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噂話
ことの始まりは秘書の何気ない一言だった。
「野島すばるって、与埜先生の大学時代の同級生でしたよね」
「うんそうだよ。今、どっかで議員をやっているとは聞いたけど」
衆議院総選挙を数ヶ月後に控えて、全国各地での支援者と支援団体へのあいさつ回りが始まっていた。与埜一久も、昨日から今日にかけて、自身の地元県を含めた東北各地を飛び回り、街宣スピーカーでも地元の候補者と自分の名前を叫んできた。
三世議員は若くて元気なのが売りだ。「若い人間が応援しているというだけでイメージアップになる」というのは先輩議員の言。期待に応えた結果、自分が何をしゃべったのかも覚えていないほどにくたくたになりながらその帰りに若い秘書に尋ねられて答えると、何がおかしいのか彼は声を上げて笑った。
「どっか、って、都議ですよ! 新宿。議員歴は先生よりも短い、五年目・二期ですね。ってことは一期目は補欠選かな。お、前回は二位と大差でぶっちぎり当選です」
大学を出て二年目の秘書はすいすいと携帯機器を操作しながらまくし立てる。その言葉をしっかり咀嚼したい気持ちは山々だが、身も心も疲れ切った与埜の頭はその表面を飲み込むので精一杯だ。
こんちくしょう、ビールが飲みたい。しかし、悲しきかな、与埜の手の中にあるのは炭酸水だ。「議員寮に帰るまでが仕事です」と父の代からの秘書に口を酸っぱくして言われているし、妙な真似をしたら目の前の新人秘書が即ジジイに報告するだろう。
政治家は人気商売、爽やかなイメージで売っている与埜一久の、酒に飲まれてぐったりしている姿などイメージダウンも甚だしいということだ。
新幹線のグランクラスなど、議員になるまでは乗ったことがなかった。家族旅行でもせいぜいグリーン車。それも、父不在でのことが多かった。そこで今、与埜は束になったはがきにサインをしていた。
父は手ずから硯で墨を削って筆をとっていたらしいが、与埜はせいぜい筆ペンだ。幼少期から習わされた書道のおかげで達筆だけは誇れる。ハガキの宛名には秘書が用意したリストに載っている宛名を、裏面の、各地の候補者を応援している旨のテンプレート文の末尾には自分の名前を、腱鞘炎になるまで書いていく。与埜が書いたはがきは目の前の秘書が誤字がないかチェックし、投函する予定だ。
代議士は人脈に支えられて地位を保持している。父から地盤を譲りうけ、元アイドル女優の母から全国区の知名度を受け継いでいるというのはこういうときに有利だ。
政権与党代議士の秘書として三年、衆議院議員としては二期七年。それが与埜一久の政治家としての経歴だ。
秘書から渡される膨大な支持者リストは、最初は誰が誰だか全くわからなかったが、今では顔と名前と役職……は怪しいが、どの団体に属しているかぐらいは把握していた。ネット社会になったからと言って、昔ながらの地縁は無視できない。結局、最後の一票を持っているのは生身の人間で、彼らにこそが全国的な支持を維持する鍵なのだというのは、国政選挙を経験していると嫌でもわかる。
そして『若者』として期待を背負いながらも、長幼の序を重んじ年長者を敬いその発言を重んじる。なんたって日本は超高齢社会に突入しようとしている。ジェネレーションギャップは、相手が受け入れられるほどがよい按配なのだ。
与埜が作業的にはがきを書いている間も、秘書はテンション高めに動画を見ていた。
「野島すばる、答弁映像がかなりネットにアップされてますよ、拡散も都議会議員にしてはかなり多いですね。迫力もあるし、かっこいーっすよ」
「野島の秘書にでも立候補するか?」
「やだなあ、僕は与埜先生一筋ですよ!」
ひひ、と彼はあまり品のよくない笑い声を出す。ジジイがいたら説教が始まりそうだが、与埜自身は、秘書のそういったいたいけな仕草は、可愛くもあった。
「これが二期目のトップ当選と、今回の国政への挑戦の追い風なのかな。あ、先生のところにも送っておきました」
秘書が言うなり、与埜のポケットが震えた。デバイスに情報を送ってくれたのだろう。
はがきの束をゴムで留めて横の秘書に渡す。念のために、メールやSNSの連絡網のチェックに入る。最近は、官民一体の新規事業関連で出会った、血気盛んな新興企業のトップともつながりを持っていた。彼らとは友人のように気軽にSNSメッセージを躱すこともある。あくまで〝友人のように〟だが。
SNSアカウントには自分からコメントを書き込むことがあるが、動画のアップや他の議員の情報拡散は秘書の役目だ。今日の更新を把握しながら、ふと思い立って検索欄に『野島すばる』と入力した。
検索のトップに出てきたのは本人の顔だった。
――今、こんなふうに笑うんだ。
与埜の覚えている『野島昴』は、たまに口元をほころばせるのがせいぜいの、不愛想な男だった。当時は黒縁の眼鏡をして、寝起きからそのままのようなくせ毛で顔半分を隠していた。訳をきけば、「目つきが悪いから」なんで可愛い理由が飛び出してきたのだが。
しかし、画面の中の『野島すばる』は、短髪で額を出し、強い眼力の目元を衆目にさらしている。眼鏡をはずしても、目つきが悪いなんて思えない。まっすぐに前を見る目に宿る意思の強さ、それと人の好い笑顔が同居する若手議員。
「なんだ、悪くないじゃん」
つい、口に出てしまう。秘書が「でしょう!」としたり顔で相槌を寄越す。やっぱりコイツ、野島のファンクラブに入ったほうがいいんじゃないか。
SNSアカウントのフォロワー数は与埜のほうが五倍ほど多いが、それでも桁は同じだ。地方議員でこれなら、国政に出ればもっと注目されるだろう。
どうやら今日は都内で演説をしていたらしい。イヤホンがないので音声を聞くことはできないが、動画は十五秒から三十分のものまで、多岐にわたる。アカウントのトップには選挙に向けての意気込み――いや、公約が箇条書きでかかれている。『最低賃金アップ』『ジェンダー平等・差別の撤廃』『教育費の無償化』『消費税撤廃』『脱原発で環境との共生、戦争をしない外交を』。
与埜自身が所属する党とは、全く毛色が違う。一応、重役からは「政策について聞かれたら、中立的な立場で回答しろ」といくつかの質問には指示を出されている。
少し、羨ましい。そして、青いな、と思う。まだ国政を知らない人間の理想だ。
個人のメッセージアプリを呼び出す。何千人と登録された友達の中から彼を見つけ出すのは難しい。検索欄で、『野島』とうつと、ポスターよりずっとラフな顔写真が出てきた。どこか外で撮影したような青空をバックに、人の好さそうな満面の笑み。やはり、与埜の知らない顔だった。
「なあ、今日東京つくの九時すぎだよな、十時から二人でどこか予約できないかな」
不意に思い立って、秘書に尋ねた。「先生」の突然のスケジュール変更なんて日常茶飯事の秘書は、はい、と穏やかに反応する。
「会食ですか?」
「いや、個人的な友人と会おうと思って。個室で、飲み物が出ればいいよ。できれば軽食もつけて」
「個人的……なら、ロジェリーなんかどうですか? おつまみや、軽いものなら準備できると思いますし」
「いいね、十時で予約しておいて。そうだ、軽食はコレ、仕出しでお願いできる?」
与埜がブックマークから呼び出した店の画像を見せると、秘書は「了解ーっす」と頷いた。
電話をかけ始めた秘書の隣をそっと立ち、連結部分へと向かう。秘書がこちらを見ていないことをちらりと確認してから、コールボタンを押した。
同じ政治家、それも若手。どんなに忙しくても三コール以内に誰かが出るはずだ。一、二、さ、ッ
『もしもし、野島すばるです』
毅然とした声に、ひるんだのは与埜のほうだった。
固まってしまった一瞬をいぶかしく思ったのか、野島はさらに続ける。
『そちらは、衆議員の与埜一久先生で間違いないでしょうか?』
「あ、ああ……僕だ。突然、すまない、それに、先生はやめてくれ、今日は友達として電話したんだ」
『……なるほど。びっくりしたよ、久しぶりすぎるだろう』
「お前が国政に来るって見たから、連絡したんだ」
『情報遅くないか? 俺が表明したのは三か月も前なんだが』
「ごめんて、僕だってずっと野島のことをウォッチしているわけじゃないんだ」
これは、秘書が持ってきた情報だというのも言わないでおこう。電話の向こうで沈黙が続く。息の一つも聞こえてこないのに痺れを切らして、与埜は言葉を継いだ。
「なあ、今日の夜、少しだけ会えないか? 東京にいるんだろう? 十時からいい店を予約してるんだ」
『十時から、俺の了承をとらずに先に予約したのか?』
「うん」
『与埜、おまえ……いや、いい。おまえらしいよ』
不意に、電話口から笑い声が響いた。呆れと諦めの滲んだ笑い声は、与埜がよく知った野島のものだった。
「野島すばるって、与埜先生の大学時代の同級生でしたよね」
「うんそうだよ。今、どっかで議員をやっているとは聞いたけど」
衆議院総選挙を数ヶ月後に控えて、全国各地での支援者と支援団体へのあいさつ回りが始まっていた。与埜一久も、昨日から今日にかけて、自身の地元県を含めた東北各地を飛び回り、街宣スピーカーでも地元の候補者と自分の名前を叫んできた。
三世議員は若くて元気なのが売りだ。「若い人間が応援しているというだけでイメージアップになる」というのは先輩議員の言。期待に応えた結果、自分が何をしゃべったのかも覚えていないほどにくたくたになりながらその帰りに若い秘書に尋ねられて答えると、何がおかしいのか彼は声を上げて笑った。
「どっか、って、都議ですよ! 新宿。議員歴は先生よりも短い、五年目・二期ですね。ってことは一期目は補欠選かな。お、前回は二位と大差でぶっちぎり当選です」
大学を出て二年目の秘書はすいすいと携帯機器を操作しながらまくし立てる。その言葉をしっかり咀嚼したい気持ちは山々だが、身も心も疲れ切った与埜の頭はその表面を飲み込むので精一杯だ。
こんちくしょう、ビールが飲みたい。しかし、悲しきかな、与埜の手の中にあるのは炭酸水だ。「議員寮に帰るまでが仕事です」と父の代からの秘書に口を酸っぱくして言われているし、妙な真似をしたら目の前の新人秘書が即ジジイに報告するだろう。
政治家は人気商売、爽やかなイメージで売っている与埜一久の、酒に飲まれてぐったりしている姿などイメージダウンも甚だしいということだ。
新幹線のグランクラスなど、議員になるまでは乗ったことがなかった。家族旅行でもせいぜいグリーン車。それも、父不在でのことが多かった。そこで今、与埜は束になったはがきにサインをしていた。
父は手ずから硯で墨を削って筆をとっていたらしいが、与埜はせいぜい筆ペンだ。幼少期から習わされた書道のおかげで達筆だけは誇れる。ハガキの宛名には秘書が用意したリストに載っている宛名を、裏面の、各地の候補者を応援している旨のテンプレート文の末尾には自分の名前を、腱鞘炎になるまで書いていく。与埜が書いたはがきは目の前の秘書が誤字がないかチェックし、投函する予定だ。
代議士は人脈に支えられて地位を保持している。父から地盤を譲りうけ、元アイドル女優の母から全国区の知名度を受け継いでいるというのはこういうときに有利だ。
政権与党代議士の秘書として三年、衆議院議員としては二期七年。それが与埜一久の政治家としての経歴だ。
秘書から渡される膨大な支持者リストは、最初は誰が誰だか全くわからなかったが、今では顔と名前と役職……は怪しいが、どの団体に属しているかぐらいは把握していた。ネット社会になったからと言って、昔ながらの地縁は無視できない。結局、最後の一票を持っているのは生身の人間で、彼らにこそが全国的な支持を維持する鍵なのだというのは、国政選挙を経験していると嫌でもわかる。
そして『若者』として期待を背負いながらも、長幼の序を重んじ年長者を敬いその発言を重んじる。なんたって日本は超高齢社会に突入しようとしている。ジェネレーションギャップは、相手が受け入れられるほどがよい按配なのだ。
与埜が作業的にはがきを書いている間も、秘書はテンション高めに動画を見ていた。
「野島すばる、答弁映像がかなりネットにアップされてますよ、拡散も都議会議員にしてはかなり多いですね。迫力もあるし、かっこいーっすよ」
「野島の秘書にでも立候補するか?」
「やだなあ、僕は与埜先生一筋ですよ!」
ひひ、と彼はあまり品のよくない笑い声を出す。ジジイがいたら説教が始まりそうだが、与埜自身は、秘書のそういったいたいけな仕草は、可愛くもあった。
「これが二期目のトップ当選と、今回の国政への挑戦の追い風なのかな。あ、先生のところにも送っておきました」
秘書が言うなり、与埜のポケットが震えた。デバイスに情報を送ってくれたのだろう。
はがきの束をゴムで留めて横の秘書に渡す。念のために、メールやSNSの連絡網のチェックに入る。最近は、官民一体の新規事業関連で出会った、血気盛んな新興企業のトップともつながりを持っていた。彼らとは友人のように気軽にSNSメッセージを躱すこともある。あくまで〝友人のように〟だが。
SNSアカウントには自分からコメントを書き込むことがあるが、動画のアップや他の議員の情報拡散は秘書の役目だ。今日の更新を把握しながら、ふと思い立って検索欄に『野島すばる』と入力した。
検索のトップに出てきたのは本人の顔だった。
――今、こんなふうに笑うんだ。
与埜の覚えている『野島昴』は、たまに口元をほころばせるのがせいぜいの、不愛想な男だった。当時は黒縁の眼鏡をして、寝起きからそのままのようなくせ毛で顔半分を隠していた。訳をきけば、「目つきが悪いから」なんで可愛い理由が飛び出してきたのだが。
しかし、画面の中の『野島すばる』は、短髪で額を出し、強い眼力の目元を衆目にさらしている。眼鏡をはずしても、目つきが悪いなんて思えない。まっすぐに前を見る目に宿る意思の強さ、それと人の好い笑顔が同居する若手議員。
「なんだ、悪くないじゃん」
つい、口に出てしまう。秘書が「でしょう!」としたり顔で相槌を寄越す。やっぱりコイツ、野島のファンクラブに入ったほうがいいんじゃないか。
SNSアカウントのフォロワー数は与埜のほうが五倍ほど多いが、それでも桁は同じだ。地方議員でこれなら、国政に出ればもっと注目されるだろう。
どうやら今日は都内で演説をしていたらしい。イヤホンがないので音声を聞くことはできないが、動画は十五秒から三十分のものまで、多岐にわたる。アカウントのトップには選挙に向けての意気込み――いや、公約が箇条書きでかかれている。『最低賃金アップ』『ジェンダー平等・差別の撤廃』『教育費の無償化』『消費税撤廃』『脱原発で環境との共生、戦争をしない外交を』。
与埜自身が所属する党とは、全く毛色が違う。一応、重役からは「政策について聞かれたら、中立的な立場で回答しろ」といくつかの質問には指示を出されている。
少し、羨ましい。そして、青いな、と思う。まだ国政を知らない人間の理想だ。
個人のメッセージアプリを呼び出す。何千人と登録された友達の中から彼を見つけ出すのは難しい。検索欄で、『野島』とうつと、ポスターよりずっとラフな顔写真が出てきた。どこか外で撮影したような青空をバックに、人の好さそうな満面の笑み。やはり、与埜の知らない顔だった。
「なあ、今日東京つくの九時すぎだよな、十時から二人でどこか予約できないかな」
不意に思い立って、秘書に尋ねた。「先生」の突然のスケジュール変更なんて日常茶飯事の秘書は、はい、と穏やかに反応する。
「会食ですか?」
「いや、個人的な友人と会おうと思って。個室で、飲み物が出ればいいよ。できれば軽食もつけて」
「個人的……なら、ロジェリーなんかどうですか? おつまみや、軽いものなら準備できると思いますし」
「いいね、十時で予約しておいて。そうだ、軽食はコレ、仕出しでお願いできる?」
与埜がブックマークから呼び出した店の画像を見せると、秘書は「了解ーっす」と頷いた。
電話をかけ始めた秘書の隣をそっと立ち、連結部分へと向かう。秘書がこちらを見ていないことをちらりと確認してから、コールボタンを押した。
同じ政治家、それも若手。どんなに忙しくても三コール以内に誰かが出るはずだ。一、二、さ、ッ
『もしもし、野島すばるです』
毅然とした声に、ひるんだのは与埜のほうだった。
固まってしまった一瞬をいぶかしく思ったのか、野島はさらに続ける。
『そちらは、衆議員の与埜一久先生で間違いないでしょうか?』
「あ、ああ……僕だ。突然、すまない、それに、先生はやめてくれ、今日は友達として電話したんだ」
『……なるほど。びっくりしたよ、久しぶりすぎるだろう』
「お前が国政に来るって見たから、連絡したんだ」
『情報遅くないか? 俺が表明したのは三か月も前なんだが』
「ごめんて、僕だってずっと野島のことをウォッチしているわけじゃないんだ」
これは、秘書が持ってきた情報だというのも言わないでおこう。電話の向こうで沈黙が続く。息の一つも聞こえてこないのに痺れを切らして、与埜は言葉を継いだ。
「なあ、今日の夜、少しだけ会えないか? 東京にいるんだろう? 十時からいい店を予約してるんだ」
『十時から、俺の了承をとらずに先に予約したのか?』
「うん」
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