オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako

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94.それは自分次第

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「それは自分次第なんじゃない?」
黙って聞いていたリナが言った。

「私は平民なので、貴族の方に対する口のききかたを知りません。失礼があると思いますが、お許し下さい」

ライアンは構わないよと言った。

「宗長さんは東の国で身分のある方でした。高い教養もあります。でも、ここではその知識をひけらかしたりしません。私たちが東の国の文化を知りたいと言えば教えてくれて、東の国の物を取り寄せたいと言えば助言してくれて、身分の無い私たちにいつも寄り添ってくれています」
「リナ殿……」

「ここでは、貴族は領主のボーヴォ家だけだけど、ジュールさんはいつも領民のために身を粉にして働いている。准貴族のマルタンさんも平民のためにすべての力を注いでくれている。だから私たちは彼らのことを尊敬して信頼してるの」
リナはイザックをじっと見た。

「ジャン兄さんだって、アンドレだって、准貴族の息子っていう王都の貴族から見れば平民と変わらない身分でも、自分たちが持ってるすべてを、私たちただの平民に分け与えてくれてるわ。だから私たちは、ジャン兄さんとアンドレが大好きなのよ」
「リナ……」


「あなたがどういう理由でここにいるかは聞かないわ。知りたいとも思わない。けど自分が貴族として持ち得た知識も経験も、自分ひとりで抱えて生きていこうとするのなら、宗長さんみたいにここで生きていくのは無理じゃない?今すぐ王都に帰れば?」
「梨奈~」


気がつけばロナがやって来て、リナを抱きしめた。
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