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本編
393話
「ご馳走様でした」
たくさん作った食事も楽しく食べれば無くなるのはあっという間で。
「リクト、この後ちょっとだけ木材買ってきちまうよ」
リルが皿を重ねながら言う。
「うん、お願い……って、お散歩がてら皆で買いに行く?」
「陽が落ちたからどうかな、危なくねぇか?」
「あ、そっか……じゃあ、リルお願い」
夕方のお散歩も良いかなと思ったけれど、夜は夜で危ないらしい。
「おぅ、そろそろ新月だからな。俺らはまだ見えるけれどリクトが暗いのは得意じゃねぇだろ?」
リルに指摘されて、そろそろ新月だったのかと思い出した。
「聖樹……大丈夫かな」
ふと、気になって口にすると、レヴィの耳が小さく動いた。
「大丈夫だろ、気になるなら双子を連れて明日の日中にでも見に行くか?」
「あ、うん……」
「リボンを結ぶのか?」
リルが身を乗り出してくりるが、俺は頭を振った。
「まだ、もうちょっと……ルスとライがもう少し大きくなってからかな?」
まだちょっと手の掛かる双子。
それに、ミトさん達がいたから双子をここまで育てられたのだが、今はミトさんたちにお願いもできない。
「ルスもライも、弟か妹欲しいよなぁ?」
リルの言葉に首を傾げた双子。
弟や妹の意味がわからないのだろう。
「じゃあ、行ってくる」
よいしょと立ち上がったリル。
「レヴィも、一緒に行ってくる?リルだけじゃ大変でしょ?」
リルを見送るために俺も立ち上がるが、リルにだけ任せるのも困るだろう。
「大丈夫だって、木材は頼んでくるだけで運搬は明日とかにして貰うし、今行ったって加工もしなきゃならないだろうからさ?
だから、悪いがもう少し待ってくれ。出来るだけ早くとは伝えてくるが」
「ちょっと待てリル、どのくらいのどんな物が欲しいのか、キッチンの大きさを確認してから行けよ?」
レヴィも立ち上がり、どこから出したのか定規を手にしている。
「おぅ、そうか作らなきゃいけねぇかと思っていたが発注でもいいのか!リクトどんなのがいい?」
そう聞かれて俺は首を傾げた。
扉にしてしまうと圧迫感がある。
「えーと、俺のイメージでいいのかなぁ?紙に書いてみるけど……こんなので、端に寄せられて引いて止めて使うんだ……できれば床にレールを敷いて動かせればスムーズに動くかなって」
俺は紙に簡単に書いて見せる。
「でも、レールは床に埋め込むなら大変だし、滑車みたいなのも必要になるよね?」
「やれるか、聞いてくるわ。ダメそうならまた考えようぜ?じゃあ、行ってくるな?」
「うん、気を付けてね?」
リルを玄関まで送ると、行ってらっしゃいとキスをして見送った。
たくさん作った食事も楽しく食べれば無くなるのはあっという間で。
「リクト、この後ちょっとだけ木材買ってきちまうよ」
リルが皿を重ねながら言う。
「うん、お願い……って、お散歩がてら皆で買いに行く?」
「陽が落ちたからどうかな、危なくねぇか?」
「あ、そっか……じゃあ、リルお願い」
夕方のお散歩も良いかなと思ったけれど、夜は夜で危ないらしい。
「おぅ、そろそろ新月だからな。俺らはまだ見えるけれどリクトが暗いのは得意じゃねぇだろ?」
リルに指摘されて、そろそろ新月だったのかと思い出した。
「聖樹……大丈夫かな」
ふと、気になって口にすると、レヴィの耳が小さく動いた。
「大丈夫だろ、気になるなら双子を連れて明日の日中にでも見に行くか?」
「あ、うん……」
「リボンを結ぶのか?」
リルが身を乗り出してくりるが、俺は頭を振った。
「まだ、もうちょっと……ルスとライがもう少し大きくなってからかな?」
まだちょっと手の掛かる双子。
それに、ミトさん達がいたから双子をここまで育てられたのだが、今はミトさんたちにお願いもできない。
「ルスもライも、弟か妹欲しいよなぁ?」
リルの言葉に首を傾げた双子。
弟や妹の意味がわからないのだろう。
「じゃあ、行ってくる」
よいしょと立ち上がったリル。
「レヴィも、一緒に行ってくる?リルだけじゃ大変でしょ?」
リルを見送るために俺も立ち上がるが、リルにだけ任せるのも困るだろう。
「大丈夫だって、木材は頼んでくるだけで運搬は明日とかにして貰うし、今行ったって加工もしなきゃならないだろうからさ?
だから、悪いがもう少し待ってくれ。出来るだけ早くとは伝えてくるが」
「ちょっと待てリル、どのくらいのどんな物が欲しいのか、キッチンの大きさを確認してから行けよ?」
レヴィも立ち上がり、どこから出したのか定規を手にしている。
「おぅ、そうか作らなきゃいけねぇかと思っていたが発注でもいいのか!リクトどんなのがいい?」
そう聞かれて俺は首を傾げた。
扉にしてしまうと圧迫感がある。
「えーと、俺のイメージでいいのかなぁ?紙に書いてみるけど……こんなので、端に寄せられて引いて止めて使うんだ……できれば床にレールを敷いて動かせればスムーズに動くかなって」
俺は紙に簡単に書いて見せる。
「でも、レールは床に埋め込むなら大変だし、滑車みたいなのも必要になるよね?」
「やれるか、聞いてくるわ。ダメそうならまた考えようぜ?じゃあ、行ってくるな?」
「うん、気を付けてね?」
リルを玄関まで送ると、行ってらっしゃいとキスをして見送った。
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