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第二話冒険の準備

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えーっと防具屋はここか?
俺はそう思いながら中に入ると上から下までの装備が店いっぱいに並べてあった。
「おう、らっしゃい」
顔が傷だらけの強面なおじさんが言った。
うわ怖ーー。反論とかしたら握り潰されそうだなー...。いや、意外とフレンドリーだったりして...。
そんなことを考えてると声をかけられた
「兄ちゃん何か探しもんか?」
俺は萎縮しながら答えた
「あ...はい...これから旅に出ようかと思いまして..その防具を探しに...」
おじさんは俺の体を見回した後これを言った
「ほう、そうか兄ちゃんの体つきだったらこれが動きやすいしちゃんと防具にもなるぞ」
ちゃんとって何だよ..?
「あ、じゃあそれでお願いします」
俺が答えるとおじさんは何か考えた仕草をした後こう言った。
「兄ちゃんどうせまだ武器は買ってないんだろ?」
「はい、そうですけど...」
「ならこの店の裏にゲイルという男がやってる武器屋があるぞ。ベジスから言われて来たと言えばなんとかしてくれる」
「わ、分かりました。いってみます」
俺が会計を済まし店を出ようとすると止められた
「おい!」
俺はビビりながら答えた
「は、はい!」
「兄ちゃん、冒険者だろ?なら貴族相手以外は敬語を使うな」
「わ、わかりま、、わかった...これでいいか?」
ベジスは満足げな顔をして言った
「ふむ、合格だ。じゃあな、気をつけろよ」
「は、、あ..ああ」
俺は店を出てベジスさんが言った通り防具屋の裏に行った。
たしかここがベジスさんが言ってた武器やか?たしか店主の名前はゲイルだっけな。すげー名前だな。
そう思いながら店に入ると小柄な男性がいた。
「何故ここが分かった?」
ゲイルは警戒する様に言った。俺はその行動に不思議に思いながらも答えた。
「表通りのベジスという人に言われて来たんですけど...、あなたがゲイルさん?」
ゲイルはあからさまに安心した。
「そうか、あいつか」
しりありなのか?
「そういえば兄ちゃん、職業は何なんだ?」
俺はそれを聞いて鳩が豆鉄砲でも喰らったような顔をした。
あ、やべまだみてなかった
「何だ?見たことねえのか?ステータスと念じれば出てくるはずだぞ」
言われた通り念じてみた
ステータス
すると目の前に俺の情報がぎっしり詰まった板が出てきた
「うわ?!」
俺は思わず飛びのいてしまった。
冬本幸輝   聖女
HP640/640
MP570/570
攻撃力50
防御力2000
スキル
回復魔法初級 回復魔法中級 回復魔法上級
解毒魔法初級 解毒魔法中級 解毒魔法上級
護身用魔法初級 護身用魔法中級 護身用魔法上級
加護
ルーシア神(回復神)の加護
伝言
面白そうだから君を聖女にしといたよ☆いや聖男かな?ま、頑張れー
俺は落ち着いてステータスを見た。
は?何だよこのステータス攻撃力50なのに防御力2000って何?それに護身用魔法って何だよ?あと職業が聖女ってなんだよ?!俺男だぞ?!回復神?!それに何だこの伝言?!面白そうだからって何?!これから何かあるの?!
そのようなことを永遠と心の中で叫んでいるとゲイルが声をかけて来た。
「おい兄ちゃん?大丈夫か?」
俺はその声にハッと我に返った。
「あーはい大丈夫です大丈夫です」
「職業は何だったんだ?」
俺は答えようか迷ったが答えないと始まらない気がして答えることにした。
「...聖女です...。」
ゲイルは最初何を言ったのかわからない顔をしていたが、だんだんと驚いた顔になっていった。
「聖女?!兄ちゃんが?!この世界に1人しか回復魔法が使えない聖女が兄ちゃんだと?!」
「いや、俺も混乱しましたよ...。」
「まあ、聖女なら聖女で仕方がねえ。魔法使うんだろ?だったら杖でも持っておけばいい」
さすが武器屋だ。飲み込みが早い。
俺がそう感心しているとゲイルから大きめの杖を渡された。
「これを持っておけばいいだろう。兄ちゃんに危険が迫った時自動で一度だけ攻撃してくれる」
何だその杖は?
「お題は金貨2枚だよ」
そういえば金のこと一切考えてなかったな。
そう思いながら財布を見ると金貨2枚ぴったり入っていた。
お、ぴったりだ。
会計を済ませ外に出た。
やっと冒険が始まるのかー!!とりあえず次の目的地はユハイド王国という国が1番近いみたいだからそこを目指そう!






追伸
この物語を出せる日にちは不定期ですが、一週間に一物語は最低でも出せるように努力します
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