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1. もも太郎とやきゅうけん
ぼくには仲良しのおじさんがいます。名前を" もも太郎 "といいます。もも太郎はぼくの太ももが大好きです。
もも太郎との出会いは、ぼくの家の近くの公園でした。その日は仲良しのゆうたくんといっしょに遊んでいましたが、「じゅくがあるからごめんな」と、とちゅうで帰ってしまいました。
外は明るいし、ぼくはまだまだ遊び足りません。お気に入りのタコのすべり台を、一人でつるつるすべっていました。どーん。ぶつかったのはもも太郎だったのです。
すべるところのとちゅうに、もも太郎はしがみついていました。ぼくはもも太郎の顔の上に乗っかっていて、「うわぁあああ!!」と声を上げます。もも太郎は、「ひかるくん、おじさんはゆうたくんの友達なんだ。だから、おじさんはひかるくんの友達。いっしょに遊んでくれる?」とぼくの足の間から顔をのぞかせ、たずねてきました。
「ゆ、ゆうたの…友達?」
「そう。" もも太郎 "っていうんだ。ひかるくんはゆうたくんとすごく仲良しだね。おじさんとも仲良くしてほしいな」
すごい、ゆうたってば…いつの間にこんな大きな友達をつくっていたんだろう。
どんなお友達とも仲良くするのよ、ひかるは出来るかな?この前ママにそう聞かれて、「うん、出来る」と答えたのを思い出しました。
「いいよ。ゆうたが帰っちゃってつまんなかったんだ。何して遊ぶ?」
ぼくがにっこり笑うと、もも太郎はすごくうれしそうでした。
「ありがとう、ひかるくん。じゃあちょっと、タコさんの上の方へ行こうか」と、ぼくをひょいと抱っこしてしまい、シュタタタッとニンジャみたいにかけ上ります。あっという間にタコの頭の中で、ぼくはあっけにとられてポカンとなりました。
ハッとなって、もも太郎の顔をしげしげと見つめます。テレビで見る人みたいなきれいな顔をしていて、ちょっとだけあごひげが生えていました。パパよりも大きな身体で、なんだかすごく強そうです。パパがいつも会社に行く時みたいな格好のもも太郎は、ぼくをかかえたまま座りこむと、こう言いました。
「ひかるくん、" やきゅうけん "って知ってる?」
やきゅう、けん…?野球なら知っているし、ぼくも大好きです。もも太郎は野球がしたいのでしょうか。
「ううん、ちょっとちがうかな。やきゅうけんってのはね、ジャンケンをするんだ。ほら、ジャンケン…」
ポン!気づいたらぼくはグーを出していて、もも太郎はパーの手の形をしていました。大きなもも太郎の手は、パパや学校の男の先生とはどこかちがうように見えました。
「ひかるくんの負けだ、おじさんの勝ち。ひかるくん、やきゅうけんっていうのはね、負けた方が服をぬがなきゃいけないんだ」
えっ。ぼくは目をまん丸にします。だって、外ではだかんぼなんてはずかしいからです。
「ちがうちがう。一度に全部はぬがないよ。シャツだけとか、くつ下だけとかね。一つずつさ。さぁひかるくん、ズボンをぬっぎしようか」
ずっ、ズボン!?だれかに見られたら笑われちゃうよ!
こりゃたまらんとジタバタしましたが、「ひかるくん、おじさんと最後まで遊んでくれたら、お礼に好きなものをなんでも買ってあげるよ」と、どうやらぼくにきび団子をくれるようです。
「ほんとっ!?ぼくっ、新しい野球のバットが欲しいっ!」
「バット?ひかるくんは本当に野球が好きだねぇ。いいよ、おじさんがプレゼントしてあげよう。グローブもおまけしちゃうね」
うわぁぁぁ…!もも太郎は太っ腹です。ママ達がなかなか買ってくれないものを、遊んであげるだけでくれるなんて。しかも二つも!
ぼくはすっかり有頂天になり、喜んでズボンをぬぎました。するともも太郎が、「良い子だねぇ、ひかるくんは。どれ、おじさんによく見せてくれるかな」と、いつの間にやらしかれていた毛布の上にぼくをねかせて、ジーッとながめていました。
「へぇ、ブリーフなんだ…かっこいいおぱんつだね。ママに買ってもらったの?」
「うん。でも、外でこんな格好したってママにバレたらおこられるから、ないしょにしててね」
「それはもちろん。おじさんとひかるくんだけのひみつだ。ゆうたくんにもないしょだよ」
もも太郎は目じりをとろんと下げ、ぼくの太ももをなでてきました。なでなでなで……ちょっぴり、くすぐったい。よく見ると、鼻の下がさっきよりも伸びておサルさんみたいです。
そうしてもも太郎は、ぼくの太ももに顔をうずめてきました。
「もっ、もも太郎?何してんの」
「おじさんはね、太ももが大好きなんだ」
顔をうずめたまま、ももたろうは言葉を続けます。くぐもっているので、ちょっとだけ聞き取りづらいです。
「そんなに好きなら、今度ゆうたにも声かけようか?」
「ううん、おじさんが好きなのはひかるくんの太ももなんだ。ひかるくんじゃないとだめなんだよ」
「ふぅん……そんなことして楽しい?」
「楽しいよ。いやなことなんか全部すっとんでいく」
「いやなこと。もも太郎は何かいやなことがあるの?」
「そりゃあるさ、いっぱい。でも、ひかるくんがこうしておじさんと遊んでくれるおかげで…元気いっぱいだよ」
「そうなんだ。もも太郎、お仕事何してんの?」
「悪いやつらをこらしめる仕事かな」
「それっておまわりさん?かっこいい!」
「 うーん…強いていうなら、おまわりさんのライバルかなぁ」
「やっぱりそうだ!ねぇねぇ、たいほするぞって言ってみてよぉ」
「…ひかるくん、ひかるくんが言ってみてよ」
「なんで、意味わかんない」
「簡単だよ。ほら、ひかるくんの太ももでおじさんの首をしめてくれたらいい」
「うへぇぇ、そんなの危ないよ」
「だいじょうぶ、これは遊びだから。はい ひかるくん、『たいほしちゃうぞ』って言いながらやってみて」
「う、うん…うんしょ…たっ、たいほしちゃう、ぞ?」
「………ボソボソ…最高かよ」
「ん、なんか言った?」
「ううん、なんでもないよ。ひかるくんありがとう。じゃあ、おそくなるといけないから、そろそろお店に行こうか」
やったぁぁ…!バットっ、グローブっ!
もも太郎にズボンをはかせてもらい、ぼく達は手をつないでお店へと向かいました。
もも太郎との出会いは、ぼくの家の近くの公園でした。その日は仲良しのゆうたくんといっしょに遊んでいましたが、「じゅくがあるからごめんな」と、とちゅうで帰ってしまいました。
外は明るいし、ぼくはまだまだ遊び足りません。お気に入りのタコのすべり台を、一人でつるつるすべっていました。どーん。ぶつかったのはもも太郎だったのです。
すべるところのとちゅうに、もも太郎はしがみついていました。ぼくはもも太郎の顔の上に乗っかっていて、「うわぁあああ!!」と声を上げます。もも太郎は、「ひかるくん、おじさんはゆうたくんの友達なんだ。だから、おじさんはひかるくんの友達。いっしょに遊んでくれる?」とぼくの足の間から顔をのぞかせ、たずねてきました。
「ゆ、ゆうたの…友達?」
「そう。" もも太郎 "っていうんだ。ひかるくんはゆうたくんとすごく仲良しだね。おじさんとも仲良くしてほしいな」
すごい、ゆうたってば…いつの間にこんな大きな友達をつくっていたんだろう。
どんなお友達とも仲良くするのよ、ひかるは出来るかな?この前ママにそう聞かれて、「うん、出来る」と答えたのを思い出しました。
「いいよ。ゆうたが帰っちゃってつまんなかったんだ。何して遊ぶ?」
ぼくがにっこり笑うと、もも太郎はすごくうれしそうでした。
「ありがとう、ひかるくん。じゃあちょっと、タコさんの上の方へ行こうか」と、ぼくをひょいと抱っこしてしまい、シュタタタッとニンジャみたいにかけ上ります。あっという間にタコの頭の中で、ぼくはあっけにとられてポカンとなりました。
ハッとなって、もも太郎の顔をしげしげと見つめます。テレビで見る人みたいなきれいな顔をしていて、ちょっとだけあごひげが生えていました。パパよりも大きな身体で、なんだかすごく強そうです。パパがいつも会社に行く時みたいな格好のもも太郎は、ぼくをかかえたまま座りこむと、こう言いました。
「ひかるくん、" やきゅうけん "って知ってる?」
やきゅう、けん…?野球なら知っているし、ぼくも大好きです。もも太郎は野球がしたいのでしょうか。
「ううん、ちょっとちがうかな。やきゅうけんってのはね、ジャンケンをするんだ。ほら、ジャンケン…」
ポン!気づいたらぼくはグーを出していて、もも太郎はパーの手の形をしていました。大きなもも太郎の手は、パパや学校の男の先生とはどこかちがうように見えました。
「ひかるくんの負けだ、おじさんの勝ち。ひかるくん、やきゅうけんっていうのはね、負けた方が服をぬがなきゃいけないんだ」
えっ。ぼくは目をまん丸にします。だって、外ではだかんぼなんてはずかしいからです。
「ちがうちがう。一度に全部はぬがないよ。シャツだけとか、くつ下だけとかね。一つずつさ。さぁひかるくん、ズボンをぬっぎしようか」
ずっ、ズボン!?だれかに見られたら笑われちゃうよ!
こりゃたまらんとジタバタしましたが、「ひかるくん、おじさんと最後まで遊んでくれたら、お礼に好きなものをなんでも買ってあげるよ」と、どうやらぼくにきび団子をくれるようです。
「ほんとっ!?ぼくっ、新しい野球のバットが欲しいっ!」
「バット?ひかるくんは本当に野球が好きだねぇ。いいよ、おじさんがプレゼントしてあげよう。グローブもおまけしちゃうね」
うわぁぁぁ…!もも太郎は太っ腹です。ママ達がなかなか買ってくれないものを、遊んであげるだけでくれるなんて。しかも二つも!
ぼくはすっかり有頂天になり、喜んでズボンをぬぎました。するともも太郎が、「良い子だねぇ、ひかるくんは。どれ、おじさんによく見せてくれるかな」と、いつの間にやらしかれていた毛布の上にぼくをねかせて、ジーッとながめていました。
「へぇ、ブリーフなんだ…かっこいいおぱんつだね。ママに買ってもらったの?」
「うん。でも、外でこんな格好したってママにバレたらおこられるから、ないしょにしててね」
「それはもちろん。おじさんとひかるくんだけのひみつだ。ゆうたくんにもないしょだよ」
もも太郎は目じりをとろんと下げ、ぼくの太ももをなでてきました。なでなでなで……ちょっぴり、くすぐったい。よく見ると、鼻の下がさっきよりも伸びておサルさんみたいです。
そうしてもも太郎は、ぼくの太ももに顔をうずめてきました。
「もっ、もも太郎?何してんの」
「おじさんはね、太ももが大好きなんだ」
顔をうずめたまま、ももたろうは言葉を続けます。くぐもっているので、ちょっとだけ聞き取りづらいです。
「そんなに好きなら、今度ゆうたにも声かけようか?」
「ううん、おじさんが好きなのはひかるくんの太ももなんだ。ひかるくんじゃないとだめなんだよ」
「ふぅん……そんなことして楽しい?」
「楽しいよ。いやなことなんか全部すっとんでいく」
「いやなこと。もも太郎は何かいやなことがあるの?」
「そりゃあるさ、いっぱい。でも、ひかるくんがこうしておじさんと遊んでくれるおかげで…元気いっぱいだよ」
「そうなんだ。もも太郎、お仕事何してんの?」
「悪いやつらをこらしめる仕事かな」
「それっておまわりさん?かっこいい!」
「 うーん…強いていうなら、おまわりさんのライバルかなぁ」
「やっぱりそうだ!ねぇねぇ、たいほするぞって言ってみてよぉ」
「…ひかるくん、ひかるくんが言ってみてよ」
「なんで、意味わかんない」
「簡単だよ。ほら、ひかるくんの太ももでおじさんの首をしめてくれたらいい」
「うへぇぇ、そんなの危ないよ」
「だいじょうぶ、これは遊びだから。はい ひかるくん、『たいほしちゃうぞ』って言いながらやってみて」
「う、うん…うんしょ…たっ、たいほしちゃう、ぞ?」
「………ボソボソ…最高かよ」
「ん、なんか言った?」
「ううん、なんでもないよ。ひかるくんありがとう。じゃあ、おそくなるといけないから、そろそろお店に行こうか」
やったぁぁ…!バットっ、グローブっ!
もも太郎にズボンをはかせてもらい、ぼく達は手をつないでお店へと向かいました。
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