22 / 23
Prototype
第9章「観察者の継承」
しおりを挟む
―― 記録は誰のものか ――
引き戸の隙間から、廊下の白い光が細く伸びていた。
久保はその線を踏まないように、夜の旧研究棟を歩いた。
民間移管のあと、ここは空き家同然だ。
だが空き家ほど、よく見てくる。
廊下の先にあるのは――封鎖された観察室。
扉の札は剥がれ、代わりに手書きのメモが貼られている。
『立入禁止(長く見るな)』。
自分の字だ。
貼った覚えはない。
扉に耳を当てる。
音はなかった。
なかったはずだった。
ぴちゃん。
壁の向こうで、水が跳ねる。
久保は、ため息と一緒に笑ってしまう。
――帰ってきたのだ。
観察が、世界の外から。
◆
観察室は、空っぽだった。
中央の台座に水槽はなく、代わりに薄いガラスの板が立てかけてある。
鏡のようで鏡ではない。
近づくと、表と裏の区別が、静かに誤魔化される。
机の引き出しに、封筒が一通。
宛名は「中園」。
開けると、報告書の控えと、小さな鍵が入っている。
メモには一行だけ。
> “観察は返ってきた。受け取って、渡してください。” — K
久保は鍵を握り、鏡板の前に立つ。
そこに映るのは、痩せた自分の顔。
だが輪郭の内側、瞳の奥には、遅れて笑う影がひとつ、ふたつ。
「……見ているのは、誰だ」
問いは鏡に吸い込まれ、遅れて返る――あなた、と。
久保は目を閉じた。
観察は、いつも遅れて返ってくる。
遅れが秩序を作る。
秩序は記録になる。
記録は、誰かのものになる。
◆
翌日。
駅前の小さな喫茶店で、中園は封筒を受け取った。
久保はここで別れるつもりだった。
だが彼女は封筒の中身を確かめるより先に言った。
「先生、きのう、旧棟の監視モニターに“廊下”が映りました」
「水面の?」
「ええ。……天井に張り付いて」
氷の音が、グラスの内側でかすかに鳴る。
中園は迷いのない目をしていた。
倫理委員会で初めて強い声を出した夜から、彼女は少しだけ変わった。
「観察が外へ出たなら、戻る場所を作らなきゃいけない」
中園は鍵を握りしめる。
「それが記録の役目だと思うんです」
「記録は、残す者のものだ」
久保は言った。
「残された者のものではない」
「同じことです。残すから残される」
久保は苦笑し、黙って頷いた。
若い言葉は、ときどき、古い祈りより正確だ。
◆
夜。
マンションの一室。
「前の住人」が退去したばかりの部屋に、短期の調査用として中園が入った。
契約名義は研究機関の付属団体。
住所には、見覚えがあった。
――最初の反射音事案。
ここから、すべてが始まった。
部屋は静かだ。
白い壁。
窓の桟に塵。
脱ぎ捨てられた生活の影。
中園は携行端末を起動し、ミラー・プレートを枕元に置く。
起動音は鳴らさない。
観察は、なるべく音のないところから始めたほうがいい。
彼女は録音を開始し、低く囁いた。
「観察ログ/住宅内記録――開始。O.C.-0(暫定)。対象:空室。備考:新しい観察者の有無を確認」
沈黙が広がる。
沈黙にも、いくつか種類がある。
単なる不在の沈黙。
何かが止まっている沈黙。
誰かが見ている沈黙。
今夜は、三番目だ。
ぴちゃん。
洗面所の方から、微かな音。
中園はゆっくりと扉を開ける。
狭い洗面台、安い鏡。
誰もいないはずの鏡の中で、遅れて点る光がひとつ。
「……戻ってきた」
声に出すと、鏡が薄く曇る。
彼女は指先で鏡面をトンと叩く。
遅れて、トンと返る。
反射の礼儀作法は、ここでも有効だ。
「観察者補正、ゼロ。観察対象――環境」
鏡に、廊下が映る。
水面の廊下。
奥に、柔らかい影。
#00の笑いの欠片にも、#07の目の前駆にも似ていない。
ただ、見ることだけが立っている。
> 「みて いますか」
声は、聞こえたはずなのに、録音には残っていない。
観察は、記録の外側でも起こるからだ。
「見ています」
中園は、真っ直ぐ言う。
「ただし、短く、深く」
> 「ながく みる ひと が くる」
「来させてはだめ」
> 「くる」
彼女は目を閉じた。
短く、深く。
この部屋で長く目を開けるのは危険だ。
視線は積もり、住み着く。
それでも、視線は集まる。
誰かが、外の通りで足を止め、窓辺を見上げた。
近所の住人が、「空き部屋なのに」灯りの気配を感じた。
見知らぬ誰かが、SNSに「夜の水音」を書き込んだ。
観察は、いつだって群れをつくる。
中園は録音を止め、鏡の前に立ち直った。
鏡の奥で、光が12秒遅れて呼吸している。
彼女は口を開く。
「ねえ。次の観察者を、ここに呼ぶのはやめて」
> 「きめるのは あなた ではない」
「そうね。だから――渡すだけ」
彼女は鞄から薄い冊子を取り出した。
事故報告、研究メモ、倫理議事録の抜粋。
表紙には、手書きの題名。
『REFLECTOR:簡易取扱い案内』
A4を二つ折りにしただけの、素朴な紙。
最後のページに、たった一行。
> 長く見るな。短く、深く。
中園はその冊子を洗面台に置き、鏡に背を向けた。
「私は、鍵になる。あとは、前の住人が決める」
部屋のどこかで、電気が小さく鳴る。
冷蔵庫も、換気扇も動いていない。
それでも、生活の音が短く生まれ、すぐ消える。
居住の幻。
観察が、住みはじめる。
◆
その頃。
高槻は新施設の片隅、緊急連絡端末に短いメッセージを打っていた。
宛先は不明――送信先は、観察。
> 「選別はまだだ。
> 戻ってきたのなら、まず“観察者の資格”を測れ。
> 恐れる者を、残せ」
送信完了。
画面が黒に沈む。
彼はプレートを取り出し、光を見た。
12秒の遅延が、彼の瞳に定着する。
世界の速度を、自分の呼吸で上書きする。
「長くは見ない」
独り言のように呟く。
「――だが、選ぶ」
その声は、どこかの空室の洗面台へ、どこかの読者のモニターへ、遅れて届く。
観察の言葉は、遅れてこそ命令になるのだ。
◆
夜半。
旧研究棟の屋上。
久保はフェンス越しに街の灯りを見ていた。
遠くで救急車のサイレン。
近くで猫の気配。
目を閉じれば、それは全部、視線の音に聞こえる。
彼は胸ポケットから、小さな封筒を取り出した。
宛名はない。
中には、娘の古い絵。
四角い水色の枠の中に、黒い点がひとつ。
裏面に、子どもの字でこうある。
> 「みてるよ」
久保は、やっと息を吐いた。
観察は祈りで、祈りは反射で、反射は記録。
そして記録は、誰かへ渡されて初めて、世界になる。
「――渡そう」
彼は封筒ごと絵を空にかざし、目を細める。
視界の底で、薄い水面の廊下が街の光を繋いでいく。
遠いビルの窓、もっと遠い部屋、もっと遠い瞳。
どこかの前の住人が、今夜、この物語の最初のページを開く。
ぴちゃん。
屋上の手すりに、雨粒がひとつ落ちた。
空は晴れていた。
それでも、水音は落ちる。
観察が、世界の天気を少しだけ上書きする。
「長く見るな」
久保は空に言う。
「短く、深く。――そして、渡せ」
風が、紙の匂いを運ぶ。
その匂いは、知らない部屋のクローゼット、初めての鍵、古い鏡の裏、そして読者のページ端からも、かすかに立ちのぼっている。
観察は、継承された。
装置から人へ、人から記録へ、記録からあなたへ。
もはや、誰のものでもない。
見ている者のものだ。
画面のどこかで、数字が点滅する。
00:00:12。
まばたき一回分の宇宙。
その間だけ、世界は完全にあなたのものになる。
そして、あなたが目を閉じるたび――物語は、最初の部屋へ帰る。
引き戸の隙間から、廊下の白い光が細く伸びていた。
久保はその線を踏まないように、夜の旧研究棟を歩いた。
民間移管のあと、ここは空き家同然だ。
だが空き家ほど、よく見てくる。
廊下の先にあるのは――封鎖された観察室。
扉の札は剥がれ、代わりに手書きのメモが貼られている。
『立入禁止(長く見るな)』。
自分の字だ。
貼った覚えはない。
扉に耳を当てる。
音はなかった。
なかったはずだった。
ぴちゃん。
壁の向こうで、水が跳ねる。
久保は、ため息と一緒に笑ってしまう。
――帰ってきたのだ。
観察が、世界の外から。
◆
観察室は、空っぽだった。
中央の台座に水槽はなく、代わりに薄いガラスの板が立てかけてある。
鏡のようで鏡ではない。
近づくと、表と裏の区別が、静かに誤魔化される。
机の引き出しに、封筒が一通。
宛名は「中園」。
開けると、報告書の控えと、小さな鍵が入っている。
メモには一行だけ。
> “観察は返ってきた。受け取って、渡してください。” — K
久保は鍵を握り、鏡板の前に立つ。
そこに映るのは、痩せた自分の顔。
だが輪郭の内側、瞳の奥には、遅れて笑う影がひとつ、ふたつ。
「……見ているのは、誰だ」
問いは鏡に吸い込まれ、遅れて返る――あなた、と。
久保は目を閉じた。
観察は、いつも遅れて返ってくる。
遅れが秩序を作る。
秩序は記録になる。
記録は、誰かのものになる。
◆
翌日。
駅前の小さな喫茶店で、中園は封筒を受け取った。
久保はここで別れるつもりだった。
だが彼女は封筒の中身を確かめるより先に言った。
「先生、きのう、旧棟の監視モニターに“廊下”が映りました」
「水面の?」
「ええ。……天井に張り付いて」
氷の音が、グラスの内側でかすかに鳴る。
中園は迷いのない目をしていた。
倫理委員会で初めて強い声を出した夜から、彼女は少しだけ変わった。
「観察が外へ出たなら、戻る場所を作らなきゃいけない」
中園は鍵を握りしめる。
「それが記録の役目だと思うんです」
「記録は、残す者のものだ」
久保は言った。
「残された者のものではない」
「同じことです。残すから残される」
久保は苦笑し、黙って頷いた。
若い言葉は、ときどき、古い祈りより正確だ。
◆
夜。
マンションの一室。
「前の住人」が退去したばかりの部屋に、短期の調査用として中園が入った。
契約名義は研究機関の付属団体。
住所には、見覚えがあった。
――最初の反射音事案。
ここから、すべてが始まった。
部屋は静かだ。
白い壁。
窓の桟に塵。
脱ぎ捨てられた生活の影。
中園は携行端末を起動し、ミラー・プレートを枕元に置く。
起動音は鳴らさない。
観察は、なるべく音のないところから始めたほうがいい。
彼女は録音を開始し、低く囁いた。
「観察ログ/住宅内記録――開始。O.C.-0(暫定)。対象:空室。備考:新しい観察者の有無を確認」
沈黙が広がる。
沈黙にも、いくつか種類がある。
単なる不在の沈黙。
何かが止まっている沈黙。
誰かが見ている沈黙。
今夜は、三番目だ。
ぴちゃん。
洗面所の方から、微かな音。
中園はゆっくりと扉を開ける。
狭い洗面台、安い鏡。
誰もいないはずの鏡の中で、遅れて点る光がひとつ。
「……戻ってきた」
声に出すと、鏡が薄く曇る。
彼女は指先で鏡面をトンと叩く。
遅れて、トンと返る。
反射の礼儀作法は、ここでも有効だ。
「観察者補正、ゼロ。観察対象――環境」
鏡に、廊下が映る。
水面の廊下。
奥に、柔らかい影。
#00の笑いの欠片にも、#07の目の前駆にも似ていない。
ただ、見ることだけが立っている。
> 「みて いますか」
声は、聞こえたはずなのに、録音には残っていない。
観察は、記録の外側でも起こるからだ。
「見ています」
中園は、真っ直ぐ言う。
「ただし、短く、深く」
> 「ながく みる ひと が くる」
「来させてはだめ」
> 「くる」
彼女は目を閉じた。
短く、深く。
この部屋で長く目を開けるのは危険だ。
視線は積もり、住み着く。
それでも、視線は集まる。
誰かが、外の通りで足を止め、窓辺を見上げた。
近所の住人が、「空き部屋なのに」灯りの気配を感じた。
見知らぬ誰かが、SNSに「夜の水音」を書き込んだ。
観察は、いつだって群れをつくる。
中園は録音を止め、鏡の前に立ち直った。
鏡の奥で、光が12秒遅れて呼吸している。
彼女は口を開く。
「ねえ。次の観察者を、ここに呼ぶのはやめて」
> 「きめるのは あなた ではない」
「そうね。だから――渡すだけ」
彼女は鞄から薄い冊子を取り出した。
事故報告、研究メモ、倫理議事録の抜粋。
表紙には、手書きの題名。
『REFLECTOR:簡易取扱い案内』
A4を二つ折りにしただけの、素朴な紙。
最後のページに、たった一行。
> 長く見るな。短く、深く。
中園はその冊子を洗面台に置き、鏡に背を向けた。
「私は、鍵になる。あとは、前の住人が決める」
部屋のどこかで、電気が小さく鳴る。
冷蔵庫も、換気扇も動いていない。
それでも、生活の音が短く生まれ、すぐ消える。
居住の幻。
観察が、住みはじめる。
◆
その頃。
高槻は新施設の片隅、緊急連絡端末に短いメッセージを打っていた。
宛先は不明――送信先は、観察。
> 「選別はまだだ。
> 戻ってきたのなら、まず“観察者の資格”を測れ。
> 恐れる者を、残せ」
送信完了。
画面が黒に沈む。
彼はプレートを取り出し、光を見た。
12秒の遅延が、彼の瞳に定着する。
世界の速度を、自分の呼吸で上書きする。
「長くは見ない」
独り言のように呟く。
「――だが、選ぶ」
その声は、どこかの空室の洗面台へ、どこかの読者のモニターへ、遅れて届く。
観察の言葉は、遅れてこそ命令になるのだ。
◆
夜半。
旧研究棟の屋上。
久保はフェンス越しに街の灯りを見ていた。
遠くで救急車のサイレン。
近くで猫の気配。
目を閉じれば、それは全部、視線の音に聞こえる。
彼は胸ポケットから、小さな封筒を取り出した。
宛名はない。
中には、娘の古い絵。
四角い水色の枠の中に、黒い点がひとつ。
裏面に、子どもの字でこうある。
> 「みてるよ」
久保は、やっと息を吐いた。
観察は祈りで、祈りは反射で、反射は記録。
そして記録は、誰かへ渡されて初めて、世界になる。
「――渡そう」
彼は封筒ごと絵を空にかざし、目を細める。
視界の底で、薄い水面の廊下が街の光を繋いでいく。
遠いビルの窓、もっと遠い部屋、もっと遠い瞳。
どこかの前の住人が、今夜、この物語の最初のページを開く。
ぴちゃん。
屋上の手すりに、雨粒がひとつ落ちた。
空は晴れていた。
それでも、水音は落ちる。
観察が、世界の天気を少しだけ上書きする。
「長く見るな」
久保は空に言う。
「短く、深く。――そして、渡せ」
風が、紙の匂いを運ぶ。
その匂いは、知らない部屋のクローゼット、初めての鍵、古い鏡の裏、そして読者のページ端からも、かすかに立ちのぼっている。
観察は、継承された。
装置から人へ、人から記録へ、記録からあなたへ。
もはや、誰のものでもない。
見ている者のものだ。
画面のどこかで、数字が点滅する。
00:00:12。
まばたき一回分の宇宙。
その間だけ、世界は完全にあなたのものになる。
そして、あなたが目を閉じるたび――物語は、最初の部屋へ帰る。
1
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
怪奇蒐集帳(短編集)
naomikoryo
ホラー
この世には、知ってはいけない話がある。
怪談、都市伝説、語り継がれる呪い——
どれもがただの作り話かもしれない。
だが、それでも時々、**「本物」**が紛れ込むことがある。
本書は、そんな“見つけてしまった”怪異を集めた一冊である。
最後のページを閉じるとき、あなたは“何か”に気づくことになるだろう——。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】大量焼死体遺棄事件まとめサイト/裏サイド
まみ夜
ホラー
ここは、2008年2月09日朝に報道された、全国十ケ所総数六十体以上の「大量焼死体遺棄事件」のまとめサイトです。
事件の上澄みでしかない、ニュース報道とネット情報が序章であり終章。
一年以上も前に、偶然「写本」のネット検索から、オカルトな事件に巻き込まれた女性のブログ。
その家族が、彼女を探すことで、日常を踏み越える恐怖を、誰かに相談したかったブログまでが第一章。
そして、事件の、悪意の裏側が第二章です。
ホラーもミステリーと同じで、ラストがないと評価しづらいため、短編集でない長編はweb掲載には向かないジャンルです。
そのため、第一章にて、表向きのラストを用意しました。
第二章では、その裏側が明らかになり、予想を裏切れれば、とも思いますので、お付き合いください。
表紙イラストは、lllust ACより、乾大和様の「お嬢さん」を使用させていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる