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しょうたくんとみつあみの秘密
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今朝はとっても寒かったので、しょうたくんはおふとんから出たくありませんでした。
「やだ!さむいの!!」
一生懸命おふとんにもぐりますが、おかあさんもよしつぐ兄ちゃんも、小学三年生のさくら姉ちゃんまで代わる代わるにおふとんをはがしにやってきます。
そしてあっという間にパジャマを脱がせ、おぱんつからはじまって赤いハイネックのニットとフェイクレザーのスリムパンツ……しまいには黒いライダースジャケットまで、いつものお洋服を着せられてしまいました。
しょうたくんはおねえちゃんにあっさり捕まってすっぽんぽんにされてしまったので、男のプライドがずたずたです。
「おねえちゃまのばかぁっ!もう知らないっ!!」
しょうたくんはお外にかけ出しました。
……そして、あまりの寒さに激怒しました。
「なんでこんなにさむいの!?ひどいよ!!もうみんなきらい!!!」
別にみんなのせいで寒いわけではありません。冬は寒いものなのです。
しょうたくんは怒りのあまり、そのまま地面にひっくり返っておいおいと泣き出しました。
お顔が涙でぬれて余計に冷たくなって、寒さが身に沁みます。
ひっくり返ったしょうたくんのまわりにしゃがんで見守っているおかあさん、よしつぐ兄ちゃん、さくら姉ちゃんはみんな揃ってチベットスナギツネみたいな顔になっていました。
しょうたくんはなんだか居心地が悪くなって、くるんとうつぶせになると、今度は地面につっぷして泣き出しました。
すると、さくら姉ちゃんがもう我慢できないといった感じでお腹を抱えて笑い出したではありませんか。
「や、やだしょうたのみつあみが……」
もう、声も出せずにひたすら笑い転げているさくら姉ちゃんの視線をたどったよしつぐ兄ちゃんも爆笑をはじめ、おかあさんはスマホで写真を撮りました。
「しょうたのみつあみが、重力に逆らっているっ!?」
さくら姉ちゃんの言葉が全てを物語っていました。
「さくら、しょうたのみつあみは重力に魂を引かれることから自由になったんだよ」
よしつぐ兄ちゃんが生温かい笑顔で訳の分からない事を言います。
「さくらちゃん、つぐ兄ちゃん、何やってるの!?早く学校行かないと遅刻だよ!!」
そこにおとなりのあすかちゃんが声をかけてきました。
「あすかちゃん見て。しょうたのみつあみが……」
「すごい、立ってる!!みつあみがまっすぐ立ってるよっ!?」
あすかちゃんの叫びに近所の登校中の小学生がみんな集まってきました。
「すごい、みつあみ本当に立ってる!!」
「なんで立ってるんだろう!?触ってもいいよね!?」
ついにやんちゃな小二の男の子がしょうたくんの大事なみつあみをひっぱろうとしたときです。
「だめぇぇっ!!やあああっ!!!」
しょうたくんはがばりと起き上がり、両手でみつあみをおさえてそのままお家の中に駆け込みました。
後を追いかけたおかあさんとよしつぐ兄ちゃん、あわてず騒がずホットミルクとトーストを渡します。
「寒かったでしょう?あったかいミルクであったまってね」
「しょうたの好きなガーリックトーストだぞ。しっかり食べてあったまったら幼稚園行こうな」
「ありがとう。おかあさん、つぐにいちゃん、ごめんなさい」
お腹の中から温まってすっかりご機嫌を直したしょうたくんのみつあみは、いつの間にかすなおに重力に従って下を向いていたのでした。
結局、なぜしょうたくんのみつあみが天を向いていたのかは謎のままです。
「やだ!さむいの!!」
一生懸命おふとんにもぐりますが、おかあさんもよしつぐ兄ちゃんも、小学三年生のさくら姉ちゃんまで代わる代わるにおふとんをはがしにやってきます。
そしてあっという間にパジャマを脱がせ、おぱんつからはじまって赤いハイネックのニットとフェイクレザーのスリムパンツ……しまいには黒いライダースジャケットまで、いつものお洋服を着せられてしまいました。
しょうたくんはおねえちゃんにあっさり捕まってすっぽんぽんにされてしまったので、男のプライドがずたずたです。
「おねえちゃまのばかぁっ!もう知らないっ!!」
しょうたくんはお外にかけ出しました。
……そして、あまりの寒さに激怒しました。
「なんでこんなにさむいの!?ひどいよ!!もうみんなきらい!!!」
別にみんなのせいで寒いわけではありません。冬は寒いものなのです。
しょうたくんは怒りのあまり、そのまま地面にひっくり返っておいおいと泣き出しました。
お顔が涙でぬれて余計に冷たくなって、寒さが身に沁みます。
ひっくり返ったしょうたくんのまわりにしゃがんで見守っているおかあさん、よしつぐ兄ちゃん、さくら姉ちゃんはみんな揃ってチベットスナギツネみたいな顔になっていました。
しょうたくんはなんだか居心地が悪くなって、くるんとうつぶせになると、今度は地面につっぷして泣き出しました。
すると、さくら姉ちゃんがもう我慢できないといった感じでお腹を抱えて笑い出したではありませんか。
「や、やだしょうたのみつあみが……」
もう、声も出せずにひたすら笑い転げているさくら姉ちゃんの視線をたどったよしつぐ兄ちゃんも爆笑をはじめ、おかあさんはスマホで写真を撮りました。
「しょうたのみつあみが、重力に逆らっているっ!?」
さくら姉ちゃんの言葉が全てを物語っていました。
「さくら、しょうたのみつあみは重力に魂を引かれることから自由になったんだよ」
よしつぐ兄ちゃんが生温かい笑顔で訳の分からない事を言います。
「さくらちゃん、つぐ兄ちゃん、何やってるの!?早く学校行かないと遅刻だよ!!」
そこにおとなりのあすかちゃんが声をかけてきました。
「あすかちゃん見て。しょうたのみつあみが……」
「すごい、立ってる!!みつあみがまっすぐ立ってるよっ!?」
あすかちゃんの叫びに近所の登校中の小学生がみんな集まってきました。
「すごい、みつあみ本当に立ってる!!」
「なんで立ってるんだろう!?触ってもいいよね!?」
ついにやんちゃな小二の男の子がしょうたくんの大事なみつあみをひっぱろうとしたときです。
「だめぇぇっ!!やあああっ!!!」
しょうたくんはがばりと起き上がり、両手でみつあみをおさえてそのままお家の中に駆け込みました。
後を追いかけたおかあさんとよしつぐ兄ちゃん、あわてず騒がずホットミルクとトーストを渡します。
「寒かったでしょう?あったかいミルクであったまってね」
「しょうたの好きなガーリックトーストだぞ。しっかり食べてあったまったら幼稚園行こうな」
「ありがとう。おかあさん、つぐにいちゃん、ごめんなさい」
お腹の中から温まってすっかりご機嫌を直したしょうたくんのみつあみは、いつの間にかすなおに重力に従って下を向いていたのでした。
結局、なぜしょうたくんのみつあみが天を向いていたのかは謎のままです。
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