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100.選ばれなかった理由-3
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宗長がロナと一緒に帰った後、アンドレとジャンがテキパキと片付けをしているのを、ライアンとイザックは驚いた様子で見ていた。
貴族の家には使用人がいて、身の回りのことは使用人たちがやってくれる。
自分たちが食べ残したものを籠にまとめ、皿を下げ洗い、使ったテーブルを拭いて綺麗に片付ける。
アンドレとジャンは二人であっと言う間に終わらせてしまった。
「ライアン、イザックさん、お待たせ」
「じゃぁ僕、鍵をロナさんの家に返してから帰るからね」
「分かった。頼んだ」
アンドレは鍵と残った料理を詰めた籠を持ってロナの家へ向かった。
「じゃぁ、俺たちも帰りますか」
ジャンはライアンとイザックに声をかけた。
「ジャンもアンドレも手際がいいもんだな」
「まぁ、俺らの家にもお手伝いさんはいるけど、貴族みたいになんでもお任せってわけにはいかないし、それにロナさんが何でもやらせるからな。鍛えられたよ」
ジャンはライアンに向かって、肩をすくめてみせた。
「あのロナさんは、只者じゃないな」
ライアンはロナの言動を思い出して言った。
「親父とよく焼き鳥屋で話しながら飲んでるけどさ、親父もやり込められてるよ」
ジャンは笑った。
「親父もロナさんと仕事するようになって楽しそうだしな。やりがいがあるみたいだよ。東の国やら西の国やらと取引も増えて、昔の友だちとも、また付き合いが増えたみたいでさ」
「そうか。叔父さんもこっちで商会やってからは、王都から離れているからな」
ライアンは頷いた。
「叔父さんは、やっぱり王都には移らないのか?」
「ここが好きだって言うんだから、仕方ないんじゃない?」
「そうか」
ジャンとライアンが話しながら歩く後ろをイザックは黙ってついていく。
ロナとリナに言われたことを思い出していた。
自分がいかに、彼女に興味がなかったか。彼女に対する思いやりがなかったか。他人に対しての気持ちがそもそもなかったのだ。
どこかで他人を見下しているところがあったと気づく。
ジャンやアンドレの方が余っ程貴族の子息のように感じられた。
「自分たちが持ってるすべてを、ただの平民に分け与えてくれてる……か」
イザックは呟いた。
「ん?どうした?イザック」
「いや、何かを分け与えたことなんかなかったなと思ってな」
イザックはライアンに答えた。
「まぁ、俺らはまた子どもだからな」
慰めるように言うライアンに
「それは、ジャン君やアンドレ君だって同じだ。なのに……」
落ち込むイザックに
「目の前に、腹を空かして泣いている子どもがいたら、自分のオヤツのパンを分けてあげる。俺らはそのパンが無くても死にはしないけど、その子どもはそのパンが2日ぶりの飯の時もあったからな」
ジャンは思い出すように言った。
それは、かつてのテオとリナだった。
「できることをやってきただけだよ。俺も親父もアンドレもな」
「そうか……」
「イザックさんも、やればいいだろ?寺子屋でさ。知識を分けてやって下さいよ」
ジャンは、イザックの肩をポンと叩いた
*******
100話目です。
ここまで続けられると思いませんでした。
読んで下さる皆様のおかげです。
ありがとうございます。
ロナ、リナ共々頑張りますので、宜しくお願いいたします( ꈍᴗꈍ)
貴族の家には使用人がいて、身の回りのことは使用人たちがやってくれる。
自分たちが食べ残したものを籠にまとめ、皿を下げ洗い、使ったテーブルを拭いて綺麗に片付ける。
アンドレとジャンは二人であっと言う間に終わらせてしまった。
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「じゃぁ僕、鍵をロナさんの家に返してから帰るからね」
「分かった。頼んだ」
アンドレは鍵と残った料理を詰めた籠を持ってロナの家へ向かった。
「じゃぁ、俺たちも帰りますか」
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「まぁ、俺らの家にもお手伝いさんはいるけど、貴族みたいになんでもお任せってわけにはいかないし、それにロナさんが何でもやらせるからな。鍛えられたよ」
ジャンはライアンに向かって、肩をすくめてみせた。
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「親父とよく焼き鳥屋で話しながら飲んでるけどさ、親父もやり込められてるよ」
ジャンは笑った。
「親父もロナさんと仕事するようになって楽しそうだしな。やりがいがあるみたいだよ。東の国やら西の国やらと取引も増えて、昔の友だちとも、また付き合いが増えたみたいでさ」
「そうか。叔父さんもこっちで商会やってからは、王都から離れているからな」
ライアンは頷いた。
「叔父さんは、やっぱり王都には移らないのか?」
「ここが好きだって言うんだから、仕方ないんじゃない?」
「そうか」
ジャンとライアンが話しながら歩く後ろをイザックは黙ってついていく。
ロナとリナに言われたことを思い出していた。
自分がいかに、彼女に興味がなかったか。彼女に対する思いやりがなかったか。他人に対しての気持ちがそもそもなかったのだ。
どこかで他人を見下しているところがあったと気づく。
ジャンやアンドレの方が余っ程貴族の子息のように感じられた。
「自分たちが持ってるすべてを、ただの平民に分け与えてくれてる……か」
イザックは呟いた。
「ん?どうした?イザック」
「いや、何かを分け与えたことなんかなかったなと思ってな」
イザックはライアンに答えた。
「まぁ、俺らはまた子どもだからな」
慰めるように言うライアンに
「それは、ジャン君やアンドレ君だって同じだ。なのに……」
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「目の前に、腹を空かして泣いている子どもがいたら、自分のオヤツのパンを分けてあげる。俺らはそのパンが無くても死にはしないけど、その子どもはそのパンが2日ぶりの飯の時もあったからな」
ジャンは思い出すように言った。
それは、かつてのテオとリナだった。
「できることをやってきただけだよ。俺も親父もアンドレもな」
「そうか……」
「イザックさんも、やればいいだろ?寺子屋でさ。知識を分けてやって下さいよ」
ジャンは、イザックの肩をポンと叩いた
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ロナ、リナ共々頑張りますので、宜しくお願いいたします( ꈍᴗꈍ)
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