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結婚式
結婚式の当日は、抜けるような青空が広がり、ミシェランの街はお祭りのように賑わっていた。当初、パレードなどの予定はなかったのだが、領民たちが当たり前のように準備を進めていたようだった。お爺様も「皆が喜ぶのであればやりなさい」と言ってくれ、警備費用を上乗せすることで、盛大に行われることが決まったのだ。
私のウエディングドレスは、純白で肌触りの良い素材に、生成り色の繊細な刺繍が施されている。そして、ブレイブス港で私とマッドが集めた真珠をあしらった、少しクラシカルなデザインだ。ドレスの裾は長く、教会のヴァージンロードに美しく映えるだろう。
式が始まり、パイプオルガンの音色が厳かに響き渡る。その音色に合わせてヴァージンロードを歩きながら、私は演奏している女性に見覚えがあるような気がして、思わずマッドに尋ねた。マッドは小声で「後で教えるよ」と優しく囁いた。
聖壇の前に立ち、私たちは固い誓いの言葉を交わした。
牧師:「マッド・ミシェラン、あなたはキャロルを妻とし、健やかなる時も病める時も、富める時も貧しき時も、生涯をかけて愛し、慈しむことを誓いますか?」
マッド:「はい、誓います」
牧師:「キャロル、あなたはマッド・ミシェランを夫とし、健やかなる時も病める時も、富める時も貧しき時も、生涯をかけて愛し、慈しむことを誓いますか?」
私:「はい、誓います」
迷いのない私たちの返事に、お父様もお母様も満足そうに微笑んでいる。
リオもマリアも満面の笑みで祝福してくれている。
少し離れた席では、ドナが大粒の涙を流して大泣きしており、ジルが必死に慰めている姿が見えた。
近くの席では、マクミラン伯爵の祖父が「良かった、良かった」と何度も繰り返しながら、ハンカチで目元を押さえている。
親しい人達ばかりに囲まれた式は、私にとってかけがえのない思い出となった。
式も終盤、教会の鐘が大きく響き渡った。厳かなその音色に合わせて、ステンドグラスから差し込む暖かな光が教会全体を包み込み、まるで空気が浄化されたかのように清々しい感覚が広がる。天井絵の天使達も、私たちを祝福するかのように微笑んでいるように見えた。
暫くすると、参列者達の間から驚きの声が上がり出した。
「なんだろう、急に疲れが取れたようだ!」
「擦りむいたところが、なぜか治ってる……!」
「長年の腰の痛みが、嘘みたいに消えたわ!」
教会を出ると、さらに大きな歓声が私たちを包み込んだ。空を見上げると、雨も降っていないのに、鮮やかな七色の大きな虹が青空に架かっていた。そして、誰も準備などしていないはずなのに、白い鳩たちが一斉に空へと舞い上がり、青空を優雅に飛んでいく。
人々もその光景に驚きを隠せず、さらに歓声が上がり、中には感動のあまり涙を流す者もいるのだ。
「これは神様たちの祝福なのか?」
「そうね、そうかもしれないわね」
私とマッドは顔を見合わせて、そっと笑い合った。
パレードはゆっくりとした速度で行われ、時々馬車を降りて皆に手を振り、感謝の意を伝えながら進んで行った。
私はルルソン村も大好きだが、ミシェランのこの街も大好きだ。この地をマッドと共に、より住みやすく安全な場所にしたいと心から思った。
パレードの途中、マッドが小声で教えてくれた。
「さっきパイプオルガンを弾いていたのは、転生者の一人だよ」
「え……そうなの?」
「以前に聞いた事件の後、祖父が教会で保護していたんだ。今は子供もいて、シスターとして頑張っているよ」
「名前を聞いてもいい?」
「ああ、構わないよ。シイラだ。俺も一度しか話したことはないし、向こうは俺たちが転生者であることは知らないはずだから、気にしなくていい」
「今は幸せに暮らしているの?」
「ああ、そうだと思う」
「それなら良かったわ」
私はマッドやリオがいたからこそ、今まで幸せに暮らしてこられた。彼女にも心から幸せに暮らしてほしいと願った。
馬車を降りると、沿道に集まった皆が再び手を振って私たちを祝福してくれた。温かい言葉が飛び交う。
「おめでとう、坊ちゃん! お嫁さんをしっかり守るんだよ!」
「嬢ちゃん、坊ちゃんを頼んだよ!」
「本当に綺麗で可愛いお嫁さんだ。ミシェランは安泰じゃな!」
「お姉ちゃんはお姫様なの?」
その質問をした小さな女の子をマッドが抱き上げると、再び大歓声が沸き起こった。マッドはその女の子の耳元に、優しい声で言った。
「お姉ちゃんは、俺だけのお姫様なんだよ」
小さな女の子は、その言葉に顔を真っ赤にして、照れくさそうに笑った。
パレードも無事に終わり、私とマッドは二人だけでピピ島へ向かった。今日はピピ島で一泊する予定だ。
マッドとの初めての夜は、とても自然で穏やかな時間だった。天界にいた頃から、マッドはいつも私の横にいてくれる、頼もしい存在だ。その事実は、今でも何も変わらない。
翌朝、柔らかな日差しが差し込む中、私は寝返りを打つ。
「奥さん、おはよう」
マッドの優しい声が耳に届き、思わず目を開けた。
「マッド、おはよう」
私が自分が裸なのをすっかり忘れてベッドから起き上がってしまい、慌てて布団を引き寄せると、マッドは楽しそうに笑った。
「キャロル、俺たちは夫婦なんだから、もう照れなくてもいいんだよ」
そう言ってマッドは私を引き寄せ、優しくキスをしてきた。温かい唇が触れ合い、心がじんわりと溶けていく。
何度も何度もキスを交わし、再び愛し合った。彼の腕の中にいると、本当に居心地が良い。いつまでもこうやって、マッドと共に仲良く暮らしていきたいと、心から願った。
私のウエディングドレスは、純白で肌触りの良い素材に、生成り色の繊細な刺繍が施されている。そして、ブレイブス港で私とマッドが集めた真珠をあしらった、少しクラシカルなデザインだ。ドレスの裾は長く、教会のヴァージンロードに美しく映えるだろう。
式が始まり、パイプオルガンの音色が厳かに響き渡る。その音色に合わせてヴァージンロードを歩きながら、私は演奏している女性に見覚えがあるような気がして、思わずマッドに尋ねた。マッドは小声で「後で教えるよ」と優しく囁いた。
聖壇の前に立ち、私たちは固い誓いの言葉を交わした。
牧師:「マッド・ミシェラン、あなたはキャロルを妻とし、健やかなる時も病める時も、富める時も貧しき時も、生涯をかけて愛し、慈しむことを誓いますか?」
マッド:「はい、誓います」
牧師:「キャロル、あなたはマッド・ミシェランを夫とし、健やかなる時も病める時も、富める時も貧しき時も、生涯をかけて愛し、慈しむことを誓いますか?」
私:「はい、誓います」
迷いのない私たちの返事に、お父様もお母様も満足そうに微笑んでいる。
リオもマリアも満面の笑みで祝福してくれている。
少し離れた席では、ドナが大粒の涙を流して大泣きしており、ジルが必死に慰めている姿が見えた。
近くの席では、マクミラン伯爵の祖父が「良かった、良かった」と何度も繰り返しながら、ハンカチで目元を押さえている。
親しい人達ばかりに囲まれた式は、私にとってかけがえのない思い出となった。
式も終盤、教会の鐘が大きく響き渡った。厳かなその音色に合わせて、ステンドグラスから差し込む暖かな光が教会全体を包み込み、まるで空気が浄化されたかのように清々しい感覚が広がる。天井絵の天使達も、私たちを祝福するかのように微笑んでいるように見えた。
暫くすると、参列者達の間から驚きの声が上がり出した。
「なんだろう、急に疲れが取れたようだ!」
「擦りむいたところが、なぜか治ってる……!」
「長年の腰の痛みが、嘘みたいに消えたわ!」
教会を出ると、さらに大きな歓声が私たちを包み込んだ。空を見上げると、雨も降っていないのに、鮮やかな七色の大きな虹が青空に架かっていた。そして、誰も準備などしていないはずなのに、白い鳩たちが一斉に空へと舞い上がり、青空を優雅に飛んでいく。
人々もその光景に驚きを隠せず、さらに歓声が上がり、中には感動のあまり涙を流す者もいるのだ。
「これは神様たちの祝福なのか?」
「そうね、そうかもしれないわね」
私とマッドは顔を見合わせて、そっと笑い合った。
パレードはゆっくりとした速度で行われ、時々馬車を降りて皆に手を振り、感謝の意を伝えながら進んで行った。
私はルルソン村も大好きだが、ミシェランのこの街も大好きだ。この地をマッドと共に、より住みやすく安全な場所にしたいと心から思った。
パレードの途中、マッドが小声で教えてくれた。
「さっきパイプオルガンを弾いていたのは、転生者の一人だよ」
「え……そうなの?」
「以前に聞いた事件の後、祖父が教会で保護していたんだ。今は子供もいて、シスターとして頑張っているよ」
「名前を聞いてもいい?」
「ああ、構わないよ。シイラだ。俺も一度しか話したことはないし、向こうは俺たちが転生者であることは知らないはずだから、気にしなくていい」
「今は幸せに暮らしているの?」
「ああ、そうだと思う」
「それなら良かったわ」
私はマッドやリオがいたからこそ、今まで幸せに暮らしてこられた。彼女にも心から幸せに暮らしてほしいと願った。
馬車を降りると、沿道に集まった皆が再び手を振って私たちを祝福してくれた。温かい言葉が飛び交う。
「おめでとう、坊ちゃん! お嫁さんをしっかり守るんだよ!」
「嬢ちゃん、坊ちゃんを頼んだよ!」
「本当に綺麗で可愛いお嫁さんだ。ミシェランは安泰じゃな!」
「お姉ちゃんはお姫様なの?」
その質問をした小さな女の子をマッドが抱き上げると、再び大歓声が沸き起こった。マッドはその女の子の耳元に、優しい声で言った。
「お姉ちゃんは、俺だけのお姫様なんだよ」
小さな女の子は、その言葉に顔を真っ赤にして、照れくさそうに笑った。
パレードも無事に終わり、私とマッドは二人だけでピピ島へ向かった。今日はピピ島で一泊する予定だ。
マッドとの初めての夜は、とても自然で穏やかな時間だった。天界にいた頃から、マッドはいつも私の横にいてくれる、頼もしい存在だ。その事実は、今でも何も変わらない。
翌朝、柔らかな日差しが差し込む中、私は寝返りを打つ。
「奥さん、おはよう」
マッドの優しい声が耳に届き、思わず目を開けた。
「マッド、おはよう」
私が自分が裸なのをすっかり忘れてベッドから起き上がってしまい、慌てて布団を引き寄せると、マッドは楽しそうに笑った。
「キャロル、俺たちは夫婦なんだから、もう照れなくてもいいんだよ」
そう言ってマッドは私を引き寄せ、優しくキスをしてきた。温かい唇が触れ合い、心がじんわりと溶けていく。
何度も何度もキスを交わし、再び愛し合った。彼の腕の中にいると、本当に居心地が良い。いつまでもこうやって、マッドと共に仲良く暮らしていきたいと、心から願った。
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