Sランクパーティーから追放されたけど、ガチャ【レア確定】スキルが覚醒したので好き勝手に生きます!

遥風 かずら

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第十三章:新たな地

227.ミンストレルからの招待状

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『ご注文は?』

 ルティの手に引かれ、料理屋で食事を取ることになった。
 注文を聞きに来た女主人は、とても何かの末裔には見えない。

「はいはいっ! 私、特製オレンジパイ!」
「じゃ、じゃあ、わらわはチョコドリンク」
「シーニャ、ドラゴンステーキがいいのだ!」
「おれはグライスエンド限定サンドで」

『かしこまりました』

 そういえばフィーサは剣だから、食事は必要無かった気がする。
 怪しまれないように何か頼んでみたのだろうか。

「フィーサ。チョコドリンクって、問題無いのか?」
「別に何てことないなの。何かの液体なら何でも飲んで構わないなの」
「液体限定か。もしかして、効能効果を得られるとか……」
「あの温泉に浸かってから出来るようになったなの。むふふ~なの!」
「なるほど」

 神剣フィーサブロスの潜在的なスキルはどこまで上がるのか、まだまだ使いこなせていないな。
 エンチャント攻撃以外にも自ら魔法を使ったと聞くし、おれは特別な武器を味方にしているようだ。

「アック様、少食なんですねぇ」
「ほどほどにしてるだけだな。予定外に差し入れがあるわけだし」
「ええっ? だ、誰からですか!?」
「ルティだ」
「……そうでした! えへへ」
「まぁ、こぶし亭も気になっているしな」
「ですよねぇ! そこはお任せ下さいっ!」

 ルティが作る料理の数々で、おれは強さを得られている。
 それだけに彼女の腕前には疑問を抱かないが、シーニャはずっと首を左右に振っていて、全く信用していない。

 おれだけは、出会った当初から強力なドリンクを飲んで、料理耐性が出来たらしい。

 ◇◇

「はふぅ~……何だか久しぶりにひと息つけましたっ」
「シーニャ、物足りないのだ!」

 ルティとシーニャはすぐに完食した。
 フィーサも器用にドリンクを得ていたようだが、問題はおれが頼んだサンドだ。

「イスティさま、難しい顔をしてどうしたなの?」
「……フィーサ。これが何に見える?」
「むむ? 何かの封書……なの。挟まれていたなの?」
「まぁな。用心深く食べていたが、そういう手で来るとはな」

 食べられないものを挟んでいたかと思っていたが、ここの料理屋もグルとは考えにくい。
 その証拠に、フィーサに見せる前に燃えて消えてしまった。

「な、なんて書いてあったなの?」
魔法文字ルーンだったが、招待状だった。宮廷仕えの人間って書いてあった。そいつは、この先の教会で待っているらしいぞ」
「宮廷? こんな町に宮廷なんて無いはずなの。それにしても大した自信家なの! わざわざ待ち伏せを案内するなんて、気に入らないなの」
「ここの末裔は遊びが好きなんだろ」
「それで、どうするなの?」
「……そうだな。フィーサは、ガチャで引いたリキッドを使っておいてくれ。何が起きるか分からないしな。それにこの手口は、派手な男とは別のものだ」

 魔力に違和感を感じたあの男であれば、こういうまどろっこしい真似はして来ない。
 樹人族もそうだったが、この町にはそれぞれが単独あるいは、パーティーで動いている連中がいるようだ。

「分かったなの」

 何をするつもりがあるのかは、教会に行ってみなければ分からない。
 その前に戦闘準備をしておく必要がある。

「もぐ……アック、どこか行くのだ?」
「えぇっ? も、もう行くんですか~!?」
「無理しなくても、ここで休んでてもいいぞ。おれとフィーサは、教会に行く」
「シーニャもついて行くのだ!! シーニャ、アックと一緒! ウニャッ!」
「わ、私もですよ~!! それにしても何かあったんですか?」
「まぁな。どうやらここグライスエンドは、末裔の連中以外にも得体の知れない奴がいる町のようだからな。そいつらと話をしに行く」

 置いていくつもりは無かったが、シーニャはまだ追加の肉を食べていた。
 ルティは少しだけまどろんでいたようだ。

「イスティさま。ぬりぬりしたなの!」
「よし、行くか」
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