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第10話 一撃で沈む魔王の眷属
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夜空を引き裂くように、轟音が響いた。
王都軍の先陣が村の外れに到着したのは、日が暮れて間もない時間だった。
空には厚い雲が流れ、風は火薬と鉄の匂いを運んでくる。
その中央に黄金の鎧をまとった勇者アレンの姿があった。
彼の瞳は冷え切った硝子のように鋭く、視線の先にいるのはただ一人――リオン・グレイン。
丘の上、リオンは剣を抜かずに立っていた。
リィナが怯えながら背後に立ち、彼のマントを握り締めている。
「リオンさん、逃げましょう。まだ間に合います」
「逃げないよ。俺が逃げたら、村の人たちが危険だ」
その言葉に、リィナの瞳が揺れた。
アレンがゆっくりと歩み寄る。
「相変わらず人のためにばかり戦う。だがな、リオン。お前の力は神々の玩具にすぎない。そんなものに頼る限り、救いなどない」
「その言葉、昔のお前なら言わなかったはずだ。人を守るための力を否定するなんてな」
リオンの声は低く静かだったが、確かな熱を帯びていた。
二人の間に、かつての絆がわずかに浮かんでは、すぐに砕ける。
「ここで終わりだ」
アレンが剣を構えると、兵士たちが一斉に陣を組んだ。
数百の魔法陣が地面に浮かび上がり、炎と雷が唸りを上げはじめる。
リィナが思わず息を呑んだ。
「リオンさん……!」
「下がってろ。これは俺の責任だ」
光が走り、無数の攻撃魔法が放たれる。
炎の槍、氷の刃、雷の鎖――空を覆うほどの破壊の奔流がリオンを呑み込んだ。
だが次の瞬間、それらすべてが弾けた。
爆炎の中から、静かな光が滲む。
「なんだと……?」アレンが息をのむ。
光の中に立つリオンは、傷一つ負っていなかった。
彼の周囲を包むように、無数の光の羽が舞っている。
「アレン。俺の力を“神の玩具”だと呼んだな。なら見せてやる。これは俺の意志の証明だ」
リオンの声が響いた瞬間、大地が震えた。
風が渦を巻くと同時に、天から落ちてきたのは巨大な影。
それは黒い甲殻に覆われ、目玉のような光をいくつも持つ異形の存在だった。
「魔王の眷属……だと!?」
アレンの部下が悲鳴を上げる。
その存在は、もはや化け物とも呼べぬ地獄の産声をあげ、王都軍の陣地をなぎ払う。
兵士たちは一瞬で半数が地に伏した。
「どうしてこんな場所に……!」
「違う、あれは狙って来た。俺たち両方を……」
アレンが剣を構える。魔王軍の残党が動いているという噂は聞いていたが、実際に見るのは初めてだった。
だが、その怪物は一瞬で方向を変え、リオンの方へ向かってくる。
リィナが叫んだ。「危ないっ!」
リオンは振り返りもせずに手を広げた。
「来るな。これは俺がやる」
胸の奥で光が脈打つ。
そして――彼の周囲に無数の魔法陣が展開された。
白銀の光輪が幾重にも重なり、空を覆う。
大地からは細い光の柱が立ち上がり、それを軸に空が震えた。
「リィナ、目を閉じて」
リオンが静かに言うと、世界が一瞬だけ止まった。
次の瞬間。
轟音とともに、光が空を貫き、黒き眷属を直撃した。
まるで夜が昼に変わるほどの明るさ。
その光の中で、魔王の眷属の巨体が切り裂かれ、肉片も残さず消滅していく。
爆風が吹き荒れ、風圧だけで森が揺れ、兵士たちは吹き飛ばされた。
光が収まり、静寂が降りる。
リィナが目を開けたとき、そこにはただ、焦げた大地と立ち尽くすリオンの姿があった。
「嘘……あんなの、一撃で……」
アレンも茫然とその光景を見つめていた。
リオンはふらつきながら歩き出した。
「アレン……もうやめよう。俺はお前と戦うつもりはない」
「黙れ!」アレンが叫ぶ。「そんな化け物じみた力を見せておいて、何が平和だ! もうお前は……人間じゃない!」
「人間かどうかなんて、どうでもいい。俺は“守る”って決めただけだ」
アレンの剣がきらめき、再び鋭い一撃が打ち込まれる。
だが、その剣はリオンの指先一つで止まった。
「……昔は、その力の半分でもあればって、羨ましがってたよな」
リオンの声に、アレンの瞳が揺れる。
「やめろ、その目で俺を見るな!」
「まだ遅くない。戻ろう。お前も、守りたかったんだろ」
リオンの手から放たれた光が、アレンの胸を包んだ。
熱くも冷たくもない、安らかな光だった。
アレンは剣を落とし、膝をつき、息を呑んだ。
「……なんだ、これは」
「癒しの加護だよ。心の傷にも、効くかどうかは知らないけどな」
周囲で控えていた兵士たちは、もはや誰も武器を構えられなかった。
圧倒的な力と、その慈愛に似た光景に、彼らは言葉を失っていた。
リィナが駆け寄り、リオンの腕をそっと支えた。
「大丈夫?」
「ちょっと疲れただけだ。……でも、これで少しは伝わったかもな」
ふと、風が木々を揺らす。その中で一羽の白い鳥が飛び立った。
光に照らされたその羽は、まるで女神イアの象徴のようにきらめく。
アレンはその光を見上げ、かつて共に旅をした日々を思い出していた。
無邪気に笑うリオンの姿。何度も命を救われた仲間の顔。
自身がいつの間にか、栄光と名誉に縛られてしまっていたことを痛感した。
「リオン……お前は、変わったな」
「俺は何も変わってない。変わったのは世界の方さ」
リオンが微笑むと、アレンは視線を逸らし、静かに立ち上がった。
「――この決着は、またいずれだ」
そう言い残し、アレンは兵たちを連れて退いた。
夜の風が吹き抜け、戦場に静寂が戻る。
リィナがそっとリオンの背中に手を当てた。
「すごいです……本当に、神様みたい」
リオンは顔を横に向け、苦笑した。
「神様なんかじゃないよ。ただ……少し運が良かっただけさ」
だがその笑顔の裏で、彼は確かに感じていた。
また別の何かが、遠くで目を覚まし始めている――。
森の奥深く、闇の中でひとつの声が囁く。
「やはり、“加護の器”が顕現したか。 面白い……この力、やがて我が主の復活に必要となる」
それは、かつて滅ぼされたはずの魔王の影。
戦いは、まだほんの序章に過ぎなかった。
王都軍の先陣が村の外れに到着したのは、日が暮れて間もない時間だった。
空には厚い雲が流れ、風は火薬と鉄の匂いを運んでくる。
その中央に黄金の鎧をまとった勇者アレンの姿があった。
彼の瞳は冷え切った硝子のように鋭く、視線の先にいるのはただ一人――リオン・グレイン。
丘の上、リオンは剣を抜かずに立っていた。
リィナが怯えながら背後に立ち、彼のマントを握り締めている。
「リオンさん、逃げましょう。まだ間に合います」
「逃げないよ。俺が逃げたら、村の人たちが危険だ」
その言葉に、リィナの瞳が揺れた。
アレンがゆっくりと歩み寄る。
「相変わらず人のためにばかり戦う。だがな、リオン。お前の力は神々の玩具にすぎない。そんなものに頼る限り、救いなどない」
「その言葉、昔のお前なら言わなかったはずだ。人を守るための力を否定するなんてな」
リオンの声は低く静かだったが、確かな熱を帯びていた。
二人の間に、かつての絆がわずかに浮かんでは、すぐに砕ける。
「ここで終わりだ」
アレンが剣を構えると、兵士たちが一斉に陣を組んだ。
数百の魔法陣が地面に浮かび上がり、炎と雷が唸りを上げはじめる。
リィナが思わず息を呑んだ。
「リオンさん……!」
「下がってろ。これは俺の責任だ」
光が走り、無数の攻撃魔法が放たれる。
炎の槍、氷の刃、雷の鎖――空を覆うほどの破壊の奔流がリオンを呑み込んだ。
だが次の瞬間、それらすべてが弾けた。
爆炎の中から、静かな光が滲む。
「なんだと……?」アレンが息をのむ。
光の中に立つリオンは、傷一つ負っていなかった。
彼の周囲を包むように、無数の光の羽が舞っている。
「アレン。俺の力を“神の玩具”だと呼んだな。なら見せてやる。これは俺の意志の証明だ」
リオンの声が響いた瞬間、大地が震えた。
風が渦を巻くと同時に、天から落ちてきたのは巨大な影。
それは黒い甲殻に覆われ、目玉のような光をいくつも持つ異形の存在だった。
「魔王の眷属……だと!?」
アレンの部下が悲鳴を上げる。
その存在は、もはや化け物とも呼べぬ地獄の産声をあげ、王都軍の陣地をなぎ払う。
兵士たちは一瞬で半数が地に伏した。
「どうしてこんな場所に……!」
「違う、あれは狙って来た。俺たち両方を……」
アレンが剣を構える。魔王軍の残党が動いているという噂は聞いていたが、実際に見るのは初めてだった。
だが、その怪物は一瞬で方向を変え、リオンの方へ向かってくる。
リィナが叫んだ。「危ないっ!」
リオンは振り返りもせずに手を広げた。
「来るな。これは俺がやる」
胸の奥で光が脈打つ。
そして――彼の周囲に無数の魔法陣が展開された。
白銀の光輪が幾重にも重なり、空を覆う。
大地からは細い光の柱が立ち上がり、それを軸に空が震えた。
「リィナ、目を閉じて」
リオンが静かに言うと、世界が一瞬だけ止まった。
次の瞬間。
轟音とともに、光が空を貫き、黒き眷属を直撃した。
まるで夜が昼に変わるほどの明るさ。
その光の中で、魔王の眷属の巨体が切り裂かれ、肉片も残さず消滅していく。
爆風が吹き荒れ、風圧だけで森が揺れ、兵士たちは吹き飛ばされた。
光が収まり、静寂が降りる。
リィナが目を開けたとき、そこにはただ、焦げた大地と立ち尽くすリオンの姿があった。
「嘘……あんなの、一撃で……」
アレンも茫然とその光景を見つめていた。
リオンはふらつきながら歩き出した。
「アレン……もうやめよう。俺はお前と戦うつもりはない」
「黙れ!」アレンが叫ぶ。「そんな化け物じみた力を見せておいて、何が平和だ! もうお前は……人間じゃない!」
「人間かどうかなんて、どうでもいい。俺は“守る”って決めただけだ」
アレンの剣がきらめき、再び鋭い一撃が打ち込まれる。
だが、その剣はリオンの指先一つで止まった。
「……昔は、その力の半分でもあればって、羨ましがってたよな」
リオンの声に、アレンの瞳が揺れる。
「やめろ、その目で俺を見るな!」
「まだ遅くない。戻ろう。お前も、守りたかったんだろ」
リオンの手から放たれた光が、アレンの胸を包んだ。
熱くも冷たくもない、安らかな光だった。
アレンは剣を落とし、膝をつき、息を呑んだ。
「……なんだ、これは」
「癒しの加護だよ。心の傷にも、効くかどうかは知らないけどな」
周囲で控えていた兵士たちは、もはや誰も武器を構えられなかった。
圧倒的な力と、その慈愛に似た光景に、彼らは言葉を失っていた。
リィナが駆け寄り、リオンの腕をそっと支えた。
「大丈夫?」
「ちょっと疲れただけだ。……でも、これで少しは伝わったかもな」
ふと、風が木々を揺らす。その中で一羽の白い鳥が飛び立った。
光に照らされたその羽は、まるで女神イアの象徴のようにきらめく。
アレンはその光を見上げ、かつて共に旅をした日々を思い出していた。
無邪気に笑うリオンの姿。何度も命を救われた仲間の顔。
自身がいつの間にか、栄光と名誉に縛られてしまっていたことを痛感した。
「リオン……お前は、変わったな」
「俺は何も変わってない。変わったのは世界の方さ」
リオンが微笑むと、アレンは視線を逸らし、静かに立ち上がった。
「――この決着は、またいずれだ」
そう言い残し、アレンは兵たちを連れて退いた。
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リオンは顔を横に向け、苦笑した。
「神様なんかじゃないよ。ただ……少し運が良かっただけさ」
だがその笑顔の裏で、彼は確かに感じていた。
また別の何かが、遠くで目を覚まし始めている――。
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