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42・フィナーレ!
しおりを挟む「マリ! マリ!」
「マリ! 最高!」
『マリ様~!』『マリ様~!』
『―――ッ』
私は力一杯の拍手でマリを讃えます。
それに合わせるように 勇者が声を張り上げ、指笛を吹きならします。
ラビちゃんとウルちゃんが声を揃えます。
給仕長、嗚咽をこらえます。声になりません。
幹部連中もまばらな拍手から盛大な拍手と変わっていきます。
マリは背筋を伸ばし、しっかりとした足取りで、凛として。魔王様の横に立つと、胸に片手を当てて、深く一礼します………。
眼が潤んでしまいました。
立派です。マリ。
「さぁ、マリさん。皆さんにご挨拶を」
そっと、魔王様に背を押され。
一歩前に。
「マリは……」
マリ……がんばれ。
「……マリは、馬鹿だから、いつも、いつも、みんなに迷惑ばかり、マリはお料理をするぐらいしか何もできなくて、なのに、お料理さえ失敗ばかりで、マリはお値段の事は良く分からないんだけど、高級な食材も、いっぱい、いっぱい無駄にして、総料理長さまにご迷惑かけて、本当に、ごめんなさい……でも、こんな駄目なマリなのに、魔王さまは、とても優しくしてくれて、勇者さまは、マリと一緒に笑ってくれて、給仕長さま、ラビ、ウル、みんなマリと仲良くしてくれて……。ロキは……ロキは、マリが何か間違えると、マリは、いつも間違えてばかりなんだけど、ちゃんと叱ってくれて、ちゃんと教えてくれて、ちゃんと支えてくれて……こんな馬鹿で駄目なマリを、見捨てずに、どんなことがあっても見守ってくれて………マリ、どうして良いか分からなくって……どうしたらみんなにちゃんとお礼ができるかなって、でもマリには結局お料理しかなくて……」
マリ………がんばれ、がんばって!
「今日の、お料理は、マリと同じ、駄目だから、いらないからって、捨てられる食材で作ったの。これなら総料理長さまにもご迷惑おかけしないし……それに……守ってあげたかったの、駄目なマリに優しくしてくれる、笑ってくれる、仲良くしてくれる、みんなみたいに……。叱ってくれる、教えてくれる、支えてくれる、見捨てずに、見守ってくれる、ロキ、ロキみたいに、マリも……マリもなりたいの」
………マリ。
マリは、それは、それは、素敵な、世界中の笑顔を、独り占めしたかのような…………。
『マリノ、オリョウリデ、ミンナ、エガオ!』
☆彡
異世界グルメ紀行~魔王城のレストラン~商品開発部 第一部 完
本日より第二部投稿しますので宜しくお願いします。
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