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1、 ロストガール
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「 今日こそはいいものが見つかるといいんだけど」
僕はかれこれ 、3週間もジャンクスペースで ロストアイテムを探している。
僕の名前はロイ= トレード。 茶髪で中肉中背の、 16歳になったばかりの少年だ。
ジャンクスペースは 世界大文明の ゴミ捨て場だ。 大抵はガラクタしかない。
そんな中でまれに見つかるのがロストアイテム。 世界大文明の技術が詰め込まれたレアアイテムだったりする。
「 いまさら、そんな所探してどうなるんだよ」
幼なじみのティル=スカイラインが 僕に忠告した。
彼女は[精霊の加護]を持ち、 勇者のメンバーの一人として魔王を討伐した一人。 銀髪の 美少女。
幼馴染じゃなかったら、僕なんかが口を聞けるような人じゃないんだよ。
ここは盗掘済みのジャンクスペースだからね。 めぼしいものはすでに発見された後なんだ。
それは分かってるけど、 戦闘能力のない僕は 新しいジャンクスペースに行くことはできない。
ジャンクスペースはなぜか守護者となる魔物が守っている。
僕は守護者が倒された場所ーー つまり、盗掘済みの ジャンクスペースでしか活動できなかった。
「 私が手伝ってあげようか?」
「 勇者の一人にそんなことさせられないよ」
「 私はロイのためなら......」
「 ありがとう。でも、そんなことをしてたら、 ティルのファンから袋叩きにされちゃうよ」
「ふん! 私の荷物持ちになりたかったらいつでも言ってよね!」
ティルが 怒って行ってしまった。
何を怒ってたんだろう。
まあ、 そのうち顔を見せに来るだろう。 いつもの事だ。
それより早く ロストアイテムを見つけないと、 お金がそこを突いちゃうよ。
何かが光った。
「 ロストアイテム!?」
三級品でも何でもいい。 売れるものならいいんだけど......。
僕は光った場所を 掘りすすめた。
1時間後。
何も見つからなかった。
「 気のせいなんて、それはないよ......」
無駄な努力だと分かり、一気に疲労感 に 襲われた。
このまま眠ってしまうか。
どうせ僕が生きたって、何も変わりはしないからね。
『......たかっ、た......』
光が見えたあたりから声がした。
幻聴?
それにしてははっきりと聞こえてくる。
『......たは、しあ......せな......』
「 誰なの?」
『......たし......ここ......』
僕は声を頼りに掘りすすめた。
さっきは見つからなかったのに、 なんでだろう。 今は見つかる気がする。
グローブはボロボロで すでに素肌が見えている。 手が赤く染まっていたい。
それでも、 僕は手を止めなかった。
どれくらい時間が経っただろうか。
手のひらサイズの正方形の アイテムが見つかった。
今までに見たこともないアイテムだ。何に使うのだろう。
「 なんにしても、珍しそうだから高く売れるかな」
『 私を勝手に売らないでくれる?』
「うわっ!?ロスト アイテムがしゃべった!!」
僕は思わず手を離してしまった。
ロストアイテムが地面に 落ちてしまう。
僕は慌てて壊れてないかどうか確認した。
見た目はなんともなさそうだけど、中身は無事かな。
『 精密機械なんだから、乱暴に扱わないでよ!』
「 ごめんなさい」
僕はとりあえず謝っておいた。
人間が機械に謝るっておかしいけど、 この際置いておいてーー。
僕は機械(?)に訪ねることにした。
「 君は誰?」
『私は天音りん。 りんちゃんって呼んでいいよ』
「リンは この機械の人工知能なの?」
『 スマホに人工知能の機能はないよ』
「 スマホ?」
世界大文明の頃の言葉だろうか。
僕にはさっぱりわからなかった。
『 スマホ、知らないの?』
「 知らないよ」
『 前世の記憶は......?』
リンは 僕のことを特別な人間だと勘違いしているのかな。
前世の記憶を持った転生者はいるよ。 それも世界大文明の頃の記憶を持った勇者がね。
間違っても、僕みたいな平凡な人間ではありえない。
「 そんな記憶、あるわけないよ」
『 運命の再会で感動する場面だったのに......』
「 再会って......僕は君の事を知らないよ」
『 画面を見ても思い出さない?』
「 画面?」
『 スマホが反対になってるから、ひっくり返してみて』
スマホというのはロストテクノロジー アイテムのことだよね。
僕はリンの言う通り ひっくり返してみた。すると、 14歳くらいの黒髪の可愛らしい女の子が映っていた。
「 写真だ!」
『 写真じゃないよ。動画だよ』
「 写真が動いた!?」
『 面白いリアクションだね』
リンは おかしそうに笑っている。
写真と会話できる技術。 歴史の授業で習ったことがあった。
「 これは伝説のテレビ電話か!?」
『いや、 伝説でもないし、 テレビ電話でもないんだけど......まあ、 似たようなものかな』
「 歴史的大発見だ!!」
この技術を復活させることができたら!
僕は子供のようにワクワクしていた。
『 盛り上がってるところ悪いんだけど、私のお願いを聞いてくれないかな』
「 何でも言ってよ、リン」
にっこり。
僕は スマホを見つけたことでご機嫌になり、思わずリンと約束してしまった。
『ロイ、 転生した私を見つけて口説いてよ』
「は?」
無理難題をふっかけられたと気付いた時には後の祭りだった。
僕はかれこれ 、3週間もジャンクスペースで ロストアイテムを探している。
僕の名前はロイ= トレード。 茶髪で中肉中背の、 16歳になったばかりの少年だ。
ジャンクスペースは 世界大文明の ゴミ捨て場だ。 大抵はガラクタしかない。
そんな中でまれに見つかるのがロストアイテム。 世界大文明の技術が詰め込まれたレアアイテムだったりする。
「 いまさら、そんな所探してどうなるんだよ」
幼なじみのティル=スカイラインが 僕に忠告した。
彼女は[精霊の加護]を持ち、 勇者のメンバーの一人として魔王を討伐した一人。 銀髪の 美少女。
幼馴染じゃなかったら、僕なんかが口を聞けるような人じゃないんだよ。
ここは盗掘済みのジャンクスペースだからね。 めぼしいものはすでに発見された後なんだ。
それは分かってるけど、 戦闘能力のない僕は 新しいジャンクスペースに行くことはできない。
ジャンクスペースはなぜか守護者となる魔物が守っている。
僕は守護者が倒された場所ーー つまり、盗掘済みの ジャンクスペースでしか活動できなかった。
「 私が手伝ってあげようか?」
「 勇者の一人にそんなことさせられないよ」
「 私はロイのためなら......」
「 ありがとう。でも、そんなことをしてたら、 ティルのファンから袋叩きにされちゃうよ」
「ふん! 私の荷物持ちになりたかったらいつでも言ってよね!」
ティルが 怒って行ってしまった。
何を怒ってたんだろう。
まあ、 そのうち顔を見せに来るだろう。 いつもの事だ。
それより早く ロストアイテムを見つけないと、 お金がそこを突いちゃうよ。
何かが光った。
「 ロストアイテム!?」
三級品でも何でもいい。 売れるものならいいんだけど......。
僕は光った場所を 掘りすすめた。
1時間後。
何も見つからなかった。
「 気のせいなんて、それはないよ......」
無駄な努力だと分かり、一気に疲労感 に 襲われた。
このまま眠ってしまうか。
どうせ僕が生きたって、何も変わりはしないからね。
『......たかっ、た......』
光が見えたあたりから声がした。
幻聴?
それにしてははっきりと聞こえてくる。
『......たは、しあ......せな......』
「 誰なの?」
『......たし......ここ......』
僕は声を頼りに掘りすすめた。
さっきは見つからなかったのに、 なんでだろう。 今は見つかる気がする。
グローブはボロボロで すでに素肌が見えている。 手が赤く染まっていたい。
それでも、 僕は手を止めなかった。
どれくらい時間が経っただろうか。
手のひらサイズの正方形の アイテムが見つかった。
今までに見たこともないアイテムだ。何に使うのだろう。
「 なんにしても、珍しそうだから高く売れるかな」
『 私を勝手に売らないでくれる?』
「うわっ!?ロスト アイテムがしゃべった!!」
僕は思わず手を離してしまった。
ロストアイテムが地面に 落ちてしまう。
僕は慌てて壊れてないかどうか確認した。
見た目はなんともなさそうだけど、中身は無事かな。
『 精密機械なんだから、乱暴に扱わないでよ!』
「 ごめんなさい」
僕はとりあえず謝っておいた。
人間が機械に謝るっておかしいけど、 この際置いておいてーー。
僕は機械(?)に訪ねることにした。
「 君は誰?」
『私は天音りん。 りんちゃんって呼んでいいよ』
「リンは この機械の人工知能なの?」
『 スマホに人工知能の機能はないよ』
「 スマホ?」
世界大文明の頃の言葉だろうか。
僕にはさっぱりわからなかった。
『 スマホ、知らないの?』
「 知らないよ」
『 前世の記憶は......?』
リンは 僕のことを特別な人間だと勘違いしているのかな。
前世の記憶を持った転生者はいるよ。 それも世界大文明の頃の記憶を持った勇者がね。
間違っても、僕みたいな平凡な人間ではありえない。
「 そんな記憶、あるわけないよ」
『 運命の再会で感動する場面だったのに......』
「 再会って......僕は君の事を知らないよ」
『 画面を見ても思い出さない?』
「 画面?」
『 スマホが反対になってるから、ひっくり返してみて』
スマホというのはロストテクノロジー アイテムのことだよね。
僕はリンの言う通り ひっくり返してみた。すると、 14歳くらいの黒髪の可愛らしい女の子が映っていた。
「 写真だ!」
『 写真じゃないよ。動画だよ』
「 写真が動いた!?」
『 面白いリアクションだね』
リンは おかしそうに笑っている。
写真と会話できる技術。 歴史の授業で習ったことがあった。
「 これは伝説のテレビ電話か!?」
『いや、 伝説でもないし、 テレビ電話でもないんだけど......まあ、 似たようなものかな』
「 歴史的大発見だ!!」
この技術を復活させることができたら!
僕は子供のようにワクワクしていた。
『 盛り上がってるところ悪いんだけど、私のお願いを聞いてくれないかな』
「 何でも言ってよ、リン」
にっこり。
僕は スマホを見つけたことでご機嫌になり、思わずリンと約束してしまった。
『ロイ、 転生した私を見つけて口説いてよ』
「は?」
無理難題をふっかけられたと気付いた時には後の祭りだった。
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