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本編
431話
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「お湯を掛けるぞ?」
俺の髪を洗ってくれたレヴィに、ありがとうと言うとチュッと唇にレヴィの唇が触れた。
「ん、もう……レヴィ」
「いいだろ?ご褒美だ」
「ありがとう」
お湯から頭を上げると、軽くタオルドライもしてくれる。
「じゃあ、次は俺だな。身体を洗ってやるよ」
リルがゆっくりお湯の中を動いてきて、俺を抱き上げた。
ざっとお湯が流れ出る音がして、宙に浮く感覚はやっぱり慣れない。
「リル、大丈夫だよ?できるから……」
「レヴィだけずりぃぞ?」
「狡いって……」
可愛いなぁと笑うと、リルは少し拗ねて見せる。
リルが俺を椅子に下ろして、石鹸を泡立て始めた。
流石、王宮の支給品なのだろうとても良い香りの石鹸なのだ。
「ふたりとも走り回ってゆっくりしたいでしょ?」
あれだけ子供たちと駆け回ったのだから明日は筋肉痛じゃないだろうか。
いや、筋肉痛になどならないかもしれないけれど。
「お風呂出たらマッサージしてあげるからね?」
「そりゃあ嬉しいけどよ?リクトは大丈夫なのか?」
誰がそうさせたのか。原因はふたりだけでは無いから強くは言えないけれど。
「大丈夫だよ、ちゃんと歩けるし二人が心配してるほど俺はヤワじゃないんだけどな」
二人に比べればもやしっ子だけれども。
「じゃあ、尚更早く洗って上がろうぜ。ルスとライも戻ってくるかもしれねぇし」
「あぁ」
リルとレヴィは顔を見合わせて頷くと、俺を椅子に座らせたまま二人で俺の全身を洗い出す。
膝に座らされ洗われることは今まであったけれど、こんな二人に傅かれるようなことはなく、どうしていいかわからない。
「もう、いいってば……」
こんな事をされた事ない陰キャの俺は触れられている手を引っ込めて、椅子から立ち上がろうとして足を滑らせレヴィに抱き止められた。
「わ、ごめん」
「大丈夫か?大丈夫なら一緒に泡を流してしまおうか」
「ほらよ、レヴィ」
リルが汲んだお湯を桶ごと差し出し、それを受け取ったレヴィが俺に掛ける。
流れ落ちた泡が排水溝に流れていく。
そして、俺は直ぐに大きなタオルに包まれた。
「しっかり拭かないと風邪をひくぞ」
「リクトの拭き上げは俺がするから、レヴィも身体を洗ってこい」
リルも、ざっと身体を洗っていたのだろう俺はリルに引き渡されて脱衣所で丁寧に拭いてもらった。
「リルも拭いてあげる、ちょっとだけ屈んで」
両手を伸ばしてやっとリルの後頭部に届くくらいの身長差の俺たち。
レヴィに至っては背伸びしないと無理なのだが。
そんな俺に少し屈んでくれたリルの唇が俺の唇に触れる。
二人してキス魔だ。
俺もそれは嬉しいけれど、ドキドキしてしまうからあまり頻繁にはされると困るのだ。
「リル……」
「本当にいつになっても可愛いよなぁ、リクトは」
そう言って笑うリルに俺は背伸びをしてキスを返した。
俺の髪を洗ってくれたレヴィに、ありがとうと言うとチュッと唇にレヴィの唇が触れた。
「ん、もう……レヴィ」
「いいだろ?ご褒美だ」
「ありがとう」
お湯から頭を上げると、軽くタオルドライもしてくれる。
「じゃあ、次は俺だな。身体を洗ってやるよ」
リルがゆっくりお湯の中を動いてきて、俺を抱き上げた。
ざっとお湯が流れ出る音がして、宙に浮く感覚はやっぱり慣れない。
「リル、大丈夫だよ?できるから……」
「レヴィだけずりぃぞ?」
「狡いって……」
可愛いなぁと笑うと、リルは少し拗ねて見せる。
リルが俺を椅子に下ろして、石鹸を泡立て始めた。
流石、王宮の支給品なのだろうとても良い香りの石鹸なのだ。
「ふたりとも走り回ってゆっくりしたいでしょ?」
あれだけ子供たちと駆け回ったのだから明日は筋肉痛じゃないだろうか。
いや、筋肉痛になどならないかもしれないけれど。
「お風呂出たらマッサージしてあげるからね?」
「そりゃあ嬉しいけどよ?リクトは大丈夫なのか?」
誰がそうさせたのか。原因はふたりだけでは無いから強くは言えないけれど。
「大丈夫だよ、ちゃんと歩けるし二人が心配してるほど俺はヤワじゃないんだけどな」
二人に比べればもやしっ子だけれども。
「じゃあ、尚更早く洗って上がろうぜ。ルスとライも戻ってくるかもしれねぇし」
「あぁ」
リルとレヴィは顔を見合わせて頷くと、俺を椅子に座らせたまま二人で俺の全身を洗い出す。
膝に座らされ洗われることは今まであったけれど、こんな二人に傅かれるようなことはなく、どうしていいかわからない。
「もう、いいってば……」
こんな事をされた事ない陰キャの俺は触れられている手を引っ込めて、椅子から立ち上がろうとして足を滑らせレヴィに抱き止められた。
「わ、ごめん」
「大丈夫か?大丈夫なら一緒に泡を流してしまおうか」
「ほらよ、レヴィ」
リルが汲んだお湯を桶ごと差し出し、それを受け取ったレヴィが俺に掛ける。
流れ落ちた泡が排水溝に流れていく。
そして、俺は直ぐに大きなタオルに包まれた。
「しっかり拭かないと風邪をひくぞ」
「リクトの拭き上げは俺がするから、レヴィも身体を洗ってこい」
リルも、ざっと身体を洗っていたのだろう俺はリルに引き渡されて脱衣所で丁寧に拭いてもらった。
「リルも拭いてあげる、ちょっとだけ屈んで」
両手を伸ばしてやっとリルの後頭部に届くくらいの身長差の俺たち。
レヴィに至っては背伸びしないと無理なのだが。
そんな俺に少し屈んでくれたリルの唇が俺の唇に触れる。
二人してキス魔だ。
俺もそれは嬉しいけれど、ドキドキしてしまうからあまり頻繁にはされると困るのだ。
「リル……」
「本当にいつになっても可愛いよなぁ、リクトは」
そう言って笑うリルに俺は背伸びをしてキスを返した。
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