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第5話
しおりを挟む「リリアン先生は色んな所に行けていいなぁ~。俺もいつか色んな所に絶対行くんだ! 」
「はいはい。まずはおじさんとおばさんに話をしてからね」
「そん時はルナも一緒にいこうぜ」
「なんで私も行かないといけないの? 」
「だってルナといると楽しいもん! 」
そういうとアレクスは笑って前を向き、ルナは顔を真っ赤にして下を向いた。
アレクスとルナの家は隣同士なので小さい時からよく一緒に遊んでいた。いつもアレクスの冒険という名の遊びに付き合っていた。
迷子になったのは一度や二度ではない。村の近くに魔物はいないが危険が無いわけではない。迷子になるたび村のみんなに心配をかけてきた。
それでもアレクスは冒険をやめなかった。そしていつも隣にルナがいた。
「……確かにアーちゃんだけじゃすぐ迷子になっちゃうもんね。私が一緒じゃないとね」
「なんだよそれ?もう子供じゃないんだ、そんなすぐ迷子になんかならないよ」
「どーだか。私みたいなお姉さんがついていないとね」
「お姉さんって、同い年だろ」
「私の方が身長高いじゃん」
「そんなの関係ないだろ。これからもっといっぱい食べて、ルナよりデカくなってやるんだから」
ルナは前に出て、くるっとアレクスの方を向いて。
「いーの。お姉さんなの」
と、笑顔で言って、そのまま機嫌よく帰って行った。
「? なんなんだ? 」
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