レヴィアとメッフィ 〜婚約破棄されたあげく殺されそうになったから、復讐の為に悪魔を召喚したら溺愛されて困ってます〜

素朧

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第1章

第22話

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 決闘を終えて冒険者ギルドを後にした一行は、リュージの案内で王都を散策する事にした。

「かっー! マジか!? 豚まん食った事ねーのか? 一体何食って生きてきたんだ? まぁ今日のお詫びに、おれが王都で1番の豚まん食わせてやるぜ!」

 リュージとユリウスはリディアからも話を聞き、ウワサにあったような事実は無いという結論に至ったようで、2人ともメッフィに謝っていた。ユリウスの怪我はリディアが指輪の能力で回復させていたのだが、その際にユリウスは熱っぽい視線を向け「女神……」と呟いていた。

「カワサキ君、リディア様のようなお嬢様が豚まんなんて食べる訳ないだろ? ここは僕が王都で1番のレストランにご案内するよ」

「あー!? 豚まんなんかとはなんだ! なんかとは! ホーライの豚まんはめちゃくちゃ美味いんだぞ!」

「では、リディア様に決めてもらおうか。リディア様、レストランでフルコースか豚まんかどっちが食べたいかな?」

 ユリウスとリュージ、どちらのオススメをリディアに食べてもらうかの選択をリディアに求め振り返る

「えっと、フルコースとかはちょっと重いかなぁ、せっかくだし皆んなで食べ歩きでもしようよ?」

 振られたリディアは少し考えてからパンッと手を叩き、食べ歩きを提案する

「はっ、お嬢様なんだからフルコースなんて食べ飽きてんだよ! 俺の勝ちだな!」

「くっ、勝ちとか負けじゃない! それなら僕は今王都で流行っているピッツァを推そう!」

「ピッツァ? ピザでいいんだよピザで。気取った言い方すんじゃねー」

「うるさい、正式にはピッツァなんだ! 君はいつもそうやって……」

「まぁまぁまぁ、両方とも食べればいいじゃない! ね、仲良くしましょう!」

 またも、ユリウスとリュージで言い合いになるが、リディアが間を取り持つ。2人の手を取り手を取り合わせようとするが

「なっ!?」

「おぉ!?」

 リディアに手を握られた時点で2人とも顔を赤くして照れてしまう。

「仲良く仲良く、ね」

「ま、まぁ、リディア様がそう言うならば」

「お、おう。しょうがねーなぁ」

「そういえば、そのリディア"様"ってなんなの?」

「遅まきながら、このユリウス、リディア様の素晴らしさに気づいたまでです。まるで破壊の女神の如き威力の超威魔法、聖女の様な慈しみと完璧な回復魔法! それに天女のような天上の美しさ! 僕にとってはまさしく……」

「やめてーー!! 恥ずかしぃからぁ!」

 ユリウスの信者の様な絶賛にリディアは赤面してしまう。



~~~~~~~~~~~

「美味しいっ!」

「ふむ、悪くないですね」

「だろっ? ここの豚まんは絶品なんだぜ!」

「次は僕がオススメするピッツァのお店に……」

「あははっ、わかったからぁ、急かさないでー」

 リディアは今までやった事のなかった王都での食べ歩きを満喫する事ができた。
 レヴィア時代も王太子の婚約者という事もあり日々、作法やお稽古事、夜会等で自由になる時間は殆ど無かった。
 現在は侯爵令嬢という身分のリディアだが、実質的にはなんの貴族的関係性は皆無な為、学園に通う以外は自由な時間が多かった。それでも、友人達と出かける機会がなかったリディアは今日のようなイベントが楽しくて仕方なかった。

「あー、美味しかったぁ! 最後はやっぱりスイーツがいいわ! どこか美味しい所知ってる?」

「フフ、私は王都の事情に詳しくありません、次回までにはリサーチしておきますので、今回は下僕1号と2号に案内させましょう」

「誰が下僕か! ったく、俺もスイーツはよく知らないんだよなぁ、ユリウスは?」

「すまない。僕もスイーツは詳しくないんだ。甘いモノは苦手でね……」

「本当に使えない下僕共ですね。しかたありません、歩きながら良さげな店を探しますか」

「うふふ、皆んなでお散歩もいいわねっ!」

 人気のスイーツ店の情報は得られなかったがリディアは嬉しそうに微笑む。
 そして一行は慣れない王都の商店街を彷徨っているうちに薄暗い脇道に迷い込んでしまう。
 そんな折、近くの路地から男女の諍いの声が聞こえてくる。

「なー、お嬢ちゃん、ちょっと付き合ってくれれば悪い様にはしねーよ? うひひっ」

「やめてよっ! はぁ、こんな道通らなきゃ良かったわ…… だれかっ!」

「おっと! こんな所誰も遠らねぇよ! 居たとしても俺らみたいな輩だけだぜ! へへっ!」

 「きゃあっ!」

 1人の少女を3人の柄の悪い男達が囲んでいる。その中の男が少女の腕を引っ張る。
 どう見ても知り合いという雰囲気ではなかったが……

「そこまでだ!! その子離すんだ!」

 そこには暮れかかる陽光に照らされた輝くブロンドの少年がいた




 
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