記憶の糸

ゆう

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一人旅

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私は先月、23歳になった。

誕生日に、今付き合っている彼からプロポーズを受けた。

付き合って二年。そろそろかな?って感じがあった。

即OKをした。両方の両親に挨拶、報告して婚約をした。

式はまだ決めてないが早くしたいと彼が言っているので私は早々と仕事を辞めた。

私は退職して実家に戻った。仕事もしないので、暇なので旅行に行く事にした。独身最後に一人旅をしてみたくなったから。

自由が効く車で行く事にした。

まず行き先を決めるんだけど。なぜか三重県に行きたいと思った。

伊勢神宮が頭に浮かんだからだけど。

私は子供の頃から神話が好きでよく本を読んでいた。

伊勢神宮に祀られてる天照大神。

「アマテラスオオミカミ」この響きが大好きだ。アマテラス、日本語じゃない感じがする。

前から行きたい場所だった。

九州福岡に住んでるから三重県伊勢まで700キロ以上ある。

ゆっくりのんびり行こう。途中いろんなとこにも寄りたい。時間はたっぷりあるので。

実家を出て高速に乗る。

車は母が乗ってるアクア。コンパクトで乗りやすい。

大阪まで途中休憩をとりつつ夕方に着いた。

大阪で一泊する予定。

美味しい物、贅沢しちゃった。

ホテルで婚約者の彼にメール。無事大阪に着いた事を報告して爆睡。

次の日、モーニング食べて早々とチェックアウト。

伊勢まで一般道を行く予定。ナビをセットして出発。

途中、渋滞に捕まったり、お昼で食べたトンテキがおいしかった事も楽しい思い出になるはず。

夕方に伊勢市に着いて、予約のホテルに入った。

夕食まで時間があったのでお土産を見て回る。
その日は団体さんがいるのか混雑していてゆっくり買い物って感じにはならなかった。

あれこれ選んでレジに並ぶと前の女性の買い物かごが私の買い物かごとぶつかった。

振り返るその女性。

一瞬、目が合う。ビックリしたすごく綺麗。

彼女もなぜか驚いた表情。

舞「すいません」

彼女「いえ、こちらこそすいません。」

不思議だけど、どこかで会ったような気がした。

綺麗な人だから美人はみんなどこか似てたりする物なんて勝手に解釈して彼女の後ろに並んで会計を待った。

会計を済ませて、部屋に戻るエレベーターで、また彼女に遭遇。かるく会釈した。

彼女も優しい笑顔をくれる。キュンってなる。素敵な人だな、こんな人になりたい。そう思ってしまう。

彼女は同じ階で降りた。私も続いて降りるので二人で顔を見合わせたクスっと笑った。

部屋に戻り、ほっこりした雰囲気を味わっていると、携帯がなる。

着信は母からだ、

舞「もしもし、」

母「舞、無事ついたの?」

舞「うん、着いたよ、今ホテル。」

母「着いたら着いたって連絡しなさい。心配するでしょ」

舞「はーい、これから夕食なの、じゃーね。」

私は小言を聞きたくないので会話を途中で終わらせた。

夕食の時間。

大広間のテーブルに案内される。一人分のお料理。

回りは団体客?たくさんいる。

多分一人は私だけかも。ちょっと恥ずかしい。

隣りにも複数人のお料理が準備されてる。

早く食べてこのホテル自慢の露天風呂に入ろう。

隣り、宿泊客が席についた。

あっ、またまた遭遇。綺麗な人。

ニッコリ微笑む彼女。私も笑顔で答える。

彼女は多分ご両親と旅行に来てる感じかな。

優しそうなご両親。楽しそうだ。

彼女「よく会いますね?お一人ですか?」

舞「はい、独身最後に一人旅をしたくなって。」

彼女「結婚されるんですね、おめでとうございます。」

舞「ありがとうございます。」

彼女母「お一人なら一緒にお食事どうですか?ねぇお父さん?」

彼女父「うむ、そうだね。人数多い方が楽しいよ。」

彼女「ねぇ、両親もあー言ってるのでどうですか?」

舞「いいんですか?嬉しいです。実は一人はちょっと恥ずかしくて。」

彼女「楽しい旅にしないとね。」

彼女は私と一歳違いのお姉さん。名前はヨウさん。
独身、彼氏無し。綺麗なのに彼氏いないんだ、持ったいない。

楽しい食事をさせてもらってすごく嬉しい気持ちでいっぱい。

舞「明日はどうされるんですか?」

ヨウ「明日は神宮にお参りに行くの。」

舞「私もです、よかったらご一緒してもいいですか?」

ヨウ「是非、嬉しい。」

楽しいひと時を終えて部屋に戻る。

連絡先を交換していたので早速LINEが来た。

ヨウ「露天風呂行くけど、どう?」

舞「行きます行きます。」

私はどこか懐かしい感じをずっと感じたまま、それが何かよくわからないが優しい気持ちになれる。

部屋のチャイムがなる。

ヨウ「お風呂行こうよ。」

舞「はい。楽しみですね、露天風呂。」

彼女は浴衣に着替えている。すごく色っぽい。美人は何着ても似合うからいいな。

私はチビだから浴衣のサイズが合わないから着てない。

彼女と仲良く露天風呂。

脱衣所でなんの躊躇もなく裸になるヨウさん。

女の私が見ても綺麗って思う。すごく素敵なプロポーション。

私は急に脱ぐのが恥ずかしくなる。だってチビで貧乳で幼児体型だから。

ヨウ「早く、入ろ。」

舞「先にどうぞ。」

ヨウ「どうかした?」

舞「ううん、ちょっと恥ずかしくて。」

ヨウ「ウフフ、恥ずかしがらなくてもいいのに、女の子同士なのに。先に行くよ、早く来て。」

舞「はい。ごめんなさい」

私は裸になりタオルで身体を隠して露天風呂へ。

他の人は何人かいた。でもまだ時間が早いのか、少ない。ヨウさんを探していると、

ヨウ「コッチだよー」

ヨウさん先に身体洗ってた。

私も横に座り身体を洗う。もう恥ずかしいも何も感じない。

シャワーで流し湯船へ。

ヨウ「あー、気持ちいい。最高だね。」

舞「露天風呂いいですねー。」

ヨウ「ねぇ、舞さんはなぜ伊勢に?女の子はもっとポピュラーなところ選ぶんじゃない?」

舞「ハハハ、そうですか?私、子供の頃から神話が好きで、アマテラスオオミカミ様が大好きだったんです。それで一度伊勢に来たかったんです。」

ヨウ「ウフ、そうなの。私は両親が来たいって言うからなんだけど、ここは辛い別れの場所だからあまり来たくなかった。」

舞「えっ?別れ?」

ヨウ「あっ、ゴメン。変な事言っちゃって。私じゃないんだけどね。」

舞「変な事、私も言っていいですか?」

ヨウ「なぁに?変な事?」

舞「私とどっかで会った事ありませんか?」

ヨウ「ないよ。でも・・・」

舞「?」

ヨウ「あなたはもう結婚も決まってるのよね。」

寂しそうに呟くヨウさん。

ヨウ「私の変な作り話し聞いてくれる?」

舞「作り話し?」

ヨウ「うん、私は作ってないホントの話しだけど誰も信じてくれないの。」

舞「お風呂から上がって聴きたいその話を。」

ヨウ「いいの?嬉しい。」

露天風呂を出て、私の部屋に移動する。
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