【BL】オネェ騎士は見習いが可愛くて仕方ない。

梅花

文字の大きさ
25 / 82
2章 成人

6話

しおりを挟む
すれ違う騎士が振り返る。
どう?アタシの見習い騎士は格好いいのよ。
そう、口には出さずにレイモンドは笑みを浮かべながら自分の事のように胸を張る。
アタシの見習い騎士なのよと。
「レイモンド様、今夜の訓練は是非手合わせをお願いします」
廊下を歩きながら後ろから掛かった声にレイモンドは振り向いた。
「え、どうしたのニコル」
「是非、双刀で……お願いします。まだ、そこまでの技術はありませんが、騎士になるのにレイモンド様と剣を交えたいのです」
足を止めたニコルに、レイモンドは無意識の家に眉根を寄せた。
「言っている意味がわかっているのかしら……アタシが双刀を使うのは、人以外に対してなのよ?」
「知っています、その理由も」
「じゃあ!」
「僕が目指す強さがレイモンド様なんです……だから……」
縋るような瞳で見つめられると、レイモンドは小さく溜息を吐く。
「あのね、目指すのはいいわ。でもね、ニコルの傷付けたくないのよ」
ニコルの腕に触れて促すように執務室の扉を開けた。
「アタシの相手をできると判断したらやってあげるわね、それでいいかしら?」
「……わかりました。では、レイモンド様騎士になったら何でもくれると言う約束で、レイモンド様と双刀で試合う許可をください」
確かに先日レイモンドはひとつだけ欲しいものをあげると言った。
でも、そんなものは想定していない。
「すぐじゃなきゃダメなの?それも、双刀じゃなきゃいけない?他の武器ならいくらでも相手をしてあげるんだけど
仕方ないわね……但し、保証はしないわよ……まぁ、ニコルの騎士人生が絶たれたらアタシが面倒みるけれど、できるだけそうならないようにするわね……今夜、支度をしておきなさい」
レイモンドは深く息を吸って吐き出した。
「ちょっと、出てくるわ着いて来なくて良いわよ……ちゃんと寝ておきなさい。アタシも直ぐに戻るから。睡眠不足で注意力散漫になるわけにいかないからね」
そう言い残すとレイモンドは部屋を出た。無意識に向かったのはムサファの部屋だった。
「ムサファ、いるかしら?」
レイモンドはノックをすると返事を待って中に入った。
「ムサファ、聞いて!あのこアタシと双刀でやりたいんだって、どうしろっつーのよ」
最大音量で叫ぶように言葉を紡いだレイモンド。
「嫌よ、あの子の騎士生命を絶つの!」
「あー?あのガキ、んな事言いやがったのか?」
呆れた表情を浮かべたムサファは、レイモンドにソファーにでも座れと促してから気怠げに向かいに腰掛けた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

僕、天使に転生したようです!

神代天音
BL
 トラックに轢かれそうだった猫……ではなく鳥を助けたら、転生をしていたアンジュ。新しい家族は最低で、世話は最低限。そんなある日、自分が売られることを知って……。  天使のような羽を持って生まれてしまったアンジュが、周りのみんなに愛されるお話です。

【第一部・完結】毒を飲んだマリス~冷徹なふりして溺愛したい皇帝陛下と毒親育ちの転生人質王子が恋をした~

蛮野晩
BL
マリスは前世で毒親育ちなうえに不遇の最期を迎えた。 転生したらヘデルマリア王国の第一王子だったが、祖国は帝国に侵略されてしまう。 戦火のなかで帝国の皇帝陛下ヴェルハルトに出会う。 マリスは人質として帝国に赴いたが、そこで皇帝の弟(エヴァン・八歳)の世話役をすることになった。 皇帝ヴェルハルトは噂どおりの冷徹な男でマリスは人質として不遇な扱いを受けたが、――――じつは皇帝ヴェルハルトは戦火で出会ったマリスにすでにひと目惚れしていた! しかもマリスが帝国に来てくれて内心大喜びだった! ほんとうは溺愛したいが、溺愛しすぎはかっこよくない……。苦悩する皇帝ヴェルハルト。 皇帝陛下のラブコメと人質王子のシリアスがぶつかりあう。ラブコメvsシリアスのハッピーエンドです。

拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件

碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。 状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。 「これ…俺、なのか?」 何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。 《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》 ──────────── ~お知らせ~ ※第3話を少し修正しました。 ※第5話を少し修正しました。 ※第6話を少し修正しました。 ※第11話を少し修正しました。 ※第19話を少し修正しました。 ※第22話を少し修正しました。 ※第24話を少し修正しました。 ※第25話を少し修正しました。 ※第26話を少し修正しました。 ※第31話を少し修正しました。 ※第32話を少し修正しました。 ──────────── ※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!! ※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。

従者は知らない間に外堀を埋められていた

SEKISUI
BL
新作ゲーム胸にルンルン気分で家に帰る途中事故にあってそのゲームの中転生してしまったOL 転生先は悪役令息の従者でした でも内容は宣伝で流れたプロモーション程度しか知りません だから知らんけど精神で人生歩みます

学園の俺様と、辺境地の僕

そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ? 【全12話になります。よろしくお願いします。】

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精

処理中です...