野党新人候補×与党三世議員の元セフレが再会して再燃する話

めい湖

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灰になるまで燃やし尽くす ♥

 粘る野島を店の外に押しやって、会計を済ませた。外に出ると、真っ黒の夜空と、地上を彩る人工灯の星々を背景に、野島が気持ちよさそうに煙を吐いていた。

「路上喫煙、していいの?」
「そこに灰皿スタンドがあるし、セーフ」
「肩身が狭いねぇ、喫煙者」

 横に立つと、焦げた匂いがする。「タクシー呼んだ」と告げられる。

「与埜センセ」
「なんだよ、改まって」
「ごちそうさまでした」
「……いいんだ、俺がいきなり呼んだんだし」
「はは、ちょっと殊勝になったのか? 俺の知ってる与埜らしくない」
 そう言いながらも、野島は目を細めて与埜を見ていた。睨まれてるわけではなく、むしろ……優しい眼差しだ。

 その口の端が、にやりと吊り上がる。次の瞬間、野島の唇からメンソールと焦げ臭い匂いが吐き出されて、煙が与埜の顔を襲った。
「うわ、ゲホッ、んだよ」
「んー、意地悪されたから、お返し」
「ゲホッ、コホ、これは、過剰報復、だろ!」
「純情を弄ばれたし」
「ハァ? 今なんつったって」
「なんでもないよ」野島が目の前で煙を追いやるように手のひらをヒラヒラさせる。気休めだ。「ほら、これ飲んで、機嫌なおして」
 お茶のペットボトルをさせ出された。遠慮なく飲む。
 野島の視線が、頬に痛い。

「俺の家で飲みなおさないか」
「家? お母さん大丈夫なのか?」
「いや、府中の家は処分しちゃったんだ。――もともと、母さんはその予定だったんだって。俺が学生の間は都内に一緒に住むけど、それが終わったら実家でのんびり暮らす。今は静岡にいるよ、看護師だから職にも困らないらしい」
「なんだ、ご挨拶したかったのに」
「いつでも行ったらいいよ。母さん、おまえのことは大好きだから。テレビで見ると連絡寄越すし。俺が連れて行くのが一番いいんだろうけど、静岡なら与埜はいくらでも立ち寄るだろう? 連絡くれれば、繋いでやるよ」
「あはは、じゃあ気合入れて手土産選ぶよ」
「おまえからもらったら、なんだって喜ぶさ」
「そうだといいな。――じゃあ、野島は今は一人暮らし?」
「そう」
「そっか」

 イエスとは一言もいっていないのに、野島が止めたタクシーに、まるで当然のように与埜も乗り込む。日付が変わる少し前。酔っ払いというには冴えた頭で、学生時代の友人とタクシーの後部座席に二人。
 ――学生時代の友人?
 タクシーの運転手に告げた住所は、山の手の西のはずれだった。

「高田馬場に住んでいるんだ?」
「そう。司法修習生の時に借りた家のまんま。交通の便はいいけど、学生街だし、外国人も多いし、治安は……治安は悪くないのかもしれないけど、うるさいよ」
「想像つくよ」
「おまえは、議員宿舎?」
「うん。無断外泊すると秘書に絞られるから連絡していい?」
「門限有りなのかよ」
「門限はないけど、報告義務はある」
「学生時代より窮屈そうだな。あの頃は、家なんてろくに帰ってなかったくせに」
「今は公人なんでね」
 野島が、肩を震わせて静かに笑う。つられて、与埜も吐き出すような笑い声をあげた。

 短く、「学生時代の友人の家に泊まる。官舎には自力で帰るよ」と秘書にメッセージを入れる。明日は、朝七時半に官舎に迎えが来る予定だ。六時ごろに野島の家を出れば、シャワーを浴びる時間も充分にあるはずだ。
 メッセージを送り終えると、背もたれに沈むふりをして、野島を見た。野島も、与埜を見ていた。後部座席で見つめ合う。夜の東京の光が、野島の瞳に映りこんでは消えていく。
 爛々と輝く双眸。強く、何かを訴える眼差し。
 ――いったい、何を?

「飲みなおすって、家になんかあるの?」
「えーと、ほろ酔いと、ビール」
「ビール飲むんだ」
「いや、お歳暮でもらったんだけど、あんまり飲めなくて」
「ああ、もらっても自分で消費できないもの、あるよな。僕は実家や秘書にわけちゃうかも」
「いいな。俺は秘書もいないし、支援者の人や、学生インターンが来てもらった時にふるまったりもするんだけど、未成年もいるから酒は迂闊にあげられなくて」
「お母さんも飲まないんだっけ?」
「飲まなくはないけど、俺と同じで強くないし、好きなものを自分で選びたい派。お歳暮なんかでもらうものはあんまり好みじゃないね」
「仕方ない、僕が飲んであげるしかないかな」
「そうしてくれると助かるよ。――ほら、もう着いた」

 タクシーが止まったのは、見知らぬ通りだった。駅周辺なら見覚えがあるはずだが、おそらく少し離れているのだろう。新宿とは思えないほど、車通りはまばらだ。路面電車が車道の中央を走っていた。
 少し歩いてから入ったのは、議員宿舎と比べるとあまりに簡素なマンションだった。

 汚い、というほどではないが、散らかった印象のある小さな玄関ロビー。管理室があるようには見えず、おそらくオートロックのパネルから繋がる連絡先は、複数のビルを管理する業者だろう。野島は郵便物を確認して、不要なチラシをすぐ横の溢れたゴミ箱に捨てていた。
 彼の後ろについてエレベーターに乗り込み、八階まであがる。十三階のビルだ。蛍光灯は古い。黄ばんだゴミの仕分けについてのポスターが貼ってある。日本語、英語、中国語の併記がされていた。学生時代に訪れた、友人の下宿を思い出させる。

 ビル中央の吹き抜けを囲む廊下に、四つのドアがある。その一つに野島は鍵を差し込んだ。コンクリートに冷やされた空気にか、ぞくりと背筋が震えた。
「入って」
 電気の消された玄関に入る。狭い玄関だ。土間の一メートル四方にも満たない空間に、二人の男が詰め込まれる。
 背後で、ドアが締まった。
「与埜」
「野島」
 ――どちらが先に、互いの名を呼んだかなんて、些細なことだ。

 野島の、肌の匂いがする。メンソールの鼻につく香りと、少し焦げた匂い。その奥から、人の皮膚の、生ぬるくて、柔らかい、生身の匂いがする。ミルクと腐臭のあいだ。その匂いを嗅ぐと、頭に靄がかかる。あまりに心地の良いベッドに横たわった時に自然と瞼が重くなるのとか、岩盤浴でジワジワと熱に溶かされていく感覚とか、そういうのに近い。
 頬に、野島の頬がぶつかる。抱きしめられていた。また、背筋が震える。今度は外気の冷たさではなく、自分の腹の底から湧き上がる、熱に。野島の背中に、腕を回した。
 ――僕と野島の、親密な時間とは、こういうことだ。

 遠く彼方にあったはずの記憶が、鮮明に蘇ってくる。皮膚のすぐ下が、粟立つようにこまやかに、静かに、そして熱く沸騰する。
 後にも先にも、野島以上に、抱き合うのにしっくりくる相手はいない。

 少し身体を離して、同じ高さにある野島の顔を見つめる。記憶にあるよりも、粗い肌。夜の海のように、潤んでいる瞳。頬に手を添えて、耳の凹凸をなぞると、長いまつ毛が伏せられる。薄い瞼に浮かぶ、青い筋。
 野島の額に、自分の額を重ねる。感じる生温かさに、瞼の奥が熱くなる。彼の息遣いが、音と振動で伝わってくる。
 込み上げるに任せて、口を開いた。
「また、おまえに会えてうれしいよ、野島」
「……今日まで、俺のことなんか思い出さなかったくせに」
「おまえは違うのか?」
 尋ねると、ふ、と野島は強く息を吐き出した。その手が、隠微な意図をのぞかせるように、与埜の腰を撫でるから、与埜の息も揺れる。
 至近距離で、野島の両目が、与埜を見た。

「俺は、ずっとおまえを見ていたよ、与埜」

「ほんとうか?」
 意地悪な気持ちで問いかけたのに、野島の双眸は真剣そのもののまま、頷いた。

「本当は、国政に行ったら、連絡するつもりだったんだ」
「それは遅くないか? さすがに、公示になったら気づくと思うぞ」
「気づいても、堂々とおまえに会いに行くなら、当選してからと決めていた」
「じゃあ、今日の僕からの連絡は、余計だった?」
「いや」首を横に振る。「おまえの気持ちが俺にあるなら、もう迷わない」
「なにを」
「おまえと、同じ景色をみることを」

 ――その景色は、いったいどんな景色なのだろう?
 熱に浮かされ、潤む双眸に、問いかけたかった。だが、与埜は代わりに、野島の唇にキスをする。目を閉じて、魔力を秘めたその眼差しを視界からさえぎる。

 これ以上は、毒だ。

 柔らかい唇が、与埜のキスを大人しく受けていたのもほんの数瞬だった。火が付いたかのように、唇を噛まれ、舌で舌を押し込まれる。上顎をなぞられて、頭の奥まで入り込んでくる感覚に、指先まで痺れた。
 その快感がもっとほしくて、与埜が野島の後ろ頭を掴むと、野島が与埜の腰を引き寄せる。互いの硬くなった欲望がぶつかり合って、炎が燃え上がる。腹の底を、背筋を燃やし尽くして、さらに熱くなるために酸素を求めて口を開いた。そこからまた、抗いようもない、熱い毒を注ぎ込まれると知りながら。

 絡まるようにリビングを横切り、スライドするパーテーションを開けた向こうのベッドに倒れ込んだ。硬めのスプリングが、元気よく与埜の背中を押し返す。持ち主によく似た跳ねっ返りだ。

 やっとキスが離れたかと思うと、与埜に馬乗りになった野島がシャツを脱ぐ。
 こみ上げる笑みを抑えることができず、与埜は布の下から現れる肉体をうっとりと眺める。知っているより、いくらか乾いて硬そうな肌の色、削げた筋肉が落とす影の深さが、彼の変化を物語るようだ。

「野島は、相変わらず、いい身体しているな」
「身体が資本だからな」
「まだあの筋トレメニューしてんの?」
「無理に決まってんだろ」野島は眉間に皺を寄せて、渋い顔をする。「ランニングと、短い筋トレだけ」

 十年前だって、野島昴はとびきり美しくて逞しい獣だった。モサモサ頭で、地味で、真面目そうな大学生が、学業とバイトの合間に明け暮れていた趣味は、軍隊式のハードな体づくりだった。もはや体づくりというよりも、荒修行というほうがしっくりくるような狂気じみたアレを、今も続けていないことにホッとした。野島も人間なのだ。
 その腰に手を当てると、温かく少し湿った肌が、呼吸とともに上下する。

「政治家はまず見た目が大事だもんな」
「おまえに会った時に、萎えられたら困るし」
「最高」

 肉厚といえないまでも、筋肉の浮いた身体が暗がりの中で浮き上がるのを見て、腰の奥が重くなる。ベルトの上に、脇腹から斜めに隆起する窪みに指をそわせると、ぱち、と軽く手の甲を叩かれる。
 驚いて顔を上げると、野島が、無感情に与埜を見下ろしていた。
 忘れたふりをしても、一度スイッチを押せば、簡単に思い出してしまう。与埜も、野島も、互いに。

「与埜、おまえも脱げよ」

 命令のような言葉に、恐怖は感じない。寂しさも。
 ただ、背筋が熱くなった。それは紛うことなく、期待だ。

 野島の冷徹な目線に見下ろされながら、震える指先でボタンを外していく。焦ったい動きも、その獰猛な眼差しに全部、捉えられている。
「野島、ンっ」
「うん、がんばれ」

 まるであやすような言葉に、堪らなくなって腰を揺らす。硬い熱を、野島の内腿に擦り付けると、微動だにしない彼が口の端に笑みを浮かべた。その表情の変化だけでも喉が渇く。
 ボタンを外し終わるとその手を握られて、自分の手が驚くほど汗に塗れていると気づいた。手をスラックスのベルトまで誘導される。今度はこっち。近づいてきた野島の手に、反射で腰を擦り付けようと腰が浮いた。

「まだダメだ」
「は…ッ、ん、」
「早く。待ってるから」

 ハスキーで柔らかい声が、鼓膜すら熱くさせる。やっとのことでベルトを外してチャックを抜くと、喘ぐように息を吐く。スラックスと下着から足を抜き、ワイシャツとタンクトップを脱ぎ捨てた。
 そのストリップのご褒美とでもいうように、野島は自分のズボンと下着をずり下げて、その下の欲望を曝け出す。
 ――実際、与埜は顕になった野島のペニスを、食い入るように見つめてしまう。

 そんな与埜の顎を、野島はぐいと仰向かせる。困ったような、でも楽しそうな顔で、与埜と目を合わせる。
「こーら、欲しがりがすぎるぞ」
「あ、ごめ」
「うん、でも、いい子だ。よく出来たね、かずひさ」

 目線も、声も、唇も、舌も、野島の何もかもが水飴のように甘い。今度は味わうような口付けが落とされた。粘った甘さが、与埜の舌も、つま先も、快感をたぎらせる腰の奥も、キツく収縮する心臓をも、絡め取って奪っていく。

「す、すばるッ、ん」
「……何、どうしたの」
「触りた、いっ」

 おまえに。

 目尻から、熱が溢れてきた。指先ひとつ動かすのすら、野島に意思を奪われてしまいたかった。三十男がみっともない、などという常識は、与埜の全てを許す男の前で、何の意味もなさない。
 野島が微笑んで、額に唇を落とす。そして与埜の手をとって下に導く。野島が腰をずらして二本のペニスを重なり合わせ、それを与埜に握らせた。手のひらに、熱した鉄のような互いの欲望を感じて、頭の奥が熱く、理性が霧散していく。
 野島と僕の、他の誰にも見せられない、浅ましい獣欲のかたち。

「一緒に擦って」
「はっ、んっ」

 重ねているだけで、裏筋や亀頭の窪みが擦れて、その熱さに粘膜が焼かれていく。

「もっと強く」

 時折、腰を突き上げられる。その度に野島の欲望に自分のそれが押し潰されるような錯覚に陥る。

「うぐっ、ん……いき、そ」
「イケよ」
「っぁ、―――――ッ」

 乱暴な言葉とともに、腰を強く擦り合わせてくる。ピリピリと痛みにも思える感覚に、引き攣った声が喉を震わして、擦過音のような神経質な悲鳴が響いた。
 身体の中心が、燃えて、火柱のように天を目指していく。
 手のひらの中で、灼熱が弾けて、胸や顎まで飛んだ。火傷しそうに、熱い。

 降りて来れない、と与埜は思う。涙で歪んだ視界に、夜の薄青に染まった野島の顔が揺れていた。その口元が、血でも啜ったかのように赤い。
 きっと僕の肉を、貪ったあとだ。
 食い尽くされて、湿ったベッドの上に戻ってくる。熱を持った野島の手が、与埜の目元をぬぐう。汗みずくの野島が、少し不安そうな顔で、与埜の顔を覗き込んだ。さっきまでの傲岸なそぶりは一体どこにいったのか。

「すげえ声出してたけど、大丈夫?」
 ……おまけに、セックスの最中に出した声をどうこう言うなんて、躾がなってないにもほどがある。誰だコイツに閨の作法を教えたのは。――もし陪審員がいるのなら、満場一致で与埜を示すだろう。光栄なことに。

「大丈夫じゃ、ない」
「どうした、どこか痛いのか?」
「死にそう」
「は?」
「物足りなくて、死にそう」

 目を見開いた野島の腕を引いて、呆けた口に噛みついてやる。歯が当たる不恰好なキスに、笑いを堪えながらも、与埜は野島の首に腕をかけた。

 頭の隅に、様々な大人の事情が頭をよぎる。明日の予定や、野島にも同じように予定があるだろうこと。すでに夜半は過ぎていること。真人間の自分が、頭の片隅でホイッスルを拭きならして「やめろ!」と叫んでいる。だが、燃え盛る炎を鎮火させるには、あまりにも小さな試みだった。

 ずくずくと、募る欲望が、酸素を注ぎ込まれた木炭のように、赤く点滅する。
 目を見開いて与埜を見下ろす野島の瞳の奥に、自分と同じ欲望を見つけたら、もう止まらなかった。
「もっと、おまえを頂戴、すばる」
 一度つけられた火は、灰になるまで燃やし尽くすのが祭りの礼儀だ。




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