薬屋アトリエハーバル

たまに金無郎

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第4章

第18話 過激な看病は熱を冷まして熱くする

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 ――目覚めると、クロエが俺の股間を握っていた。
 久々の高熱に体力をすべて奪われ、体は鉛のように重い。
 なのに……そこだけは異様に元気な俺。
 ……なんで? 
 熱のせいか、それとも、興奮のせいか。
 頭がぐわんぐわんと揺れて、思考がうまくまとまらない。
 ……夢か? いや、現実……なのか?
 俺の熱が高いせいなのか、少し冷たいクロエの手が、妙に心地よくて……。
 このまま、心地よさに身をゆだねたい。
 なんて、そんな誘惑が、理性の隙間に、じわじわと入り込んでくる。
 ……うん、そういうのも、悪くないかもしれない――。
 
「……って、いや、ダメだろッッ!!」
 少しも起き上がることはできないが、力を振り絞って頭を持ち上げ、セドリックはクロエに向き直る。
「もうっ、おじさん急に動かないでよ! びっくりするじゃんっ! 大人しく寝てなきゃ! あとは私に任せてっ」
(もうぉーー……ほんとになんなんだよ、こいつは……はぁ)
 抵抗したくても体が動かない。完全に電池切れのセドリック。
「……ふぅっ、ちょ……っと、とりあえずその手を……その手をよけてもらえないか? それに……っ、なんで、こんなことしてるんだよ……お前は」
「んーとね、さっきね! おじさん、寝てるときにすごく汗かいてたみたいだったの。だから、着替えさせてあげよう! と思ったんだけど……さすがにそれは重くて、無理だったんだよね」
「当たり前だろっ」
 セドリックとクロエでは、体格差がありすぎる。
「だから代わりに、汗を拭いてあげてたの。で、一応……おちんちんもね、ちゃんときれいにしてあげようと思って。そしたら……」
(そっか……無意識の心地よさに、勃っちゃったかぁ、俺。……って、おいっ! 勃つな!! 勃つなよ、俺……)
 意図せず勃起してしまっていたセドリック。
(寝込んでるときに勃つことなんてなかったのに……滋養強壮の薬の影響か? こんなときにそこだけ元気になるなよ……)
「……って、いいんだよ! そんなことまでやらなくてッ!!」
 たしかに、ひとりで寝込んでいたセドリックは、クロエが来てくれたことで心細さから救われていた。
 そのおかげでようやく眠れたし、目覚めた今も、その存在には助けられている。
 だが、熱は依然として下がらず、意識はふわふわと揺れて、判断力もどこか頼りない。
「あのね、教えてもらったの。男の人のここが、こうなる理由」
「え? うわっ……ちょ、ちょっと……っ」
 ベッドの脇で膝をつき、手を伸ばすクロエ。
 その小さな手が、根元から先端へ向かって、ゆっくりと這い上がっていく。
「興奮したら、ここが大きくなるんだ……って。汗拭こうと思って下着を下ろしたときは、まだこうなってなかった。ミレイユさんの言う通り、ぞうさんみたいで可愛かったよっ」
(あいつは……ほんっとに……! クロエに、何を吹き込んでんだよ、まったく……)
「クロエ……もういいからっ! とにかく、それ以上は……っ」
 指先が、つるりとした部分に触れる。
 くいっと先端を折り返し、そのまま筋に沿わせて――再び、ゆっくりと根元へ戻っていく。
「ちょ……ほんとにっ」
「おじさん、興奮してるの?」
「えっ? ……っくぅ……」
(……やべぇ~……今のは、危なかった。……でも、これ以上は本当に無理かも……誰か助けてぇ)
 クロエの小さな手が、形を確かめるように、なおもゆっくりと這い続ける。
「ねぇ、おじさん。私のこと、好き?」
「え? そんなの……」
 思考力が著しく低下している今、簡単に答えてはいけない問いを投げかけられ、セドリックは戸惑いを隠せなかった。
「好きか嫌いで言ったら?」
「そりゃ……もちろん、嫌いじゃない」
「じゃあ、好き?」
「ちょっと、それは……ずるくないか……っ」
「ふふっ……私は、それだけでもすっっっごく嬉しいッ!!」
 そう言うなり、クロエは、為す術もなくベッドに横たわるセドリックの脚の間に飛び込み――。
 先走りが滲む、つるりとした先端に唇を押し当て、そっとキスをした。
 クロエの予想外の行動に、セドリックは驚きのあまり、できる限り上半身を起こし、力の入らない腕で、懸命にクロエの頭を押しやろうとする。だが、体力ゼロの今、その手にはほとんど力がこもらなかった。
 ――ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
 はち切れそうに膨張した昂ぶりに、クロエは何度も優しくキスを重ねる。
「クロエ……やめなさい……っ」
「やだ、やめないもん! おじさんのこれ、可愛いから好きだもんっ!」
「そんなもん可愛くないでしょーがッッ!? どこが……可愛いんだよ……っ」
 ――ちゅっ、ちゅちゅ、むちゅぅっ。
「ちょ……っ」
(もうほんとに……勘弁してくれぇぇーー!! 本気で……やばい……)
 クロエは、びくびくと震えるそれを両手でそっと包み込みながら、頬ずりとキスを繰り返していた。

「おい……いつまでやってる……? それは、お前のおもちゃじゃないんだぞ……」
 クロエは、まるでペットと戯れるように、執拗にセドリックの昂ぶりを愛で続けている。すると、ふいにハッとしたように動きを止めた。
「あっ、そうだった! 白いの、出さなきゃいけないんだよね?」
「は? なんでそんなこと……っ!?」 
「ミレイユさんが言ってたよ! こういう風になったら、精子? を出さなきゃ辛いんだって。だから、お手伝いしてあげたら、すっごく喜んでもらえるかもって!」
 必死に起こそうとしていたセドリックの体から、一気に力が抜ける。
 もうすでに仰向けなのだが、今や気持ちまで完全に天を仰ぎたい気分だった。
(ミレイユ……今度会ったら、一発ぶん殴ろう。うん、そうしよう。絶対に……!)
「あのな、クロエ。別に……出さなくても、放っておけばそのうち治まるから……大丈夫なんだよ……」
「でも……おじさん、すっごく辛そうに見えるんだけど……?」
 セドリックの脚の間に居座るクロエは、その向こうからひょこっと顔をのぞかせた。
 無垢な瞳でじっと見つめられ、自分のそれ越しに見えるクロエの姿に、セドリックは心臓をきゅっと掴まれたような気がして――強く唇を噛んだ。
「……それは、お前が触るから……っ」
「どうして、私が触ると辛くなるの……?」
 クロエの純粋すぎる問いが、セドリックの胸に鋭く突き刺さる。
「いや、その……そんなに触られたら……そりゃ、誰だって……気持ちよく……なっちまうだろ……っ!」
 ぼそっと、歯切れ悪く言葉を漏らすセドリック。
「おじさん、気持ちいの?」
 それまで優しく触れていたクロエの小さな手に、ふっと力がこもる。
「……っ……。そうだよッ!!」
 その瞬間、クロエは勢いよく、熱を帯びて脈打つセドリックのそれに再び口づけた。
 ――ちゅーーーーぅっ!!
 唇と頬、そして包み込むような小さな手が、セドリックの昂ぶりを柔らかく押さえ込む。
 腰を引こうにも、もう逃げ場はない。セドリックはただ、ひたすら耐えるしかなかった。
「ちょちょちょちょっっっとっ!! ほんとに危ないからッ! 勘弁してくれっ……!」
(本当に……もう無理かも……)
 必死にクロエの頭を自分の股間から引きはがそうとするセドリック。しかし、体はいまだにヘロヘロで、うまく力が入らない。とはいえ、このままでは――本当に、もう耐えきれる自信がない。最後の力を振り絞り、セドリックはクロエの頭をガシッとつかみ、ぐいっと引きはがす。
「いーやーっ! まだするぅー!」
 クロエも負けじと必死に抵抗する。
 押しのけようとしたセドリックの手から、クロエの頭がスポッとすり抜けた、その瞬間。
 反動で戻ったクロエの口元が、一直線にセドリックの先端へとぶつかる。
 ――ぢゅぷっ。
「んぐぅ……っ……」
「なっ……」
(それはもう……っ! 完全にダメなやつじゃーーーん……っ!!)
 思いがけず口内に侵入してきたセドリックの先端に驚いたクロエだったが、咥えたままセドリックのほうを見上げる。その拍子に、クロエの舌や歯先が、小刻みに先端に触れた。
 ギュッと目をつむり、「ゔーゔー」と変な顔でもだえるセドリック。
 その様子が、なんだか面白くて――。
 クロエは咥え込んだまま、舌先で先端の横にある小さな段差をくすぐるようになぞった。
「うわっ……やめ……っ」
 気づいたときには、セドリックはクロエのあたたかい口の中で果ててしまっていた。
「っ、ごめん……!」
 まったく力が入らなかった体が、開放感と罪悪感と快感でいっきに沸き立つ。セドリックはくわっと上体を起こし、自分の股間にかぶりついたままのクロエを見た。
 ――ちゅぷんっ。
 びくんと肩を震わせたセドリックの方に、クロエがゆっくりと顔を上げる。
 愛らしい顔を、わずかに歪めながら――。
「おいちくないっ……うぇ」
 その声に合わせるように、とろりと口の端から白濁がこぼれ落ちる。
 ――びゅくっ。
 セドリックは、出しきれなかった残りを自分の腿に散らしていた。

 すべてを吐き出したせいか、頭も体も、ふっと軽くなった気がした。
「……おいしくないのは、当たり前だろっ! 食いもんじゃないんだから……。ほら、出して。ここに、ぺってして」
(……何やってんだよなぁ、俺)
 セドリックはまたやらかしたと思いつつも、冷静を装ってクロエの口元に両手のひらを器のように差し出す。
 クロエの口から、自分のものと唾液が混ざった液体がこぼれるのを見て、何とも言えない感情が胸をざわつかせた。
 セドリックはベッドの上にあったタオルで手のひらに溜まったそれを拭い、ついでに腿の汚れも拭き取る。
 ちらっとクロエの顔を見やり、あたりを見回す。きれいなタオルが見当たらず、自分の袖でそっとクロエの口元を拭った。
「まだイガイガする……」
「……早く、口をゆすいでこい」
 頭を抱えながらうなだれるセドリックを、クロエは覗きこむ。
「少しはよくなった? まだ辛い? ……でも、ほらみて! おちんちん、戻ってるよ! よかったね、おじさんっ」
 クロエの指先が、ちょんと触れた先には、ふにゃりと萎んだそれがあった。
「おい! もういいからっ」
 慌ててズボンを引き上げ、クロエをベッドから下ろすと、セドリックは布団を頭までかぶって丸くなる。
 とんでもない展開ではあったが、確かに射精とともに熱が和らいだことに、セドリック自身も驚いていた。それに、動かなくて辛かった体が動くようになったのは、素直にありがたかった。
「少し熱も下がったみたいでよかったね! ゆっくり休んでね」
 布団にくるまるセドリックの背を、クロエがポンと優しく撫でる。まるで母親にあやされている子どものようで、セドリックは少し情けなくなる。

 クロエの無邪気さと優しさに翻弄されつつも、癒されている――そんな自分に、どきりとする。
 落ち着かせるように深く息を吐き、セドリックは目を閉じた。
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