エロ講義を受けた話

仙桜可律

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「あとね、彼こんなことも言ってるよ。

金持ちと時間あるやつだけがテクニシャンになるんじゃないって。

良かったね皆、頑張ろーね。
僕もお金ないし、女の子のスケジュール大変だけど、モテモテだから。」

これは笑うところかと、頬を緩めたとき


「どうしたんですか。

そうですか。

旦那が出張だからって、


ふふ、仕方のない人ですね」


また電話に出やがった!

しかも声音と口調変えてる。



「夜はダメ。

今からすぐ来れるんならいいですよ、

僕も早く切り上げるんで、

話聞くだけですよ?

いやいや、カフェでいいでしょ、
わかりました、行くまで待てますよね」


通話終了して、ボトルから一口飲んだ。


「あれ、どこまで話したっけ。

ああ、そうそう。

僕はここの講師になって三年目で、今年29歳。
童顔だけどねー。
兄貴ってキャラでもないので、勘違いして懐かないでねー。」


いや、自己紹介って初めだろ!?



「あ、ごめんね?僕、話飛ぶんだよね。
気にしないでね」

気にしろよ!


「じゃ今日はここまでー。」

早く切り上げるとか言ってたのに、きっちり講義時間いっぱいまで話していた。



タラタラテレテレしてたけど。


「なんだべか、あのセンセ」


心の声が、漏れてしまった。
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