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出来損ないおっさん冒険者、金で買われる
今日も食い扶持を得るために草原で薬草を大量に摘んできては納品するだけのおっさん。それが俺、ジーク・ロンダルンだ。四十歳になってもランクはC、後から出てきた若い連中にあっという間にランクやらなにやら追い越されて、俺はどこのパーティーに入ろうと放浪しても入れてもらえず国内で「使えないやつ」と不名誉な有名になるくらいの男だった。女? 当然付き合ったことがない。娼館も高くて入れない。黒髪黒目は珍しがられるけど、それだけだ。
つい最近たどり着いた大きな街の近くの牧場にある馬小屋の隅を借りて今は生活している。薬草を冒険者ギルドに納品すると、強い連中には愛想のいい受付が小銭を投げてよこした。俺は笑顔でそれを受け取って、頭を下げて出ていくことしかできない。
悔しくないと言ったら嘘になる。でも生まれつき親が存在しなかった俺には冒険者になるしかなかった。若いころ一度だけ大工の仕事に就いたことがあったが、要領が悪くて三日でクビになった。それからというもの、最低限のことをこなしていればクビにされない冒険者を選んで早二十二年。底辺というものに、俺はなっていた。
老後を見てくれる恋人もいない。森かどこかで魔物に襲われて満足に応戦できずに死ぬのをまつばっかりだ。ため息をついてギルドを出ようとすると、涼やかな水色の髪に紫の瞳の美青年が俺の肩を掴んでいた。なんだ? 金なら小銭しかないぞ。こんなおっさんにたかってどうする。
「な、なんだお前。俺の報酬なんて銅貨数枚で……」
「あー、それは知ってる。出来損ないのジーク・ロンダルンさん。オレ、ガイウス・ヒュートン。よろしくな」
そう言って肩を掴む力を強められる。ヒィッ、怖いッ! 最近の若者の乱暴化!
それにガイウス・ヒュートンといえば二十三歳でSSランク、この街で一番強い冒険者じゃないか。ドラゴンを単独で討伐したとか。ギルドに入れば嫌でもその勇名が耳に入ってくる男だ。
いぶかしむ俺にガイウスは耳を寄せてくる。その声色は少し興奮していた。
「いい腰とケツしてるじゃん、あんた」
全身をぞぞぞぞ、となにかが駆け上がる。ガイウス、彼女ができたって話を聞かないと思ったらそういうことか。俺がばっと振り返って手を振り払うと、にやりと笑ったガイウスの顔と目が合った。どうせタダで体だけ食ってくとかそういう……。
「金貨二枚。あんたに金貨二枚つけるよ。宿代もこっち持ち。貧乏してるあんたにゃ破格の話だと思うけどな」
「金貨二枚!? そ、それがあれば、しばらく生活できるどころか装備が整えられる! ……はっ。いや、同意したわけじゃないぞ。俺は金で釣られなんて……」
「じゃあ金貨五枚」
「はい」
金貨五枚は、破格すぎた。金貨五枚で毎日薬草や解毒草を摘む重労働から開放される。馬小屋生活は変わらないだろうけど、一日一回パンを食える生活が待っている。その誘惑に耐えきれず即答した俺を手を掴んで、ガイウスにほいほい連れられて宿屋に二人部屋で入り、扉の鍵を閉められ鍵をガイウスの収納に入れられる。これで、逃げるわけにはいかなくなったわけだ。
まだ俺が若くて仲間がいたころ、酒の席で男同士の話になったことがある。なんでも経験者が語るにはケツを使うらしい。詳しい話はもう昔の話なので忘れてしまったが、ケツなんて排泄器官にちんこなんて入るんだろうか。
ガイウスが鍵を荷物の底にしまったのと同時に、紙袋を渡される。中には浣腸が何個か入っている。ま、まさか。
「それで腹の中綺麗にして、風呂入っておいて。俺は後から入るから」
「……その、男が好きなの?」
「年上ならなんでもって言いたいところだけど。オレはあんたみたいな情けないおっさんとスるのが好きなだけ。そのために稼いでるって言っても過言じゃないし」
「か、彼氏は?」
「そんなめんどくさいの作らないよ。まあ、だいたい俺の咥えらんなくて泣いちゃうおっさんばっかりだし」
話を聞けば聞くほど、金に目がくらんだ自分が嫌になる。惨めになる前に、済ませてしまおう。そう思ってトイレに入って事を済ますと、上半身裸になってベッドのへりに座って備え付けの飲み物に口をつけているガイウスを横目に風呂に入る。もう出ないってくらい出したから大丈夫だと思うけど、綺麗に洗わないと臭いとか言われて金が払われないかもしれない。
久しぶりの風呂で念入りに体を洗って出ると、ガイウスが無表情で顔を上げた。苛立たしいほど美しい青年だ。腰にタオルを巻いただけの俺の姿を見てにっこり笑うと、立ち上がって肩を叩きながら小さな壺を渡される。
「こ、これは?」
「香油。それ尻穴に塗って待ってて」
「こ、これだけか?」
「さすがにそれだけじゃないよ。前戯とかめんどくさいから、あらかじめ塗っててもらうだけ。そうじゃないとケツ悲惨なことになっても知らないよ」
ガイウスの言葉に無言で首がもぎれるんじゃないかと思うほど縦に振ると、ガイウスはいい子だねー、と言って風呂に入っていった。くそっ、経験の差からくる余裕が桁違いだ。
俺は二つあるベッドのうちどっちか迷ったけど、なんとなく右にした。ベッドにはいつくばって壺の蓋を開けると、いい匂いがした。なんの香りかは知らないけど、このとろとろしたのを濡ればいいんだろ。
指先に垂らして意外と柔らかかった俺の股間の下を通って尻穴に触れる。そこは硬くすぼまっていて、とてもちんこが入るとは思えなかった。
だから前戯はしないと言われていた分、怖くなって人差し指の先を入れてみる。すぐに尻穴の押し出す力に負けてぬぽ、と抜けた。これじゃダメだ。俺だってただ痛いだけなのは嫌だ。咥えられないほどっていうと大きいんだろうし、せめてちょっとだけでもほぐしておきたくて香油をぬりたくっていると、ガイウスがシャワーから出てきた。俺が尻穴に指を入れているのを、ばっちり見られた。
「……ふーん」
「あ、いや、これは、その」
「乗り気なのはいいことじゃん」
ガイウスが俺に渡した小瓶よりも大きい瓶を壁かけハンガーにかけた荷物から取り出すと、逃げようとした俺の腰を掴んで引き寄せられる。腰をかろうじて隠していたタオルを取り払われ、ベッドの上に投げ捨てられると俺は産まれたままの姿になる。
中途半端に塗ったからすぐに痛いのが襲ってくるかと思ったら、指先に香油を塗りたくったガイウスの指が一本尻穴に入ってくる。なんで、前戯はしないって……。俺が困惑していると、指を機械的に出し入れしながらガイウスが言う。
「いちゃいちゃはしないってだけで、一応尻穴のケアはするよ。そうしないと俺も気持ちよくないし、あんたも気持ちよくなれないだろ?」
「セックスって、それを楽しむものじゃ……」
「めんどくさいじゃん。オレはヤれればそれでいいの。初めては締まりがいいからいいよなあ」
ぬるぬると違和感だけを残して前後する指が、中で曲がって押し広げる動きになる。そしてくるんと半回転させると、俺の腹側のほうのとある部分をぐ、とガイウスの指が押す。
びりっ、と快感が走って、だらしない声をあげてしまう。ガイウスはそれが楽しいようで、ぐりぐりと刺激するのをやめない。
「あっ! なにそこ、やめ……! アッ♡」
「あー、どの男もだいたいここあたりがイイんだよなあ。どう? ジーク。気持ちよくなれそう?」
「ヒッ♡ やめ、やめてくださ……あっ!? こん、なの、初めて……あぁっ♡」
尻穴も与えられる快感にひくつき始め、きゅうきゅうとガイウスの指を締めつける。そんな反応にガイウスが背後で笑った気がした。
「初めてなのにそんなに気持ちよくなれるって才能あるよ。ケツの。男娼したら? おっさんブサイクじゃないし、案外人気出るかもよ?」
「いっ、ぎ……♡」
ぐりぃ、と強くそこを刺激されると痛いくらい感じる。それが悔しくて荒くなってくる息を整えようと深呼吸しても、またぐりぐりと刺激されて呼吸を乱されるの繰り返し。
いつの間にか指は二本に増えていて、香油を継ぎ足されてぐちゅぐちゅと泡立ついやらしい音がする。尻穴がどうにもならないならせめて音だけでも、と耳を塞ぐと、片方の手であっさり外されてしまう。
「ちゃんと聞きなよ、自分が男に犯されてる音」
「この……っ! 下衆……!」
「はいはいゲスでーす。よし、そろそろいいかな」
「はっ♡ ぐ……!」
指を抜かれる瞬間、目の前が真っ白になった。抜かれるときが気持ちいいのか?
なにかぴたぴたと塗る音が聞こえたと思うと、完全に勃起した大きな亀頭が入り口にあてがわれる。さすがに指二本じゃ足りないだろう、どう考えても。だから俺は振り返って文句を言ってやろうと思って、結合部にかかる冷たい感触に一瞬言葉を失ってしまった。
ガイウスが鼻歌を歌いながら腰を進めてくる。大きな亀頭がぬるりと入って、一番太いところを飲みこませようとする動きに苦しさを覚える。
「かっ、は……くるし……!」
「最初はみんなそうなんだよねー。我慢我慢。……てか、締めつけ半端ないね。こんな名器、なかなかお目にかかれないかも」
「俺は、女じゃ……ひ、いいいい♡」
ずちゅん、と音がしたような気がして、根元まで入ったことが尻にガイウスの腰の肉が当たる感覚でわかる。やばいところまできてる。大きいなんてもんじゃない、化け物だ。俺の平均サイズを二回り以上も上回っている。
腸の、奥の奥まで挿入っている気がする。男の体がちんこを受け入れられるなんて、思ってもみなかった。きゅうきゅうガイウスの根元を締めつけるたびに気持ちいいのかぐん、と大きくなって圧迫感と違和感が強くなるのがどうともしがたい。
「あっ♡ あっ、はぁ……♡」
「自分で相手のモノ大きくして自分で感じてんの? 淫乱すぎない? ジー……ク!」
「うあっ♡ あああ♡」
狙いすまされて奥のいいところを突き当てられて、俺は声をあげて上半身に力が入らなくてシーツを掴むことしかできない。押し上げられるようにガイウスの熱が口から洩れるようで、俺は口まで貫通させられてるんじゃないかという錯覚に陥る。
じっと我慢してくれたのは短時間だけで、すぐにぐちゅぐちゅと音を立てながらじわじわ動き始める。嫌なはずなのに、腰が勝手にゆらゆら動いていいところに当てようとする。頭と体を切り離された気分だ。体がまったく言うことを聞かない。
「うっ、あっ♡ はぁっ♡ なにこれ、なにこれええええ!?」
「気持ちいい? これだけなのに感じるなんて、ほんと才能あるよ。オレも最高に気持ちいい。オレたち、相性いいのかもねー」
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。遠慮なく乱暴に腰が打ち付けられる。絶対痛いはずなのに、俺の体は痛みじゃなくて快感を感じていた。ずっとこの肉棒に犯されてきたような感じさえする。それくらい、ガイウスのちんこは俺の中になじんでいた。
ぬちゅぬちゅと腰を密着されて腰を回されると、奥がかき回されてたまらない。今まで意識したことのなかった壁のようなところに先端が当たって、それが最高に気持ちいい。
「ああっ、きもちいい……きもちいい……!」
「オレも、さいっこーに気持ちいい。また金貨五枚やるからさ、中出しで二回目もいいだろ?」
「えっ!? やだ、中はやだ! あっ♡ ああ、ん♡」
中に出されたら、男に犯されたという証が残ってしまう。嫌なのに、最低だと思うのに。どうしてこんなに、気持ちいいのか。
たんたんたんたんと高速で腰を叩きつけられて、腰を掴まれてぐっと下半身に押し付けられる。びゅっ、と最初勢いよく精液が出て、びゅーっと断続的に精液が腸壁に叩きつけられる感覚がした。
「あっ♡ 出てるっ♡ 出て……うああっ♡」
「髪引っ張られても感じちゃうほどとろとろとか、本当に男に犯されるために生まれてきたんだな」
「ぐっ……く、っそ……! 出したなら抜けよ!」
「いーや。オレ、あんたのこと気に入ったかも。しばらく相手になってもらうから。逃げても無駄だぞ。わずかな魔力からでも追えるんだから。それとも、野外プレイが好きなの?」
「う……。っ!? あぁっ♡」
香油を結合部にかけられてぐるんと体を回転させられる。正面から覆いかぶさられて、ガイウスの紫の目が性欲でギラギラしているのが見えた。それを見ると金貨ももらえるという話もあいまって一瞬怯んだ。その間にまだ萎えきってないガイウスが腰を動かす。
二回目というのと中に出された精液が相まって、さっきより滑りがよくなっているような気がする。俺は再び襲いかかってきた快感に喘ぎよがり、嬌声をあげることしかできない。
「あっ♡ んっ、あっ♡」
「ハハ、ほんとエロすぎ、ジーク。冒険者やめてオレ専用の穴になってよ」
「こ、とわ、るぅ♡」
「そういう強情なところもいいね……。ほらほら、また大きくなってくるよ」
「はっ……はっ♡ さいてい、だ……♡ んあ、っん♡ あああ、イく……!」
「お、中イキかあ。いいよ、しても。オレ今気分いいから殴らないから、イくとこ見せて」
「ふっ、ふっ、ふっ……♡ はぁ♡ ああ、あああああ♡」
俺はイったはずなのに、ちんこから精液が出ない。それなのに全身腰からとろけていくような感覚がして、これがセックスのイくなのか、とぼんやり思う。
追い打ちをかけるように先走りまみれの先端を高速でしごかれて、とろとろと精液が流れ出てくる。最近イくときの勢いはなくなってたけど、こんなに勢いがなかったっけと思っていると、ガイウスが笑う。
「ほんとに、男に犯されるために生まれてきたみたいな体だなあ。なあ、どこにいつもいるの」
「え……。街の入り口にある馬小屋……」
「そんなとこ住んでんの? オレが養ったげるよ。毎日風呂に入れて、三食食べれて、いつでも俺に抱かれるように体がなるまで放ったりしないから」
「そんなのなんとでも……あぁっ♡」
「口ごたえしなーい」
擦ってる間に復活したのか、勃起したガイウスのちんこで腹の内側のいいところを浅く律動されるたびに声が漏れてしまう。
「あっ♡ ……ひっ♡ ん、あん♡ やっ、あぁ♡」
「もうすっかり男に犯されることに慣れちゃったねー」
「……っ! そんな、こと……!」
「ほら」
「うぁんっ♡」
「イイとこ擦られるだけでこんななのに、本当にこれから先オレなしで生きていけるの?」
「俺はっ♡ おれ、はぁ♡」
「無駄な抵抗はやめよ? ほら、気持ちいいね」
「ひっ♡ あっ、あっ、あぁっ♡」
ぐちょぐちょと尻穴はガバガバになって、もうガイウスの動きを止められなくなっている。乱暴に突き入れられるままに柔軟に形を変え、奥も完全に開き切ってしまった。
「はぁ、はっ、はっ♡ イ、きそ……」
「いいよ、今度は一緒にイこっか。ほら、ほら!」
「あひぃ♡ イくっ♡ イくぅっ♡ んああああ♡」
「くっ、ふ……!」
二回目の少し気だるい絶頂なのに俺はガイウスのモノを強く締めつけた。それに耐えきれないと言った様子で、また奥に精液を放たれる。
俺はくたくただった。眠い。引きずり出される快感で一瞬目が覚めたけど、どくどくと早い鼓動を打つ心臓の音を聞きながら俺は眠りに落ちた。
「……イイ男見つけちゃったなあ。どうしようかなあ」
ガイウスの、そんな楽しそうな声を聞きながら。
つい最近たどり着いた大きな街の近くの牧場にある馬小屋の隅を借りて今は生活している。薬草を冒険者ギルドに納品すると、強い連中には愛想のいい受付が小銭を投げてよこした。俺は笑顔でそれを受け取って、頭を下げて出ていくことしかできない。
悔しくないと言ったら嘘になる。でも生まれつき親が存在しなかった俺には冒険者になるしかなかった。若いころ一度だけ大工の仕事に就いたことがあったが、要領が悪くて三日でクビになった。それからというもの、最低限のことをこなしていればクビにされない冒険者を選んで早二十二年。底辺というものに、俺はなっていた。
老後を見てくれる恋人もいない。森かどこかで魔物に襲われて満足に応戦できずに死ぬのをまつばっかりだ。ため息をついてギルドを出ようとすると、涼やかな水色の髪に紫の瞳の美青年が俺の肩を掴んでいた。なんだ? 金なら小銭しかないぞ。こんなおっさんにたかってどうする。
「な、なんだお前。俺の報酬なんて銅貨数枚で……」
「あー、それは知ってる。出来損ないのジーク・ロンダルンさん。オレ、ガイウス・ヒュートン。よろしくな」
そう言って肩を掴む力を強められる。ヒィッ、怖いッ! 最近の若者の乱暴化!
それにガイウス・ヒュートンといえば二十三歳でSSランク、この街で一番強い冒険者じゃないか。ドラゴンを単独で討伐したとか。ギルドに入れば嫌でもその勇名が耳に入ってくる男だ。
いぶかしむ俺にガイウスは耳を寄せてくる。その声色は少し興奮していた。
「いい腰とケツしてるじゃん、あんた」
全身をぞぞぞぞ、となにかが駆け上がる。ガイウス、彼女ができたって話を聞かないと思ったらそういうことか。俺がばっと振り返って手を振り払うと、にやりと笑ったガイウスの顔と目が合った。どうせタダで体だけ食ってくとかそういう……。
「金貨二枚。あんたに金貨二枚つけるよ。宿代もこっち持ち。貧乏してるあんたにゃ破格の話だと思うけどな」
「金貨二枚!? そ、それがあれば、しばらく生活できるどころか装備が整えられる! ……はっ。いや、同意したわけじゃないぞ。俺は金で釣られなんて……」
「じゃあ金貨五枚」
「はい」
金貨五枚は、破格すぎた。金貨五枚で毎日薬草や解毒草を摘む重労働から開放される。馬小屋生活は変わらないだろうけど、一日一回パンを食える生活が待っている。その誘惑に耐えきれず即答した俺を手を掴んで、ガイウスにほいほい連れられて宿屋に二人部屋で入り、扉の鍵を閉められ鍵をガイウスの収納に入れられる。これで、逃げるわけにはいかなくなったわけだ。
まだ俺が若くて仲間がいたころ、酒の席で男同士の話になったことがある。なんでも経験者が語るにはケツを使うらしい。詳しい話はもう昔の話なので忘れてしまったが、ケツなんて排泄器官にちんこなんて入るんだろうか。
ガイウスが鍵を荷物の底にしまったのと同時に、紙袋を渡される。中には浣腸が何個か入っている。ま、まさか。
「それで腹の中綺麗にして、風呂入っておいて。俺は後から入るから」
「……その、男が好きなの?」
「年上ならなんでもって言いたいところだけど。オレはあんたみたいな情けないおっさんとスるのが好きなだけ。そのために稼いでるって言っても過言じゃないし」
「か、彼氏は?」
「そんなめんどくさいの作らないよ。まあ、だいたい俺の咥えらんなくて泣いちゃうおっさんばっかりだし」
話を聞けば聞くほど、金に目がくらんだ自分が嫌になる。惨めになる前に、済ませてしまおう。そう思ってトイレに入って事を済ますと、上半身裸になってベッドのへりに座って備え付けの飲み物に口をつけているガイウスを横目に風呂に入る。もう出ないってくらい出したから大丈夫だと思うけど、綺麗に洗わないと臭いとか言われて金が払われないかもしれない。
久しぶりの風呂で念入りに体を洗って出ると、ガイウスが無表情で顔を上げた。苛立たしいほど美しい青年だ。腰にタオルを巻いただけの俺の姿を見てにっこり笑うと、立ち上がって肩を叩きながら小さな壺を渡される。
「こ、これは?」
「香油。それ尻穴に塗って待ってて」
「こ、これだけか?」
「さすがにそれだけじゃないよ。前戯とかめんどくさいから、あらかじめ塗っててもらうだけ。そうじゃないとケツ悲惨なことになっても知らないよ」
ガイウスの言葉に無言で首がもぎれるんじゃないかと思うほど縦に振ると、ガイウスはいい子だねー、と言って風呂に入っていった。くそっ、経験の差からくる余裕が桁違いだ。
俺は二つあるベッドのうちどっちか迷ったけど、なんとなく右にした。ベッドにはいつくばって壺の蓋を開けると、いい匂いがした。なんの香りかは知らないけど、このとろとろしたのを濡ればいいんだろ。
指先に垂らして意外と柔らかかった俺の股間の下を通って尻穴に触れる。そこは硬くすぼまっていて、とてもちんこが入るとは思えなかった。
だから前戯はしないと言われていた分、怖くなって人差し指の先を入れてみる。すぐに尻穴の押し出す力に負けてぬぽ、と抜けた。これじゃダメだ。俺だってただ痛いだけなのは嫌だ。咥えられないほどっていうと大きいんだろうし、せめてちょっとだけでもほぐしておきたくて香油をぬりたくっていると、ガイウスがシャワーから出てきた。俺が尻穴に指を入れているのを、ばっちり見られた。
「……ふーん」
「あ、いや、これは、その」
「乗り気なのはいいことじゃん」
ガイウスが俺に渡した小瓶よりも大きい瓶を壁かけハンガーにかけた荷物から取り出すと、逃げようとした俺の腰を掴んで引き寄せられる。腰をかろうじて隠していたタオルを取り払われ、ベッドの上に投げ捨てられると俺は産まれたままの姿になる。
中途半端に塗ったからすぐに痛いのが襲ってくるかと思ったら、指先に香油を塗りたくったガイウスの指が一本尻穴に入ってくる。なんで、前戯はしないって……。俺が困惑していると、指を機械的に出し入れしながらガイウスが言う。
「いちゃいちゃはしないってだけで、一応尻穴のケアはするよ。そうしないと俺も気持ちよくないし、あんたも気持ちよくなれないだろ?」
「セックスって、それを楽しむものじゃ……」
「めんどくさいじゃん。オレはヤれればそれでいいの。初めては締まりがいいからいいよなあ」
ぬるぬると違和感だけを残して前後する指が、中で曲がって押し広げる動きになる。そしてくるんと半回転させると、俺の腹側のほうのとある部分をぐ、とガイウスの指が押す。
びりっ、と快感が走って、だらしない声をあげてしまう。ガイウスはそれが楽しいようで、ぐりぐりと刺激するのをやめない。
「あっ! なにそこ、やめ……! アッ♡」
「あー、どの男もだいたいここあたりがイイんだよなあ。どう? ジーク。気持ちよくなれそう?」
「ヒッ♡ やめ、やめてくださ……あっ!? こん、なの、初めて……あぁっ♡」
尻穴も与えられる快感にひくつき始め、きゅうきゅうとガイウスの指を締めつける。そんな反応にガイウスが背後で笑った気がした。
「初めてなのにそんなに気持ちよくなれるって才能あるよ。ケツの。男娼したら? おっさんブサイクじゃないし、案外人気出るかもよ?」
「いっ、ぎ……♡」
ぐりぃ、と強くそこを刺激されると痛いくらい感じる。それが悔しくて荒くなってくる息を整えようと深呼吸しても、またぐりぐりと刺激されて呼吸を乱されるの繰り返し。
いつの間にか指は二本に増えていて、香油を継ぎ足されてぐちゅぐちゅと泡立ついやらしい音がする。尻穴がどうにもならないならせめて音だけでも、と耳を塞ぐと、片方の手であっさり外されてしまう。
「ちゃんと聞きなよ、自分が男に犯されてる音」
「この……っ! 下衆……!」
「はいはいゲスでーす。よし、そろそろいいかな」
「はっ♡ ぐ……!」
指を抜かれる瞬間、目の前が真っ白になった。抜かれるときが気持ちいいのか?
なにかぴたぴたと塗る音が聞こえたと思うと、完全に勃起した大きな亀頭が入り口にあてがわれる。さすがに指二本じゃ足りないだろう、どう考えても。だから俺は振り返って文句を言ってやろうと思って、結合部にかかる冷たい感触に一瞬言葉を失ってしまった。
ガイウスが鼻歌を歌いながら腰を進めてくる。大きな亀頭がぬるりと入って、一番太いところを飲みこませようとする動きに苦しさを覚える。
「かっ、は……くるし……!」
「最初はみんなそうなんだよねー。我慢我慢。……てか、締めつけ半端ないね。こんな名器、なかなかお目にかかれないかも」
「俺は、女じゃ……ひ、いいいい♡」
ずちゅん、と音がしたような気がして、根元まで入ったことが尻にガイウスの腰の肉が当たる感覚でわかる。やばいところまできてる。大きいなんてもんじゃない、化け物だ。俺の平均サイズを二回り以上も上回っている。
腸の、奥の奥まで挿入っている気がする。男の体がちんこを受け入れられるなんて、思ってもみなかった。きゅうきゅうガイウスの根元を締めつけるたびに気持ちいいのかぐん、と大きくなって圧迫感と違和感が強くなるのがどうともしがたい。
「あっ♡ あっ、はぁ……♡」
「自分で相手のモノ大きくして自分で感じてんの? 淫乱すぎない? ジー……ク!」
「うあっ♡ あああ♡」
狙いすまされて奥のいいところを突き当てられて、俺は声をあげて上半身に力が入らなくてシーツを掴むことしかできない。押し上げられるようにガイウスの熱が口から洩れるようで、俺は口まで貫通させられてるんじゃないかという錯覚に陥る。
じっと我慢してくれたのは短時間だけで、すぐにぐちゅぐちゅと音を立てながらじわじわ動き始める。嫌なはずなのに、腰が勝手にゆらゆら動いていいところに当てようとする。頭と体を切り離された気分だ。体がまったく言うことを聞かない。
「うっ、あっ♡ はぁっ♡ なにこれ、なにこれええええ!?」
「気持ちいい? これだけなのに感じるなんて、ほんと才能あるよ。オレも最高に気持ちいい。オレたち、相性いいのかもねー」
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。遠慮なく乱暴に腰が打ち付けられる。絶対痛いはずなのに、俺の体は痛みじゃなくて快感を感じていた。ずっとこの肉棒に犯されてきたような感じさえする。それくらい、ガイウスのちんこは俺の中になじんでいた。
ぬちゅぬちゅと腰を密着されて腰を回されると、奥がかき回されてたまらない。今まで意識したことのなかった壁のようなところに先端が当たって、それが最高に気持ちいい。
「ああっ、きもちいい……きもちいい……!」
「オレも、さいっこーに気持ちいい。また金貨五枚やるからさ、中出しで二回目もいいだろ?」
「えっ!? やだ、中はやだ! あっ♡ ああ、ん♡」
中に出されたら、男に犯されたという証が残ってしまう。嫌なのに、最低だと思うのに。どうしてこんなに、気持ちいいのか。
たんたんたんたんと高速で腰を叩きつけられて、腰を掴まれてぐっと下半身に押し付けられる。びゅっ、と最初勢いよく精液が出て、びゅーっと断続的に精液が腸壁に叩きつけられる感覚がした。
「あっ♡ 出てるっ♡ 出て……うああっ♡」
「髪引っ張られても感じちゃうほどとろとろとか、本当に男に犯されるために生まれてきたんだな」
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「いーや。オレ、あんたのこと気に入ったかも。しばらく相手になってもらうから。逃げても無駄だぞ。わずかな魔力からでも追えるんだから。それとも、野外プレイが好きなの?」
「う……。っ!? あぁっ♡」
香油を結合部にかけられてぐるんと体を回転させられる。正面から覆いかぶさられて、ガイウスの紫の目が性欲でギラギラしているのが見えた。それを見ると金貨ももらえるという話もあいまって一瞬怯んだ。その間にまだ萎えきってないガイウスが腰を動かす。
二回目というのと中に出された精液が相まって、さっきより滑りがよくなっているような気がする。俺は再び襲いかかってきた快感に喘ぎよがり、嬌声をあげることしかできない。
「あっ♡ んっ、あっ♡」
「ハハ、ほんとエロすぎ、ジーク。冒険者やめてオレ専用の穴になってよ」
「こ、とわ、るぅ♡」
「そういう強情なところもいいね……。ほらほら、また大きくなってくるよ」
「はっ……はっ♡ さいてい、だ……♡ んあ、っん♡ あああ、イく……!」
「お、中イキかあ。いいよ、しても。オレ今気分いいから殴らないから、イくとこ見せて」
「ふっ、ふっ、ふっ……♡ はぁ♡ ああ、あああああ♡」
俺はイったはずなのに、ちんこから精液が出ない。それなのに全身腰からとろけていくような感覚がして、これがセックスのイくなのか、とぼんやり思う。
追い打ちをかけるように先走りまみれの先端を高速でしごかれて、とろとろと精液が流れ出てくる。最近イくときの勢いはなくなってたけど、こんなに勢いがなかったっけと思っていると、ガイウスが笑う。
「ほんとに、男に犯されるために生まれてきたみたいな体だなあ。なあ、どこにいつもいるの」
「え……。街の入り口にある馬小屋……」
「そんなとこ住んでんの? オレが養ったげるよ。毎日風呂に入れて、三食食べれて、いつでも俺に抱かれるように体がなるまで放ったりしないから」
「そんなのなんとでも……あぁっ♡」
「口ごたえしなーい」
擦ってる間に復活したのか、勃起したガイウスのちんこで腹の内側のいいところを浅く律動されるたびに声が漏れてしまう。
「あっ♡ ……ひっ♡ ん、あん♡ やっ、あぁ♡」
「もうすっかり男に犯されることに慣れちゃったねー」
「……っ! そんな、こと……!」
「ほら」
「うぁんっ♡」
「イイとこ擦られるだけでこんななのに、本当にこれから先オレなしで生きていけるの?」
「俺はっ♡ おれ、はぁ♡」
「無駄な抵抗はやめよ? ほら、気持ちいいね」
「ひっ♡ あっ、あっ、あぁっ♡」
ぐちょぐちょと尻穴はガバガバになって、もうガイウスの動きを止められなくなっている。乱暴に突き入れられるままに柔軟に形を変え、奥も完全に開き切ってしまった。
「はぁ、はっ、はっ♡ イ、きそ……」
「いいよ、今度は一緒にイこっか。ほら、ほら!」
「あひぃ♡ イくっ♡ イくぅっ♡ んああああ♡」
「くっ、ふ……!」
二回目の少し気だるい絶頂なのに俺はガイウスのモノを強く締めつけた。それに耐えきれないと言った様子で、また奥に精液を放たれる。
俺はくたくただった。眠い。引きずり出される快感で一瞬目が覚めたけど、どくどくと早い鼓動を打つ心臓の音を聞きながら俺は眠りに落ちた。
「……イイ男見つけちゃったなあ。どうしようかなあ」
ガイウスの、そんな楽しそうな声を聞きながら。
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