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18・意味はちゃんと伝わりました。
しおりを挟む「なあ、ロキエル」、
勇者がもう復活して来ました。
「何ですか? 勇者には関係ない事ですから」
「いや、だって、マリが何作るのか興味津々だろ、食ってみたいだろうよ」
「え! ちょっと待って下さい。勇者は何を言っているのですか」
「だって、晩餐会」
「勇者のくせして何が晩餐会ですか、似合わない事この上ないです。誰もあなたに、試食会に出席して下さいなど一言も言っていないですよ」
「俺も当事者だろ」
「これは魔王城内の問題ですから」
「でもよぉ、総料理長にも一発くらわさないと」
あ! それは気づきませんでした。
うん、それは面白いことになりそうですね。
「まぁ、良いでしょう。試食会への同席を許可しましょう」
しかし、試食会の前に、試食と言う名のつまみ食いで、料理が無くなってしまいそうで恐ろしいです。勇者ならそれ位の事やりかねません。魔王様も要注意ですね、私はもちろんそんなことしませんよ。絶対!
マリは、例の超豪華机で、クシャクシャになった紙を何度も見直しながら、懸命に書き物をしています。そういえば、マリがデスクワークをしている姿を見るのは、初めてかもしれません。
何を書いているのか興味はありますが、何やら瘴気のようなものを頭から立ち昇らせていますので、近づく事も、声を掛ける事も躊躇していました。私が、ちょっぴり豪華な専用机に頬杖をついて、何とはなしにマリを眺めていると、空気を読むという言葉さえ知らない、勇者が立ち上がりました。
「なぁ、マリ、さっきから何を書いてるんだ?」
マリは体を被せるようにして隠します。
「なぁ」
勇者はしつこく覗き込もうとしますが、マリはその度に覆い被せた身体を、右に左にと入れ替えて見せようとしません。
「なぁ、なぁ」
鬱陶しいです。マリの為に排除するべきですね。
私は手元にあったインク瓶を思わず手にして、いや、これはいけませんね、床が汚れます、冷静になりましょう。改めて机の上を見渡すと丁度いい物があるではないですか。ペーパーナイフを手にしました。
「できた!」
あ、できたのですね。まぁ、取り敢えず、このペーパナイフは投げつけておきましょう。マリはうずくまる勇者を見て喜んでいます。なによりです。
「マリ、何を書いていたのですか?」
それは、もう、興味津々です。思わず、身を乗り出して尋ねてしまいました。
「おかいものリスト!」
「見せてもらって良いですか?」
「いいよ~!」
大慌てで、マリの席に行くと、マリはメモ書きを渡してくれました。
あれれ!? なんと魔界の文字で、何やら書いてあるではありませんか、まあ、こちらの文字は表音文字ですから、日本語に比べて簡単ではあるのですが。
メモには、こう書いてありました。
『モジオオヤジサカナ』
暗号か!?
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