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ランチの後はほろ苦コーヒー
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明日からやっとお休みな金曜日。
今日は吉澤先輩と、美人受付嬢の平野先輩と3人でランチタイムです。
わきわきしながらエントランスで平野先輩を待っていると、長身イケメンと共に現れました。
「福子ちゃん、言の葉ちゃん、…彼も一緒に良いかしら?」
遠慮がちに尋ねて来る平野先輩は今日もお綺麗です!
どんな時も笑顔の平野先輩は、私たち女子社員の憧れの存在で、我が社のお嫁さんにしたい女性不動のNO,1です。
そしてその背後から先輩の細腰を支えるのが、稀代の天才エンジニア平野 智正さんです。
美男美女カップルは、目の保養ですな~。漫画みたいに薔薇背負ってますね、二人とも。
「もちろんですよ、平野さん!ね、大福ちゃん?」
「はいー!お二人の馴れ初めを詳しく聞きたいです!!」
「あはは。やよいさんに聞いていた通り、元気な方ですね、大野さん」
にっこりと王子スマイルを向けられて、自分が瞬間湯沸かし器になった気分でした。
この美しすぎるご尊顔のお二人から産まれるお子さんは、男の子でも女の子でも、確実に美人ですよね…。
「…お二人のお子さんの誕生が待ちきれませんねぇ……♡」
ほぅっ、とため息を吐いたら、今度は平野先輩が瞬間湯沸かし器になってしまいました。
あとのお二人は爆笑しています。私、またやってしまいましたかね…。
「なるほど~、それでお付き合いされる事になったんですねぇ」
食後のコーヒーを頂きながら、平野先輩の馴れ初めをうかがいました。
「お二人とも『平野』さんな訳ですし、何だか新婚さんのようですねぇ」
「福子ちゃんっ!また!!」
「そうだよね、大野さんもそう思うよね。やよいさん、早く結婚しよう」
「智正くん!そう言う話は家に帰ってから…」
「家でもこの手の話題から逃げるでしょ、やよいさん」
「えぇ?平野先輩、結婚したくないんですか?お嫁さんにしたい女性殿堂入りなのに???」
「え…えと…、し、したくない訳じゃ、ないのよ?でも、物事には順序があってね」
「やよいさんの希望通り、お付き合いって言う段階を踏んでるよ?やよいさんが何と言おうと結婚はするんだから、今すぐにでも婚姻届け出しに行こう?」
わぁ、初めて見ました緑紙。もしかして平野くん、婚姻届けを常に携帯しているんでしょうか…。
それにしても、いつも冷静沈着な平野先輩がこんなにワタワタするなんて。
好きな人の前では誰しも乙女になっちゃうんですね。
「そ、だ、…もうっ!それは、今夜、家に帰ってから話ましょう!!」
「あれ、お二人同棲してるんですか?」
「あ…」
「やよいさん、もう墓穴掘るばっかりだから諦めなよ」
「うぅぅぅ…」
蕩ける笑顔を向ける王子と、真っ赤になりながら照れる姫。
まるで映画か漫画の世界を見ているようで、こっちが恥ずかしくなってしまいますね。
平野先輩、とっても可愛いな。恋する乙女効果発動!って感じでしょうか。
まぁ、私なんかは恋する乙女効果もへったくれもありませんけどね。きっと。
あれから鬼木さんとはLINEのやり取りはするものの、特に進展はありません。
ちょびっと、本当に、本当にちょびっとですが、淡い期待をしていたので、どうしても考えてしまいます。
私がもっと可愛ければ。
いいえ、せめて、普通の女の子と同じ体型だったら、って。
もちろん、私がこの体型なのは、自分で選んで生きてきたからです。
ダイエットよりも美味しいものをお腹いっぱい食べたい、その欲求を満たしてきたからです。
自分の体型も嫌いな訳じゃないんですよ?
それでも時々、考えてしまいます。
「大福ちゃんはドコゾノ飲料の彼とはどうなの?」
急に話を振られて、ハッとしてしまいました。
上手く笑えているか自信がありません。
「LINEはしてます。…鬼木さん、忙しいみたいで、朝と夜の挨拶くらいですけど」
へへへ、と笑って見せましたが、吉澤先輩の顔が曇りました。
平野先輩たちも、黙ってしまいました。
「やっぱり私なんて、普通の恋愛は難しいんですよね~」
今度はアハハハハと明るく声をあげてみましたが、皆さんの表情は変わりません。
「大福ちゃん、自分で諦めてたら良い出逢いは生まれないと思うよ」
吉澤先輩のお言葉はありがたいのですが、今日の私にそのお気持ちを受け入れる力はありません。
何もお返事できず、項垂れてしまいました。
「私は今の大福ちゃんも十分素敵な恋愛ができると思うし、してほしいよ」
「…!でも、私を好きになってくれる人なんて、みんな…!!」
ついつい大声を出しそうになって、途中で言葉を切りました。
平野先輩が黙って背中を撫でてくれます。
楽しいはずのランチが、私のせいでお通夜になってしまいました。
私を好きになる人なんて、みんな私の体型目当てです。
今日は吉澤先輩と、美人受付嬢の平野先輩と3人でランチタイムです。
わきわきしながらエントランスで平野先輩を待っていると、長身イケメンと共に現れました。
「福子ちゃん、言の葉ちゃん、…彼も一緒に良いかしら?」
遠慮がちに尋ねて来る平野先輩は今日もお綺麗です!
どんな時も笑顔の平野先輩は、私たち女子社員の憧れの存在で、我が社のお嫁さんにしたい女性不動のNO,1です。
そしてその背後から先輩の細腰を支えるのが、稀代の天才エンジニア平野 智正さんです。
美男美女カップルは、目の保養ですな~。漫画みたいに薔薇背負ってますね、二人とも。
「もちろんですよ、平野さん!ね、大福ちゃん?」
「はいー!お二人の馴れ初めを詳しく聞きたいです!!」
「あはは。やよいさんに聞いていた通り、元気な方ですね、大野さん」
にっこりと王子スマイルを向けられて、自分が瞬間湯沸かし器になった気分でした。
この美しすぎるご尊顔のお二人から産まれるお子さんは、男の子でも女の子でも、確実に美人ですよね…。
「…お二人のお子さんの誕生が待ちきれませんねぇ……♡」
ほぅっ、とため息を吐いたら、今度は平野先輩が瞬間湯沸かし器になってしまいました。
あとのお二人は爆笑しています。私、またやってしまいましたかね…。
「なるほど~、それでお付き合いされる事になったんですねぇ」
食後のコーヒーを頂きながら、平野先輩の馴れ初めをうかがいました。
「お二人とも『平野』さんな訳ですし、何だか新婚さんのようですねぇ」
「福子ちゃんっ!また!!」
「そうだよね、大野さんもそう思うよね。やよいさん、早く結婚しよう」
「智正くん!そう言う話は家に帰ってから…」
「家でもこの手の話題から逃げるでしょ、やよいさん」
「えぇ?平野先輩、結婚したくないんですか?お嫁さんにしたい女性殿堂入りなのに???」
「え…えと…、し、したくない訳じゃ、ないのよ?でも、物事には順序があってね」
「やよいさんの希望通り、お付き合いって言う段階を踏んでるよ?やよいさんが何と言おうと結婚はするんだから、今すぐにでも婚姻届け出しに行こう?」
わぁ、初めて見ました緑紙。もしかして平野くん、婚姻届けを常に携帯しているんでしょうか…。
それにしても、いつも冷静沈着な平野先輩がこんなにワタワタするなんて。
好きな人の前では誰しも乙女になっちゃうんですね。
「そ、だ、…もうっ!それは、今夜、家に帰ってから話ましょう!!」
「あれ、お二人同棲してるんですか?」
「あ…」
「やよいさん、もう墓穴掘るばっかりだから諦めなよ」
「うぅぅぅ…」
蕩ける笑顔を向ける王子と、真っ赤になりながら照れる姫。
まるで映画か漫画の世界を見ているようで、こっちが恥ずかしくなってしまいますね。
平野先輩、とっても可愛いな。恋する乙女効果発動!って感じでしょうか。
まぁ、私なんかは恋する乙女効果もへったくれもありませんけどね。きっと。
あれから鬼木さんとはLINEのやり取りはするものの、特に進展はありません。
ちょびっと、本当に、本当にちょびっとですが、淡い期待をしていたので、どうしても考えてしまいます。
私がもっと可愛ければ。
いいえ、せめて、普通の女の子と同じ体型だったら、って。
もちろん、私がこの体型なのは、自分で選んで生きてきたからです。
ダイエットよりも美味しいものをお腹いっぱい食べたい、その欲求を満たしてきたからです。
自分の体型も嫌いな訳じゃないんですよ?
それでも時々、考えてしまいます。
「大福ちゃんはドコゾノ飲料の彼とはどうなの?」
急に話を振られて、ハッとしてしまいました。
上手く笑えているか自信がありません。
「LINEはしてます。…鬼木さん、忙しいみたいで、朝と夜の挨拶くらいですけど」
へへへ、と笑って見せましたが、吉澤先輩の顔が曇りました。
平野先輩たちも、黙ってしまいました。
「やっぱり私なんて、普通の恋愛は難しいんですよね~」
今度はアハハハハと明るく声をあげてみましたが、皆さんの表情は変わりません。
「大福ちゃん、自分で諦めてたら良い出逢いは生まれないと思うよ」
吉澤先輩のお言葉はありがたいのですが、今日の私にそのお気持ちを受け入れる力はありません。
何もお返事できず、項垂れてしまいました。
「私は今の大福ちゃんも十分素敵な恋愛ができると思うし、してほしいよ」
「…!でも、私を好きになってくれる人なんて、みんな…!!」
ついつい大声を出しそうになって、途中で言葉を切りました。
平野先輩が黙って背中を撫でてくれます。
楽しいはずのランチが、私のせいでお通夜になってしまいました。
私を好きになる人なんて、みんな私の体型目当てです。
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