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第6章 待ち望んだ再会と星降る夜の語らい
第381話 宮廷魔法師団長の実力
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「ほう、宮廷魔法師団長相手に魔法で挑むとは……お前ら、正気か?」
挑発的な笑みを浮かべながらも、剣呑を含んだ目で周囲を見回すルベル。
そんな彼に向かって、ハイライトを失った腰巾着達は得意な属性魔法の魔法陣を展開していた。
「返事なしか。まぁ、正気じゃないから俺に魔法を向けているんだろうが」
笑みを深めたルベルは、玉座から立ち上がって誇らしげに様子を見ているノルベルトを一瞥する。
(ノルベルトが聞いたことのない詠唱し、天井に展開された黒い魔法陣から黒い雫が貴族に当たった瞬間、貴族の様子がおかしくなった。ということは、奴が魅了魔法か洗脳魔法か?)
「だが、詠唱をした直後、ほんの僅かだが貴族達共の魔力が黒い魔法陣に吸われたような気がしたが」
それが記憶から消された改竄魔法などと梅雨とも知らず、得体の知れない魔法でおかしくなった貴族に視線を戻したルベルが、後ろ手で茶色の魔法を展開した。
その時、玉座で高みの見物をしていたノルベルトがルベルを指さす。
「お前達、そこにいる愚か者を断罪せよ!」
下卑た笑みを浮かべたノルベルトが声高らかに命じた瞬間、腰巾着達の魔法陣から多種多様な魔法が放たれた。
「なっ!? 無詠唱だとっ!?」
数多いる魔法師でも習得が難しいとされている無詠唱をいとも簡単にやってのけた貴族達に、一瞬狼狽えたルベルは迫りくる魔法を防ごうと咄嗟に手を地面につかせて魔法を唱えた。
「《アースドーム》!」
ルベルの魔力が大理石に流れた瞬間、ルベルの姿を隠すように半球型の巨大な土壁のドームが現れ、ルベルめがけて放たれた無数の魔法が土のドームに当たった。
「詠唱も無しに魔力を放つとは……お前ら全員、死にたいのか!」
謁見の間に土埃が舞い上がる中、土のドームから出てきたルベルは、手を伸ばしたまま動かない貴族達を一喝する。
魔法においての『詠唱』は、練られた魔力を確実に魔法に変換する役目を担っているが、同時に魔力をある程度抑える役割を担っている。
それは、魔法の暴発で術者の命を落とすという最悪の事態を防ぐためである。
つまり、詠唱無しに魔法を放つということは、魔力の塊を無理矢理魔法に変換するということで、魔法の暴発が起きてもおかしくないのだ。
(宮廷魔法師のように、普段から魔法を扱っている者なら、魔力の加減がある程度身に染みているから初級魔法ぐらいは詠唱破棄でも良いかもしれない。だが、ろくに魔法を使っていない奴が、あろうことか中級魔法を詠唱で放つなんて自殺行為だ!)
貴族達の危険を省みない行為にルベルが顔を歪めていると、無詠唱の危険性を全く理解していないノルベルトが嬉々とした表情で、貴族達に再び命令を下す。
「ほらお前達! さっさと殺さないか!」
すると、ピクリとも動かなかった貴族達が、再び魔法陣を展開した。
「クソッ、こっちの話を聞いていないなら仕方がない」
(魔法を扱う者として、本当はやりたくないが!)
愉しそうに嗤っているノルベルトをきつく睨んだルベルは、小さく息を吐いて片手を上に上げると水の魔法陣を展開する。
そして、本日2発目の無詠唱魔法に向かって放った。
「フン! そんな中途半端な魔法、これで十分だろう! 《ウォーターアロー》!」
小さく笑みを零したルベルの放った無数の水の矢は、飛んできたあらゆる属性魔法を打ち抜いた。
「なにっ!」
(こいつ、2属性の魔法が使えるのか!?)
ルベルのことを全く把握していないノルベルトは、回避不能の魔法を土属性の魔法じゃなくて水属性の魔法で防いだルベルに、驚きのあまり玉座から立ち上がる。
それを横目で見たルベルは、笑みを深めるとノルベルトに視線を向けた。
「安心しろ。宮廷魔法師達の長として、こいつらを魔法で殺すような真似はしない」
(そう、魔法とは魔物を滅して人々を守るためにあるもの。決して、むやみやたらに人を傷つけるものではない!)
「例えそれが、どうしようもないクソ野郎共だとしてもな!」
「っ! やれ! やっちまえ!」
「そうはさせるか!」
ノルベルトの怒号に負けない怒号を上げたルベルは、今度は緑色の魔法陣を展開した。
「《ウインドショット》!」
「うぐっ!」
「うがっ!」
「あがっ!」
魔法陣を展開する貴族達の意識は、ルベルは風の弾丸で刈り取られた。
「なっ! 貴様、3属性も……!?」
「違うな」
唖然とするノルベルトの言葉を遮り、埃を払うように手を叩いたルベルは自分の使える魔法を口にする。
「俺は、6属性全ての中級魔法が使える魔法師だ」
そう言って、無詠唱で土の弾丸を作り、無詠唱でつむじ風を起こしたルベルは、土の弾丸をつむじ風に乗せ、唖然としている宰相閣下の額にあてて意識を刈り取る。
「フン、少しは寝て頭を冷やすんだな」
そう言うと、宮廷魔法師団団長は何事も無かったかのように謁見の間を後にした。
挑発的な笑みを浮かべながらも、剣呑を含んだ目で周囲を見回すルベル。
そんな彼に向かって、ハイライトを失った腰巾着達は得意な属性魔法の魔法陣を展開していた。
「返事なしか。まぁ、正気じゃないから俺に魔法を向けているんだろうが」
笑みを深めたルベルは、玉座から立ち上がって誇らしげに様子を見ているノルベルトを一瞥する。
(ノルベルトが聞いたことのない詠唱し、天井に展開された黒い魔法陣から黒い雫が貴族に当たった瞬間、貴族の様子がおかしくなった。ということは、奴が魅了魔法か洗脳魔法か?)
「だが、詠唱をした直後、ほんの僅かだが貴族達共の魔力が黒い魔法陣に吸われたような気がしたが」
それが記憶から消された改竄魔法などと梅雨とも知らず、得体の知れない魔法でおかしくなった貴族に視線を戻したルベルが、後ろ手で茶色の魔法を展開した。
その時、玉座で高みの見物をしていたノルベルトがルベルを指さす。
「お前達、そこにいる愚か者を断罪せよ!」
下卑た笑みを浮かべたノルベルトが声高らかに命じた瞬間、腰巾着達の魔法陣から多種多様な魔法が放たれた。
「なっ!? 無詠唱だとっ!?」
数多いる魔法師でも習得が難しいとされている無詠唱をいとも簡単にやってのけた貴族達に、一瞬狼狽えたルベルは迫りくる魔法を防ごうと咄嗟に手を地面につかせて魔法を唱えた。
「《アースドーム》!」
ルベルの魔力が大理石に流れた瞬間、ルベルの姿を隠すように半球型の巨大な土壁のドームが現れ、ルベルめがけて放たれた無数の魔法が土のドームに当たった。
「詠唱も無しに魔力を放つとは……お前ら全員、死にたいのか!」
謁見の間に土埃が舞い上がる中、土のドームから出てきたルベルは、手を伸ばしたまま動かない貴族達を一喝する。
魔法においての『詠唱』は、練られた魔力を確実に魔法に変換する役目を担っているが、同時に魔力をある程度抑える役割を担っている。
それは、魔法の暴発で術者の命を落とすという最悪の事態を防ぐためである。
つまり、詠唱無しに魔法を放つということは、魔力の塊を無理矢理魔法に変換するということで、魔法の暴発が起きてもおかしくないのだ。
(宮廷魔法師のように、普段から魔法を扱っている者なら、魔力の加減がある程度身に染みているから初級魔法ぐらいは詠唱破棄でも良いかもしれない。だが、ろくに魔法を使っていない奴が、あろうことか中級魔法を詠唱で放つなんて自殺行為だ!)
貴族達の危険を省みない行為にルベルが顔を歪めていると、無詠唱の危険性を全く理解していないノルベルトが嬉々とした表情で、貴族達に再び命令を下す。
「ほらお前達! さっさと殺さないか!」
すると、ピクリとも動かなかった貴族達が、再び魔法陣を展開した。
「クソッ、こっちの話を聞いていないなら仕方がない」
(魔法を扱う者として、本当はやりたくないが!)
愉しそうに嗤っているノルベルトをきつく睨んだルベルは、小さく息を吐いて片手を上に上げると水の魔法陣を展開する。
そして、本日2発目の無詠唱魔法に向かって放った。
「フン! そんな中途半端な魔法、これで十分だろう! 《ウォーターアロー》!」
小さく笑みを零したルベルの放った無数の水の矢は、飛んできたあらゆる属性魔法を打ち抜いた。
「なにっ!」
(こいつ、2属性の魔法が使えるのか!?)
ルベルのことを全く把握していないノルベルトは、回避不能の魔法を土属性の魔法じゃなくて水属性の魔法で防いだルベルに、驚きのあまり玉座から立ち上がる。
それを横目で見たルベルは、笑みを深めるとノルベルトに視線を向けた。
「安心しろ。宮廷魔法師達の長として、こいつらを魔法で殺すような真似はしない」
(そう、魔法とは魔物を滅して人々を守るためにあるもの。決して、むやみやたらに人を傷つけるものではない!)
「例えそれが、どうしようもないクソ野郎共だとしてもな!」
「っ! やれ! やっちまえ!」
「そうはさせるか!」
ノルベルトの怒号に負けない怒号を上げたルベルは、今度は緑色の魔法陣を展開した。
「《ウインドショット》!」
「うぐっ!」
「うがっ!」
「あがっ!」
魔法陣を展開する貴族達の意識は、ルベルは風の弾丸で刈り取られた。
「なっ! 貴様、3属性も……!?」
「違うな」
唖然とするノルベルトの言葉を遮り、埃を払うように手を叩いたルベルは自分の使える魔法を口にする。
「俺は、6属性全ての中級魔法が使える魔法師だ」
そう言って、無詠唱で土の弾丸を作り、無詠唱でつむじ風を起こしたルベルは、土の弾丸をつむじ風に乗せ、唖然としている宰相閣下の額にあてて意識を刈り取る。
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