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3.変人の定義
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食事しましたか?
何でみんな揃ってそんなことを聞くんだろう。
フレデリックにとって食事はそれほど大事なこととは思えなかった。飴でも舐めておけば良いじゃないか。
人と会話するのも無駄。
魔術の研究は一瞬目を離した隙に、無意味となってしまうこともある。自分にしかできないことをするのは有意義だろう。じゃあ他の事の優先順位が下がっても仕方ないことなのに、みんなはどうしてうるさく言うんだ。
そう思っていた。
五才で魔術研究所に連れてこられて二十年、フレデリックは研究第一でやってきた。魔術師団に入り出世するという可能性もあった。幼い彼の魔力は膨大でコントロールする力にも優れていた。
それなのに、人嫌いで団体生活が無理だから研究者になった。
幼い頃、城で働く女性たちに世話をやかれすぎたのが軽いトラウマになっている。
「かわいい」
「お菓子食べる?」
とベタベタ触ってきたり、子供を可愛がっているところを他の魔術師に見せてアピールしたり。
人が自分に近づくのは何か利用する目的があるんだろうと思い込んてしまった。
十代になってからは、背が伸びて黒いローブ姿がミステリアスだとわりと陰では人気もあったのだが。
同期(といっても十歳くらい上の世代)は結婚して子供を持っている者も多い。管理職になっていることもあり、フレデリックを心配してあれこれ言っている面もある。
魔術師団のユージンもその一人だ。
「フレディ、お前さあ。もっと人と会話した方がいいぞ」
「必要ない」
「最近は各国が戦争を避けるために、情報戦に代わってるのは理解してるな?」
「まあ、だいたい?」
「気にも停めてなかっただろ。お前の魔術研究は素晴らしい。それは間違いない。ただそれがどんな応用をされたり実用化されてるのか知らないだろ。一人の天才の陰に凡才の努力があるんだ」
「陰は俺の方だろう」
ユージンも確かに、と納得しかける。
フレデリックの魔術理論は革新的すぎて、別のものが補足してやっと理解される。
名声は理解のあとに生まれるので、フレデリックは表に出ない。
「いやいや、極端な話、お前がもし精神魔法の攻撃を受けたら国終わるんだよ」
「そんなわけ……あるかも」
「各国がコストかけずに攻めるなら、警戒されてる要人よりもお前みたいな奴にハニートラップをかけるだろうな」
「ハニートラップ?なんだそれ」
「恋愛という恐ろしい精神魔法攻撃の一種だ。」
「恋愛……は、みんな自然とやってるんだろ。あれ魔法攻撃なのか」
「そうだ。で、お前は恋愛以前に異性との触れあいの耐性がない。だから特訓してこい」
「必要ない」
「とりあえず人の恋愛を見てくれば、少しは耐性が付くんじゃないか。」
フレデリックは、瞬きをして、しばらく考えた。自分が恋愛をする想像はつかない。それなら勉強して理解するしかない。
「そうかも」
「よし、じゃあ女の子のいる店に連れていってやろう」
「ユージン、その店はお前の妻に言っても良い店か」
「やめてください。」
ユージンの妻も魔術師だったので顔見知りである。以前、ユージンが浮気をしたときに家の屋根が半分溶けたらしい。
「といってもどこに、行けば良いのか。酒場でも下着のような女が横に座ってすり寄ってくるような店は吐き気がするし」
「なにその店?何でフレディのクセにそんな羨ましいとこ行ってるの!」
「前の魔術師団の団長に連れていかれた」
「ずるい!
そうだな、最近うちの若い者達が気に入ってるのが、エデンって店なんだけど。ランチもあって、夕方から女性も入りやすくてお酒も提供してる。自然な出会いがあるらしい。近いし」
「近いのはありがたいな。帰ってから観察データを記録したいし」
それ以来、フレデリックは時々エデンに行くようになった。義理堅い面もある。
フレディがエデンで目撃されたという噂を聞いてユージンが再びやってきた。
「エデンに行ってるらしいな」
「ああ、なかなか興味深いものを見た」
「良かったなあ。女の子と会話したり……はまだまだか。フレディだもんな」
「会話している。真っ先に寄ってきてくれて話しかけてくれる。彼女が他の男のところで喋っていると面白くない」
「すごい。大進歩じゃないか。」
「でも他の奴はもっと会話している。」
「でも会話の量じゃないからな」
「そうだな、俺がもっと食べられると良いんだが」
ん?
「フレディ、食べる量って」
「何度も注文すれば彼女が何度もテーブルに来てくれる」
んん?
「会話ってもしかして」
「食べるものを聞いてくる」
「彼女ってもしかしてアメリアちゃん?」
「そうだ」
「彼女は店員さんだから。話しかけてるのは仕事だから!ノーカウント!会話じゃない」
「そうなのか」
見るからにしょぼんとしたフレデリック。
ちょっと可愛いと思ってしまう。
「彼女の運んでくれた食事しか味がしないんだ」
やだ可哀想この子
心に母性のようなものが灯った。
「もとから味なんて気にしたことなかったけど」
やっぱりもとも変人だった。
「気になる女性が出来ただけでもすごいよ。」
「まあな。他人の恋愛はだいたいわかるようになった」
ユージンは、また様子を見に来ると言った。
「国内も色々ありそうだから気をつけろよ
」
と、軽く手をふった。
塔の下までユージンが着いたのを見て息を吐く。
本当に世間話をしただけだった。
てっきり、派閥に誘われるのかと思った。
三人いる王子のうち、皇太子を決めるという噂がある。平和な時代に求められる王というものを、王も民衆も貴族も探って時期を逃していた。
王子たちに目立った欠点があるのなら迷わずともいい。それぞれに良いところがあるから王は平等に目をかけ期待している。
それが貴族たちの派閥争いを許してしまっていたともいえる。
ユージンの心配もわかるが、フレデリックは一切関心がなかった。時折面会に来るのは第二王子だったが、特に心を許したつもりもない。
何でみんな揃ってそんなことを聞くんだろう。
フレデリックにとって食事はそれほど大事なこととは思えなかった。飴でも舐めておけば良いじゃないか。
人と会話するのも無駄。
魔術の研究は一瞬目を離した隙に、無意味となってしまうこともある。自分にしかできないことをするのは有意義だろう。じゃあ他の事の優先順位が下がっても仕方ないことなのに、みんなはどうしてうるさく言うんだ。
そう思っていた。
五才で魔術研究所に連れてこられて二十年、フレデリックは研究第一でやってきた。魔術師団に入り出世するという可能性もあった。幼い彼の魔力は膨大でコントロールする力にも優れていた。
それなのに、人嫌いで団体生活が無理だから研究者になった。
幼い頃、城で働く女性たちに世話をやかれすぎたのが軽いトラウマになっている。
「かわいい」
「お菓子食べる?」
とベタベタ触ってきたり、子供を可愛がっているところを他の魔術師に見せてアピールしたり。
人が自分に近づくのは何か利用する目的があるんだろうと思い込んてしまった。
十代になってからは、背が伸びて黒いローブ姿がミステリアスだとわりと陰では人気もあったのだが。
同期(といっても十歳くらい上の世代)は結婚して子供を持っている者も多い。管理職になっていることもあり、フレデリックを心配してあれこれ言っている面もある。
魔術師団のユージンもその一人だ。
「フレディ、お前さあ。もっと人と会話した方がいいぞ」
「必要ない」
「最近は各国が戦争を避けるために、情報戦に代わってるのは理解してるな?」
「まあ、だいたい?」
「気にも停めてなかっただろ。お前の魔術研究は素晴らしい。それは間違いない。ただそれがどんな応用をされたり実用化されてるのか知らないだろ。一人の天才の陰に凡才の努力があるんだ」
「陰は俺の方だろう」
ユージンも確かに、と納得しかける。
フレデリックの魔術理論は革新的すぎて、別のものが補足してやっと理解される。
名声は理解のあとに生まれるので、フレデリックは表に出ない。
「いやいや、極端な話、お前がもし精神魔法の攻撃を受けたら国終わるんだよ」
「そんなわけ……あるかも」
「各国がコストかけずに攻めるなら、警戒されてる要人よりもお前みたいな奴にハニートラップをかけるだろうな」
「ハニートラップ?なんだそれ」
「恋愛という恐ろしい精神魔法攻撃の一種だ。」
「恋愛……は、みんな自然とやってるんだろ。あれ魔法攻撃なのか」
「そうだ。で、お前は恋愛以前に異性との触れあいの耐性がない。だから特訓してこい」
「必要ない」
「とりあえず人の恋愛を見てくれば、少しは耐性が付くんじゃないか。」
フレデリックは、瞬きをして、しばらく考えた。自分が恋愛をする想像はつかない。それなら勉強して理解するしかない。
「そうかも」
「よし、じゃあ女の子のいる店に連れていってやろう」
「ユージン、その店はお前の妻に言っても良い店か」
「やめてください。」
ユージンの妻も魔術師だったので顔見知りである。以前、ユージンが浮気をしたときに家の屋根が半分溶けたらしい。
「といってもどこに、行けば良いのか。酒場でも下着のような女が横に座ってすり寄ってくるような店は吐き気がするし」
「なにその店?何でフレディのクセにそんな羨ましいとこ行ってるの!」
「前の魔術師団の団長に連れていかれた」
「ずるい!
そうだな、最近うちの若い者達が気に入ってるのが、エデンって店なんだけど。ランチもあって、夕方から女性も入りやすくてお酒も提供してる。自然な出会いがあるらしい。近いし」
「近いのはありがたいな。帰ってから観察データを記録したいし」
それ以来、フレデリックは時々エデンに行くようになった。義理堅い面もある。
フレディがエデンで目撃されたという噂を聞いてユージンが再びやってきた。
「エデンに行ってるらしいな」
「ああ、なかなか興味深いものを見た」
「良かったなあ。女の子と会話したり……はまだまだか。フレディだもんな」
「会話している。真っ先に寄ってきてくれて話しかけてくれる。彼女が他の男のところで喋っていると面白くない」
「すごい。大進歩じゃないか。」
「でも他の奴はもっと会話している。」
「でも会話の量じゃないからな」
「そうだな、俺がもっと食べられると良いんだが」
ん?
「フレディ、食べる量って」
「何度も注文すれば彼女が何度もテーブルに来てくれる」
んん?
「会話ってもしかして」
「食べるものを聞いてくる」
「彼女ってもしかしてアメリアちゃん?」
「そうだ」
「彼女は店員さんだから。話しかけてるのは仕事だから!ノーカウント!会話じゃない」
「そうなのか」
見るからにしょぼんとしたフレデリック。
ちょっと可愛いと思ってしまう。
「彼女の運んでくれた食事しか味がしないんだ」
やだ可哀想この子
心に母性のようなものが灯った。
「もとから味なんて気にしたことなかったけど」
やっぱりもとも変人だった。
「気になる女性が出来ただけでもすごいよ。」
「まあな。他人の恋愛はだいたいわかるようになった」
ユージンは、また様子を見に来ると言った。
「国内も色々ありそうだから気をつけろよ
」
と、軽く手をふった。
塔の下までユージンが着いたのを見て息を吐く。
本当に世間話をしただけだった。
てっきり、派閥に誘われるのかと思った。
三人いる王子のうち、皇太子を決めるという噂がある。平和な時代に求められる王というものを、王も民衆も貴族も探って時期を逃していた。
王子たちに目立った欠点があるのなら迷わずともいい。それぞれに良いところがあるから王は平等に目をかけ期待している。
それが貴族たちの派閥争いを許してしまっていたともいえる。
ユージンの心配もわかるが、フレデリックは一切関心がなかった。時折面会に来るのは第二王子だったが、特に心を許したつもりもない。
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