633 / 680
本編
637話
しおりを挟む
「で、ルイはどうしようか……ご両親が迎えに来るまで此処に居ても大丈夫だよ、心配しないで?」
イルカの獣人はルイと言う名前らしい。
可愛らしい薄水色の髪が印象的な子供だ。
「……お父さんたちに内緒で遊びにでちゃって、獣化したら泳ぐのが楽しくて……」
気の向くまま泳いでしまったら川を下って湖まで来てしまったとのこと。
「ご飯、嫌いなものある?」
「ないです」
「甘いものは好き?」
「はい!」
にこにこと可愛らしい笑顔を向けてくるルイに、ライがケーキを半分こしようとすすめてくる。
「ライ、俺の分をルイにやるからお前は一個食べていいぞ」
「パパありがと」
ぎゅうっとレヴィに抱きつくライの頭を撫でてやり、俺はもうひとつジュースを出してやる。
「アタシたちが船で送ってもいいわよ?その時は一日くらい王都の家を借りられると嬉しいのだけれど」
ミトさんが紅茶を飲み干してからそう言ってくれる。
子供たちは三人仲良く椅子に座り、それぞれ好きそうなケーキを取りジュースと一緒に食べ始める。
「レヴィ、パンケーキかフレンチトーストでも作る?」
ケーキを食べないレヴィに声を掛けると、フレンチトーストと答えが返ってきた。
「任せて!パンがあったけど、どんなパンでもいい?」
「あぁ、俺も行く……ミトさん子供たちを頼みます」
お茶を飲み干したレヴィは立ち上がると、ケーキを食べる子供たちとリエラをお願いしますと頭を下げた。
「やぁね、もちろんよ!それにさっきからダーリンがリエラを離さないの。少しだけリエラを抱っこさせててね」
ミトさんがちらりとルーファスさんを見る。
その視線を追うと、椅子に腰掛け笑みを浮かべながらリエラを抱いてゆらゆらゆれるルーファスさんがいた。
長い黒髪が揺れる。
「リエラをお願いします。レヴィ行こうか」
俺はレヴィを促してキッチンへと向かう。
「お父さんが新しいオーブンを買ってくれるんだって……今日そんな話をしたんだ」
「そうか、リクトがいいなら」
レヴィは構わないと言ってくれて、後はリルと料理人の人達にも伝えておかないとと思いながらキッチンへと足を踏み入れる。
「お借りしますね」
誰もいない中に声を掛けて俺は材料を用意する。
レヴィが食べるから少しあまめでいい。
俺は頭の中のレシピを確認しながら、材料を混ぜ合わせてパンを浸すのだった。
イルカの獣人はルイと言う名前らしい。
可愛らしい薄水色の髪が印象的な子供だ。
「……お父さんたちに内緒で遊びにでちゃって、獣化したら泳ぐのが楽しくて……」
気の向くまま泳いでしまったら川を下って湖まで来てしまったとのこと。
「ご飯、嫌いなものある?」
「ないです」
「甘いものは好き?」
「はい!」
にこにこと可愛らしい笑顔を向けてくるルイに、ライがケーキを半分こしようとすすめてくる。
「ライ、俺の分をルイにやるからお前は一個食べていいぞ」
「パパありがと」
ぎゅうっとレヴィに抱きつくライの頭を撫でてやり、俺はもうひとつジュースを出してやる。
「アタシたちが船で送ってもいいわよ?その時は一日くらい王都の家を借りられると嬉しいのだけれど」
ミトさんが紅茶を飲み干してからそう言ってくれる。
子供たちは三人仲良く椅子に座り、それぞれ好きそうなケーキを取りジュースと一緒に食べ始める。
「レヴィ、パンケーキかフレンチトーストでも作る?」
ケーキを食べないレヴィに声を掛けると、フレンチトーストと答えが返ってきた。
「任せて!パンがあったけど、どんなパンでもいい?」
「あぁ、俺も行く……ミトさん子供たちを頼みます」
お茶を飲み干したレヴィは立ち上がると、ケーキを食べる子供たちとリエラをお願いしますと頭を下げた。
「やぁね、もちろんよ!それにさっきからダーリンがリエラを離さないの。少しだけリエラを抱っこさせててね」
ミトさんがちらりとルーファスさんを見る。
その視線を追うと、椅子に腰掛け笑みを浮かべながらリエラを抱いてゆらゆらゆれるルーファスさんがいた。
長い黒髪が揺れる。
「リエラをお願いします。レヴィ行こうか」
俺はレヴィを促してキッチンへと向かう。
「お父さんが新しいオーブンを買ってくれるんだって……今日そんな話をしたんだ」
「そうか、リクトがいいなら」
レヴィは構わないと言ってくれて、後はリルと料理人の人達にも伝えておかないとと思いながらキッチンへと足を踏み入れる。
「お借りしますね」
誰もいない中に声を掛けて俺は材料を用意する。
レヴィが食べるから少しあまめでいい。
俺は頭の中のレシピを確認しながら、材料を混ぜ合わせてパンを浸すのだった。
370
あなたにおすすめの小説
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【8話完結】俺は推しじゃない!ただの冒険者だ!
キノア9g
BL
ごく普通の中堅冒険者・イーサン。
今日もほどほどのクエストを探しにギルドを訪れたところ、見慣れない美形の冒険者・アシュレイと出くわす。
最初は「珍しい奴がいるな」程度だった。
だが次の瞬間──
「あなたは僕の推しです!」
そう叫びながら抱きついてきたかと思えば、つきまとう、語りかける、迫ってくる。
挙句、自宅の前で待ち伏せまで!?
「金なんかねぇぞ!」
「大丈夫です! 僕が、稼ぎますから!」
平穏な日常をこよなく愛するイーサンと、
“推しの幸せ”のためなら迷惑も距離感も超えていく超ポジティブ転生者・アシュレイ。
愛とは、追うものか、追われるものか。
差し出される支援、注がれる好意、止まらぬ猛アプローチ。
ふたりの距離が縮まる日はくるのか!?
強くて貢ぎ癖のあるイケメン転生者 × 弱めで普通な中堅冒険者。
異世界で始まる、ドタバタ&ちょっぴり胸キュンなBLコメディ、ここに開幕!
全8話
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる