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ダンジョン探検

第105話

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 オリーブオイルってパンに付ける食べ方もあるんだね、知らなかった。
 ホテルで食べたコース料理の感動を語るのは腐女神様です、僕に伝えて興味を持たせ、再現させてまた食べたいんだろうなー、でも片手には日本酒。

「オリーブオイルにも種類があってよ――」

 僕難しい事分からない、宴会の始まりは聞いている余裕あったけれど、食事が始まってしばらくすると神薙さんのお代わりラッシュが始まるんだ。
 僕の代わりにおかずを運んでいたアルビノ君を座らせ立ち上がる。さてここからが僕の本番です。

「海鮮カレーうまー」
『エビフライうまー』
『とうしゃまお鍋の海老取って』
「すまん、俺が食べたのが最後の一匹だ」
「サクサクです!」
「パンくずが付いているよ」
「酒蒸し美味しい、ドリアンご飯お代わり」
「ギレン、魚まだ焼けない?」
「っく、俺だって飲み食いしたい!」
「鍋の具が無くなりそうだね、ドリちゃーん雑炊にするからご飯の追加お願い」

 やり過ぎた。
 張り切ってあれもこれも作った結果、いつもみたいに宴会になって僕が忙しい! エビフライ後一本しかな――嘘だろ、100本以上は作ったよ?

「イツキこれ追加して、ダンジョン産の肉、種類は良く分かんない」
「はぁい」

 とりあえず焼けばいいか。
 女神様に種類聞きたいけれど、オリーブ語りが止まってないから駄目だなあれは、アルビノ君がただひたすら頷くマシーン化している。

「これお願い」

 焼き職人と化したギレン、その横に設置されている台の上に神薙さんから渡された肉を全て置く。

「ギレン様、追加です!」
「俺だって腹減った!」

 助手をしていたマシュー君の掛け声にちょっと泣きそうになっていた。

「シャムス焼きおにぎり食べる?」
『食べる! アカーシャありがと!』
『ほっちふぉ!』
「アー君、喉詰まるよ、ほら水飲んで」
『っぐ、ぷは、父上助かった』
「ママのご飯美味しいです」
「うん、そうだね」
「母よ帰ったぞ」
「タイガお帰りー」
「駄目だった。これ以上小さいのが獲れなかった」

 ずるりとアイテムボックスから出されたのは……確かに昼のより小さいけどね、全長10m級ぐらいあるんじゃないかなぁ。

「騎士様ー、騎士様ー、いい所見せるチャンスですよー」
「任せて!」

 アー君片腕に飛んできた騎士様、の後ろに大皿を持った神薙さん。

「イネスも食べる?」
「はいです!」

 イネスがいつ帰って来たかって?
 夕食の時間になったら普通に食卓に現れたよ。
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