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本編
188話 バレンタインデー
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王城から帰宅し、身体を休めた翌日、俺はキッチンにいた。
「はい、ふたりとも」
俺は朝から焼いていたクッキーを、皿に並べる。
まだほんのりと温かいクッキーは色とりどりのデコレーションをしていたりする。
リルもレヴィも甘いものは嫌いではないのを知っているため、ハチミツやチョコレートを混ぜて焼き、味にアクセントをつけていた。
奇しくも今日は地球の時間で2月14日。
バレンタインデーなのだ。
なぜ異世界トリップした俺がバレンタインデーの日をわかるのかと言えば、充電できるバッテリーのお陰でスマホのカレンダーが使えるからだ。
スマホのカレンダーが1日進むごとに何かをしたいと思っていたが、結局は何も買うことはできず、自分で思い描くバレンタインにはならなかったのだが仕方ない。
いつもと代わり映えのしないクッキー。
沢山の形のクッキーの中にいくつかハートの形のクッキーも入れた。
今まで作ったクッキーの中にはハートの形を入れていない。
「お、何だ?」
「ふふ、少し作ってみたから、良かったら食べて?」
「ハートか……美味そうだ」
真っ先に見つけたのはレヴィ。
「うん、今日はね俺の世界でバレンタインデーって、好きな人に贈り物をする日なんだ。昨日はバタバタしちゃって買い物とか行けなかったから、クッキーでごめん」
その前はお泊まりしちゃったし、バレンタインに気づいたのは最近だったから。
「なん……だと、好きな人に贈り物か?」
「うん、俺の世界ではね」
「じゃあ、俺たちも何か用意しなきゃなやらないな」
リルとレヴィがおもむろに立ち上がるが、クッキーを溢すような事はない。
「いいの、ホワイトデーって今日から30日後に、お返しをする日があって……そこでお返しをするんだよ。今日は好きだよって告白をする日で30日後は返事をする日」
「そりゃ、わかったけどよ俺もリクトに好きだって言いてぇよ」
「俺もだ……」
リルとレヴィも引かない。
困ったなと俺が笑うと、リルとレヴィは何やらひそひそと会議を始めた。
俺はオーブンの天板を洗いながら形の崩れたクッキーを口に入れる。
さっくりとした柔らかな歯触りと、混ぜ込んだアーモンドの香りがふわりと口の中に広がった。
「クッキー食ったらちょっとレヴィと出掛けてくる」
「そう?俺はリルとレヴィと一緒にゆっくりしたいし、してくれるならそれが1番嬉しいプレゼントなんだけど」
何かを買うだけがプレゼントじゃない。
病気をせずに健康で隣にいてくれるだけで幸せなのだから。
「リル、レヴィ、俺の気持ち。半分はリルに半分はレヴィに……な?」
手元にあった少し不格好なハートのクッキーを半分に割ってそれぞれに差し出すと、ふたりは互いを見つめあってから満面の笑みを浮かべると俺の手から半分のクッキーを口にした。
「じゃあ、ゆっくりすっか……」
「ホワイトデー……には、何か返せるようにする」
「楽しみにしているね?」
リビングのテーブルに置いたクッキーを3人で摘まみながら紅茶やコーヒー、銘々で違う飲み物を飲みながら楽しんで、3人の時間を過ごす。
そんなバレンタインもあっていいのだろう。
「はい、ふたりとも」
俺は朝から焼いていたクッキーを、皿に並べる。
まだほんのりと温かいクッキーは色とりどりのデコレーションをしていたりする。
リルもレヴィも甘いものは嫌いではないのを知っているため、ハチミツやチョコレートを混ぜて焼き、味にアクセントをつけていた。
奇しくも今日は地球の時間で2月14日。
バレンタインデーなのだ。
なぜ異世界トリップした俺がバレンタインデーの日をわかるのかと言えば、充電できるバッテリーのお陰でスマホのカレンダーが使えるからだ。
スマホのカレンダーが1日進むごとに何かをしたいと思っていたが、結局は何も買うことはできず、自分で思い描くバレンタインにはならなかったのだが仕方ない。
いつもと代わり映えのしないクッキー。
沢山の形のクッキーの中にいくつかハートの形のクッキーも入れた。
今まで作ったクッキーの中にはハートの形を入れていない。
「お、何だ?」
「ふふ、少し作ってみたから、良かったら食べて?」
「ハートか……美味そうだ」
真っ先に見つけたのはレヴィ。
「うん、今日はね俺の世界でバレンタインデーって、好きな人に贈り物をする日なんだ。昨日はバタバタしちゃって買い物とか行けなかったから、クッキーでごめん」
その前はお泊まりしちゃったし、バレンタインに気づいたのは最近だったから。
「なん……だと、好きな人に贈り物か?」
「うん、俺の世界ではね」
「じゃあ、俺たちも何か用意しなきゃなやらないな」
リルとレヴィがおもむろに立ち上がるが、クッキーを溢すような事はない。
「いいの、ホワイトデーって今日から30日後に、お返しをする日があって……そこでお返しをするんだよ。今日は好きだよって告白をする日で30日後は返事をする日」
「そりゃ、わかったけどよ俺もリクトに好きだって言いてぇよ」
「俺もだ……」
リルとレヴィも引かない。
困ったなと俺が笑うと、リルとレヴィは何やらひそひそと会議を始めた。
俺はオーブンの天板を洗いながら形の崩れたクッキーを口に入れる。
さっくりとした柔らかな歯触りと、混ぜ込んだアーモンドの香りがふわりと口の中に広がった。
「クッキー食ったらちょっとレヴィと出掛けてくる」
「そう?俺はリルとレヴィと一緒にゆっくりしたいし、してくれるならそれが1番嬉しいプレゼントなんだけど」
何かを買うだけがプレゼントじゃない。
病気をせずに健康で隣にいてくれるだけで幸せなのだから。
「リル、レヴィ、俺の気持ち。半分はリルに半分はレヴィに……な?」
手元にあった少し不格好なハートのクッキーを半分に割ってそれぞれに差し出すと、ふたりは互いを見つめあってから満面の笑みを浮かべると俺の手から半分のクッキーを口にした。
「じゃあ、ゆっくりすっか……」
「ホワイトデー……には、何か返せるようにする」
「楽しみにしているね?」
リビングのテーブルに置いたクッキーを3人で摘まみながら紅茶やコーヒー、銘々で違う飲み物を飲みながら楽しんで、3人の時間を過ごす。
そんなバレンタインもあっていいのだろう。
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