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本編
60話★
「ほら、リクト詰めろ」
リルに促されて湯船の端の方に移動するも、先に入ってきたレヴィにひょいと抱き上げられて膝に乗せられる。
「ひゃっ!!」
「さっきはリルだったから、次は俺な」
レヴィさん、案外嫉妬深い?
いや、嫉妬とは言わないのかな。
「う。恥ずかしい」
向かい合うようにレヴィの腿を跨いで座る形。
プールや温泉とかじゃ絶対にこんな形じゃ入らないよ!
ふわりと香るのは柑橘系の入浴剤だろう、いつもこの香りがするのはふたりのどちらかの趣味なんだろうけれど…恥ずかしいときの思い出の上書きになりそう。
もぞもぞしていたが、もう腹を括るしかないと諦めて、少しでもレヴィの顔を見ないように抱きついた。
「狡い…俺もリクトに抱き付かれたい…」
後から入ってきたリルが狡いと口を尖らせた。
「リルはリクトの身体も洗っているだろう?」
「けどさぁ…」
「リクトは、リルの膝に行きたいか?」
レヴィの優しい声にどう答えていいかわからない。
頭を横に振ればリルを傷つける。
「どっちの膝でも、俺は恥ずかしいよ…」
「リクトって、可愛いよなぁ…やっと大人になったくらいか?」
「えっ、俺…25」
「はぁっ!?」
「マジ…か…」
ふたりが天井を見上げる。
え、年相応だよ?俺。
若作りとか言われたことないもん。
流石に子供がいる同い年よりは若く見られるかもしれないけどさぁ。
「…14、15…良くて18くらいかと思ってた」
「あぁ」
え、それ…酷くな…ちょっ、俺の事残念そうに見ないでよ…
確かに…ど、童貞…だけどさっ。
「流石に子供じゃ手を出しちゃまずいと思ってたけどよ…もう大人なら遠慮しなくていいかぁ?」
「だな」
ふたりで何納得してるの?
もう…
「レヴィ逆上せた…そろそろ先に出てるから」
レヴィの肩に手を掛けて立ち上がり、湯船から先に出ると、ふたりがクスクスと笑っている。
じろりと睨むも、絶対に怖がられてない。
自分も本気で睨んでないし。
取り敢えず先に上がってブラッシングの支度しなきゃ。
「ブラッシングするなら、髪まで綺麗に洗ってこいよ!」
ビシッと指をさしてから逃げるように脱衣場に逃げ込むと自分の髪と身体を拭いてから下着を身に付けてからパジャマの時間ではないとシャツとズボンを身に付ける。
ふたりが出てきたら冷たい飲み物かななんて考えながらキッチンに向かう。
あのふたりに抱かれたらどうなってしまうのか…
発情期の前までに慣れなければならないけれど、今のままで大丈夫なのだろうか。
不安になりながらキッチンで果実水を作り冷蔵庫で冷やす。
思い出しただけで顔から火が出そうだとひとりジタバタしてしまうのだった。
リルに促されて湯船の端の方に移動するも、先に入ってきたレヴィにひょいと抱き上げられて膝に乗せられる。
「ひゃっ!!」
「さっきはリルだったから、次は俺な」
レヴィさん、案外嫉妬深い?
いや、嫉妬とは言わないのかな。
「う。恥ずかしい」
向かい合うようにレヴィの腿を跨いで座る形。
プールや温泉とかじゃ絶対にこんな形じゃ入らないよ!
ふわりと香るのは柑橘系の入浴剤だろう、いつもこの香りがするのはふたりのどちらかの趣味なんだろうけれど…恥ずかしいときの思い出の上書きになりそう。
もぞもぞしていたが、もう腹を括るしかないと諦めて、少しでもレヴィの顔を見ないように抱きついた。
「狡い…俺もリクトに抱き付かれたい…」
後から入ってきたリルが狡いと口を尖らせた。
「リルはリクトの身体も洗っているだろう?」
「けどさぁ…」
「リクトは、リルの膝に行きたいか?」
レヴィの優しい声にどう答えていいかわからない。
頭を横に振ればリルを傷つける。
「どっちの膝でも、俺は恥ずかしいよ…」
「リクトって、可愛いよなぁ…やっと大人になったくらいか?」
「えっ、俺…25」
「はぁっ!?」
「マジ…か…」
ふたりが天井を見上げる。
え、年相応だよ?俺。
若作りとか言われたことないもん。
流石に子供がいる同い年よりは若く見られるかもしれないけどさぁ。
「…14、15…良くて18くらいかと思ってた」
「あぁ」
え、それ…酷くな…ちょっ、俺の事残念そうに見ないでよ…
確かに…ど、童貞…だけどさっ。
「流石に子供じゃ手を出しちゃまずいと思ってたけどよ…もう大人なら遠慮しなくていいかぁ?」
「だな」
ふたりで何納得してるの?
もう…
「レヴィ逆上せた…そろそろ先に出てるから」
レヴィの肩に手を掛けて立ち上がり、湯船から先に出ると、ふたりがクスクスと笑っている。
じろりと睨むも、絶対に怖がられてない。
自分も本気で睨んでないし。
取り敢えず先に上がってブラッシングの支度しなきゃ。
「ブラッシングするなら、髪まで綺麗に洗ってこいよ!」
ビシッと指をさしてから逃げるように脱衣場に逃げ込むと自分の髪と身体を拭いてから下着を身に付けてからパジャマの時間ではないとシャツとズボンを身に付ける。
ふたりが出てきたら冷たい飲み物かななんて考えながらキッチンに向かう。
あのふたりに抱かれたらどうなってしまうのか…
発情期の前までに慣れなければならないけれど、今のままで大丈夫なのだろうか。
不安になりながらキッチンで果実水を作り冷蔵庫で冷やす。
思い出しただけで顔から火が出そうだとひとりジタバタしてしまうのだった。
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