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「おい、モヤシ。状況を説明しろ」
「何かぎーくん機嫌悪い?いつもより刺々しいんだけど」
自室の扉を開けた戯藍は目の前に飛び込んできた光景に言葉を吐き出した。いつものように本が散らばっているならばまだ良い。ソファに寝そべっている性別不明なモヤシの横にクラスメイトの不良の一匹オオカミ、西川芳正が座っていた。
「なんでいる。期末試験中だが」
期末試験、学力試験は終わっているが固有魔法を利用しての試験の最中だ。個人個人で違う試験内容とはいえ、あまりよろしくないだろう。
「あのねー、今回の試験って協力体制なんだって」
「ほう」
「それでね!試験対策にお願いしたの!」
「はぁ?」
「えっと、その、試験内容によってはチームを組んで良いことになってるんです。俺の固有魔法と相性が良かったので」
「それがなんで部屋にいる?」
自室の機器からログインするシステムなのでチームを組んでいようが同じサーバーに辿り着ければ話は終わる。わざわざ同じ部屋にいる意味などないだろう。
「ぎーくん。作戦会議は必要だと思わない?」
「何で憐れんだ目を向けられなきゃならんのか非常に謎だ。というか、お前は良いのか」
仮にも自分をボコボコにしたやつである。普通は会いたくないと思うものだ。だが予想に反して一匹オオカミは首を縦に振った。
「物部さんの言ってたことは正しかったっスから。俺は何も見えていなかった。いくらでも周りに答えは転がっていたのに…。親衛隊は解散してもらいました。俺にはちょっと荷が重いものだったんです」
「そこまで言ってないんだが。別に俺の言うこと全部を鵜呑みにする必要はないんだぜ。人間なんてのは自分の考えを押し付ける生き物だ」
「自分で考えた結果っス。ちゃんと話し合いをして納得してもらいました。来季に手を出したヤツは退学処分になっているので問題はなかったんです」
真面目に、彼なりに考えた結果なのだろう。それならばこれ以上口出しするのも野暮というものだ。一つ頷いて戯藍は告げる。
「物部さんはやめろ、気持ち悪い。戯藍で良いよ」
「戯藍、さん」
「ん、んう…」
眉根を寄せて微妙に悩まし気な声を漏らした少年は折れそうにない様子を見て諦めた。
「それより期末試験ってなにすんの」
「通達来てないんですか?」
「来てないというか…そもそもあまり関係がないというか…」
「…どういう?」
「お前達が使ってるVR機械の管理、が試験内容になってるんだよ。だから中身についてはあまり関係がない」
「ぎーくんの期末試験はねぇ、ちょっと特殊なんだよねぇ。試験的にもアリなの?って感じのやつ」
「一応教師が監視で付いてはいるんだ。能力との相性の問題で俺がVR使ったら壊れるんだよ」
「壊れるぐらいの高火力ってことですか?機材が保たないなんて凄いっスね」
「あー、いや、違う。そうじゃない」
火力がバカ高かろうが何だろうが所詮はシミュレーターによって再現された仮想空間での話だ。実際に能力を使っているわけではない。〝使っている感覚〟を再現させているだけだ。
制御の為の試験でもあるのだから当然だといえる。だが、戯藍はそれに当てはまらない。
『回答。当システムが説明いたしましょう』
「うわっ!」
突然、備え付けの機械から文字が出現したので一匹オオカミが驚いたようにのけぞった。慣れている二人は驚くこともないが驚く気持ちはよくわかる。
「な、なんスか、これ!?」
「シュレディンガーっていう俺のシミュレーターだ。所謂人工知能で生活サポートが仕事」
『イエス。当システムはユーザー様の生活サポートのみに特化したシミュレーターです。以後お見知りおきを』
「す、すごい…!」
「ナチュラルに会話に混ざってくるから一人増えたぐらいに思っとけ。便利な検索スピーカー的な扱いで構わない」
『回答。当システムは問いかけられたことだけしか答えない検索エンジンより、相手から望まれる回答を提示することが可能ですと抗議。お気軽にご相談ください(‘◇’)ゞ』
顔文字まで使いこなすシミュレーターに唖然としている西川。まあそうなるよなあとちょっぴり同情しつつも話を戻す。
「で、説明してくださいなー」
『回答。ユーザー様の能力は機械と相性が抜群に良くて、壊滅的に悪いのです』
「矛盾してない?」
『シュア。ユーザー様がVRを使用した場合、まず間違いなくショートします。これは火力云々ではありません。物理的に、電子回路がショートしてしまうのです』
「シミュレーションで再現という時点でショートするんだよなあ。特別扱いになるからってんで何回か試してはいるんだが毎回始まる前に終わる」
戯藍自身の固有魔法は〝漆黒の炎〟だが学園では電撃系統の能力で登録されている。だから試験内容も電気を利用したものになるのだが、何回試しても始まる前に機械が壊れてしまう。
「プライバシーの塊だが、別に知られたところで問題ないから話すけど、俺の能力は微弱な電気を操る、だ。本来なら静電気程度しか威力がないんだが、電気機器があれば教室一帯停電させられる」
本当の固有魔法がソレではないと知っている綴からいぶかし気な顔を向けられるが戯藍はポーカーフェイスを崩さない。
『回答。どうあがいても試験になりませんので機器の管理、という形に落ち着いたという訳なのです』
「おかげで試験期間はシステム管理だ。ちょー面倒」
「何か不具合が起きたらすぐにぎーくんが呼び出されるんだって。僕らが試験の最中はちゃんと問題ないか監視してるから試験官みたいだよねえ」
『回答。当システムもサポートしていますが、内容に関しては基本的にはノータッチですね。ユーザー様に任されているのは物理法則がきちんと反映されているか、などという試験内容より前提の話でありますので』
「だからお前達の試験って何してんのかなって」
「僕の固有魔法は水だからそれに関しての課題が多いよ。どのぐらいの量なら操れるのか、どこまで操作性が効くのか、とか」
「俺も似たような感じですね。俺の場合、炎を動植物の形にできるのでそれを使って応用を増やしていく、みたいな感じです」
プライバシーの塊とはいえ、他言不要でもない。仲が良ければ知ってるし、離しても構わないという程度の緩さだ。戯藍は色々と特殊なので他言不要なのだけれど。
「水と炎って相性いいのか?」
「意外と良いよ。今試験対策にシミュレーター解放されてるから模擬でやってたけど」
「もしかしなくてもそれでサーバーダウンしたな、これ」
『回答。そのようです。大勢がログインしたせいですね』
「あのくっそ寒い部屋に放り込んでやりたい」
慣れているとはいえ、寒いものは寒いのだ。全員あの極寒地獄を体感すれば良いと思う。あの規模のシミュレーションをメンテナンスするのはとても大変なのである。
「チーム戦でやるのか。面白そうだなぁ」
どちらかと言うと戯藍は個人で複数を相手取る方が得意なのだが相手に合わせることも得意だ。そうでなければ無害を装って円満に人間関係を構築することなどできはしない。
能力の関係上、どうしても試験に参加できない戯藍からすればうらやましい限りだった。
「今回のはポイント制だしね。協力して点数を稼ぐの」
「何人でも組めるのか?」
「二人だけだよ。色々と規定はあるし」
聞いていくと親衛隊同士はアリだが親衛隊の対象はなし、同クラスで組むのではなく、他クラスの人間と組むこと、などいくつかの約束事が存在するらしい。人脈構成も学業の一つとして換算するらしい。それでテストに有利なものを味方につけられるか否か。
「ああ、それであの話なのか」
納得したように一人で頷いた少年は疑問に首を傾げる二人を気にも留めずにひらりと手を振って自室へと引っ込んでしまった。
「なにがそれで、なのかさっぱりなんだけど」
「そうだな」
「何かぎーくん機嫌悪い?いつもより刺々しいんだけど」
自室の扉を開けた戯藍は目の前に飛び込んできた光景に言葉を吐き出した。いつものように本が散らばっているならばまだ良い。ソファに寝そべっている性別不明なモヤシの横にクラスメイトの不良の一匹オオカミ、西川芳正が座っていた。
「なんでいる。期末試験中だが」
期末試験、学力試験は終わっているが固有魔法を利用しての試験の最中だ。個人個人で違う試験内容とはいえ、あまりよろしくないだろう。
「あのねー、今回の試験って協力体制なんだって」
「ほう」
「それでね!試験対策にお願いしたの!」
「はぁ?」
「えっと、その、試験内容によってはチームを組んで良いことになってるんです。俺の固有魔法と相性が良かったので」
「それがなんで部屋にいる?」
自室の機器からログインするシステムなのでチームを組んでいようが同じサーバーに辿り着ければ話は終わる。わざわざ同じ部屋にいる意味などないだろう。
「ぎーくん。作戦会議は必要だと思わない?」
「何で憐れんだ目を向けられなきゃならんのか非常に謎だ。というか、お前は良いのか」
仮にも自分をボコボコにしたやつである。普通は会いたくないと思うものだ。だが予想に反して一匹オオカミは首を縦に振った。
「物部さんの言ってたことは正しかったっスから。俺は何も見えていなかった。いくらでも周りに答えは転がっていたのに…。親衛隊は解散してもらいました。俺にはちょっと荷が重いものだったんです」
「そこまで言ってないんだが。別に俺の言うこと全部を鵜呑みにする必要はないんだぜ。人間なんてのは自分の考えを押し付ける生き物だ」
「自分で考えた結果っス。ちゃんと話し合いをして納得してもらいました。来季に手を出したヤツは退学処分になっているので問題はなかったんです」
真面目に、彼なりに考えた結果なのだろう。それならばこれ以上口出しするのも野暮というものだ。一つ頷いて戯藍は告げる。
「物部さんはやめろ、気持ち悪い。戯藍で良いよ」
「戯藍、さん」
「ん、んう…」
眉根を寄せて微妙に悩まし気な声を漏らした少年は折れそうにない様子を見て諦めた。
「それより期末試験ってなにすんの」
「通達来てないんですか?」
「来てないというか…そもそもあまり関係がないというか…」
「…どういう?」
「お前達が使ってるVR機械の管理、が試験内容になってるんだよ。だから中身についてはあまり関係がない」
「ぎーくんの期末試験はねぇ、ちょっと特殊なんだよねぇ。試験的にもアリなの?って感じのやつ」
「一応教師が監視で付いてはいるんだ。能力との相性の問題で俺がVR使ったら壊れるんだよ」
「壊れるぐらいの高火力ってことですか?機材が保たないなんて凄いっスね」
「あー、いや、違う。そうじゃない」
火力がバカ高かろうが何だろうが所詮はシミュレーターによって再現された仮想空間での話だ。実際に能力を使っているわけではない。〝使っている感覚〟を再現させているだけだ。
制御の為の試験でもあるのだから当然だといえる。だが、戯藍はそれに当てはまらない。
『回答。当システムが説明いたしましょう』
「うわっ!」
突然、備え付けの機械から文字が出現したので一匹オオカミが驚いたようにのけぞった。慣れている二人は驚くこともないが驚く気持ちはよくわかる。
「な、なんスか、これ!?」
「シュレディンガーっていう俺のシミュレーターだ。所謂人工知能で生活サポートが仕事」
『イエス。当システムはユーザー様の生活サポートのみに特化したシミュレーターです。以後お見知りおきを』
「す、すごい…!」
「ナチュラルに会話に混ざってくるから一人増えたぐらいに思っとけ。便利な検索スピーカー的な扱いで構わない」
『回答。当システムは問いかけられたことだけしか答えない検索エンジンより、相手から望まれる回答を提示することが可能ですと抗議。お気軽にご相談ください(‘◇’)ゞ』
顔文字まで使いこなすシミュレーターに唖然としている西川。まあそうなるよなあとちょっぴり同情しつつも話を戻す。
「で、説明してくださいなー」
『回答。ユーザー様の能力は機械と相性が抜群に良くて、壊滅的に悪いのです』
「矛盾してない?」
『シュア。ユーザー様がVRを使用した場合、まず間違いなくショートします。これは火力云々ではありません。物理的に、電子回路がショートしてしまうのです』
「シミュレーションで再現という時点でショートするんだよなあ。特別扱いになるからってんで何回か試してはいるんだが毎回始まる前に終わる」
戯藍自身の固有魔法は〝漆黒の炎〟だが学園では電撃系統の能力で登録されている。だから試験内容も電気を利用したものになるのだが、何回試しても始まる前に機械が壊れてしまう。
「プライバシーの塊だが、別に知られたところで問題ないから話すけど、俺の能力は微弱な電気を操る、だ。本来なら静電気程度しか威力がないんだが、電気機器があれば教室一帯停電させられる」
本当の固有魔法がソレではないと知っている綴からいぶかし気な顔を向けられるが戯藍はポーカーフェイスを崩さない。
『回答。どうあがいても試験になりませんので機器の管理、という形に落ち着いたという訳なのです』
「おかげで試験期間はシステム管理だ。ちょー面倒」
「何か不具合が起きたらすぐにぎーくんが呼び出されるんだって。僕らが試験の最中はちゃんと問題ないか監視してるから試験官みたいだよねえ」
『回答。当システムもサポートしていますが、内容に関しては基本的にはノータッチですね。ユーザー様に任されているのは物理法則がきちんと反映されているか、などという試験内容より前提の話でありますので』
「だからお前達の試験って何してんのかなって」
「僕の固有魔法は水だからそれに関しての課題が多いよ。どのぐらいの量なら操れるのか、どこまで操作性が効くのか、とか」
「俺も似たような感じですね。俺の場合、炎を動植物の形にできるのでそれを使って応用を増やしていく、みたいな感じです」
プライバシーの塊とはいえ、他言不要でもない。仲が良ければ知ってるし、離しても構わないという程度の緩さだ。戯藍は色々と特殊なので他言不要なのだけれど。
「水と炎って相性いいのか?」
「意外と良いよ。今試験対策にシミュレーター解放されてるから模擬でやってたけど」
「もしかしなくてもそれでサーバーダウンしたな、これ」
『回答。そのようです。大勢がログインしたせいですね』
「あのくっそ寒い部屋に放り込んでやりたい」
慣れているとはいえ、寒いものは寒いのだ。全員あの極寒地獄を体感すれば良いと思う。あの規模のシミュレーションをメンテナンスするのはとても大変なのである。
「チーム戦でやるのか。面白そうだなぁ」
どちらかと言うと戯藍は個人で複数を相手取る方が得意なのだが相手に合わせることも得意だ。そうでなければ無害を装って円満に人間関係を構築することなどできはしない。
能力の関係上、どうしても試験に参加できない戯藍からすればうらやましい限りだった。
「今回のはポイント制だしね。協力して点数を稼ぐの」
「何人でも組めるのか?」
「二人だけだよ。色々と規定はあるし」
聞いていくと親衛隊同士はアリだが親衛隊の対象はなし、同クラスで組むのではなく、他クラスの人間と組むこと、などいくつかの約束事が存在するらしい。人脈構成も学業の一つとして換算するらしい。それでテストに有利なものを味方につけられるか否か。
「ああ、それであの話なのか」
納得したように一人で頷いた少年は疑問に首を傾げる二人を気にも留めずにひらりと手を振って自室へと引っ込んでしまった。
「なにがそれで、なのかさっぱりなんだけど」
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