42 / 130
42.前借り
しおりを挟む
「金のあるところとは?」
オルゴンに問われ、アツリュウは得意顔になって、椅子に座った。
「ミヤビハラ家の固有財産を使おう、ロドリゲスがいる家に金目のものがわんさかあった。あれを根こそぎ売って、さらにミヤビハラ家所有の家から土地から利権から全て売れば相当な金になる」
どうだ!と素晴らしい考えだろうが!と皆を見渡した。
「それはできません」
ソバ執行官が厳しい口調でアツリュウを見た。
「ミタツルギ代行にはその権限はございません」
それはアツリュウも初めから分かっている話だった。アツリュウにミヤビハラ家の財産を使う権利は無い。
今、エイヘッドには二人の領主代行がいる、1人はミヤビハラ家嫡男ロドリゲス、そしてもう1人が領主代行ミタツルギ家アツリュウだ。
セウヤ殿下に任命されたアツリュウは、領主としての権限をもっている。しかし、ロドリゲスがエイヘッドですることを、止める権限は持たされていない。そして、逆もしかり、ロドリゲスはアツリュウを止める権限をもっていない。
セウヤ殿下は意地が悪い。二人で競えということだ。
しかし、金の使い方については問題が起きる。租税を始め領地で生まれた金を、どちらが受け取るのかという問題が。そこでセウヤ殿下がよこしたのが、ソバ執行官だ。
領地の財務についてはアツリュウが全ての権限をもち、ロドリゲスは手を出せない。
ロドリゲスが領地の金を動かした場合、ソバ執行官は彼の権限で、それを無効にしたり、金をアツリュウに戻したりできる。
セウヤ殿下が付けてくれた、財務のうえでアツリュウを守ってくれる人なのだ。
しかし、彼はアツリュウだけに味方する訳ではない。
ミヤビハラ家は廃されておらず、今のところ何の罰もうけていない。だからミヤビハラ家の固有財産はバンダイのものである。
それをアツリュウは自由にできない。ソバ執行官はミヤビハラ家の固有財産をアツリュウから守る。
エイヘッドの財産について、セウヤ殿下の意向の通りに、アツリュウとロドリゲスの線引きをする事、それがソバ執行官の仕事なのだ。
「それは分かっています」
笑顔でアツリュウはソバ執行官に答えた。
「でも、私が海賊騒ぎを解決し、領主代行から領主になれば、ミヤビハラ家は廃されることは間違いないと私は思うのですが、ソバ執行官どう思いますか?」
「そうですね、あなたが領主になれば、ミヤビハラ家は廃されるかは分かりませんが、エイヘッドを退去させられることは間違いないでしょうね」
「そうなった時、ミヤビハラ家の財産はどうなると思いますか? 私の物になるのでは?」
「それは難しい質問です。あなたの物になるかもしれないし、シュロム王家の預かりになるかもしれない、私には明確なお返事はできません」
ソバ執行官は冷静な表情を崩さないが、アツリュウが何を言いたいのか測りかねている様子だ。
「私の物でも、セウヤ殿下の物でも、どちらでも同じことだ。私はその金をセウヤ殿下から前借することにする」
アツリュウは、もう一度「まえがりだ!」と言ってにっこりと笑顔できっぱりといった。
「前借するって、どういう意味だ」
オルゴンがいつもの調子で、アツリュウに聞いた。
「セウヤ殿下に、俺が領主になったときに生まれる、ミヤビハラ家の財産を没収したときの金を、前借させろと掛け合ってみる。前借だから払うのはセウヤ殿下だ、ミヤビハラ家の金に直接手を付けるのとは違う。だったら問題ないですよね、ソバ執行官」
ソバ執行官は「セウヤ殿下が出してくださるのなら、問題ないです」と即答した。
「じゃあ、金の問題は解決だ」
「解決って、もしお前が海賊騒ぎを解決できずに、領主になれなかったら借りた金はどうするんだ」
オルゴンが呆れて聞く。
「別に返せなくてもいいんじゃないか? だって、そもそもここエイヘッドの問題を解決するための金を、ミヤビハラ家が払うんだ、至極真っ当な使い方だろ」
「だが、セウヤ殿下から借りておいて、返せませんでは済まないだろう?」
「その時は決まってるだろ、話が元に戻るだけだ」
アツリュウは笑って言った。
「エンドバード領で肩代わりすればいい、ミタツルギ家の俺がした失態の尻拭いを、ミタツルギ家がする。そういうこと」
オルゴンが、そんなに簡単に言うなと、不機嫌な声をだした。
「そうかな、最初に援助してもらうか、最後に借金を肩代わりしてもらうか、先か後かの違いで、金を払ってもらうことは同じだろ」
「セウヤ殿下を納得させる自信はあるのか?」
スオウ隊長の問いに、アツリュウは「あります」と即答した。
「すぐにセウヤ殿下に書簡を送る。4日で届き、早くて返事が来るまでに8日くらいかな、遅くとも10日のうちには答えてくれるだろう……殿下は断らないと思うよ、バンダイにはもう生き残る道は無いと言っていた。あと、俺が失敗しても殿下は損しない。大丈夫、俺に任せておけ、殿下から必ず前借してみせる」
はははと笑い声がした。見るとソバが笑っていた。
「面白い方だ、あなたは。そんな自信満々に、前借してみせると宣言する人を初めて見た。それも殿下から前借とは。」
彼は失礼といって、また冷静な表情にもどった。しかし今まであった冷たさが消えていた。
「それでは、私がミヤビハラ家の固有財産の総資産額を査定しておきましょう。エイヘッド領内、そしてモーリヒルドの都に所有する財産も利権も含めて」
「ありがとうございます。ソバ執行官。是非おねがいします」
「それでだな、オルゴン。俺は金が前借できたら買いたいものがある」
「まだ、金は手に入ると決まったわけではないが、なんだ」
「まず困窮者への食糧は第一として、その次に今、エイヘッド領内でたまっている木材やら石材をだな、領主代行の俺が買い取ってやる。それで、エイヘッド領内でぼろぼろになっている、港やら橋やら道やら補修する。他には木材を安価で領民に提供し、家の建て替えなども促進する。建設に人はいるから仕事も増える。だぶついた木材も売れるから商人たちもひとまずは満足するんじゃないか?」
「そこまでするには金は足りないとは思うが……まあいいんじゃないか……おまえ意外に頭がよくまわるな。ちょっと見直した」
オルゴンが不本意そうに小さい声で言うので、ふふんと鼻で笑ってまあなと言ってやった。
「人の金だと思えばバンバン使える。明日の商業ギルドとの面談では、そのように言っておく。俺がそのたまっている木材を買ってやると」
「まだ、セウヤ殿下の確約を頂くまえに、話を進めるのは危険ではないのか」
オルゴンの言葉に、そこにいる他の者も彼の意見に賛同した。セウヤ殿下の返事を待つべきだと。
「いや、違うね。エイヘッドにいる人間は、ずっと領主ミヤビハラ家の元に生きて来た。そりゃ不満はあるだろう、でもだからと言って、ミタツルギ家の俺に明日から乗り換えますなんてことには絶対にならない。余所者の俺がここで生き残るには、エイヘッドで最も力のある人間達、すなわち商業ギルドを味方につけることが絶対条件だ」
アツリュウはまた立ち上がった。
「エイヘッドは瀕死の状態だ。俺はそこに手を差し伸べる、でも、何も持っていない状態で手を出すんだ。そしてこう言う、俺を領主にすれば、助けるぞと、だから、俺を領主にするために協力しろと。そうすれば、ミヤビハラ家がため込んだ金を、俺が全部エイヘッドのために使うと約束する。商業ギルドが俺の後ろ盾になれば、セウヤ殿下の了承もさらに得やすくなる」
「どうかなあ、アツリュウ様、ぱっと見ただの頼りない若者ですからね、商業ギルドの方々って年配のお偉い感じの方でしょう。アツリュウ様の熱意が伝わりますかねえ」
キボネがのんびりした口調でいった、お前に頼りないと言われるのは不本意だが、若くて頼りないのは事実だ。
「大丈夫、とっておきの一言がある。これを言えば商業ギルドは俺の側に付くしかなくなる、ロドリゲスの話はもう聞かなくなる」
「なんですか?」キボネが聞く、皆がそれはなんだと俺の次の言葉を待っている。
「エイドドアドの軍港をぶっ壊す」
「ええ、あの立派な軍港を壊すんですか? もったいないし、できるんですかそんなこと」
護衛の4人がザワザワ騒いだ。
「できないな、代行の俺には、でも領主になったらできる。気に入らない余所者のミタツルギの息子でも、これを言われたら、商業ギルドの人たちは俺に領主になって欲しいだろうね。まあそういうことだから、明日の面会は心配するな、上手くやっとく」
アツリュウは勢いよくオルゴンに告げた。
「ずいぶん威勢のいいことだ」
スオウ隊長が冷ややかに言った。
「領地のことについては私の職務の範疇外であるので、申し上げることはなにもない。しかし代行、海賊襲撃事件の解決がなければ、エイヘッドに人が戻らない問題は残ったままだ。あなたが、最優先で取り組むべきことは海賊事件だ。今後の我々の動きについてご指示を頂きたい」
スオウ隊長の言葉に、アツリュウは、急に勢いを無くした。
「そっちの話はですね……なんとも……」
深いため息をついて、アツリュウは肩を落とした。
オルゴンに問われ、アツリュウは得意顔になって、椅子に座った。
「ミヤビハラ家の固有財産を使おう、ロドリゲスがいる家に金目のものがわんさかあった。あれを根こそぎ売って、さらにミヤビハラ家所有の家から土地から利権から全て売れば相当な金になる」
どうだ!と素晴らしい考えだろうが!と皆を見渡した。
「それはできません」
ソバ執行官が厳しい口調でアツリュウを見た。
「ミタツルギ代行にはその権限はございません」
それはアツリュウも初めから分かっている話だった。アツリュウにミヤビハラ家の財産を使う権利は無い。
今、エイヘッドには二人の領主代行がいる、1人はミヤビハラ家嫡男ロドリゲス、そしてもう1人が領主代行ミタツルギ家アツリュウだ。
セウヤ殿下に任命されたアツリュウは、領主としての権限をもっている。しかし、ロドリゲスがエイヘッドですることを、止める権限は持たされていない。そして、逆もしかり、ロドリゲスはアツリュウを止める権限をもっていない。
セウヤ殿下は意地が悪い。二人で競えということだ。
しかし、金の使い方については問題が起きる。租税を始め領地で生まれた金を、どちらが受け取るのかという問題が。そこでセウヤ殿下がよこしたのが、ソバ執行官だ。
領地の財務についてはアツリュウが全ての権限をもち、ロドリゲスは手を出せない。
ロドリゲスが領地の金を動かした場合、ソバ執行官は彼の権限で、それを無効にしたり、金をアツリュウに戻したりできる。
セウヤ殿下が付けてくれた、財務のうえでアツリュウを守ってくれる人なのだ。
しかし、彼はアツリュウだけに味方する訳ではない。
ミヤビハラ家は廃されておらず、今のところ何の罰もうけていない。だからミヤビハラ家の固有財産はバンダイのものである。
それをアツリュウは自由にできない。ソバ執行官はミヤビハラ家の固有財産をアツリュウから守る。
エイヘッドの財産について、セウヤ殿下の意向の通りに、アツリュウとロドリゲスの線引きをする事、それがソバ執行官の仕事なのだ。
「それは分かっています」
笑顔でアツリュウはソバ執行官に答えた。
「でも、私が海賊騒ぎを解決し、領主代行から領主になれば、ミヤビハラ家は廃されることは間違いないと私は思うのですが、ソバ執行官どう思いますか?」
「そうですね、あなたが領主になれば、ミヤビハラ家は廃されるかは分かりませんが、エイヘッドを退去させられることは間違いないでしょうね」
「そうなった時、ミヤビハラ家の財産はどうなると思いますか? 私の物になるのでは?」
「それは難しい質問です。あなたの物になるかもしれないし、シュロム王家の預かりになるかもしれない、私には明確なお返事はできません」
ソバ執行官は冷静な表情を崩さないが、アツリュウが何を言いたいのか測りかねている様子だ。
「私の物でも、セウヤ殿下の物でも、どちらでも同じことだ。私はその金をセウヤ殿下から前借することにする」
アツリュウは、もう一度「まえがりだ!」と言ってにっこりと笑顔できっぱりといった。
「前借するって、どういう意味だ」
オルゴンがいつもの調子で、アツリュウに聞いた。
「セウヤ殿下に、俺が領主になったときに生まれる、ミヤビハラ家の財産を没収したときの金を、前借させろと掛け合ってみる。前借だから払うのはセウヤ殿下だ、ミヤビハラ家の金に直接手を付けるのとは違う。だったら問題ないですよね、ソバ執行官」
ソバ執行官は「セウヤ殿下が出してくださるのなら、問題ないです」と即答した。
「じゃあ、金の問題は解決だ」
「解決って、もしお前が海賊騒ぎを解決できずに、領主になれなかったら借りた金はどうするんだ」
オルゴンが呆れて聞く。
「別に返せなくてもいいんじゃないか? だって、そもそもここエイヘッドの問題を解決するための金を、ミヤビハラ家が払うんだ、至極真っ当な使い方だろ」
「だが、セウヤ殿下から借りておいて、返せませんでは済まないだろう?」
「その時は決まってるだろ、話が元に戻るだけだ」
アツリュウは笑って言った。
「エンドバード領で肩代わりすればいい、ミタツルギ家の俺がした失態の尻拭いを、ミタツルギ家がする。そういうこと」
オルゴンが、そんなに簡単に言うなと、不機嫌な声をだした。
「そうかな、最初に援助してもらうか、最後に借金を肩代わりしてもらうか、先か後かの違いで、金を払ってもらうことは同じだろ」
「セウヤ殿下を納得させる自信はあるのか?」
スオウ隊長の問いに、アツリュウは「あります」と即答した。
「すぐにセウヤ殿下に書簡を送る。4日で届き、早くて返事が来るまでに8日くらいかな、遅くとも10日のうちには答えてくれるだろう……殿下は断らないと思うよ、バンダイにはもう生き残る道は無いと言っていた。あと、俺が失敗しても殿下は損しない。大丈夫、俺に任せておけ、殿下から必ず前借してみせる」
はははと笑い声がした。見るとソバが笑っていた。
「面白い方だ、あなたは。そんな自信満々に、前借してみせると宣言する人を初めて見た。それも殿下から前借とは。」
彼は失礼といって、また冷静な表情にもどった。しかし今まであった冷たさが消えていた。
「それでは、私がミヤビハラ家の固有財産の総資産額を査定しておきましょう。エイヘッド領内、そしてモーリヒルドの都に所有する財産も利権も含めて」
「ありがとうございます。ソバ執行官。是非おねがいします」
「それでだな、オルゴン。俺は金が前借できたら買いたいものがある」
「まだ、金は手に入ると決まったわけではないが、なんだ」
「まず困窮者への食糧は第一として、その次に今、エイヘッド領内でたまっている木材やら石材をだな、領主代行の俺が買い取ってやる。それで、エイヘッド領内でぼろぼろになっている、港やら橋やら道やら補修する。他には木材を安価で領民に提供し、家の建て替えなども促進する。建設に人はいるから仕事も増える。だぶついた木材も売れるから商人たちもひとまずは満足するんじゃないか?」
「そこまでするには金は足りないとは思うが……まあいいんじゃないか……おまえ意外に頭がよくまわるな。ちょっと見直した」
オルゴンが不本意そうに小さい声で言うので、ふふんと鼻で笑ってまあなと言ってやった。
「人の金だと思えばバンバン使える。明日の商業ギルドとの面談では、そのように言っておく。俺がそのたまっている木材を買ってやると」
「まだ、セウヤ殿下の確約を頂くまえに、話を進めるのは危険ではないのか」
オルゴンの言葉に、そこにいる他の者も彼の意見に賛同した。セウヤ殿下の返事を待つべきだと。
「いや、違うね。エイヘッドにいる人間は、ずっと領主ミヤビハラ家の元に生きて来た。そりゃ不満はあるだろう、でもだからと言って、ミタツルギ家の俺に明日から乗り換えますなんてことには絶対にならない。余所者の俺がここで生き残るには、エイヘッドで最も力のある人間達、すなわち商業ギルドを味方につけることが絶対条件だ」
アツリュウはまた立ち上がった。
「エイヘッドは瀕死の状態だ。俺はそこに手を差し伸べる、でも、何も持っていない状態で手を出すんだ。そしてこう言う、俺を領主にすれば、助けるぞと、だから、俺を領主にするために協力しろと。そうすれば、ミヤビハラ家がため込んだ金を、俺が全部エイヘッドのために使うと約束する。商業ギルドが俺の後ろ盾になれば、セウヤ殿下の了承もさらに得やすくなる」
「どうかなあ、アツリュウ様、ぱっと見ただの頼りない若者ですからね、商業ギルドの方々って年配のお偉い感じの方でしょう。アツリュウ様の熱意が伝わりますかねえ」
キボネがのんびりした口調でいった、お前に頼りないと言われるのは不本意だが、若くて頼りないのは事実だ。
「大丈夫、とっておきの一言がある。これを言えば商業ギルドは俺の側に付くしかなくなる、ロドリゲスの話はもう聞かなくなる」
「なんですか?」キボネが聞く、皆がそれはなんだと俺の次の言葉を待っている。
「エイドドアドの軍港をぶっ壊す」
「ええ、あの立派な軍港を壊すんですか? もったいないし、できるんですかそんなこと」
護衛の4人がザワザワ騒いだ。
「できないな、代行の俺には、でも領主になったらできる。気に入らない余所者のミタツルギの息子でも、これを言われたら、商業ギルドの人たちは俺に領主になって欲しいだろうね。まあそういうことだから、明日の面会は心配するな、上手くやっとく」
アツリュウは勢いよくオルゴンに告げた。
「ずいぶん威勢のいいことだ」
スオウ隊長が冷ややかに言った。
「領地のことについては私の職務の範疇外であるので、申し上げることはなにもない。しかし代行、海賊襲撃事件の解決がなければ、エイヘッドに人が戻らない問題は残ったままだ。あなたが、最優先で取り組むべきことは海賊事件だ。今後の我々の動きについてご指示を頂きたい」
スオウ隊長の言葉に、アツリュウは、急に勢いを無くした。
「そっちの話はですね……なんとも……」
深いため息をついて、アツリュウは肩を落とした。
10
あなたにおすすめの小説
皇帝陛下!私はただの専属給仕です!
mock
恋愛
食に関してうるさいリーネ国皇帝陛下のカーブス陛下。
戦いには全く興味なく、美味しい食べ物を食べる事が唯一の幸せ。
ただ、気に入らないとすぐ解雇されるシェフ等の世界に投げ込まれた私、マール。
胃袋を掴む中で…陛下と過ごす毎日が楽しく徐々に恋心が…。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
私が行方不明の皇女です~生死を彷徨って帰国したら信じていた初恋の従者は婚約していました~
marumi
恋愛
「あら アルヴェイン公爵がドゥーカス令嬢をエスコートされていますわ」
「ご婚約されたと噂を聞きましたが、まさか本当だとは!」
私は五年前までこの国の皇女エリシアだった。
暗殺事件に巻き込まれ、幼なじみで初恋の相手だった従者――アルヴェイン公子と共に命からがら隣国、エルダールへ亡命した。
彼の「必ず迎えに来る」その言葉を信じて、隣国の地で彼を待ち続けた……。
それなのに……。
やっとの思いで帰国した帝国の華やかなパーティー会場で、一際目立っているのは、彼と、社交界の華と言われる令嬢だった――。
※校正にAIを使用していますが、自身で考案したオリジナル小説です。
※イメージが伝わればと思い、表紙画像をAI生成してみました。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる