僕に囚われた君

ひめたろう

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(あれ、私…。
えっ何?真っ暗で何も見えない…?
それに手と足が固定、されてる…?)


私「うっ…だ、誰か…。」


?「…ようやくお目覚めだね、子猫ちゃん。」

私「あ、あの。あなたは?
それに私、どうしてこんな…。
何がどうなっているのか…。
あなたが私をここに?」

頭が真っ白で、自分でも何を言っているのかわからない。
すると男が言う。

?「いっぺんに質問されても困るよ、子猫ちゃん。
大丈夫、ちゃんと答えてあげるから。」

私は恐怖と緊張で息も荒くなっていた。
すると、男がふわっと私の頭をなでてきた。
壊れ物をさわるかのように、優しく…。

だが急に触れられビックリしたのか、体は強張りキュッと全身が固まる。


?「大丈夫だよ。
僕がそばにいてるから。
怖がらないで…。」

と、落ち着いた声で喋る男は
私の髪の毛を手ぐしで何回もとかし出した。

そして、私の髪の毛のにおいを嗅いで

?「ああ、いいにおいだね…
君はこんなにおいがするんだね。
こっちはどんなにおいがするんだろう。」

と、私の首すじに鼻息がかかる。

私「や、やめてください!」

反射的に体は仰け反る、が
手足が何かに固定されており思うように動けない。
男の手がするりと私の頭を抱え、固定する。


?「君の汗ばんだにおい。
いいにおいだ、興奮する…。」

放心状態から急に我に返った。

私「本当にやめて下さい!
何が目的ですか?私の身体ですか?
あなたがここに私を連れてきたのですか!」


?「まあまあ、そんなに声を荒げないで。
私は君の見張り役でそばにいるだけだから。

それに、君のにおいを嗅いだだけじゃないか。

たしか君は何か強い能力があるみたいで
ここに連れてこられたみたいだよ?」


私「能力?何のことですか。
そうやって、あなたはわいせつなことをしてるのに見張り役だなんて嘘ついて!
警察に通報しませんから、早くこれを解いて下さい!」

?「分かってくれないなあ…。
まあ、こんな状況ではしょうがないか。
でも君が僕に声を荒げたこと、嘘つき呼ばわりしたことは、謝罪してもらわないとね。

僕はこれでも国に雇われてる偉いさんなんだよ~?
僕の報告次第では、君を逮捕だってできるんだからね。」


私「ふふっ、次は偉いさん気取り?
国に雇われてるですって?
だったら私も看護師で一応公務員よ。
私をおどしたって、ムダなんだから!」


?「ふ、ふははは。いいねえ。
さすがだね、威勢がいい。
嫌いじゃないよ。でもね、僕のはちょっと違うな。
簡単に言うとスパイなんだけどね…

君を助けにきたんだよ。」


私「??
(私を助けに?しかもスパイ?
そんなの映画とかアニメの話じゃないの?
この人に騙されたらだめだ!
私は馬鹿じゃないんだから!)


あの、スパイだとか私を助けるだとか
さっきから意味がわからないんですけど。


何でもいいから早く私を解放して下さい!」


?「そうしてやりたいのは山々なんだけど、
今はできないんだよ。
僕はスパイとしてこうして見張り役になってるだけだから。
まあ、後で謝罪とお礼をしてもらうからね!」

と言って、男は私の口にテープを貼る。

私「んっ、んんんんーっ!!」

?「本当にうるさい子猫ちゃんだなあ。
僕の言ったスパイってこと、喋られたら困るからね。ちょっとの間の口封じだけだから。

君が僕を信用してくれたら外してあげるよ。

普通のガムテープじゃないから、外すときは痛くないしヒリヒリもしないから大丈夫だよ。
苦しくもないだろう?

僕は君みたいなレディーには優しいからね。
安心して。」

と言って、男はまた私の首すじに顔を近づけたかと思うと
いきなり耳たぶをぺろっと舐める。

私は咄嗟に仰け反ってしまい、顔を伏せる。


?「君の反応かわいいよ。
僕に感じてくれたのかな?嬉しいなあ。
でも今は時間がないからね、
これでおしまいだよ…。」

と言って、ガチャン。と扉が閉まった。
男が部屋から出て行ったみたいだ。



私(私、どうなっちゃうの…。)

いろんなことが急展開しすぎて
頭がぐるぐるしてきた。


(…ファーストキスはお父さんで、しかもそのお父さんとしかキスしたことない
処女の私をたぶらかして!
あの男は何者なんだー!

…耳たぶなんか舐められたのだって初めてだし…

うっ、でも体が熱いよ~…

きっと今日飲んだコーヒーのカフェイン効果だ!うん、そうに違いない!)

と、心を落ち着かせようとしていると…



ガチャン。

扉が開いて中に誰かが入ってきた。


?2「この娘がそうか。」

?「はい、間違いありません。」

?2「そうか、ではあの部屋に移動させろ。」

?「承知しました。」


ガチャン。


?「…大丈夫?今から君を違う部屋に案内するんだけど、じっとしててね。」

と言うと、男は私をお姫様抱っこのように抱え始めた。
私が暴れようとすると

?「暴れたら落ちて怪我しちゃうだろ。」
と、また私の耳たぶをペロリと舐める。

それでも私は嫌だ嫌だと暴れる。

?「困った子猫ちゃんだなあ。」
と、次はカプッと耳たぶを甘噛みされる。


私「んんぅ…。」
体に電気が走った感覚に陥った。

視界が奪われた私にはとても強い刺激だったみたいだ。
それだけで私は抵抗できなくなった。


?「よしよし。」


なんだか優しいお兄さんなのかな、と錯覚してしまいそうになるのを抑え
今は身を任せることにした。






そしてしばらくすると違う部屋に着き
ふかふかのベッドらしきところに降ろされる。

目隠しだけが外される。


(うぅ~眩しい…

って何ここ、お姫様みたいなお部屋…?
ベッドもふかふかだし。)



男「結構いい部屋でしょ。
俺が直々に頼んであげたんだよ~。」

私(そうなんだ。
てか、初めて見たけど
まあまあ私の好みの顔だ…。

…って私は何を言ってるんだ///
この人は私を拉致監禁してるんだぞ。

冷静に、冷静に…。ふう。)


男が私の口のガムテープを外す。
本当に痛くなかった。

男「明日、君にさっきの方から尋問があるんだ。
俺もそばについてるから大丈夫だと思うけど、
頑張って耐えてね…。」

私「尋問、ですか。
一体私から何を聞くんでしょうか。
私はごくごく一般人のはずなのに。
逮捕されるようなこともしてないし。」


男「そういえば君は自分の能力をまだ発揮してないのか。
力はまだ眠っている状態なのに、よくあの方も気がついたものだね。」

私「あの~。能力って何のことだか…。
私に何の能力があるのでしょうか。」

男「僕にもわからない。
あの方は、能力者を見つけることができる能力を持っているんだ。
でも君みたいに能力を発揮してない子は初めてだな。」

私「あなたも能力者なんですか?」

男「そうだよ。
僕はね、相手の未来が見えるんだ。
まあ未来と言ってもざっくりなんだけどね。
その人はどんな職に就いて
誰と結婚して何人の子供ができて…とか。

何歳で死ぬかまではわからないけど。
でもいい能力だとは思ってるかな。」

私「へえ~。それはかなりいい能力ですね!
羨ましいです(・∀・)

ちなみに私の未来はどうなってるんですか?
ワクワク」


男「うん、君はね~…
まあ平々凡々かな。」

私「それで私はどんなイケメンと結婚できるんですか!?
子供は何人だろう。
早く教えてくださいよ~!」


男「まあ今の仕事は辞めて専業主婦になってる感じだよ。
イケメンではない旦那さんだけど、子供もいるよ。」


私「イケメンじゃないのか~。
まあ結婚は中身が大事ですよね!
子供もいるのか~、よかった。
でも専業主婦なんだね。
落ちついたらまた仕事したいけどな~。」

(って、まだ交際人数0人で経験もないけど
何人目の方と結婚するんだろう…。
気になるけど、そんなこと聞いたら
私が処女だってバレちゃうし…。)



男は、そんな私を見て

男「今、彼氏いないよね?
俺と付き合う?笑」

私「い、や、で、す!
あなたみたいなチャラくて、初対面の女の子に手を出す人は嫌いです!」


男「初対面かあ…。
まあ、そうだねっ。」

男は私から目をそらし口ごもる。

私「??」



男「 忘れてたけど、手枷足枷外しとくね。
おにぎりと玉子焼きとお茶しかないけど
ここに置いておくから好きな時に食べてね。
トイレとシャワーもこの部屋についてるから。
服はそこのクローゼットにあるよ。

じゃあ、お姫様。おやすみ」

と言って、私のあたまをポンポンと撫でて
早々に部屋を出て行く。


ガチャン。

(あ、鍵閉められた。

まあいいや。
最初、扱いひどいと思ったけど
ご飯食べて、シャワーして寝よ。)



おにぎりを食べ、玉子焼きを食べる。

(あ~この玉子焼き、私好みだ。
ていうか懐かしい味…。
どこで食べたんだっけ~。)



そしてシャワーを浴び終わり
脱衣所でバスタオルを巻いて
クローゼットに向かうと、


私「えっ何この服?!
ラ、ランジェリー?って言うんだっけ?
えー、これしかないのぉ?」


(こんなセクシーな服ってか下着で
誰かに会いたくもないし…
どうしよ…。

着てた服また着るのは嫌だけど
しょうがないかあ。)


そう思い、さっき服を脱いだ脱衣所に行くと

私「あれ?無い?
え、何で??」


近くを探すが、無い。
しかも下着と靴下までもない。




すると、ガバッと後ろから誰かに抱き込まれた。

あの男だった。



男「へっへーん。
さっき着てた服なら全部回収しちゃったよ。

慌ててる君可愛すぎて
ギュッてしたくなっちゃった。」


私「ちょ、ちょっと辞めてください//
私の服返してくださいよ!」

男「はいはい、ここを出る時に洗濯して返してあげるから。
今はあの服でも着ときなよ~。」

と、ニヤニヤと悪魔のような顔を浮かべる。


私「わ、私はあんな変態な服は着ません!
あんなの着るくらいなら、このバスタオルで寝ますから!
髪の毛乾かしてもう寝るので早く出て行ってください!」


男「え~つまんないな~。
まあでもバスタオルで寝る方がやらしいな。


…もしかして俺を誘ってる??ニヤニヤ」


私「誘ってません!
何で初対面で会ったばかりの人と!
も~、早く出て行ってー!!」
と、男の腕をひっぱり無理矢理外に連れ出そうとする。

ガタンっ。

男「お、おっとっと。」
私「きゃあっ。」


お互いの足が絡まり2人ともこけてしまった。
男は咄嗟に私の身体を抱えてくれていて
私はどこも打っていない。


私「あ、あのごめんなさい。」
男「じゃなくて、ありがとうでしょ。
俺は謝られるのは嫌いなんだ。

ありがとうって言ってよ。」

私「あ、…ありがとうございます。//」

男「よしよし。」

と言って、そのままお姫様抱っこで
ベッドまで運んでくれたかと思うと


男「じゃあ~、お礼に俺に何かしてもらおうか♪」


私(やっぱりそうなるのねー!///)
「お礼は言いました!
それにあなたの足が絡まったんだから!
早く出て行ってください!」


男「もう~照れちゃって~可愛いな~。
まあしょうがない。
今日はここまでにしとくか。
じっくり君を調教していくよ。」

とニヤニヤしながら、私のおでこにキスをして
手をひらひらさせてバイバイと去って行った。



私(…やっと出て行った。
もう、ほんとチャラい。
あんなチャラい男は初めて…。


でも嫌じゃない…何で。
むしろドキドキが止まらない…。


だめだめ!あんなチャラい男!
私の免疫がないだけだもん。)


とぶつぶつ思いながらドライヤーで髪を乾かし、
もう一つの乾いたバスタオルを巻いて寝た。

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