輝く空に、瞬く星に #元世界最強の能力者!仲間と家族と、ヒロインを救う恋愛ファンタジーバトル開幕!!

berumeru

文字の大きさ
42 / 42

第36話 学園対抗戦2 戦闘

しおりを挟む
眩しい光が消えて、目を開けると……
「マジか……」
「おーー!!」
森が広がっていた。どこを見ても木ばっかり。
「ここで戦うのか?俺ら」
「そうみたいだねー…こりゃ死角が多いや」
木や草が生い茂っているため、全体が見えずらい。奇襲を仕掛けられる可能性が高い。
「とりあえず、進むか」
「だな」
メンバーは揃っていたため、進むことにした。
「あ、そうだ、龍牙…あれやっといてくれ」
「おー、了解」
龍牙が俺たちより少し先に向かうと…
『サーチ・ペルセプション』
龍牙の体が淡い青色を放ち、地面に張り巡らされた。
「な、何だ?これ」
男子が驚いていた。
「これは気配感知をする技だよ、数十メートル先まで何かの気配を感じることができるんだよー、龍牙が結構得意だからさ?探知系」
「なるほど…」
「奇襲でもされたら困るしねー」
「だなだな!」
そんなことを言っていたら、龍牙が帰ってきた。
「これで大丈夫だと思う!」
「オッケー!じゃあ、今度こそ行きますかー」
「「「「おーーー!!!」」」」

ドドドド……ドガッ…キンキンキンキン……ザッ…ドドドドッ!!
しばらく歩いた先で敵チーム同士の戦闘が見えた。
「はぁぁぁぁあああああ!!!」
「くたばれ!!!」
ギュィィィィィィィイイイイイイインンンン!!!
剣と剣がぶつかり擦れ合う音が響いてきた。
「ドンぱちやってんなー!!」
「よし、2つまとめて倒すぞ!」
「「「「了解!!」」」」

「来い!陽炎!!」
「おいで!宵闇!!」
「荒れろ!烈電槍!!」

「行くぞ!龍牙!」
「おう!!」
ドガッガガガガ…
「こんのー!!くたばれよ!!」
「そっちこそ!!」
言い合いしながら剣を交えている2人に向かって……
「終われ」
「「あっ……」」
ザンッ!!
「「ぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!」」
2人が一瞬で退場した。
「いや、瞬殺!」
「いや、お前も2人消してるじゃねーか」
「あれ?」
敵チームの4人を倒した俺たちは、武器を構えて周りを見た。
突然の出来事に相手は狼狽えていた。奇襲されるとは思わなかったのだろう。
「ふぅ……来るぞ!あれが!」
「了解!!」
俺たちはタイミングよくしゃがんだ。すると……

「月影閃光(つきかげせんこう)!!!」

「ぐぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」
敵チーム目掛けて紫色のビームが放たれ、敵チームを一掃した。
「しゃ、しゃがんでなかったら当たってたな……」
「だな…」
周りを見渡しながらそう言った。
「これで良い?」
日向がこっちにきた。
「ああ…多分な」
「てか、ここで消えた奴らってどこ行くんだ?」
すると、メンバーの1人が答えてくれた。
「ゲートの外にある待機場所に飛ばされるみたい。死んだわけじゃないから大丈夫だよ」
「そうなのかー!なら、思う存分、戦えるな!」
「いやいや、目立ったらダメだろ」
「あははは!そうだったわ!」
「3人とも凄いな……俺たち全く動けなかったよ」
男子がそう言ってきた。
「うーん、まあ、戦闘には慣れてるからな」
「よし!お話はここまでにして、探しに行くよ?他の敵を」
「了解」
俺たちはまた、歩き出した。

「あっ……」
「おおー!」
「……お前らかい」
「びっくりしたじゃねーか!!」
俺たちと会ったのは、魁斗達だった。蓮斗もいるようだ。
「そっちはどうだ?守備は」
「まあ、何とか生き残ってるよ、零達は?」
「俺たちも残ってる……ただ、他のチームを助けることが出来なかったわ」
「こっちもだ、間に合わなくてやられた奴らもいる」
「やっぱり、一筋縄ではいかないよなー」
「そうだな…」
その時だった……
ヒュン!!
「「!!!」」
何かが俺たちの足元に飛んできた。見ると……
「球?」
「これはっ……!!」
プシュー!!
「うわっ!!」
「何っ!!」
球から煙が現れ、周りが煙に包まれた。
「煙幕だ!!」
「近くに敵がいるのか?」
みんなが慌て始めた。
「龍牙!!」
「はいよー!『サーチ・ペルセプション』」
龍牙が気配を探した。
「蓮斗!あれを!!」
「了解!」
蓮斗が手を上に掲げると、

『螺旋暴風拳!!』

蓮斗の手から竜巻が巻き起こり、煙を巻き上げた。
一瞬で視界がクリアになり、敵が見えやすくなった。
「どこからだ?!」
その瞬間だった。
「ぐぁぁぁぁあああああ!!!」
「なっ……!!」
男子の1人がやられたのだ。
「何?!何なの?!」
みんながパニックを起こしそうになった。
(マズイ!!このままだと、やられる!)
俺はすぐに周りを見渡した。凄いスピードで走っている奴を見つけた。
「お前か!!」
俺は能力を使用した。

『雷駆!!!』

電気を足に纏わせ、奴を追いかけた。
「れいちゃん!!」
龍牙が俺を呼んできたが、俺は奴を追った。
そして…
ガシッ!!
「つーーかーーまーーえーーたーー!!」
「ギャッ!!」
追っていた奴の腕を掴むと、そのまま引き寄せて、
ゴッ……!!
みぞおちに拳をぶつけた。
「ぐはっ!!」
そいつはそのまま気を失って倒れた。
「よし!これなら……!!!」
振り返ってみんなのところに戻ろうとした。
だが…
「キャァァァァァ!!!」
「ぐはっ…!!」
男子と女子の2人がまた、やられた。
「これは……やばい!!」
俺はめっちゃ焦った。すると…
「終わりだ」
後ろから声がした。

ガッ……!!!
「何?!」
敵の武器を俺は陽炎で防いだ。攻撃を防いだことに襲ってきた奴は驚いているようだった。
「後ろを見ていなかったのに……何故?!」
「ふっふっふっ……『見えてる』からねー」
キンキン……ガッガッ!!ドゴッ……!!
剣と剣がぶつかり合った。
「くっ……!!」
苦しそうな表情をしながら俺の剣を捌いていた。
「お前の相手をしている暇はないんでな!!」

「炎龍斬破!!!」

「ぐはっ…!!!」
男子の体を真っ二つに切った。男子は消え去った。
「ふぅ……日向達は……」
みんなの方へ戻った。

◾️日向 視点
「れい兄がどっか行ったー!!」
「マズイな!!クッソ!」
ガギッギギギギギ……
敵チームやり合っていたが、思った以上に強かった。倒すのに時間がかかりそうだった。
「仕方ない!ここは一掃するしか…って、魁斗さん?!」
突然、魁斗さんが大剣を構えた。その姿で何をするのか分かった。
「蓮斗さん!!龍牙さん!!2人ともしゃがんで!!」
「お、おう!」
「う、うん!!」
2人がすぐにしゃがんだ。私もしゃがむと、その瞬間……

「海流一閃(かいりゅういっせん)!!!」

ドドドドドドドド……ザシュ!!
蒼海剣を横にして、1回転回った。その勢いで、蒼海剣が発する水が水流になって、周りにいた敵を薙ぎ倒した。
「ぐはっ…!!」
「うわぁぁぁああああ!!!」
「ごふっ……!」
次々と敵が吹き飛ばされて、消された。
「ふぅ…ふぅ…コソコソと動くんじゃねーよ!!鬱陶しい!!」
魁斗さんが荒く息をしながら、そう言った。
「蓮斗さん、龍牙さん……魁斗さん怒ってます?」
「あー……うん、ブチギレてるな」
「あはははは……やばいねー」
私たちは3人とも何も言うことが出来なかった。
そこへ……
「みんなー!無事かー?」
「れい兄!」
れい兄が走ってきていた。

◾️零 視点
「あ!終わった?れい兄!」
「おう…お前らは?」
「うん!終わったよー、魁斗さんが大暴れして」
「え?魁斗が?」
魁斗の方を見ると、すごく嫌そうな顔をしていた。
「あー、キレたのか魁斗は」
「うん、ボッコボコにしてた。」
息を荒げて1人立ち尽くす魁斗を見た。
「大丈夫か?魁斗」
「はぁ…はぁ…大丈夫…か?だって?…零」
バシッ!!
「いって!!」
こっちを見た魁斗は、突然、俺の頭を叩いてきた。
「何するんだよ!!」
「うっせ!お前、勝手に1人でどっかに行くな!!お前が抜けたせいで死角が出来ただろうが!!」
「……あっ」
「お前…マジでふざけんなよ!」
魁斗がめっちゃ怒っていた。原因は俺の勝手な行動だったようだ。
「わ、わりー……焦って周りが見えてなかった。」
「はぁ…全く…」
深いため息を吐きながら、魁斗は日向達のところに戻って行った。

「どうにかなったか?」
「……まあ、俺らは生きてるけれど…」
俺たちのチームと魁斗達のチームのメンバーが消えてしまった。今、残っているのは、俺、日向、龍牙、魁斗、蓮斗、そして、魁斗のチームの男女の計7人となっている。元々が、10人だったため、3人が消えてしまっている。
「まあ、全員を守るのは難しいからな…自分の身は自分で守らねぇと」
「そうだが…俺たちがもっと慎重になっていれば、守れたかもしれない…」
「そうだね……まあ、もう起こったことだし、仕方ないよ…」
みんなの雰囲気が悪くなってきていた。
すると…
「あのさ…」
残っていた男子が話し始めた。
「俺ら、もう戦えそうにないんだ…」
「え?」
「俺もそうなんだが、魔力が尽きたんだ…さっきの戦闘で…だから、俺ら諦めるよ」
「………」
俺たちは何も言えなかった。確かに魔力が少なくなっているのは確かだったから。
「それじゃあな…」
男子と女子が辞退して行った。

「………」
何とも言えない空気になっていた。あの2人がいなくなったことで、戦闘を行いやすいのは確かなのだが…
「チームとしては最悪だな…」
「……そうだね」
仲間を守れなかった。その事実は消えない。
「だから、勝とう!!この大会で!」
「……だな」
みんなが頷き合った。
「ただし、目立つなよ?」
「いや、無理だろ」
「あははは!!」
みんなが楽しそうに笑った。

「よし!行こう!」
俺たちはさらに進んでいった。さらなる強敵と戦うために…

※あとがき
どうも…魁斗です
なんか、大会始まりました…
勝てるか分からないけれど、まあ、頑張ります。

次回、学園対抗戦3  瑞龍学園の獣
お楽しみにー
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活

仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」  ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。  彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。

滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」  悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!? 「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」  やかましぃやぁ。  ※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。

【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった

黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった! 辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。 一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。 追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!

万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜

黒城白爵
ファンタジー
 異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。  魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。  そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。  自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。  後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。  そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。  自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。

俺だけ“使えないスキル”を大量に入手できる世界

小林一咲
ファンタジー
戦う気なし。出世欲なし。 あるのは「まぁいっか」とゴミスキルだけ。 過労死した社畜ゲーマー・晴日 條(はるひ しょう)は、異世界でとんでもないユニークスキルを授かる。 ――使えないスキルしか出ないガチャ。 誰も欲しがらない。 単体では意味不明。 説明文を読んだだけで溜め息が出る。 だが、條は集める。 強くなりたいからじゃない。 ゴミを眺めるのが、ちょっと楽しいから。 逃げ回るうちに勘違いされ、過剰に評価され、なぜか世界は救われていく。 これは―― 「役に立たなかった人生」を否定しない物語。 ゴミスキル万歳。 俺は今日も、何もしない。

ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中

あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。 結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。 定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。 だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。 唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。 化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。 彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。 現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。 これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

処理中です...