【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

346話

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「リル、ただいま」
俺が馬車の扉を開けると、ルスとライを寝かせていたリルが、おぅと返事をした。
「わりー……寝ちまった。なんでチビたちといると眠くなるんだろうな」
ゆっくりと伸びをしたリルの隣に座ると、眠っている双子をそれぞれ撫でてやる。
「ふふ、虎族の女性って美人で素敵なんだねぇ?」
リルが女性だったら、あんな感じだろうかと思いながら見つめると、リルは首を傾げる。
「リクト、何を見てんなこと言ってるんだかわかんねぇけどな、王妃だって虎族だぜ?確かに美人っちゃ美人だけど、ありゃ可愛いじゃねぇ?まぁ、リクトが一番なんだけどよ」
さらっと、リルが恥ずかしい事を言う。
「当然だろう?リクトが一番だ」
のしっとレヴィが乗ってくると、馬車が少し動く。
二人とも体格がいいから仕方ないけど。
「レヴィも、そんな事言わないで?この子達もいるんだからさ?」
この子たちだって可愛いでしょう?と、聞くとレヴィは一瞬たじろいだ。
「ふふ、比べちゃダメだけどね?」
俺は双子を撫でるとバランスを取るためにレヴィの隣に移動した。
「出してくれ」
リルが御者に頼むと、少ししてからガタンと車輪が鳴った。
「リルは、虎族の知り合いはいる?」
俺はさっきのネイが、ミトさんを知っていたのを伝えると、リルは行かなくて良かったと苦笑した。
「おふくろの一番下の妹だろ……俺は良く虐められたけどなぁ、そうか此処に居るのか。逢いたくねぇ」
そう言ったリルは本当に苦手そうだった。
「ふふ、リルにも苦手な人がいるんだね、レヴィは?」
レヴィに話を振ると、レヴィは少し考える。
「意味もなく寄ってくる女……」
何ですと。それは言ってみたい案件だよ。
「リクトに逢う前は俺たち番がいなかったからなぁ……レヴィ?」
「そうだよね、リルもレヴィも今ですらモテるじゃん?」
俺は二人に嫉妬する。
「何であの時フリーだったの?」
「リクトと出会う為……だろう?」
「だよな」
二人の言葉に落ち込んだ俺の気持ちは急上昇する。
俺だって、二人に出会わなきゃ、今の生活は無いし、そもそもが異世界転生?なんて不思議な体験する人間なんてそうそう居ない。
「もう……二人とも大好き」
優しい伴侶に子供たち。
自分を取り巻く世界ががらりと変わったけれど、俺はそれなりに助けられながらも生きていってる。
俺がこの世界に落ちた存在意義は何だろうかと考えながらリルとレヴィにそれぞれキスをねだられてしたら、そのまま馬車の中で致しそうになる二人を止めるのに難儀した。
車内……なんて絶対に無理!
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