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第14話 俺、図書館の花に会う
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ローザ先輩との戦闘があった日から数日が経った。
あの戦いで俺の実力がある程度知られているらしいが、そこまでもてはやされることもなく、何事もない日々が続いている。
(学校の有名人になったんじゃね?って思ってた時がありました。ちくしょーーーー!!!)
まあ、楽に平和に生きようとしてる俺が有名人になってしまったら、俺の楽な人生が歩めなくなるから良いんだが、少しはチヤホヤされたい気持ちがあった。
(さーて、本屋はどこかなー?)
今日は休日、ありがたいことに学校がない日なのだー。
俺は早速本屋に行って、欲しかった本を手にすることにした。
(ふむ、ここにはないのかな?)
本屋に着いたが、目当ての本がなさそうだった。
(仕方ない、帰るかー…ん?)
帰ろうと振り返った時、本棚の高いところに手を伸ばしている女子がいた。
(何してるんだろ?って、本を取ろうとしてるのか、で、届かないとなるほどね)
俺はその子のところへ向かった。
「大丈夫?取ろうか?」
「!!、え…」
女の子は驚いた表情で俺を見ていた。
「あ、ごめん、驚かしたか?」
「…いえ…お願い」
黒色のストレート髪にしていて、黒縁メガネをかけている女子だった。
「オッケー…よいしょっと…これで良いか?」
俺は取った本を渡してあげた。
「……ありがと」
それだけいうと彼女は早歩きでその場を去っていった。
「ふむ、人にいいことをしたと思うんだけれど、なんか、スッキリしねー」
別に見返りを求めているわけではなかったが、もう少し愛想良く振る舞って欲しかったと思いながら、店を出た。
次の日、学校に着いた俺は机に項垂れていた。
「どうしたんだよー、れいちゃん」
「昨日からこの調子なんですよー家でもねー」
龍牙と日向が来た。
「何もしたくねーつーかーれーたー、龍牙ーマッサージしてーあと、飲み物買ってー、それと、俺の食事を用意…」
「俺は召使か!」
龍牙のツッコミが来るまで注文しようと思ったが、3個目でつっこまれてしまった。
「どうしたんだよー昨日なんかあったのかー?」
「いや、お目当ての本が無かったのよ、だから、萎えててー」
「あー、いつも読んでるやつか?」
「そうーはぁー読みたいのにー」
「そう言えば、この学園本屋並みの量がある図書館がありましたよね?」
日向が突然そんなことを言ってきた。
「マジですか?」
「うん、知り合いから聞いた話だけれど、確か南校舎の奥の通路を通っていくと、古くて大きな建物があって、そこが図書館になってるって言ってたと思う!」
「マジか!!」
俺は体を起こすと、目をキラキラさせて日向を見た。
「え…う、うん、あったと思うから行ってきたら?」
「おう!!昼休みか放課後に行ってくる!!」
俺はルンルンで授業が始まるのを待った。
「れ、れいちゃんの元気が戻るスピードはえー」
「まあ、いつも通りだね」
日向と龍牙が何か言っていたが、俺は気にしないことにした。
放課後、俺は南校舎の奥の方まで来ていた。
(ここの道を通れば……あった!)
めっちゃ古そうな建物で、でも、大きさはデカい。看板があってそこに『大図書館』って書いてあった。
「よし!行くか!いざ、お目当てのものを貰いにー」
俺は図書館の中に入った。
図書館の中は広々としていて、1階から5階まであった。
古いからか階段しかないため、足腰が鍛えられそうな造りとなっていた。
木造の5階建てのため、木の香りがして、落ち着く空間となっていた。
「あるかなー?俺の本」
お目当てを探して、3階にある漫画や小説のコーナーに向かった。
(ふむ…ふむふむ……うーん…うん!無いな!)
俺はかれこれ2時間ぐらい探しているのだが、全く無かった。
(何でだよーーーーーー!!普通、こんなに広かったら、あるだろ!!!うーーーそーーーだーーーとーーーいっーーーーーてくれーーーー!)
俺は膝をついて泣き崩れたというそぶりを見せた。
「はぁ……どうしよ………」
俺は項垂れていた。その時…
誰かの視線を感じた。
「ん?うわっ……!!」
見ると、女子がこっちを見て立っていた。
静かに立っていたため、俺は驚いてしまった。
「…………」
「えっと…何すか?」
(なんか、怖いんだが)
「……探し物?」
「え!あ、はい、欲しい本が無くて…」
「どんな本?」
「えっと…こういう本でー」
俺がその子に欲しい本を教えるために、彼女に近づいた。すると、
「あ…」
「あ、あの時の!」
前の本屋で、本を取ってあげた女子だった。
「……あの時は…」
「ん?」
何かボソボソと話してきた。
「……ありがとう、本取って……くれて」
「!!いえいえーどういたしまして」
「本………探す…一緒に」
「マジで?!ありがとう!!」
俺はその子と一緒にもう一度本を探した。
「見つからねぇー…なんでー?」
「…見つからない」
何故かどこにも欲しい本が無かった。
「はぁー、しゃあないなー」
「……力になれなかった、ごめんなさい」
「いやいや、君が謝ることじゃないから!」
「…そう、分かった」
「とりあえず、今日は諦めるよ!ありがとう、一緒に探してくれて、またなー」
俺は手を振って踵を返した。すると…
「あの!…」
「ん?どうしたー?」
「な…」
「な?」
「名前!…聞いてなかった…から……教えて……ほしい」
「ああ!言ってなかったっけ?俺は如月 零!高校1年、よろしく!」
「…私は、凍野 雪菜(とうの ゆきな)……高校1年」
「マジ?俺、3組、そっちは?」
「5組」
「じゃあ、近いし会うかもしれないな!そん時はよろしくー」
コクンと頷いた凍野さん。
その仕草が少し可愛いなと感じた。
「じゃあ、またなー」
「はい…さようなら」
俺は凍野さんと別れて、図書館を出た。
◾️雪菜 視点
変わった人だった。
彼がいなくなってから、私はそんなことを思っていた。
私はいつも1人で過ごすことが多いが、それを苦痛に思ったことはなかった。本が好きで、本屋に行ったり、この図書館に行ったりして時間を潰すのが日課だった。
だが、今日は、昨日に私が欲しかった本を取ってくれた人に図書館で会えた。
あの時は、突然のことでお礼を言えずに去ってしまったため、心残りだった。だから、彼に今日会えてよかったと思った。ちゃんとお礼も言えた。
彼は探し物があったから、図書館に来たらしい。多分、昨日もそれで本屋に来たのだろう。
私は助けてもらった恩を返すため、一緒に探した。でも、見つからなかった。
私は申し訳ない気持ちになったが、彼は気にしていないそぶりを見せた。私を気遣ってくれたのだ。
私は不思議だった。こんなつまらなくて、地味な女の手助けに感謝し、私が傷つかないように気遣ってくれたことに……
(彼はどんな人なんだろう…)
彼のことが少し気になった。
◾️零 視点
凍野さんと一緒に本を探した後、他の本屋でも探したのだが、どこも売っていなかったり、売り切れだったりだった。
俺はしょんぼりしながら、家に帰った。
次の日、俺は学校の机に突っ伏していた。
「れいちゃん!まーた、突っ伏してるーおーきーろー!!」
「もうー!!起こすなよー!!」
俺と龍牙でじゃれあいをしていると…
「れい兄!呼んでるよー!」
「え?誰が」
「凍野さんって人が…」
「え?!」
俺は驚いて、急いで教室のドアへと向かった。
そこには、本当に凍野さんがいた。
「どうしたの?凍野さん」
「……これ」
凍野さんが渡してきたのは…俺が欲しがっていた本だった。
「え?!これ、どうしたの?!どこでこれを……」
「たまたま、近所の本屋に行ったら、あった。だから、渡そうと思って…」
「え!買ってくれたの?!なら、お金返すよ!!」
俺は財布からお金を抜いて、渡そうとした。けれど、
「ううん、大丈夫……」
凍野さんはお金を受け取らなかった。
「い、いいのか?貰っても…」
「うん……」
「マジか!!ありがとう!凍野さん!!」
「!!!」
俺は嬉しすぎたせいで、凍野さんの手を握ってしまった。
「あ…ごめん、嫌だったよな、勝手に握って…マジごめん!」
俺は誠心誠意謝罪した。
「………いえ」
それだけ言うと、凍野さんは去っていった。
(やっちまったーーー)
俺は少ししょんぼりしながら、教室に帰ろうとした。すると…
「れーーーーいーーーーちゃーーーーんーー???どうして君がーーー彼女と仲がいいのかなー?」
「え、仲良くなったらまずかったのか?」
「いや、仲良くなるのは良いんだがな、その相手が彼女なら話は別だぜーー」
「え、なんで?」
「知らねーのかよー、彼女、凍野さんはな、『図書館に咲く氷の花』通称『図書館の花』って呼ばれている、美人さんの1人なんだぜーーそんな美人さんと仲がいいなんてー羨ましすぎるだろうがーーーーー!!!」
「ただの嫉妬かい!いや、普通に話すことができたってだけだぜ?」
「いーーや、れいちゃんは分かってない!!あの『図書館の花』があんなに嬉しそうな顔するとこ見たことねーよ。あれ、れいちゃんだけだぞ!あんな顔するの」
「そんなまさか…それに、あの笑顔っていうが、どの笑顔だよ!」
「いーや、分かんないのかよ!れいちゃんは本当に鈍感だなーーーもーーー」
勝手になんか怒っていた。何に怒っているのかさっぱり分からん。
俺は龍牙と一緒に教室に戻った。
◾️雪菜 視点
びっくりしました…
ま、まさか手を握られるなんて…よ、予想外すぎて困ります。
私はすぐにトイレに駆け込んで、自分の握られた手を見ていた。
「何でしょうか、この気持ち…分からないけれど、でも、嫌じゃない……ううう…知らないです、こんなの……」
私はしばらくトイレから出ることが出来なかった。
※あとがき
……どうも……篠風です。
次回予告……めんどくさいな
次回、スポーツマン?いいえ、スポーツウーマンです!……あー疲れた
お楽しみにー(これも、やるのかよ……)
あの戦いで俺の実力がある程度知られているらしいが、そこまでもてはやされることもなく、何事もない日々が続いている。
(学校の有名人になったんじゃね?って思ってた時がありました。ちくしょーーーー!!!)
まあ、楽に平和に生きようとしてる俺が有名人になってしまったら、俺の楽な人生が歩めなくなるから良いんだが、少しはチヤホヤされたい気持ちがあった。
(さーて、本屋はどこかなー?)
今日は休日、ありがたいことに学校がない日なのだー。
俺は早速本屋に行って、欲しかった本を手にすることにした。
(ふむ、ここにはないのかな?)
本屋に着いたが、目当ての本がなさそうだった。
(仕方ない、帰るかー…ん?)
帰ろうと振り返った時、本棚の高いところに手を伸ばしている女子がいた。
(何してるんだろ?って、本を取ろうとしてるのか、で、届かないとなるほどね)
俺はその子のところへ向かった。
「大丈夫?取ろうか?」
「!!、え…」
女の子は驚いた表情で俺を見ていた。
「あ、ごめん、驚かしたか?」
「…いえ…お願い」
黒色のストレート髪にしていて、黒縁メガネをかけている女子だった。
「オッケー…よいしょっと…これで良いか?」
俺は取った本を渡してあげた。
「……ありがと」
それだけいうと彼女は早歩きでその場を去っていった。
「ふむ、人にいいことをしたと思うんだけれど、なんか、スッキリしねー」
別に見返りを求めているわけではなかったが、もう少し愛想良く振る舞って欲しかったと思いながら、店を出た。
次の日、学校に着いた俺は机に項垂れていた。
「どうしたんだよー、れいちゃん」
「昨日からこの調子なんですよー家でもねー」
龍牙と日向が来た。
「何もしたくねーつーかーれーたー、龍牙ーマッサージしてーあと、飲み物買ってー、それと、俺の食事を用意…」
「俺は召使か!」
龍牙のツッコミが来るまで注文しようと思ったが、3個目でつっこまれてしまった。
「どうしたんだよー昨日なんかあったのかー?」
「いや、お目当ての本が無かったのよ、だから、萎えててー」
「あー、いつも読んでるやつか?」
「そうーはぁー読みたいのにー」
「そう言えば、この学園本屋並みの量がある図書館がありましたよね?」
日向が突然そんなことを言ってきた。
「マジですか?」
「うん、知り合いから聞いた話だけれど、確か南校舎の奥の通路を通っていくと、古くて大きな建物があって、そこが図書館になってるって言ってたと思う!」
「マジか!!」
俺は体を起こすと、目をキラキラさせて日向を見た。
「え…う、うん、あったと思うから行ってきたら?」
「おう!!昼休みか放課後に行ってくる!!」
俺はルンルンで授業が始まるのを待った。
「れ、れいちゃんの元気が戻るスピードはえー」
「まあ、いつも通りだね」
日向と龍牙が何か言っていたが、俺は気にしないことにした。
放課後、俺は南校舎の奥の方まで来ていた。
(ここの道を通れば……あった!)
めっちゃ古そうな建物で、でも、大きさはデカい。看板があってそこに『大図書館』って書いてあった。
「よし!行くか!いざ、お目当てのものを貰いにー」
俺は図書館の中に入った。
図書館の中は広々としていて、1階から5階まであった。
古いからか階段しかないため、足腰が鍛えられそうな造りとなっていた。
木造の5階建てのため、木の香りがして、落ち着く空間となっていた。
「あるかなー?俺の本」
お目当てを探して、3階にある漫画や小説のコーナーに向かった。
(ふむ…ふむふむ……うーん…うん!無いな!)
俺はかれこれ2時間ぐらい探しているのだが、全く無かった。
(何でだよーーーーーー!!普通、こんなに広かったら、あるだろ!!!うーーーそーーーだーーーとーーーいっーーーーーてくれーーーー!)
俺は膝をついて泣き崩れたというそぶりを見せた。
「はぁ……どうしよ………」
俺は項垂れていた。その時…
誰かの視線を感じた。
「ん?うわっ……!!」
見ると、女子がこっちを見て立っていた。
静かに立っていたため、俺は驚いてしまった。
「…………」
「えっと…何すか?」
(なんか、怖いんだが)
「……探し物?」
「え!あ、はい、欲しい本が無くて…」
「どんな本?」
「えっと…こういう本でー」
俺がその子に欲しい本を教えるために、彼女に近づいた。すると、
「あ…」
「あ、あの時の!」
前の本屋で、本を取ってあげた女子だった。
「……あの時は…」
「ん?」
何かボソボソと話してきた。
「……ありがとう、本取って……くれて」
「!!いえいえーどういたしまして」
「本………探す…一緒に」
「マジで?!ありがとう!!」
俺はその子と一緒にもう一度本を探した。
「見つからねぇー…なんでー?」
「…見つからない」
何故かどこにも欲しい本が無かった。
「はぁー、しゃあないなー」
「……力になれなかった、ごめんなさい」
「いやいや、君が謝ることじゃないから!」
「…そう、分かった」
「とりあえず、今日は諦めるよ!ありがとう、一緒に探してくれて、またなー」
俺は手を振って踵を返した。すると…
「あの!…」
「ん?どうしたー?」
「な…」
「な?」
「名前!…聞いてなかった…から……教えて……ほしい」
「ああ!言ってなかったっけ?俺は如月 零!高校1年、よろしく!」
「…私は、凍野 雪菜(とうの ゆきな)……高校1年」
「マジ?俺、3組、そっちは?」
「5組」
「じゃあ、近いし会うかもしれないな!そん時はよろしくー」
コクンと頷いた凍野さん。
その仕草が少し可愛いなと感じた。
「じゃあ、またなー」
「はい…さようなら」
俺は凍野さんと別れて、図書館を出た。
◾️雪菜 視点
変わった人だった。
彼がいなくなってから、私はそんなことを思っていた。
私はいつも1人で過ごすことが多いが、それを苦痛に思ったことはなかった。本が好きで、本屋に行ったり、この図書館に行ったりして時間を潰すのが日課だった。
だが、今日は、昨日に私が欲しかった本を取ってくれた人に図書館で会えた。
あの時は、突然のことでお礼を言えずに去ってしまったため、心残りだった。だから、彼に今日会えてよかったと思った。ちゃんとお礼も言えた。
彼は探し物があったから、図書館に来たらしい。多分、昨日もそれで本屋に来たのだろう。
私は助けてもらった恩を返すため、一緒に探した。でも、見つからなかった。
私は申し訳ない気持ちになったが、彼は気にしていないそぶりを見せた。私を気遣ってくれたのだ。
私は不思議だった。こんなつまらなくて、地味な女の手助けに感謝し、私が傷つかないように気遣ってくれたことに……
(彼はどんな人なんだろう…)
彼のことが少し気になった。
◾️零 視点
凍野さんと一緒に本を探した後、他の本屋でも探したのだが、どこも売っていなかったり、売り切れだったりだった。
俺はしょんぼりしながら、家に帰った。
次の日、俺は学校の机に突っ伏していた。
「れいちゃん!まーた、突っ伏してるーおーきーろー!!」
「もうー!!起こすなよー!!」
俺と龍牙でじゃれあいをしていると…
「れい兄!呼んでるよー!」
「え?誰が」
「凍野さんって人が…」
「え?!」
俺は驚いて、急いで教室のドアへと向かった。
そこには、本当に凍野さんがいた。
「どうしたの?凍野さん」
「……これ」
凍野さんが渡してきたのは…俺が欲しがっていた本だった。
「え?!これ、どうしたの?!どこでこれを……」
「たまたま、近所の本屋に行ったら、あった。だから、渡そうと思って…」
「え!買ってくれたの?!なら、お金返すよ!!」
俺は財布からお金を抜いて、渡そうとした。けれど、
「ううん、大丈夫……」
凍野さんはお金を受け取らなかった。
「い、いいのか?貰っても…」
「うん……」
「マジか!!ありがとう!凍野さん!!」
「!!!」
俺は嬉しすぎたせいで、凍野さんの手を握ってしまった。
「あ…ごめん、嫌だったよな、勝手に握って…マジごめん!」
俺は誠心誠意謝罪した。
「………いえ」
それだけ言うと、凍野さんは去っていった。
(やっちまったーーー)
俺は少ししょんぼりしながら、教室に帰ろうとした。すると…
「れーーーーいーーーーちゃーーーーんーー???どうして君がーーー彼女と仲がいいのかなー?」
「え、仲良くなったらまずかったのか?」
「いや、仲良くなるのは良いんだがな、その相手が彼女なら話は別だぜーー」
「え、なんで?」
「知らねーのかよー、彼女、凍野さんはな、『図書館に咲く氷の花』通称『図書館の花』って呼ばれている、美人さんの1人なんだぜーーそんな美人さんと仲がいいなんてー羨ましすぎるだろうがーーーーー!!!」
「ただの嫉妬かい!いや、普通に話すことができたってだけだぜ?」
「いーーや、れいちゃんは分かってない!!あの『図書館の花』があんなに嬉しそうな顔するとこ見たことねーよ。あれ、れいちゃんだけだぞ!あんな顔するの」
「そんなまさか…それに、あの笑顔っていうが、どの笑顔だよ!」
「いーや、分かんないのかよ!れいちゃんは本当に鈍感だなーーーもーーー」
勝手になんか怒っていた。何に怒っているのかさっぱり分からん。
俺は龍牙と一緒に教室に戻った。
◾️雪菜 視点
びっくりしました…
ま、まさか手を握られるなんて…よ、予想外すぎて困ります。
私はすぐにトイレに駆け込んで、自分の握られた手を見ていた。
「何でしょうか、この気持ち…分からないけれど、でも、嫌じゃない……ううう…知らないです、こんなの……」
私はしばらくトイレから出ることが出来なかった。
※あとがき
……どうも……篠風です。
次回予告……めんどくさいな
次回、スポーツマン?いいえ、スポーツウーマンです!……あー疲れた
お楽しみにー(これも、やるのかよ……)
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