ラスボス召喚術で異世界最強~剣聖の家に生まれた最弱召喚士は前世の記憶を取り戻し無双する【完結済・毎日更新】

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第一章 少年期 ラスボス召喚編

第23話『ラスボス召喚について』


 ――冒険者ギルド

 色々と身支度を整えた俺は再度冒険者ギルドに顔を出していた。
 もちろん、もう蛮族スタイルなんかではない。きちんとした平民スタイルでの登場だ。

「おぅ、来たか少年。またやらかしたみたいだねぇ」

 そんな俺を出迎えてくれるのはギルド職員のレイナさん。その口ぶりからすると話は聞いているようだ。

「なんか身支度を整えたらギルドに来るようにっていわれたんですけど……」

「ああ、奥に来な。ギルド長が待ってるよ。色々と聞きたいことがあるんだとさ。まぁ、安心しなよ少年。多分だけど、悪いことにはならないと思うよ?」

「そうだといいんですけどね」

 一抹の不安を感じながら俺はレイナさんの後を付いていってギルドの奥へと向かうのだった。

★ ★ ★

「失礼するよ」
「失礼します」

 レイナさんの後に続き、ギルドの奥にある一室へと入る。
 そこはいうなれば応接室といった感じの場所だった。高そうな机。そこに並べられているしっかりとした作りの椅子。

 部屋の奥では既に二人の男が椅子に座っていた。
 一人はさっき俺がクエストの達成報告をしたギルド職員さんだ。
 そうするともう一人が――

「初めまして。君がラース君だね? 私はここのギルド長をやっているラオドールだ。以後、よろしく頼む」

 俺を見るなり椅子から立ち上がり挨拶してくる年配のどこか優しそうな雰囲気を持つ男。
 なるほど、やっぱり彼がギルド長か。

「話は聞いているよ。なんでも先日冒険者として登録したばかりでもうAランクの魔物を数体葬り、更にはあのドラゴンまで葬ったとか」

「え、えぇ。まぁ」

「ふむ………………少し君のステータスを見せてもらっても構わないだろうか?」

 うーん。ステータスの開示か。
 まぁ、鑑定持ちのレイナさんも居るし隠す意味はない……か。
 よし。

「分かりました。ステータスオープン」

 俺は自身のステータスを表示させ、三人に見せる。

★ ★ ★

 ラース 13歳 男 レベル:38

 職業《クラス》:ラスボス召喚士

 種族:人間種

 HP:198/198

 MP:20398/上限なし

 筋力:76

 耐性:93

 敏捷:71

 魔力:1275

 魔耐:1126

 技能:ラスボス召喚[詳細は別途記載]・MP上限撤廃・MP自然回復不可・MP吸収

★ ★ ★

 ……めっちゃMP増えてるやん。

『あら本当』

 おそらくルールルが魔物を沢山狩ってくれたからだと思うが……ここまで増えてるのはおかしくない?
 ゴブリンやスライムを倒しても一律MPは5しか増えていなかったからどんな魔物を倒しても5しか増えないもんなんだと思ってたんだが……。

『もしかしたら魔物ごとに得られるMPは違うのかもしれないわね。ラースが自力で倒せる弱小の魔物から得られるMPはたまたま5だった――という可能性の方が高そうだわ』

 多分そういう事なんだろう。得られるMPが一律5ではここまで溜まらない。さすがのルールルもそんな量の魔物を倒してはいなかったはずだ。

「ふむ。その年でレベル38というのは凄いが……これでは聞いていたような戦果をあげられるとは思えな――」

「おいおい少年。一気にレベルアップしてるじゃないか!? アンタ、少し前までレベル10くらいじゃなかったかい!?」

 ギルド長の言葉を遮ってレイナさんが驚愕の声をあげる。
 ああ、そうか。レイナさんはこの前、俺のステータスを見てたな。
 数日で一気にここまでレベルが上がったらそりゃ驚くか。

「いや、まぁ……格上の魔物ばかり倒したらいつの間にかこんな事に?」

「『こんな事に?』じゃないよ。――ったくなんて無茶を……。命が惜しくないのかい?」

「もちろん命は惜しいですよ! 死ぬのってすっごい辛いんですからねっ!?」
 
 この中でおそらく一番その事が分かっている俺が言うんだから間違いない。なにせ、実際に体験したからね。

「だったら――」
「ま、まぁ無事だったのだからいいじゃないか。おそらくラース君にも何か事情があったんだろう」

 ギルド長さんがレイナさんと俺の間に入り、荒れそうになった場を治めに入る。
 しかし、レイナさんは止まらなかった。

「ちょい待ちねぇギルド長。どんな事情があろうが関係ないだろう? 冒険者が安全にクエストを達成できるようにサポートするのがあたし達ギルド職員の仕事じゃないかっ! こんな危ない真似をしてる少年を放ってなんて――」

「レイナ君。君が仕事熱心なのは分かっているつもりだ。だがね? 今回の件は我々の理解を超えている。だってそうだろう? ドラゴンを無名の一冒険者が倒したなどという話は聞いたことがないのだから。それも他の高ランク魔物も一緒に倒して帰ってくるなど完全に常軌を逸している」

「うっ。それは確かに……」

「なればこそ、我々はラース君について詳しく知るべきではないかね? もちろん、彼が素直に応えてくれるかは分からないが……」

 そう言ってチラリとこちらを窺うギルド長。
 話す気はあるか? という事だろう。うーん。


 俺は自身のラスボス召喚の性能を語るべきか悩む。
 いやまぁ、話したとしても信じてもらえないような気もするのだが……。

『それならそれで構わないでしょう?』

 まぁ、それもそうか。
 俺はラスボス召喚についてなら、語ってもいいかと判断する。

「なんで俺がドラゴンやらの魔物を倒せたのかはお話できますよ。もっとも、信じて貰えるかはわかりませんけど……」

「それで構わんよ。ああ、それと君自身の事を教えてもらえないだろうか?」

「俺自身の事?」

「ああ。いやね。君についての情報を今は集めている最中なのだが……驚くほどに何もないのだよ。まるでこの街に突然現れたみたいに、それまでの足跡がみつけられないんだ」 

「あー」

 そりゃそうだ。
 俺はここまでルゼルスに連れられてバビュンと飛んできたんだから。それまでの足跡を見つけようなんてしても簡単にはいかないだろう。

「その反応……何か心当たりがありそうだね」

「まぁ、あると言えばあるんですが……」

 少し困ったな。
 全部話すとなると俺(正確には斬人だけど)が殺人犯と言う事まで話さなきゃいけなくなる。
 となるとまぁ。

「ここに来る以前の事は話せません(ピシャリ)」

 としか言えないよなぁ。
 だけどこんなんで納得してもらえるわけが――

「そうか」


 …………………………………………
 え!? それだけ!?

「え、あの……全部話さなくてもいいんですか?」
「構わんよ。冒険者なんてやってる奴らは誰しも過去に傷を負っている。当然、話したくない事だってあるだろう。第一、今回私たちは君にお願いする立場だからね。無理は言えないさ」

 まぁ、俺も過去に傷(犯罪歴)を抱えてるのは間違いないですね。

『それは少し違うんじゃないかしら?』

 うん、ごめん。俺もそう思った。

「それじゃあ……話せる範囲でいいから話してくれるかな?」
「はい、喜んでー」

 そう言って俺は軽いノリで(ラスボスという言葉の意味やその性能についてはある程度ぼかしながら)ラスボス召喚について語り始めた。
 
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