たべものがたり

小春かぜね

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第4話 麻婆豆腐

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 注)このイラストはイメージです

 中華料理・・・
 中華料理でも様々な種類の料理が有る。
 日本国内にはチェーン店や個人経営店を始め、全国津々浦々に中華料理系のお店が有り、『中華が食べたいな~~』と思えば、何時でも食べられる気軽さが有る。
 拉麺(ラーメン)から始まり、炒飯、餃子、焼売、春巻、回鍋肉、西紅柿炒蛋(トマトの卵炒め)、青椒肉絲等、ここでは書き切れない程の多数の料理が有る。コッテリ系料理も多くて、ボリューム感が凄いのも特徴で有る。

 私も中華料理は大好きで、行きつけの中華料理系のお店も有る。
 普通の中華料理屋さんを最近では『町中華』と呼ぶそうだが、私の行きつけの店はどうなんだろう?
 お店で食べるともちろん美味しい中華料理だが、家でも中華料理を楽しめる時代。
 コンビニでも餃子や麻婆丼等の中華系弁当や惣菜が売っており、コンビニ中華を気軽に楽しめる。
 自炊で中華料理を楽しむ場合は、冷凍食品の餃子やチルド餃子を始め、生麺、チルド春巻、チルドの中華素材、各レトルト中華料理のソースをスーパー等で簡単に買える。
 私は家でも中華料理を作るが、その中で一番良く作るのは麻婆豆腐で有る。

 麻婆豆腐を本格的に作ろうとしたら、豆板醤、鶏ガラスープとかの中華素材が必須に成るが、レトルト麻婆豆腐の素を使えば、豆腐だけで麻婆豆腐を作る事も出来る。多少手間が掛るが、それでも作りたくなる料理だ。
 私が麻婆豆腐を作る時は、レトルト麻婆豆腐の素を使って作る。『豆板醤を用意して・・・』とかはしない。
 初めのうちは、挽肉ひきにく(ミンチ)が入っているレトルト麻婆豆腐の素を使っていたが、ソースの中の挽肉量が少ないのと、肉のぼそぼそ感が気に入らなくて、挽肉の入っていないレトルト麻婆豆腐の素を使っている。そのため、豚挽肉やネギ等を用意しなければならない。

 レトルト麻婆豆腐の素も、各社から色々販売されており、また、広東風、四川風と味のバリエーションが違う。
 私は四川風の麻婆豆腐が好みで有る。四川風の辛めの味と花椒ホアジャォの風味が好きで有る。
 普段は、大手調味料メーカーのレトルト麻婆豆腐の素を使っているが、たまには少し高めのレトルト麻婆豆腐の素を使う。味は確かに高めの方が美味しく感じるが、何時ものレトルト麻婆豆腐の方が口に合うようだ。

 豆腐も本来は“湯通し”した方が崩れにくく成るため、行った方が良いが、私は時間短縮のため(実際は面倒くさい)それを行わずに、豆腐のパックからそのまま取り出して、豆腐をさいの目に切る。
 麻婆豆腐に使う豆腐も、木綿豆腐、絹ごし豆腐と意見が分かれるが、私は木綿豆腐を使う。絹ごし豆腐と比べて食感は悪くなるが、豆腐のうま味を感じやすいのと、調理中に崩れにくい利点が有る。
 以前、絹ごし豆腐で麻婆豆腐を作った時、調理中豆腐を優しく混ぜなかったため、学校給食で出て来るような無残な麻婆豆腐が完成した。それ以降は、木綿豆腐を使っての麻婆豆腐と成った。

 レトルト麻婆豆腐の素のパッケージに記載されている通りに麻婆豆腐を作る。
 以前、冒険心でネギの代わりにタマネギを入れたり、豆腐を少なめにして、もやしを入れて作った事も有るが、麻婆豆腐とは程遠い味になった覚えが有る。それはそれで美味しかったが・・・
 記載通りに作れば、失敗する事は殆ど無いだろう・・・

 麻婆豆腐をメインにした場合、副菜をどうするのかが悩み所で有る。麻婆豆腐を家庭で食べる時は、昼食や夕食時が多いからだ。それだけでは物足りない・・・
 餃子でも焼こうか、鶏の唐揚げが欲しいなと感じるが、麻婆豆腐と白米や炒飯、卵スープとかの汁物、漬物が有れば十分なような気もするが、年齢や体調によって異なるので何と言えない・・・。その日のお腹と相談だ。
 白米を盛った丼に麻婆豆腐を乗せれば麻婆丼に成るし、試したことは無いが、インスタントラーメン(袋ラーメン)に、麻婆豆腐を乗せてあんかけ風にしたり、麺のスープや具材として活用すればマーボー麺が出来るらしい・・・

 出来たて、熱々の麻婆豆腐をレンゲで頬張り、ご飯若しくは、ビールとかのお酒で流し込めば、口の中に幸福感がやって来る!
 豆腐や肉の旨みとジャンのコク、唐辛子の辛さと花椒の爽快感・・・。唐辛子のカプサイシン作用で汗ばむのも気持ちが良い。夏は汗だくに成る可能性が有るが、冬は成りにくい・・・。夏でも冬でも食べたくなる麻婆豆腐。
 麻婆豆腐のカロリーは決して低くは無いが、その時だけは気にせず食べる。ご飯と一緒に食べれば尚更だ・・・
『ダイエットは明日からで良いや!』と考えれば良いと思ってしまうほど、私は麻婆豆腐が好きで有る。

 食べても、食べても、また、食べたくなる麻婆豆腐・・・
 自炊すれば、使う材料によって異なるが、比較的安価に作れる。
 数ある中華料理の中で、それは、一番好きな食べ物かも知れない・・・

 第4話 おわり
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