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思う事 マーカス視点
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マーカス(ライケスタ伯爵)視点
本当に驚くことばかりだ。あいつら8人、特にリオたち3人(マッド、リオ、キャロル)を最初に見た時から、ただ者ではないと感じていた。とはいえ、その並外れた美しさゆえだろうと、勝手に納得しようとしていたんだ。
始まりはカルロからの依頼だった。
「見目が良く、非常に目立つ子供たちが、初めてミシェランのクエストを受けるから、どうか気にかけてやってほしい」と。普段、感情をあまり表に出さないカルロが、あそこまで言ってくるとは珍しいと不思議に思ったものだ。
次に驚いたのは、親父が俺の元を訪れ、「何とかあの者たちを我が家で保護できないか」と相談してきたことだ。親父がそこまで言うとは、一体何があったのかと首を捻ったものだ。
気づけば、カルロが保護どころか彼らを養子にしたと聞き、さらに驚いた。それだけでなく、陛下までリオたち3人を気に入り、マリア姫を跡継ぎでもないリオの婚約者にするという、貴族の間で一時期大いに話題になった一件まであった。
今回はマリア姫も同行していたため、陛下から直々に要請を受け、精鋭部隊を率いてすぐに駆けつけた。
駆けつけてみれば、どこから見つけてきたのか、あの側仕えの4人(ドナ、ジル、ボンドン、レティ)もとんでもなく強い。精鋭部隊に混じって共に戦うなど、常識では考えられないことだろう。
精鋭の一人が「彼らは戦いながらどんどん強くなっているようだ」と言っていたが、そんな馬鹿な話があるものか。
そして、キャロルの弓はまさに神業だ。あれほどの弓の達人を俺は今まで見たことがない。
それにマッドの戦い方は、まるで戦場全体を見渡す指揮官のようで、リオの素早い動きとナイフ捌きは、一瞬で敵を仕留める暗殺者の領域だ。
だが、俺が一番驚いたのは、やはりマリア姫の強さだった。
一体どういうことだ、あの力は?病弱で何もできない姫だという噂は一体どこから流れたんだ。その剣術は、精鋭部隊の騎士たちと比べても遜色ない。彼女の真の力について、陛下はご存知だったのだろうか。だとしたら、なぜ今までその力を隠してきたんだ。彼女の婚約者として、リオを指名した陛下の真意は……?
これほど規格外の者たちを野放しにはしておけない。そう思って、俺も彼らに同行することにしたのだが……。
出発早々、この馬車には度肝を抜かれた。
一体何なんだ、この馬車は。ありえないだろう、まさかトイレがついているなんて。しかも寝室まであるとは、どう考えてもおかしい。おまけにこの速度は、俺の魔馬よりも速いんじゃないか?このまま行けば、目的地まで一日半もかからないだろう。
さらに信じられないことに、聖獣と呼ばれる存在が俺の隣でくつろいでいる。聖獣は神の使いとされ、伝説の生き物だぞ。伝説だ。御伽話の世界の存在だろうが。
もう考えるだけ無駄だ。これ以上は、頭がどうにかなりそうだ。俺はとうとう、諦めて考えるのをやめることにした。こんなにも理解できないことが次々と起こるなんて、人生で初めての経験だ。
それにしても、マッドは確かにカルロとミランによく似ているな。
俺がぼんやりと考えていると、隣に座っていたキャロルがそっと話しかけてきた。
「マーカスさん、マールさんはお元気ですか?」
「ああ、元気だ。そうだ、マールの婚約が決まったぞ」
俺の言葉に、リオ、マッド、キャロルの顔に、祝福の笑顔が浮かんだ。
「おめでとうございます! お相手を伺ってもいいですか?」
キャロルが興味津々といった様子で尋ねるので、俺は包み隠さず答えた。
「グラン伯爵の正当な跡継ぎであるご子息、ロイドだ。毒の件は知っているだろう?実はしばらく俺の領地でロイドの面倒を見ていたんだ。マールが看病をしていたこともあったんだが、気づけば二人はすっかり仲良さそうだった。それでマールに聞いてみたら、ロイドと付き合いたいと言ったので、すぐに本人に確認したよ。ロイドは自分の身体が元に戻ったら、改めて婚約を申し込みたいと言ってきたんだ。それで俺はあいつに決めた」
「それで、どのぐらいで元に戻りそうなんですか?」
リオが心配そうに尋ねる。
「ああ、随分回復してきたぞ。あとは身体から自然に毒が抜けていくのを待つしかないからな。だが、若いから来年には元に戻るだろう」
「そうなると、マーカスさんの領地は誰が継ぐんですか?」
マッドが尋ねてきた。
「ロイドは我が家の入婿になるんだ。グラン伯爵領は王家預かりになることが決まったよ。そうでもしないと、グラン伯爵領の領民が納得しないだろうしな。ロイドも領民のために、その決断を受け入れたんだ」
リオが眉をひそめた。
「ご子息はピエールやエイドのせいで、領地まで失ったんですね」
「領主の事情など、領民には関係のないことだからな。ピエールやエイドの領民に対する扱いは酷く、多くの民が犠牲になっていたことが調べで明らかになっている」
リオが静かに頷いた。
「エイドの図書館での平民に対する態度を見た僕たちとしては、想像できるよ」
マッドがそれに続いた。
「ピエールやエイドは、権力を振りかざし、自分たちの好き勝手にしていたということですね」
「その通りだ。権力は領民を守るためにこそ使うものであり、使い方を間違えば罰せられるのは当然だ。まあ、あいつらは人としての行いも間違っていたがな」
俺がそう答えると、キャロルもマッドもリオも、真剣な表情で頷いていた。
しばらくすると、小さな町が見えてきた。そこで今日は一泊することになった。
馬車から降りた途端、リオが深呼吸をして、「海の匂いがする!」と嬉しそうに呟いた。明日にはブレイブス港街に到着するだろう。
そして、こいつらには新たな冒険が再び始まるんだろうと俺は思った。
本当に驚くことばかりだ。あいつら8人、特にリオたち3人(マッド、リオ、キャロル)を最初に見た時から、ただ者ではないと感じていた。とはいえ、その並外れた美しさゆえだろうと、勝手に納得しようとしていたんだ。
始まりはカルロからの依頼だった。
「見目が良く、非常に目立つ子供たちが、初めてミシェランのクエストを受けるから、どうか気にかけてやってほしい」と。普段、感情をあまり表に出さないカルロが、あそこまで言ってくるとは珍しいと不思議に思ったものだ。
次に驚いたのは、親父が俺の元を訪れ、「何とかあの者たちを我が家で保護できないか」と相談してきたことだ。親父がそこまで言うとは、一体何があったのかと首を捻ったものだ。
気づけば、カルロが保護どころか彼らを養子にしたと聞き、さらに驚いた。それだけでなく、陛下までリオたち3人を気に入り、マリア姫を跡継ぎでもないリオの婚約者にするという、貴族の間で一時期大いに話題になった一件まであった。
今回はマリア姫も同行していたため、陛下から直々に要請を受け、精鋭部隊を率いてすぐに駆けつけた。
駆けつけてみれば、どこから見つけてきたのか、あの側仕えの4人(ドナ、ジル、ボンドン、レティ)もとんでもなく強い。精鋭部隊に混じって共に戦うなど、常識では考えられないことだろう。
精鋭の一人が「彼らは戦いながらどんどん強くなっているようだ」と言っていたが、そんな馬鹿な話があるものか。
そして、キャロルの弓はまさに神業だ。あれほどの弓の達人を俺は今まで見たことがない。
それにマッドの戦い方は、まるで戦場全体を見渡す指揮官のようで、リオの素早い動きとナイフ捌きは、一瞬で敵を仕留める暗殺者の領域だ。
だが、俺が一番驚いたのは、やはりマリア姫の強さだった。
一体どういうことだ、あの力は?病弱で何もできない姫だという噂は一体どこから流れたんだ。その剣術は、精鋭部隊の騎士たちと比べても遜色ない。彼女の真の力について、陛下はご存知だったのだろうか。だとしたら、なぜ今までその力を隠してきたんだ。彼女の婚約者として、リオを指名した陛下の真意は……?
これほど規格外の者たちを野放しにはしておけない。そう思って、俺も彼らに同行することにしたのだが……。
出発早々、この馬車には度肝を抜かれた。
一体何なんだ、この馬車は。ありえないだろう、まさかトイレがついているなんて。しかも寝室まであるとは、どう考えてもおかしい。おまけにこの速度は、俺の魔馬よりも速いんじゃないか?このまま行けば、目的地まで一日半もかからないだろう。
さらに信じられないことに、聖獣と呼ばれる存在が俺の隣でくつろいでいる。聖獣は神の使いとされ、伝説の生き物だぞ。伝説だ。御伽話の世界の存在だろうが。
もう考えるだけ無駄だ。これ以上は、頭がどうにかなりそうだ。俺はとうとう、諦めて考えるのをやめることにした。こんなにも理解できないことが次々と起こるなんて、人生で初めての経験だ。
それにしても、マッドは確かにカルロとミランによく似ているな。
俺がぼんやりと考えていると、隣に座っていたキャロルがそっと話しかけてきた。
「マーカスさん、マールさんはお元気ですか?」
「ああ、元気だ。そうだ、マールの婚約が決まったぞ」
俺の言葉に、リオ、マッド、キャロルの顔に、祝福の笑顔が浮かんだ。
「おめでとうございます! お相手を伺ってもいいですか?」
キャロルが興味津々といった様子で尋ねるので、俺は包み隠さず答えた。
「グラン伯爵の正当な跡継ぎであるご子息、ロイドだ。毒の件は知っているだろう?実はしばらく俺の領地でロイドの面倒を見ていたんだ。マールが看病をしていたこともあったんだが、気づけば二人はすっかり仲良さそうだった。それでマールに聞いてみたら、ロイドと付き合いたいと言ったので、すぐに本人に確認したよ。ロイドは自分の身体が元に戻ったら、改めて婚約を申し込みたいと言ってきたんだ。それで俺はあいつに決めた」
「それで、どのぐらいで元に戻りそうなんですか?」
リオが心配そうに尋ねる。
「ああ、随分回復してきたぞ。あとは身体から自然に毒が抜けていくのを待つしかないからな。だが、若いから来年には元に戻るだろう」
「そうなると、マーカスさんの領地は誰が継ぐんですか?」
マッドが尋ねてきた。
「ロイドは我が家の入婿になるんだ。グラン伯爵領は王家預かりになることが決まったよ。そうでもしないと、グラン伯爵領の領民が納得しないだろうしな。ロイドも領民のために、その決断を受け入れたんだ」
リオが眉をひそめた。
「ご子息はピエールやエイドのせいで、領地まで失ったんですね」
「領主の事情など、領民には関係のないことだからな。ピエールやエイドの領民に対する扱いは酷く、多くの民が犠牲になっていたことが調べで明らかになっている」
リオが静かに頷いた。
「エイドの図書館での平民に対する態度を見た僕たちとしては、想像できるよ」
マッドがそれに続いた。
「ピエールやエイドは、権力を振りかざし、自分たちの好き勝手にしていたということですね」
「その通りだ。権力は領民を守るためにこそ使うものであり、使い方を間違えば罰せられるのは当然だ。まあ、あいつらは人としての行いも間違っていたがな」
俺がそう答えると、キャロルもマッドもリオも、真剣な表情で頷いていた。
しばらくすると、小さな町が見えてきた。そこで今日は一泊することになった。
馬車から降りた途端、リオが深呼吸をして、「海の匂いがする!」と嬉しそうに呟いた。明日にはブレイブス港街に到着するだろう。
そして、こいつらには新たな冒険が再び始まるんだろうと俺は思った。
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