65 / 76
65、兄妹の語らい(3)
しおりを挟む
屋敷で生活しているうちに、ヴィンセントはブランジェ家が養子を求めた理由を知った。
ブランジェ夫妻は第一子誕生後、第二子ができなかったこと。第一子のフルールは王太子との婚約が決まっていて、将来的にブランジェ家には跡取りがいなくなること。
そして……。たまたまエール家に立ち寄ったブランジェ公爵が、不遇な三男を目撃したことだ。
ヴィンセントは恩に報いるため、ブランジェ家の長男として立派な人間になろうと努力した。
頼もしい父と優しい母と可愛い妹。ヴィンセントはこの家族の一員になれて、本当に幸せだった。
ただ、日に日に美しく成長していく妹には、焦れるような胸の痛みを感じていた。しかし、彼女は王太子の婚約者。想いが大きくなる前に、彼は逃げるように寄宿舎のある騎士学校へ入学した。
フルールへの仄かな恋心を押し殺し、ヴィンセントは品行方正な兄を演じ続けてきたのだ。
「フルールと王太子殿下が破局したと聞いた時、私は狂喜した。ようやくお前と結ばれるチャンスができたと。私とフルール、父と母で完璧な家族になれると思ったんだ」
「お兄様……」
苦しげに言葉を吐き出すヴィンセントに、フルールも胸が締めつけられる。
兄はずっと、養子である自分に引け目を感じていたのだ。
「お兄様、わたくし達は本当の家族ですよ。それはお父様もお母様も同じ気持ちです」
「ああ、解っている」
ブランジェ夫妻はヴィンセントとフルールの待遇を変えたことはない。十歳で屋敷に来た彼を、生まれた時から側にいる実子と同じように愛してくれた。
だからこそ彼は、自ら『ブランジェ家長男』の理想像を作り上げ、それに外れる行動ができなくなっていたのだ。
ヴィンセントを縛っているのは、ヴィンセント自身だった。
「フルール」
いつの間にか空になったパフェのグラスを横に退け、彼は彼女の目を見つめる。
「私はお前を愛している。妹としても、女性としても。そして、お前と私の結婚が、ブランジェ家のためだと信じている。だから行かないでくれ、フルール。家族を捨てないでくれ」
「お兄様……」
切実な眼差しに息が苦しくなる。フルールはゆっくりと唇を開いた。
「わたくしは、家族というものは離れていても繋がっていると信じています」
一言一言噛みしめるように口にする。
「わたくしはお兄様を愛しています。父と母と同じように。それはどこに行っても変わりません。道を違えても、たとえ将来わたくし達に別の家族ができたとしても、それは一方を捨てたからではなく、家族が増えたということで」
深呼吸して、気を落ち着かせる。
「門出を祝ってくれなんて贅沢は言いません。でも、わたくしを失ったとは思わないで。わたくしは何一つ捨てては行きませんから」
「フルール……」
ヴィンセントは不意に眉根を寄せて、
「お前、今、ストレートに俺を振らなかったか?」
「え!?」
……確かに『別の家族が~』の下りは、ヴィンセントと同一の家庭を作る意思はないと明言していた。
「い、いえ、そんな! わたくし、そんなつもりでは……」
慌てる妹に、兄は「いいよ」と苦笑する。
「遠回しに有耶無耶にされるのは、もう疲れた。フルールの気持ちが知れてよかった」
「お兄様……」
フルールは少し気まずそうに上目遣いに兄を窺う。
「……わたくし、お兄様に妹以上に想ってるって言われて、とてもドキドキしたの。わたくしの知っているお兄様じゃない別の男の人みたいで、緊張して……いっぱいときめいたの。でも……」
意を決して、言葉にする。
「わたくしはやっぱり、ヴィンセント・ブランジェはフルール・ブランジェのお兄様のままでいて欲しいと思っています」
ヴィンセントは青い目を零れるほど見開いて……、
「フルールは、本当にズルいな」
もう、笑うしかなかった。
「もう少し早く本音で話せていたら、結果は違ったかもな」
天を仰ぎ、ため息をつく。
「解った。もう止めない。好きな道を進めばいい」
過ぎた時間は戻らない。
籠から出た鳥は、遠く飛び立つ。
「ありがとう、お兄様」
それからフルールは眉尻を下げて、
「家のこと、すべてお任せてしまって申し訳ありません」
「そこは気にしなくていい」
ブランジェ次期当主は、現当主に似た仕草で鷹揚に返す。
「私はアルフォンスとミランダの息子になれたことを誇りに思っている。生家のことなど忘れるくらいに。使節団入りがフルールの希望なら、ブランジェ公爵家を継ぐことこそが私の譲れない夢だ。家と領地は私が護る。父と母のことは心配するな」
「はい」
「それと……」
ヴィンセントはさっぱりと微笑んで、
「私の居る場所が、フルールの実家だ。いつでも帰ってこい」
「……はい、お兄様」
彼女の兄は、とても頼り甲斐のある公爵家の長男だ。
やはりヴィンセントは、フルールにとってかけがえのない『家族』なのだ。
「よし、話が纏まったら、腹が減ってきたな。今度はレインボーソルベタワーパフェにしよう」
給仕を呼んで追加注文をし出す兄に、妹はビクッと肩を跳ねさせる。
「ま、まだ食べるんですの!?」
驚愕のフルールに、ヴィンセントはメニュー片手にニヤリと嗤う。
「さっき、いくらでも付き合うって言ってなかったか?」
「ぎゅ……っ」
……確かに言いました。
「で、ではわたくしも、チーズスフレを追加で……」
使節団の荷物を纏めなければならないのに、服のサイズが変わったらどうしよう?
そんなことを考えながら、フルールはふわふわのスフレにスプーンを入れた。
ブランジェ夫妻は第一子誕生後、第二子ができなかったこと。第一子のフルールは王太子との婚約が決まっていて、将来的にブランジェ家には跡取りがいなくなること。
そして……。たまたまエール家に立ち寄ったブランジェ公爵が、不遇な三男を目撃したことだ。
ヴィンセントは恩に報いるため、ブランジェ家の長男として立派な人間になろうと努力した。
頼もしい父と優しい母と可愛い妹。ヴィンセントはこの家族の一員になれて、本当に幸せだった。
ただ、日に日に美しく成長していく妹には、焦れるような胸の痛みを感じていた。しかし、彼女は王太子の婚約者。想いが大きくなる前に、彼は逃げるように寄宿舎のある騎士学校へ入学した。
フルールへの仄かな恋心を押し殺し、ヴィンセントは品行方正な兄を演じ続けてきたのだ。
「フルールと王太子殿下が破局したと聞いた時、私は狂喜した。ようやくお前と結ばれるチャンスができたと。私とフルール、父と母で完璧な家族になれると思ったんだ」
「お兄様……」
苦しげに言葉を吐き出すヴィンセントに、フルールも胸が締めつけられる。
兄はずっと、養子である自分に引け目を感じていたのだ。
「お兄様、わたくし達は本当の家族ですよ。それはお父様もお母様も同じ気持ちです」
「ああ、解っている」
ブランジェ夫妻はヴィンセントとフルールの待遇を変えたことはない。十歳で屋敷に来た彼を、生まれた時から側にいる実子と同じように愛してくれた。
だからこそ彼は、自ら『ブランジェ家長男』の理想像を作り上げ、それに外れる行動ができなくなっていたのだ。
ヴィンセントを縛っているのは、ヴィンセント自身だった。
「フルール」
いつの間にか空になったパフェのグラスを横に退け、彼は彼女の目を見つめる。
「私はお前を愛している。妹としても、女性としても。そして、お前と私の結婚が、ブランジェ家のためだと信じている。だから行かないでくれ、フルール。家族を捨てないでくれ」
「お兄様……」
切実な眼差しに息が苦しくなる。フルールはゆっくりと唇を開いた。
「わたくしは、家族というものは離れていても繋がっていると信じています」
一言一言噛みしめるように口にする。
「わたくしはお兄様を愛しています。父と母と同じように。それはどこに行っても変わりません。道を違えても、たとえ将来わたくし達に別の家族ができたとしても、それは一方を捨てたからではなく、家族が増えたということで」
深呼吸して、気を落ち着かせる。
「門出を祝ってくれなんて贅沢は言いません。でも、わたくしを失ったとは思わないで。わたくしは何一つ捨てては行きませんから」
「フルール……」
ヴィンセントは不意に眉根を寄せて、
「お前、今、ストレートに俺を振らなかったか?」
「え!?」
……確かに『別の家族が~』の下りは、ヴィンセントと同一の家庭を作る意思はないと明言していた。
「い、いえ、そんな! わたくし、そんなつもりでは……」
慌てる妹に、兄は「いいよ」と苦笑する。
「遠回しに有耶無耶にされるのは、もう疲れた。フルールの気持ちが知れてよかった」
「お兄様……」
フルールは少し気まずそうに上目遣いに兄を窺う。
「……わたくし、お兄様に妹以上に想ってるって言われて、とてもドキドキしたの。わたくしの知っているお兄様じゃない別の男の人みたいで、緊張して……いっぱいときめいたの。でも……」
意を決して、言葉にする。
「わたくしはやっぱり、ヴィンセント・ブランジェはフルール・ブランジェのお兄様のままでいて欲しいと思っています」
ヴィンセントは青い目を零れるほど見開いて……、
「フルールは、本当にズルいな」
もう、笑うしかなかった。
「もう少し早く本音で話せていたら、結果は違ったかもな」
天を仰ぎ、ため息をつく。
「解った。もう止めない。好きな道を進めばいい」
過ぎた時間は戻らない。
籠から出た鳥は、遠く飛び立つ。
「ありがとう、お兄様」
それからフルールは眉尻を下げて、
「家のこと、すべてお任せてしまって申し訳ありません」
「そこは気にしなくていい」
ブランジェ次期当主は、現当主に似た仕草で鷹揚に返す。
「私はアルフォンスとミランダの息子になれたことを誇りに思っている。生家のことなど忘れるくらいに。使節団入りがフルールの希望なら、ブランジェ公爵家を継ぐことこそが私の譲れない夢だ。家と領地は私が護る。父と母のことは心配するな」
「はい」
「それと……」
ヴィンセントはさっぱりと微笑んで、
「私の居る場所が、フルールの実家だ。いつでも帰ってこい」
「……はい、お兄様」
彼女の兄は、とても頼り甲斐のある公爵家の長男だ。
やはりヴィンセントは、フルールにとってかけがえのない『家族』なのだ。
「よし、話が纏まったら、腹が減ってきたな。今度はレインボーソルベタワーパフェにしよう」
給仕を呼んで追加注文をし出す兄に、妹はビクッと肩を跳ねさせる。
「ま、まだ食べるんですの!?」
驚愕のフルールに、ヴィンセントはメニュー片手にニヤリと嗤う。
「さっき、いくらでも付き合うって言ってなかったか?」
「ぎゅ……っ」
……確かに言いました。
「で、ではわたくしも、チーズスフレを追加で……」
使節団の荷物を纏めなければならないのに、服のサイズが変わったらどうしよう?
そんなことを考えながら、フルールはふわふわのスフレにスプーンを入れた。
11
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~
ゆうき
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。
そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。
シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。
ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。
それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。
それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。
なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた――
☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆
☆全文字はだいたい14万文字になっています☆
☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆
【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました
チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
【完結】悪役令嬢はご病弱!溺愛されても断罪後は引き篭もりますわよ?
鏑木 うりこ
恋愛
アリシアは6歳でどハマりした乙女ゲームの悪役令嬢になったことに気がついた。
楽しみながらゆるっと断罪、ゆるっと領地で引き篭もりを目標に邁進するも一家揃って病弱設定だった。
皆、寝込んでるから入学式も来れなかったんだー納得!
ゲームの裏設定に一々納得しながら進んで行くも攻略対象者が仲間になりたそうにこちらを見ている……。
聖女はあちらでしてよ!皆様!
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる