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序章
この世界3
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俺はアーシェスから受け取ったバックからタバコを取り出して火を着けると、缶コーヒーを開け一口飲む。そしてメモ帳を取り出して眺めていた。そこには明日からのツーリング行程が走り書きされていた。
はぁぁ…
北陸方面に向かいながら、美味しい物食べたりしたかったなぁ…
テレビを見て、気になる食堂とか市場の情報記入していたから、すごく残念な気分になってきた。
そうしているとガインが声をかけてきた。
「そうじゃ顕一よ、お主の私物や希望の品を全て持っていける様に出来るぞ。それに、定期的に購入する事も出来るはずじゃ。」
ん?
メモ帳に集中しすぎて話を聞き流しそうだったが、とんでもない事を言われた気がする…
確かに先程の話を聞いている時に、地球の便利さに慣れているから不安が有ったが…それも読まれたのか?
ガインは続ける
「アーシェスの世界は、他の世界に比べたら発展しとる。
魔法などの発展は敢えてさせんかったが、その分便利な物が溢れておる。
その代わりに、エネルギーの不足問題や環境破壊の影響で汚染もすすんでおるんじゃ…
クルゥの世界もそうじゃが、ほとんどの世界は神力を変換した魔力に頼っておる。
余り便利な物は増えとらんし環境問題も魔力の源である魔素が改善してくれるから汚染も少ないのじゃ…
それに、もしお主がアストラシアに行ってくれると、お主の魂と引き換えに神力を地球に送る事が出来るかもしれぬ。
今は未確定じゃが、大凡50年分の環境汚染やエネルギー不足を解消出来るはずじゃ。
お主にとっては死活問題かも知れぬが、アーシェスにとっては渡りに船な話じゃと思う。」
なんかこれって…
ここに来てしまったばかりに、酷いこと言われてる気がする…
そもそも、神力で地球が救えるなら俺が行かなくても出来るだろうし…
なんなら実は…俺って戻れるんじゃ無いか?
行く必要すらないと思えてきた…
それに…俺の荷物とか、買った覚えの無い缶コーヒーが出てきた…
つまり、アーシェスは任意のものを地球から持ってこれるのでは無いだろうか…
ガインの話を聞きながら自分なりに色々考えてみた。
考えてる事が分かるはずの神達はといえば、クルゥの、出したお茶を飲みながらニコニコしてる。
さっきまでの神妙な面持ちはどこへ行った?
まるで何かを企んでいるかの様に…
するとガインが…
「さっきの続きじゃが…
顕一の私物は転移の際に全て持っていける様に魔法を授けよう。これは空間魔法で、異空間に私物を全て詰め込むのじゃ。時間の経過は無く、いつでも出し入れ自在じゃ!
それにアーシェスとのやりとりができれば欲しい物も送れる様に出来るのじゃ!これは神託のスキルを授ければなんとかなるじゃろ?のうアーシェス?」
アーシェスは
「はいガイン様
顕一からの連絡はスキルでなんとかなると思います。
ただ…欲しい物全てと言う訳にはいかないかと…
有りえないとは思いますが…湯水の如く地球の物を持ち出されても困りますからね。また、対価が必要になる場合も有りますよ。」
なんかやっぱり行く事前提だなぁ…
今までは、俺の思考を読み取り勝手に疑問に答えてた2柱の神達だが…
ふと一瞬考えた事を口に出して、俺の言葉でぶつけてみた。
「ガイン達に聞きたい、まず今回の件俺じゃ無くても良かっただろうし選ばれた基準が分からないから教えて欲しい。
次に全て其方の過失だと思うが、何故俺には変な選択肢しかないのか?
また、勝手に転移させようとしてるのに対価とはなんだ?
おかしいだろ?
俺は平和な日本で、気兼ねなく仕事して暮らしたいんだよ。
さっきから聞いてると勝手ばかり言ってるが、おかしな事言ってる自覚あるのか?」
今まで声を発し無かった俺が急に話し出したから、びっくりした顔をする神達。
思考を読み取り、先に色々な話をしてしまえば靡くと思ったのだろうか?
はぁぁ…
北陸方面に向かいながら、美味しい物食べたりしたかったなぁ…
テレビを見て、気になる食堂とか市場の情報記入していたから、すごく残念な気分になってきた。
そうしているとガインが声をかけてきた。
「そうじゃ顕一よ、お主の私物や希望の品を全て持っていける様に出来るぞ。それに、定期的に購入する事も出来るはずじゃ。」
ん?
メモ帳に集中しすぎて話を聞き流しそうだったが、とんでもない事を言われた気がする…
確かに先程の話を聞いている時に、地球の便利さに慣れているから不安が有ったが…それも読まれたのか?
ガインは続ける
「アーシェスの世界は、他の世界に比べたら発展しとる。
魔法などの発展は敢えてさせんかったが、その分便利な物が溢れておる。
その代わりに、エネルギーの不足問題や環境破壊の影響で汚染もすすんでおるんじゃ…
クルゥの世界もそうじゃが、ほとんどの世界は神力を変換した魔力に頼っておる。
余り便利な物は増えとらんし環境問題も魔力の源である魔素が改善してくれるから汚染も少ないのじゃ…
それに、もしお主がアストラシアに行ってくれると、お主の魂と引き換えに神力を地球に送る事が出来るかもしれぬ。
今は未確定じゃが、大凡50年分の環境汚染やエネルギー不足を解消出来るはずじゃ。
お主にとっては死活問題かも知れぬが、アーシェスにとっては渡りに船な話じゃと思う。」
なんかこれって…
ここに来てしまったばかりに、酷いこと言われてる気がする…
そもそも、神力で地球が救えるなら俺が行かなくても出来るだろうし…
なんなら実は…俺って戻れるんじゃ無いか?
行く必要すらないと思えてきた…
それに…俺の荷物とか、買った覚えの無い缶コーヒーが出てきた…
つまり、アーシェスは任意のものを地球から持ってこれるのでは無いだろうか…
ガインの話を聞きながら自分なりに色々考えてみた。
考えてる事が分かるはずの神達はといえば、クルゥの、出したお茶を飲みながらニコニコしてる。
さっきまでの神妙な面持ちはどこへ行った?
まるで何かを企んでいるかの様に…
するとガインが…
「さっきの続きじゃが…
顕一の私物は転移の際に全て持っていける様に魔法を授けよう。これは空間魔法で、異空間に私物を全て詰め込むのじゃ。時間の経過は無く、いつでも出し入れ自在じゃ!
それにアーシェスとのやりとりができれば欲しい物も送れる様に出来るのじゃ!これは神託のスキルを授ければなんとかなるじゃろ?のうアーシェス?」
アーシェスは
「はいガイン様
顕一からの連絡はスキルでなんとかなると思います。
ただ…欲しい物全てと言う訳にはいかないかと…
有りえないとは思いますが…湯水の如く地球の物を持ち出されても困りますからね。また、対価が必要になる場合も有りますよ。」
なんかやっぱり行く事前提だなぁ…
今までは、俺の思考を読み取り勝手に疑問に答えてた2柱の神達だが…
ふと一瞬考えた事を口に出して、俺の言葉でぶつけてみた。
「ガイン達に聞きたい、まず今回の件俺じゃ無くても良かっただろうし選ばれた基準が分からないから教えて欲しい。
次に全て其方の過失だと思うが、何故俺には変な選択肢しかないのか?
また、勝手に転移させようとしてるのに対価とはなんだ?
おかしいだろ?
俺は平和な日本で、気兼ねなく仕事して暮らしたいんだよ。
さっきから聞いてると勝手ばかり言ってるが、おかしな事言ってる自覚あるのか?」
今まで声を発し無かった俺が急に話し出したから、びっくりした顔をする神達。
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