神様のポイント稼ぎに利用された2

ゆめ

文字の大きさ
149 / 1,127
祭事

第148話

しおりを挟む
 年末年始が近い。
 そう言えばこの世界には年末年始の行事はあるのだろうか?

 去年は…………何も、なかった?

「ふむ、そのいべんと? とやらは何をするんだ?」

 手作りの木刀の形を整えながら聞いて来たのはタイガ、子供達、僕にとっては孫達に配って体力作りを兼ねた鍛錬に使うんだって。

「例えばお正月ならおせちを食べるかな」
「ほぅ」
『タイガこれよ、おせちとくしゅー』
『ローストビーフが魅力的だな!』
「僕はこのはみ出るほど大きな海老が食べたいです」

 子供達の手にはおせち特集のチラシ、女神様が犯人だろうか。
 謹慎中でも何かを授ける事は出来るらしく、ちょいちょい食べたい物アピールしてくるんだよね。
 むしろ暇だから前より接触が多いよぅ。

「この形の箱があれば作れるのか?」
「そうだねー、皆で色々作って詰めようか」
『おりょうり!』
『ギレンに海老を貢がせよう』
「アカーシャー」
「はぁーい?」

 庭でブラン、マシュー君、ベル君と釣りをしていたアカーシャが振り向き、三人に何かを言ってからこちらに近付いてきた。

「どうしたの?」
『おせち作りたいの!』
「おせち作り為の食材を集めたいので協力をな」
「僕はこの海老を食べたいです」
「ああうん、ギレンにお願いすればいいんだね」

 アカーシャ素敵ー!

「うおおお、ベルっちすげー!」

 マシュー君の雄叫びに池を見ると、ベル君がシャムスのように真ん丸な魚を釣り上げた所だった。
 あれ多分トラちゃんの長男じゃないかな、あれを釣ったのか、王子って凄い。

「びっくりしたのじゃー」
「これ多分、主一家の長男だぜ、すっげー、早速捌いてもらおう。ベルっち何食べたい? お前が釣ったんだから遠慮するな」
「刺身が食べたいのである!」

 クリスマスに出したあれ、気に入ってくれたのかぁ、そっかー。
 お昼からお寿司振舞っちゃおうかなぁ、それとも海鮮丼がいいだろうか。

「タイガ」
「任せよ、魚を切るための包丁も用意した」

 うちのタイガの器用さは寿司作りにも遺憾なく発揮されたんだ、作るお寿司のシャリとネタの絶妙なハーモニー、ギレンごめんね、呼ぶ理由が一つ減っちゃった。
 活け造りとかもタイガが作ってくれるし、技術指導でドリアンのスキルもガンガン上がっている。
 おかげで僕らの食卓は見た目も贅沢になりつつあるんだよね、権力万歳、チート家族万歳!

「母様、お昼どうする?」
「三人にはあの魚をミニ海鮮丼にして出してあげよう、メインは鍋がいいかな」

 日本人の冬と言えば鍋だよね。

「とうとうあれを使うのか母よ」
「うん!」

 そう、タイガが大きな土鍋を作ってくれたんだ。
 これはもう鍋料理を振舞うしかない、食材も揃えてあるよ!

 しめの料理はご飯、麺、うどん、なんでも来い。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

食べて欲しいの

夏芽玉
BL
見世物小屋から誘拐された僕は、夜の森の中、フェンリルと呼ばれる大狼に捕まってしまう。 きっと、今から僕は食べられちゃうんだ。 だけど不思議と恐怖心はなく、むしろ彼に食べられたいと僕は願ってしまって…… Tectorum様主催、「夏だ!! 産卵!! 獣BL」企画参加作品です。 【大狼獣人】×【小鳥獣人】 他サイトにも掲載しています。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

病み墜ちした騎士を救う方法

無月陸兎
BL
目が覚めたら、友人が作ったゲームの“ハズレ神子”になっていた。 死亡フラグを回避しようと動くも、思うようにいかず、最終的には原作ルートから離脱。 死んだことにして田舎でのんびりスローライフを送っていた俺のもとに、ある噂が届く。 どうやら、かつてのバディだった騎士の様子が、どうもおかしいとか……? ※欠損表現有。本編が始まるのは実質中盤頃です

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

処理中です...