【BL】空と水の交わる場所~ゲーム世界で竜騎士になりました。

梅花

文字の大きさ
24 / 124
1章 旅立ち

1-23

「ネイト様、この子の名前は何と言いますか?」

飛竜の瞼に触れながら、セラフィリーアは問う

『我が名はルディアス、そなたにはディアと呼ぶことを許す』

「え、ありがとうディア」

あれ、誰の声?
きょろきょろと辺りを見回すと、飛竜の瞳が半分だけ開いていた。

「聞こえるのはディアの声?いい声だね…ありがとう。俺はセラフィリーア、ファレナスの国の王子だよ」

『知っている。迎えに行っただろう?あの国も美しい…セラフィ…セラフィリー…むぅ、我らには少し発音しにくい名前だな』

何度か言い直すルディアスに、くすりと笑うと滑らかな瞼横の辺りにそっと額を付ける。

「セラでいいよ?家族達はそう呼ぶから」

『あぁ、セラ…だな。良ければ人間どもが温めている卵の片割れに触ってやってくれ。もう片方は残念だが朽ちている。早くせねば、そなたの片割れも朽ちてしまうかもしれぬが、それもせんないこと』

低くそれでいて穏やかな声音は、アイヴィスと良く似ていると思う。

「卵?さっき見てきた子?それに触れればいい?」

『良い』

「陛下に許可を貰わないと。勝手にはそんなことできないよ…明日でもいい?」

『1日でも早い方がいいのだ…どれ、急ぐならは、我が城まで飛んでやろう』

ルディアスが上体を起こすと、ふわりと前足に包まれる。

「うわ、ネイト様っ!ちょっとディアが陛下に会いに行くって、直ぐに戻りますから!」

叫ぶのと同時にふわりと浮かび上がる身体。
一気に高い位置まで上がると、王城まではひとっ飛びだった。

ルディアスが降りたのは城の屋上。
そこに待っていたのはアイヴィスだった。

「お帰りなさい?セラフィリーア王子。こんなところに降りなくても良かっただろうに…ルディアス?声は聞こえたいたけれど…」

『うむ…セラが恐らくけいやく…の…』

ルディアスの手から降りると、とたんにルディアスの声が聞こえなくなった。

「あれ、ディア?」

『…ん?どうした?』

ぺたりとルディアスの腕に触れると聞こえ、話すと途切れる。

「触っている間は聞こえるみたい…」

セラフィリーアの出した結論はこれだった。




***************

本体が体調不良につき、短い配信か
間を空けての配信になるかもしれません。
できるだけがんばりますが、ぬるい目で見守ってください。
感想 1

あなたにおすすめの小説

弟のために悪役になる!~ヒロインに会うまで可愛がった結果~

荷居人(にいと)
BL
BL大賞20位。読者様ありがとうございました。 弟が生まれた日、足を滑らせ、階段から落ち、頭を打った俺は、前世の記憶を思い出す。 そして知る。今の自分は乙女ゲーム『王座の証』で平凡な顔、平凡な頭、平凡な運動能力、全てに置いて普通、全てに置いて完璧で優秀な弟はどんなに後に生まれようと次期王の継承権がいく、王にふさわしい赤の瞳と黒髪を持ち、親の愛さえ奪った弟に恨みを覚える悪役の兄であると。 でも今の俺はそんな弟の苦労を知っているし、生まれたばかりの弟は可愛い。 そんな可愛い弟が幸せになるためにはヒロインと結婚して王になることだろう。悪役になれば死ぬ。わかってはいるが、前世の後悔を繰り返さないため、将来処刑されるとわかっていたとしても、弟の幸せを願います! ・・・でもヒロインに会うまでは可愛がってもいいよね? 本編は完結。番外編が本編越えたのでタイトルも変えた。ある意味間違ってはいない。可愛がらなければ番外編もないのだから。 そしてまさかのモブの恋愛まで始まったようだ。 お気に入り1000突破は私の作品の中で初作品でございます!ありがとうございます! 2018/10/10より章の整理を致しました。ご迷惑おかけします。 2018/10/7.23時25分確認。BLランキング1位だと・・・? 2018/10/24.話がワンパターン化してきた気がするのでまた意欲が湧き、書きたいネタができるまでとりあえず完結といたします。 2018/11/3.久々の更新。BL小説大賞応募したので思い付きを更新してみました。

神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。

篠崎笙
BL
保育園の調理師だった凛太郎は、ある日事故死する。しかしそれは神界のアクシデントだった。神様がお詫びに好きな加護を与えた上で異世界に転生させてくれるというので、定年後にやってみたいと憧れていたスローライフを送ることを願ったが……。  2026/01/09 加筆修正終了

王様お許しください

nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。 気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。 性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。

彼はやっぱり気づかない!

水場奨
BL
さんざんな1日を終え目を覚ますと、そこは漫画に似た世界だった。 え?もしかして俺、敵側の端役として早々に死ぬやつじゃね? 死亡フラグを回避して普通に暮らしたい主人公が気づかないうちに主人公パートを歩み始めて、周りをかき回しながら生き抜きます。

ボスルートがあるなんて聞いてない!

BL
夜寝て、朝起きたらサブ垢の姿でゲームの世界に!? キャラメイクを終え、明日から早速遊ぼうとベッドに入ったはず。 それがどうして外に!?しかも森!?ここどこだよ! ゲームとは違う動きをするも、なんだかんだゲーム通りに進んでしまい....? あれ?お前ボスキャラじゃなかったっけ? 不器用イケメン×楽観的イケメン(中身モブ) ※更新遅め

寄るな。触るな。近付くな。

きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。 頭を打って? 病気で生死を彷徨って? いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。 見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。 シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。 しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。 ーーーーーーーーーーー 初めての投稿です。 結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。 ※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。

事なかれ主義の回廊

由紀菜
BL
大学生の藤咲啓嗣は通学中に事故に遭い、知らない世界で転生する。大貴族の次男ランバート=アルフレイドとして初等部入学前から人生をやり直し、学園で出会う無愛想で大人顔負けの魔法の実力者であるヨアゼルン=フィアラルドと親友になるが、彼に隠された力に翻弄され次々と襲ってくる災難に巻き込まれる。終いには、国家の存続を揺るがす大事件にまで発展することに・・・