サキュバスクラブ~最高ランクの精気を持つボクは無数の淫魔に狙われ貪られる~

ウケのショウタ

文字の大きさ
5 / 85
1章

1章4話 淫欲のクラブ4

しおりを挟む

「サリナよ。よろしくね」

 女性……サリナさんはそう言って僕の隣に座った。
 僕の左腕にサリナさんの右腕がぴっとりとくっつくくらいの近距離まで詰めてきて、僕は思わず肩をすくませて視線を下に逃がした。

「こ、小作清太です……」
「ふふ、清太君かぁ。かわいい名前ね」

 かわいい、は今まで学校の女子たちから散々言われてきた言葉だ。
 同学年の女子から見てもそうなのだ、こんな妖艶な大人の女性からすれば本当に可愛い子供にしか見えていないだろう。

「それじゃあ、まずは乾杯しましょうか」
「は、はい……」
「お酒は大丈夫?」
「あ、ぼ、僕、まだ未成年で……」

 女性は興味深そうに一度頷く。

「ほんとに未成年なんだ、君。さっき聞いたときは冗談だと思ったけど、あのシャリアーデがあっさりとルールを破るとはね」
「え、じゃ、じゃあやっぱり……!」

 このお店……本当は未成年は入店禁止なんだ。

「い、いいんですか、僕、その……」
「いいんじゃない? シャリアーデはここの支配人だからね。彼女が今日を『特別キャンペーンの日』に決めたんなら、それがルールってことになるから」
「し、支配人!?」

 支配人って、ここで一番偉い人なんじゃないの!?
 なんでそんな人があんな……ほとんど全裸みたいな格好で僕みたいな子供の接客を!?
 何もかも謎過ぎるよこのクラブ……。

「まあいいじゃない。あなたは気にせず、この時を楽しめばいいのよ。はい、かんぱーい」
「か、乾杯……」

 グラスとチン、と合わせてドリンクを飲む。
 アルコールは入っていない、普通のオレンジジュースみたいだ。

「ごく……ごく……」

 味も美味しい。コンビニに売ってるような普通のオレンジジュースじゃない。
 すごく濃厚なのにさっぱりとしていて、こんな美味しいジュースが無料だなんて、

「それ、一杯5000円よ」
「ブゥーー!!!」

 ジュースを吹き出しゲホゲホとむせる僕を見て、サリナさんは楽しそうにケタケタと笑った。

「冗談よ冗談。このお店は基本的に円で取引しないわ。クラブポイントっていうポイントで……ちょっと、ほんとに大丈夫?」
「ケホッ! ケホッ!」

 長くむせる僕の背中を、目を細めながらさすってくれるサリナさん。
 ドリンク一杯5000円って……普通にあり得そうだから怖いよその冗談!

「あの、僕本当にお金持ってなくて……」
「大丈夫大丈夫、ちゃんと聞いてるわ。今日はだからあなたはお金の心配しなくていいのよ」
「……キャ、キャンペーンってどこまで無料なんですか?」
「本当に心配症なのねえ。――そうねえ」

 サリナさんは少し考えるそぶりを見せたあと、

「――逆に、あなたは何がしたい?」

 ゾッとするような妖艶な笑みをこちらへ向けてきた。
 今までは冗談も言う気さくな女性だと感じていたけど、今は……見ているだけで股間が固くなってしまうような妖しい大人の女性の顔だった。

「あなたのしたいことを教えて? それが無料かどうか、そのとき教えてあげる」
「…………僕の、したいこと……」

 ちらり、と視線が胸に向いてしまう。
 乳首以外ほとんど丸出しの、美しい巨乳。
 なにがしたいかと聞かれたら、あのおっぱいでいろんなことをしてほしいけど……。

「……」

 でも、そんなこと言って「そんなサービスが無料なわけないでしょ?」なんて笑われたら恥ずかしい……。
 うぅ……僕はなんでこう意気地がないんだ。

「あ、握手……とか」

 おずおずと僕がそう言うと、サリナさんは一瞬きょとんとした顔を浮かべ、すぐに可笑しそうに笑った。

「ふ、ふふっ……あ、握手……? そうね、ふふ……握手、無料よ。もちろん。ふふ……じゃあ、握手しましょ?」

 クスクスと笑いながら右手を差し出すサリナさん。
 うぅ……なんかこっちの方が馬鹿みたいで恥ずかしい!

 手を握り返すと……その柔らかさに驚く。
 女性の手って、こんなに柔らかいんだ。男の手と全然違う。
 すべすべで、ハリがあって、握手しているだけで十分過ぎるくらい気持ちがいい。

「ほら、ぎゅ、ぎゅ~♡」

 サリナさんが軽く握力を込めて僕の手を握る。
 手をマッサージされているような感覚に、頭がポーっとしてくる。

「…………」

 ――こんな柔らかい手で……。

 脳裏によぎるのは、さっき左右からキャストに抱き着かれながらおちんちんをシゴかれていた男性の姿。
 もしあんなことをサリナさんのこの手でしてもらえたら、どれくらい気持ちいいんだろう。

「……ごくっ」

 聞いてみたい。

 『手でシゴいてもらうのは無料ですか?』
 って聞いたら……サリナさんはなんて答えてくれるんだろう。

「……」
「……ふふ」

 チラリとサリナさんの顔を窺うと、彼女は僕が何を考えているのか全て見透かしたようにいやらしい笑みを返してきた。

「……て」
「ん?」
「……手、で」
「手で、なに? なんでも聞いて? 聞くだけなら、それこそタダなんだから」

 サリナさんが更に体を寄せてくる。
 大きな胸が僕の左腕にもにゅん、と押し付けられ、耳に吐息がかかるくらいの距離でサリナさんが囁いてくる。

 その間も、握手したままの右手を、サリナさんはいやらしく絡めていた。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...