オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako

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115.リヴァージュ雇用問題会議@焼き鳥屋フジヤマ

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「と、いうわけなのよ」
ロナはマルタンのコップに麦焼酒を注ぎながら言った。

「リヴァージュに魚の加工場か……」
「ジュールさん、リヴァージュの湖で獲れる魚は、どんなの?」
「ニジマスかな」

「ニジマス……それをそのままギルドに売ってるって聞いたけど」
「そうだね」
「加工して売った方が高く買って貰えるんじゃないかと思うのよ」

「加工って、どんな加工を考えてる?」
マルタンは、焼き鳥を齧りながらロナに訊いた。

「そうね。ニジマスなら、甘露煮よ!ボーヴォの特産品で醤油があるじゃない!ピッタリだわよ」
「甘露煮とはどんな感じだ?」
「醤油ダレなのよ。醤油、酒、砂糖で魚を甘く煮付けるの。生魚よりは日持ちもするわよ」

「砂糖か……高いぞ?」
「てんさい糖が作れれば、良いんだけどねぇ……」
ロナは焼き鳥をクルクルと回した。

「てんさい糖って?」
ジュールがロナに訊ねる。
「甜菜、ビートとも呼ばれて、砂糖大根って呼ぶところもあるみたいなんだけど。その甜菜から甘味成分を抽出して、砂糖を作るのよ」


「甘い大根……ビート……甜菜……西の国にあるかもしれんな」
マルタンが言った。
「え?本当に?」

「牛の飼料にも使われているやつだと思うぞ。友人に確認してみよう」

「甜菜も栽培して、砂糖に加工して、地産の醤油も使って甘露煮を作れたら、リヴァージュ村の特産品にできるわね~雇用問題も解決できそう」

「そうだな」
「誰が旗振り役をするんですか?俺はちょっと無理かな~?」
ジュールは遠慮がちに言った。

「お前がやれよ!ジュール」
「無理ですよ!鶏レバーの件でいっぱいいっぱいですよ」

「シモンさんがやればいいのよ。言いだしっぺなんだから」
「寺子屋に来てる生徒か?」
「そう、真面目に習ってるみたいよ。字も計算も覚えてたいって」
「そうか」

「リヴァージュ村の商会は、卸問屋だからな、対外的には弱いだろ?そのシモンって奴だけだと、難しいだろうな……」
「じゃあさ、マルタンさんの友だちで、西の国で甜菜にも詳しくて、商会もできる人を探してきて、マルタン商会のリヴァージュ部門を任せたらいいじゃん?シモンさんも商会員にしちゃってさ」

ロナはグイグイと酒を飲んだ。

「あぁあぁ!ロナさん飲み過ぎですよ?」
ジュールは焼き鳥屋のオヤジに水を頼んだ。

「ん?西の国の友人か……探してみるか」
「いいじゃない~♡さっすがマルタン神♡」

「マルタン神?」
「そう!イケオジチートマルタン神なのよ!マルタンさんは」

ロナは酔いがまわっているのか、気持ち良さそうに笑った。







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