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三食昼寝、家族付き
第1047話
騎士様が血を吐いた。
いや比喩だけど。
でも心情的には血を吐いたし、胃に穴も開いたと思う。
騎士様に存在がバレたので闇の子が堂々と出入りするようになり、今も皆と仲良くお囃子の練習中。
ラミアちゃんの所から出張してきた音楽隊も、神の在所に足を踏み入れる栄誉に死にそうな顔をしていたけど、闇の子とイグちゃんの技術にそれどころじゃなくなったみたいです。
お祭り前のこの空気、好きだなぁ~。
「騎士様、そう言えばあの子の正体ってなんですか?」
「それは一番最初に聞いてほしかったな」
精神的疲労から騎士様は本日仕事を休み、クッションコーナーにてアテナを胸に抱き、もふもふズに囲まれて療養中です。
「滅びたと思ったんだけどなぁ、どこかに残ってたのかな」
「そう言えば涼玉が夢の世界に世界樹を欲しがって、その時にシャムスが「繋がりができる、闇がきちゃう」と言っていたらしいですよ」
「それ、はやくいおう」
ああ霊体っぽい白い何かが騎士様の口から出ている幻覚が見える。
「僕はてっきりあの踊りの中心にいる巨大花がそれだと思っていたんです」
「確かに闇っぽいけども、あれただの動くラフレシアだよね?」
祭りの本番に向けて連日マンドラゴラと猛特訓する巨大花。
最初から上手かったけど、キレが数段良くなっている不思議。そもそも植物なのに汗かいているし、謎能力の影響を受けたにしても生態が謎すぎる。
それにしても、アイツもしかして本番でも踊るつもりなんじゃ……他国の人が来るのに?
「世界樹、ああそう言えばアー君にお願いされて神霊木を枝分けしたような」
「それを繋がりとして夢の世界に顕現したというのがアー君の考察です」
「つまり完全消滅じゃなく欠片が残っていたってことか」
「あれ、この曲は……とうとうアー君が遊び始めた」
なんだっけ運動会でよく流れるこの曲、いや思い出しても曲名あるかも知らないや、聞いていると精神的に焦るってことだけは確か。
収穫大会でこれを流すつもりなのか、意地悪だなぁ。
「ふいー、楽しかった!」
「イネスどこかに走り去ったな!」
『仕上がりはじょーじょーなの!』
休憩に入ったのか笑顔の幼児が縁側に戻ってきた、音楽隊の人達にはドリアンが軽食と水分を配ってくれている。
「キシャ!」
「キキキ!」
巨大花と闇の子が手を繋いでこちらにやってきた。
騎士様が胃を押さえているのは気のせいです。小声で「討ち漏らしも何も、欠片を蝙蝠に擬態させて時渡りさせたの俺だった」と呟いているけど、誰も気にしていない。
アテナは騎士様の胸の上で大の字になって爆睡しています。
よく食べるのですくすく成長中、丸々と肥えた可愛い赤ん坊ですよ。ちょっと肥えすぎかなって思わなくもないけど。
いや比喩だけど。
でも心情的には血を吐いたし、胃に穴も開いたと思う。
騎士様に存在がバレたので闇の子が堂々と出入りするようになり、今も皆と仲良くお囃子の練習中。
ラミアちゃんの所から出張してきた音楽隊も、神の在所に足を踏み入れる栄誉に死にそうな顔をしていたけど、闇の子とイグちゃんの技術にそれどころじゃなくなったみたいです。
お祭り前のこの空気、好きだなぁ~。
「騎士様、そう言えばあの子の正体ってなんですか?」
「それは一番最初に聞いてほしかったな」
精神的疲労から騎士様は本日仕事を休み、クッションコーナーにてアテナを胸に抱き、もふもふズに囲まれて療養中です。
「滅びたと思ったんだけどなぁ、どこかに残ってたのかな」
「そう言えば涼玉が夢の世界に世界樹を欲しがって、その時にシャムスが「繋がりができる、闇がきちゃう」と言っていたらしいですよ」
「それ、はやくいおう」
ああ霊体っぽい白い何かが騎士様の口から出ている幻覚が見える。
「僕はてっきりあの踊りの中心にいる巨大花がそれだと思っていたんです」
「確かに闇っぽいけども、あれただの動くラフレシアだよね?」
祭りの本番に向けて連日マンドラゴラと猛特訓する巨大花。
最初から上手かったけど、キレが数段良くなっている不思議。そもそも植物なのに汗かいているし、謎能力の影響を受けたにしても生態が謎すぎる。
それにしても、アイツもしかして本番でも踊るつもりなんじゃ……他国の人が来るのに?
「世界樹、ああそう言えばアー君にお願いされて神霊木を枝分けしたような」
「それを繋がりとして夢の世界に顕現したというのがアー君の考察です」
「つまり完全消滅じゃなく欠片が残っていたってことか」
「あれ、この曲は……とうとうアー君が遊び始めた」
なんだっけ運動会でよく流れるこの曲、いや思い出しても曲名あるかも知らないや、聞いていると精神的に焦るってことだけは確か。
収穫大会でこれを流すつもりなのか、意地悪だなぁ。
「ふいー、楽しかった!」
「イネスどこかに走り去ったな!」
『仕上がりはじょーじょーなの!』
休憩に入ったのか笑顔の幼児が縁側に戻ってきた、音楽隊の人達にはドリアンが軽食と水分を配ってくれている。
「キシャ!」
「キキキ!」
巨大花と闇の子が手を繋いでこちらにやってきた。
騎士様が胃を押さえているのは気のせいです。小声で「討ち漏らしも何も、欠片を蝙蝠に擬態させて時渡りさせたの俺だった」と呟いているけど、誰も気にしていない。
アテナは騎士様の胸の上で大の字になって爆睡しています。
よく食べるのですくすく成長中、丸々と肥えた可愛い赤ん坊ですよ。ちょっと肥えすぎかなって思わなくもないけど。
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