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31、令嬢と従者
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「今日はありがとう、フルール。助かったわ」
「いえいえ。わたくしも楽しかったわ」
「ありがとう、フルール。今度は私の国にもいらしてね!」
「ええ。ぜひ」
ベルタとユイレンそれぞれに挨拶を交わし、玄関ポーチから馬車を見送る。
観光の後はブランジェ公爵邸で夕食を摂り、オーケルマン伯爵家の従姉妹は帰っていった。
女三人で姦しいとはよく言ったもので、二人が去ってしまうと一気に静寂が訪れる。
「部屋に紅茶の用意をしましょうか?」
「ええ、お願い」
玄関の扉を閉めるエリックに頷いて、フルールは自室に戻った。
長椅子に体を預けると、心地の好い疲れに胸がいっぱいになる。久しぶりに、悩みを忘れて充実した時間を過ごした気がする。
「失礼します」
ドアをノックして、エリックが入ってくる。
ローテーブルに一人分のティーカップを用意する執事に、フルールはふと思いつく。
「ねえ、エリックも一杯いかが? わたくし、少しお喋りしたい気分なの」
エリックは一瞬躊躇ったが、
「では、ご相伴に預かりましょうか」
すぐに自分のカップを用意する。ご相伴といっても、紅茶を淹れるのはエリック自身なのだが。
長椅子は二人掛けだが、フルールの隣に腰を下ろすなんて無礼はできないので、スツールを持ってきて、ローテーブルを挟んで向かい合わせに座る。
「今日はとても有意義な時間だったわ」
紅茶で喉を湿し、フルールが切り出す。
机の上ではたくさんお勉強したけど、実践は違うわね。オリエン語はあんなに習ったのに、咄嗟に通訳ができなくって」
「そうですか? とてもお上手でしたよ。ゲンさんもお嬢様の発音の良さに驚いてましたよ」
「まあ、お世辞でも嬉しいわ」
フルールはコロコロ笑う。
「ユイレンにオリエン国のことを色々聞けて面白かったわ。本で読んだ知識と、実際に暮らしている方のお話だと全然違うのね。実際にこの目で見たら、また印象が変わるのでしょうね」
令嬢は国内から出たことがない。遠い異国への憧れは募るばかりだ。
今日の出来事を幸せそうに思い返しているフルールを、エリックが満たされた気分で眺めていると、
「エリックは、どんな話をしていたの?」
不意に声を掛けられた。
「……はい?」
「ゲンさんと話が弾んでいたみたいだから」
……弾むほどの話ではなかったが。
「お嬢様が従者の手を離れて寂しいという話をしていました」
おどけて首を竦めるエリックに、フルールは眼を見張る。
「あら、エリックはそんなことを思っていたの?」
「フルールお嬢様は何でもできますから。私も精進しなければお払い箱になってしまいそうです」
「まあ。わたくしはそんな薄情な人間でなくってよ」
フルールはわざと頬を膨らませて怒ったふりをしてから、いたずらっぽく笑う。
「今日、ユイレンが従者から離れてわたくし達と行動したいって言った理由を教えましょうか」
「なんです?」
聞き返す執事に、令嬢はもったいぶって紅茶を一口啜って、
「ユイレンは、今まで一度も一人でお買い物をしたことがなかったんですって。だから、折角お母様の母国に来たのだから、初めて自分で選んだお土産を自分のお小遣いで買って、いつもお世話になっているゲンさんにプレゼントしたかったんですって!」
「そ、それは……」
泣く。ゲンさん、泣く。そんなものもらったら、絶対泣く。
きっと今頃、大号泣している頃だ。
「とっても素敵なアイデアでしょう?」
「ええ、とっても」
男泣きする巨漢従者を思い浮かべながら頷くエリックに、フルールはこっそり自分の背中に手を回す。
「わたくし、ユイレンの気持ちにすごく感銘を受けて。それでね……」
綺麗にラッピングされた小さな箱を差し出す。
「わたくしも、お世話になっているあなたに、何か贈りたくなっちゃって……」
真っ赤になって俯くご令嬢に、執事は目をまんまるにする。
「私に……ですか?」
「蚤の市で見つけたの。あなたに似合うと思って。高い物じゃないんだけど……」
開けてみると、そこには虹色に光る一対の螺鈿のカフスボタンが入っていた。
「どうかしら?」
上目遣いに窺うフルールに、エリックは、
「とても気に入りました!」
即答した。
「ありがとうございます! 大事にします! 金庫にしまって家宝にします!」
「……いえ、しまわずに使って?」
「私が死んだら一緒に墓に埋めます!」
「……それじゃ家宝にならないんじゃなくて?」
真顔でテンション爆上げのエリックに、フルールは思わずツッコむ。
若い執事は小箱を大事に抱え、すっくと席を立つ。
「では、今日はこれで失礼します。あ、ティーセットは後ほどメイドに下げさせますので。それではおやすみなさいませ!」
「え? あ、はい。おやすみなさい……」
フルールの返事を待たず、エリックは全速力で令嬢の部屋を飛び出していく。
独り残されたフルールは……、
「どうしたのかしら?」
……こてんと首を捻った。
――その夜、エリックの部屋から大号泣する声が響き渡ったという。
「いえいえ。わたくしも楽しかったわ」
「ありがとう、フルール。今度は私の国にもいらしてね!」
「ええ。ぜひ」
ベルタとユイレンそれぞれに挨拶を交わし、玄関ポーチから馬車を見送る。
観光の後はブランジェ公爵邸で夕食を摂り、オーケルマン伯爵家の従姉妹は帰っていった。
女三人で姦しいとはよく言ったもので、二人が去ってしまうと一気に静寂が訪れる。
「部屋に紅茶の用意をしましょうか?」
「ええ、お願い」
玄関の扉を閉めるエリックに頷いて、フルールは自室に戻った。
長椅子に体を預けると、心地の好い疲れに胸がいっぱいになる。久しぶりに、悩みを忘れて充実した時間を過ごした気がする。
「失礼します」
ドアをノックして、エリックが入ってくる。
ローテーブルに一人分のティーカップを用意する執事に、フルールはふと思いつく。
「ねえ、エリックも一杯いかが? わたくし、少しお喋りしたい気分なの」
エリックは一瞬躊躇ったが、
「では、ご相伴に預かりましょうか」
すぐに自分のカップを用意する。ご相伴といっても、紅茶を淹れるのはエリック自身なのだが。
長椅子は二人掛けだが、フルールの隣に腰を下ろすなんて無礼はできないので、スツールを持ってきて、ローテーブルを挟んで向かい合わせに座る。
「今日はとても有意義な時間だったわ」
紅茶で喉を湿し、フルールが切り出す。
机の上ではたくさんお勉強したけど、実践は違うわね。オリエン語はあんなに習ったのに、咄嗟に通訳ができなくって」
「そうですか? とてもお上手でしたよ。ゲンさんもお嬢様の発音の良さに驚いてましたよ」
「まあ、お世辞でも嬉しいわ」
フルールはコロコロ笑う。
「ユイレンにオリエン国のことを色々聞けて面白かったわ。本で読んだ知識と、実際に暮らしている方のお話だと全然違うのね。実際にこの目で見たら、また印象が変わるのでしょうね」
令嬢は国内から出たことがない。遠い異国への憧れは募るばかりだ。
今日の出来事を幸せそうに思い返しているフルールを、エリックが満たされた気分で眺めていると、
「エリックは、どんな話をしていたの?」
不意に声を掛けられた。
「……はい?」
「ゲンさんと話が弾んでいたみたいだから」
……弾むほどの話ではなかったが。
「お嬢様が従者の手を離れて寂しいという話をしていました」
おどけて首を竦めるエリックに、フルールは眼を見張る。
「あら、エリックはそんなことを思っていたの?」
「フルールお嬢様は何でもできますから。私も精進しなければお払い箱になってしまいそうです」
「まあ。わたくしはそんな薄情な人間でなくってよ」
フルールはわざと頬を膨らませて怒ったふりをしてから、いたずらっぽく笑う。
「今日、ユイレンが従者から離れてわたくし達と行動したいって言った理由を教えましょうか」
「なんです?」
聞き返す執事に、令嬢はもったいぶって紅茶を一口啜って、
「ユイレンは、今まで一度も一人でお買い物をしたことがなかったんですって。だから、折角お母様の母国に来たのだから、初めて自分で選んだお土産を自分のお小遣いで買って、いつもお世話になっているゲンさんにプレゼントしたかったんですって!」
「そ、それは……」
泣く。ゲンさん、泣く。そんなものもらったら、絶対泣く。
きっと今頃、大号泣している頃だ。
「とっても素敵なアイデアでしょう?」
「ええ、とっても」
男泣きする巨漢従者を思い浮かべながら頷くエリックに、フルールはこっそり自分の背中に手を回す。
「わたくし、ユイレンの気持ちにすごく感銘を受けて。それでね……」
綺麗にラッピングされた小さな箱を差し出す。
「わたくしも、お世話になっているあなたに、何か贈りたくなっちゃって……」
真っ赤になって俯くご令嬢に、執事は目をまんまるにする。
「私に……ですか?」
「蚤の市で見つけたの。あなたに似合うと思って。高い物じゃないんだけど……」
開けてみると、そこには虹色に光る一対の螺鈿のカフスボタンが入っていた。
「どうかしら?」
上目遣いに窺うフルールに、エリックは、
「とても気に入りました!」
即答した。
「ありがとうございます! 大事にします! 金庫にしまって家宝にします!」
「……いえ、しまわずに使って?」
「私が死んだら一緒に墓に埋めます!」
「……それじゃ家宝にならないんじゃなくて?」
真顔でテンション爆上げのエリックに、フルールは思わずツッコむ。
若い執事は小箱を大事に抱え、すっくと席を立つ。
「では、今日はこれで失礼します。あ、ティーセットは後ほどメイドに下げさせますので。それではおやすみなさいませ!」
「え? あ、はい。おやすみなさい……」
フルールの返事を待たず、エリックは全速力で令嬢の部屋を飛び出していく。
独り残されたフルールは……、
「どうしたのかしら?」
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――その夜、エリックの部屋から大号泣する声が響き渡ったという。
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