒険者パーティーが待っていてくれた。
「あなたは、騎士団の人ですか?」
「そうだ。ハーピー討伐でここまで来たのだが、仲間とはぐれてしまって。すまないが、街まで案内してもらえないだろうか」
「もちろん、いいですよ。ただ私達は、白菜収穫の依頼でここに来ていますから、それが終わってからになりますが、よろしいですか?」
「もちろんだ。手伝おう」
私は収穫を手伝いながら、色々な話が聞けた。銀髪の青目をした女性が、シンシアで、茶髪の青目をした女性が、イーシア。最後に黒い髪に、黒目の女性がアンだと、名乗った。シンシアとイーシアは私より少し身長が低いくらいで、アンはシンシア達の肩ほどしかない。まだ、結成して3年の新米冒険者なのだそうだ。しかし私を含めて、金銀茶黒とそれぞれが違う髪の色をして、面白い集まりになった。
「しかし、この辺でハーピーが出るなんて、初めて聞いたよ」
「そうなのか?だが、猿女と言う冒険者パーティーが交戦をしたと聞いたが」
「そりゃぁ、デマだぜ。マチルダ姉さん」
「なぜだ?」
「だって、私達がその猿女だから。ハーピーと会った覚えなんかないよ」
──なにぃぃぃぃ。
ハーピーの情報がデマだったことより、この結成3年の新米冒険者が、かの有名な猿女なのに驚いた。みたところ、3人共二十歳前後の歳をした女の子なのだが、それがレスボンで5本指に入る冒険者だったとは。
「それで、何故パーティー名が猿女なのだ?」
私は驚きすぎて、くだらない質問をしていた。だが、この子達はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、瞳を輝かせ喜んで答えてくれた。
「それは、私達の腕前が芸事のように、美しく華麗でありたいからです」
──……答えになっているのか?
「私達の本当のパーティー名は、芸事の神様の名から頂いて、アメノウズメと言います」
「でも、みんな、言いにくいのか、猿女って呼ぶんだよ」
ああ、確かアメノウズメの別名が猿女だったな。そうなると、その美しく華麗な技を見たくなった。帰りに何か出てくれないかなと思ってしまう。
そんな話をしていると、白菜の収穫が終わった。ざっと、200個くらいはあるだろうか。これをどうやって持って帰るのか、気になる。
「クレネラッゴン。」
シンシアが、呪文を唱えると白菜が消えた。収納魔法だ。どうやらシンシアは補助魔法使いらしい。補助魔法使いがメンバーにいるのなら3年で有名になるのも少しは納得できるな。だが、それだけではないはずだ。
依頼も達成できたので、やっと帰れる。帰った後の事を考えると色々と憂鬱だが、まずは帰りを楽しもう。
「ところで、そなた達は何故、西森湖の西側に来ていたのだ。危険だろう」
「はい。ですが今、冒険者組合に大量の白菜の発注がありまして、みんな白菜の収穫をしています」
「東側では、白菜の争奪戦が行われていて、まとまった量の白菜が期待できないのです」
「そこで、一か八か西側に来て、白菜の群生地を見つけられないか賭けにでたのさ」
「それで、その賭けにそなた達は勝ったのだな。おかげで私も助かった」
「ええ。うちのイーシアはその辺の鼻が、よく利いてくれています」
「そうか、…みんな止まれ」
『えっ?』
どうやら、このパーティーの斥候をイーシアが務めているようだが、さすがのイーシアもこれには、気が付かなかったようだ。
「トレントだ」
「へええ、マチルダ姉さんやりますね。言われて分かりました。あの木ですね」
「そうね、イーシアあの木ね。行くわよ」
さすが猿女、一言助言しただけで、すぐに分かるとは。さぁ、お手並み拝見と行こうか。
『どりゃぁぁ』
どりゃぁぁ…って、美しく華麗な技は、どこにあるのか。シンシアが強化魔法を唱え、強化されたイーシアは、標的の木に拳を突き出して真二つにしていた。
「さすが、シンシアとイーシア。トレントなんか眼じゃないね」
──いや、アンよ。トレントは隣の木なのだが。
トレントは2人に、枝を振りまわし攻撃を仕掛けた。イーシアはシンシアを突き飛ばし、代わりにトレントの攻撃を受け、ケガを負った。シンシアがイーシアを引きずって戻ってくる。
「お姉様。時間稼ぎをお願いしてもいいですか。それまで、イーシアの治癒をします。」
お姉様だと?何と言ういい響きだ。そう言われるとやる気が出る。私は、トレントの前に出ると、攻撃してくる枝を何本か斬り落とした。
「ハイルン」
アンがイーシアに、そう唱えていた。イーシアのキズが見る見る治っていく。アンは、回復系魔法使いのようだ。シンシアは2人の前に立ち、剣を抜いて構えている。なるほど、役割分担がはっきりしていて、中々のパーティーのようだ。だが、まだまだ、だな。
私はトレントを、4等分に斬った。
『ぴや?』
3人の口が開けたまま、眼を見開き、時が止まっているようだ。強化魔法をかけてもいない奴が、トレントを4分割に斬ったのだ。驚くのも無理はない。
「姉さん、すげぇ。強いんだな」
「確かに、マチルダさん凄いですね。さすが、騎士団です」
「お姉様、凄すぎます。先ほどの探索能力と言い、騎士団って凄いのですねぇ」
ここまで、褒められると嬉しいが、私が騎士団長と知れば同じ態度を取ってくれるだろうか?
騎士団長なのに、はぐれたんですか?とか、騎士団長って一人で行動するんだな。とか、そもそも、騎士団長がこんな所にいていいのですか。とか言われそう。
──そう、考えると憂鬱だ。
「おぉぉぉぉい」
[おぉぉぉぉい]
返事の声がすぐ近くになってきた。そして、白菜の群生地に出た。そこには、女性3人の冒険者パーティーが待っていてくれた。
「あなたは、騎士団の人ですか?」
「そうだ。ハーピー討伐でここまで来たのだが、仲間とはぐれてしまって。すまないが、街まで案内してもらえないだろうか」
「もちろん、いいですよ。ただ私達は、白菜収穫の依頼でここに来ていますから、それが終わってからになりますが、よろしいですか?」
「もちろんだ。手伝おう」
私は収穫を手伝いながら、色々な話が聞けた。銀髪の青目をした女性が、シンシアで、茶髪の青目をした女性が、イーシア。最後に黒い髪に、黒目の女性がアンだと、名乗った。シンシアとイーシアは私より少し身長が低いくらいで、アンはシンシア達の肩ほどしかない。まだ、結成して3年の新米冒険者なのだそうだ。しかし私を含めて、金銀茶黒とそれぞれが違う髪の色をして、面白い集まりになった。
「しかし、この辺でハーピーが出るなんて、初めて聞いたよ」
「そうなのか?だが、猿女と言う冒険者パーティーが交戦をしたと聞いたが」
「そりゃぁ、デマだぜ。マチルダ姉さん」
「なぜだ?」
「だって、私達がその猿女だから。ハーピーと会った覚えなんかないよ」
──なにぃぃぃぃ。
ハーピーの情報がデマだったことより、この結成3年の新米冒険者が、かの有名な猿女なのに驚いた。みたところ、3人共二十歳前後の歳をした女の子なのだが、それがレスボンで5本指に入る冒険者だったとは。
「それで、何故パーティー名が猿女なのだ?」
私は驚きすぎて、くだらない質問をしていた。だが、この子達はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、瞳を輝かせ喜んで答えてくれた。
「それは、私達の腕前が芸事のように、美しく華麗でありたいからです」
──……答えになっているのか?
「私達の本当のパーティー名は、芸事の神様の名から頂いて、アメノウズメと言います」
「でも、みんな、言いにくいのか、猿女って呼ぶんだよ」
ああ、確かアメノウズメの別名が猿女だったな。そうなると、その美しく華麗な技を見たくなった。帰りに何か出てくれないかなと思ってしまう。
そんな話をしていると、白菜の収穫が終わった。ざっと、200個くらいはあるだろうか。これをどうやって持って帰るのか、気になる。
「クレネラッゴン。」
シンシアが、呪文を唱えると白菜が消えた。収納魔法だ。どうやらシンシアは補助魔法使いらしい。補助魔法使いがメンバーにいるのなら3年で有名になるのも少しは納得できるな。だが、それだけではないはずだ。
依頼も達成できたので、やっと帰れる。帰った後の事を考えると色々と憂鬱だが、まずは帰りを楽しもう。
「ところで、そなた達は何故、西森湖の西側に来ていたのだ。危険だろう」
「はい。ですが今、冒険者組合に大量の白菜の発注がありまして、みんな白菜の収穫をしています」
「東側では、白菜の争奪戦が行われていて、まとまった量の白菜が期待できないのです」
「そこで、一か八か西側に来て、白菜の群生地を見つけられないか賭けにでたのさ」
「それで、その賭けにそなた達は勝ったのだな。おかげで私も助かった」
「ええ。うちのイーシアはその辺の鼻が、よく利いてくれています」
「そうか、…みんな止まれ」
『えっ?』
どうやら、このパーティーの斥候をイーシアが務めているようだが、さすがのイーシアもこれには、気が付かなかったようだ。
「トレントだ」
「へええ、マチルダ姉さんやりますね。言われて分かりました。あの木ですね」
「そうね、イーシアあの木ね。行くわよ」
さすが猿女、一言助言しただけで、すぐに分かるとは。さぁ、お手並み拝見と行こうか。
『どりゃぁぁ』
どりゃぁぁ…って、美しく華麗な技は、どこにあるのか。シンシアが強化魔法を唱え、強化されたイーシアは、標的の木に拳を突き出して真二つにしていた。
「さすが、シンシアとイーシア。トレントなんか眼じゃないね」
──いや、アンよ。トレントは隣の木なのだが。
トレントは2人に、枝を振りまわし攻撃を仕掛けた。イーシアはシンシアを突き飛ばし、代わりにトレントの攻撃を受け、ケガを負った。シンシアがイーシアを引きずって戻ってくる。
「お姉様。時間稼ぎをお願いしてもいいですか。それまで、イーシアの治癒をします。」
お姉様だと?何と言ういい響きだ。そう言われるとやる気が出る。私は、トレントの前に出ると、攻撃してくる枝を何本か斬り落とした。
「ハイルン」
アンがイーシアに、そう唱えていた。イーシアのキズが見る見る治っていく。アンは、回復系魔法使いのようだ。シンシアは2人の前に立ち、剣を抜いて構えている。なるほど、役割分担がはっきりしていて、中々のパーティーのようだ。だが、まだまだ、だな。
私はトレントを、4等分に斬った。
『ぴや?』
3人の口が開けたまま、眼を見開き、時が止まっているようだ。強化魔法をかけてもいない奴が、トレントを4分割に斬ったのだ。驚くのも無理はない。
「姉さん、すげぇ。強いんだな」
「確かに、マチルダさん凄いですね。さすが、騎士団です」
「お姉様、凄すぎます。先ほどの探索能力と言い、騎士団って凄いのですねぇ」
ここまで、褒められると嬉しいが、私が騎士団長と知れば同じ態度を取ってくれるだろうか?
騎士団長なのに、はぐれたんですか?とか、騎士団長って一人で行動するんだな。とか、そもそも、騎士団長がこんな所にいていいのですか。とか言われそう。
──そう、考えると憂鬱だ。
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